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アニメ『ダンジョン飯』11話感想。TRIGGERの凄まじい作画で描かれる炎竜編は、原作で展開を知っていても手に汗握る!(ネタバレあり)

カワチ
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 TVアニメ『ダンジョン飯』の第11話“炎竜1”の感想をお届けします。

【注意】キービジュアルより先のテキストでは、『ダンジョン飯』第11話の物語に関する記述が多々あります。そのため本編をご覧になってから読むことをオススメします。

とにかく作画がすごい炎竜編! アニメ『ダンジョン飯』11話感想

 九井諒子さんの人気コミック『ダンジョン飯』をアニメ化した本作。ドラゴンに食べられた妹のファリンが消化される前に助けるため、主人公のライオス一行がダンジョンを探索する作品。

 今回の第11話から第13話までは炎竜(レッドドラゴン)との戦いを描く“炎竜編”に。第1クールのクライマックスである炎竜編は劇場公開することも発表されていますが、さっそく第11話から凄まじい作画でしたね。

 炎竜との食うか食われるかのバトルがTRIGGERによる大胆かつ繊細な作画で描かれており、とても見応えのあるものになっていました。崩れる建物などの描写も細かかったですし、キャラクターの表情の変化も多彩で、何度も観直したくなるスゴさがありました。

 マルシルの魔法で建物を崩壊させ、炎竜の頭上に落下させる作戦を考えた一行。また、ライオスは炎竜を疲弊させて炎の息の燃料を使い切らせる作戦も実行します。

 炎竜には燃料があって舌打ちで着火することや、発射前にはタンキングの予兆があるなどライオスの知識が役に立ちましたね。なお、強力な炎に対してはセンシのアダマンタイトの鍋で対抗。センシの鍋はセイレーン戦でも役に立ちましたからね!

 ただ、今回は炎の熱が広がってライオスとセンシが持ち続けていられないというアクシデントに。確かに敵の攻撃を防ぐ盾ではなく料理をするための鍋なので、熱伝導が均等に伝わるのは必然。アダマンタイトで出来ているとはいえ、ドラゴンの炎を防ぐには適していなかったわけですね。家宝のアダマンタイトを鍋にしてしまったセンシだからこそ起きたハプニングでした。

 ひたすら炎竜から逃げることになりますが、ライオスやマルシルの緊迫した表情がすごくよかったですね。表情が崩れるところは思いっきり崩れるところがTRIGGERらしくてよかったです。生きるか死ぬか、食うか食われるかの炎竜編の迫力が伝わってきました。

 ライオスが死んだフリで炎竜の首の下の逆鱗を突こうとするも、ケン助が逃げてしまうハプニングが!

 ものすごく大事な場面で逃げ出すケン助に「やっぱりモンスターだからなぁ」という感想を抱いて思わず笑ってしまいましたが、センシの鍋といい、これまでのファンタジー作品にひと味加えた、斜め上の予想外の展開があるのが『ダンジョン飯』のいいところですよね! 裏切られたライオスの顔もおもしろかったですが、なにも知らなかったチルチャックの驚きっぷりが最高でした。

 その後はセンシがおとりを買ってでることになり、ライオスが引き留めようとするのですが、その後に続くセンシの言葉が重くてアツかった。これまで食べてきた魔物たちも死力を尽くしてきたこと、その魔物たちを食べて進んできたことを語り、今度は自分の番に回ってきただけだと説くセンシは、これまでの流れの展開があるからこそ説得力がありました。

 また、チルチャックがミスリル制の包丁で赤竜の目を潰すというファインプレイも。普段から戦闘で自分に頼らないように仲間に伝えているチルチャックですが、投擲などは得意なのでしょうね。ゲーマーの自分は「命中率のパラメーターが高いのだろうな」と考えてしまいました。

 ふたりの繋いでくれたチャンスを生かすため、自分の足を炎竜に噛みつかせ、逆鱗に近づくという決死の作戦に出るライオス。自分は地上波放送をリアルタイム視聴しましたが、彼の千切れる足もしっかり描写されており、痛々しさがリアルに伝わってきましたね。

 炎竜の逆鱗を貫いたライオスですが、右足が千切れて地面へと落下。薄れゆく意識の中で故郷で過ごした少年時代を思い出します。幽霊が出るという墓場に肝試しに訪れるライオスとファリンですが、ライオスが幽霊に取り憑かれてしまうことに……。

 あまり書くとネタバレになるのでアニメを観て欲しいのですが、ライオスとファリンのふたりだけの絆がよく分かるエピソード。ここで、ライオスにはなんとしてもファリンを救ってほしいと視聴者に感じさせるのはうまい作りですね。

 時代は現代に戻り、マルシルの回復魔法で傷を癒やしたライオスたちは討伐した炎竜の体を捌いていきます。そして、ついに胃袋を発見。そのなかには……。

 というところで11話が終了。「ここで終わるんかい!」と言いたくなるぐらい見事な引きでした。これは次回もリアルタイムで観る必要がありそうです!


カワチ:RPGとビジュアルノベルが好きなゲーマーで、誰にも気付かれないようなマニアックな小ネタを記事に織り込むのが好き。深みのあるゲームが好きかと思えば、本当は肌色が多ければなんでもいいビンビン♂ライター。


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©九井諒子・KADOKAWA刊/「ダンジョン飯」製作委員会

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