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ネタバレあり感想:『キングダム』アニメ第5期8話は黒羊宮の戦いに重大な分岐点が到来! 桓騎の繰り出した必殺の刃が慶舎の首に届く……と思いきや?

タダツグ
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 ファン待望のTVアニメ『キングダム』第5シリーズの第8話“一瞬の出来事”が放送されましたので、視聴しての感想をお届けします。

【注意】この記事ではアニメ『キングダム』の物語に関する記述が多々あります。そのため本編をご覧になってから読むことを強くオススメします。

TVアニメ『キングダム』第5シリーズ 第8話“一瞬の出来事”感想

 秦と趙、2つの軍勢がぶつかり合う黒羊丘の戦い。第8話では、飛信隊を討つために陣から出てきた趙軍の将軍・慶舎(けいしゃ)に、桓騎(かんき)の部隊のなかでも最強の攻撃力を誇るゼノウ一家が横から襲い掛かるという、驚きのカウンター展開が待っていました。

 これまでずっと息をひそめていた桓騎が、満を持して発した必殺の刃。ほくそ笑みながら口にした「しっかりと目に焼き付けて死ね、慶舎。それが狩られる奴が観る景色だ」というセリフには、観ていて背筋がゾクゾクしましたよ。

 “蜘蛛”に喩えられるほど用意周到で、これまで多数の敵を罠で絡め捕って狩ってきた慶舎に対し、これほど皮肉の利いた煽り文句はありません。桓騎があまりにカッコよすぎて、悪党のクセにちょっと惚れてしまいそうになった瞬間です。野党あがりでアクの強い雷土(らいど)や黒桜(こくおう)といった猛者たちが「ついていきますぜお頭!」ってなるのもわかるなあ、と。

 しかし、そんな桓騎の必殺の策に割って入って来たのが、ここ数話で異常なほどの存在感を見せつけてきた紀彗(きすい)の軍。彼が一瞬の判断で慶舎の護衛に回ったことで、状況がまたもや一変するんですから、今週は本当に忙しい(笑)。

 桓騎が必勝を期して繰り出した策に、己の武力と信念で抗い、逆境を跳ね返す……これってどちらかといえば主人公サイドのムーブなんですけど。紀彗がやると不思議と様になる気がしますね。馬呈(ばてい)や劉冬(りゅうとう)も阿吽の呼吸で駆け付けてくるあたり、本当に優秀な腹心って印象。

 まあ、黒羊を抜かれたら、すぐそこに自分たちの城である離眼(りがん)がありますからね。そこに桓騎たちを近づけさせぬように奮闘する紀彗たちの姿は、敵ながら天晴と言わざるをえません。

 紀彗軍の奮起で無事ゼノウ一家の包囲を抜け、本陣へと引き換えしていく慶舎。桓騎の策は失敗に終わり、戦いは振り出しに戻るのか……と思わせておいて、さらなる急展開が待っていたのは震えました。しかも、その中心となるのは我らが飛信隊! これは今から次回が楽しみです!

注目ポイント1:逃げる慶舎を急襲する飛信隊! その勢いは疾風怒濤

 ということで、ここからは個人的な注目ポイントを挙げていきます。まずは、ここにきてようやく飛信隊にスポットが当たりそうなことが素直に嬉しかったですね。黒羊宮の戦いは、ずっと桓騎に振り回されっぱなしだった印象が強い飛信隊だけに、自分たちの力で慶舎を討とうとするこの急襲作戦は英断だと思いました。

 この策を考えた信に、桓騎軍のお目付け役である那貴(なき)が「コイツ面白いな」って表情を向けていたのも、個人的なニヤニヤポイント。信の人たらしっぷりが発揮されている(笑)。戦いも大詰めを迎えるなか、那貴がこれまで以上に活躍してくれれば、それだけ慶舎を討てる可能性が出てきますからね。ここからの暴れっぷりに期待したいところ。

注目ポイント2:羌瘣が満を持して戦線復帰! 登場タイミングが神がかりすぎ


待ってましたの飛信隊副長・羌瘣(きょうかい)の戦線復帰! おめでたい!!

 しかも、河了貂(かりょうてん)が絶体絶命のピンチ! という瞬間に颯爽と登場するんですから、カッコよすぎてシビレましたよ。

 ここで気になるのは、劉冬から受けた傷はしっかり回復しているのかどうか。羌瘣の性格的に、戦うのは無茶だろうって状態でも戦場に戻ってきそうですからね。とはいえ登場シーンを一時停止して見てみると、一瞬で5人(たぶんもっと)は斬り伏せていますから……。これも一種の主人公ムーブではあります。少なくとも、ほとんど動けないってことはなさそうかと。

 羌瘣は個人的な推しキャラだけに、戦場復帰をずっと待っていたので本当にホッとしました。あまり無理はしてほしくないですが、飛信隊のここでの動きが黒羊宮の戦いそのものを左右しそうなので、頑張りどころでもあります。手に汗握りつつ応援するしかないですね。
 
 趙軍に桓騎ですら図り切れなかった紀彗という武将がいるように、秦軍にも飛信隊という慶舎の読みを超える部隊があったことを存分に見せつけて欲しいところ。次回はこの黒羊宮の戦いを左右する大一番になりそうな予感がします。皆さんも絶対にお見逃しなく!

©原泰久/集英社・キングダム製作委員会

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