【電撃清アター】年明け最初の清アターはゴールデングローブ賞三冠受賞も納得のあの作品!

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 こんにちは! 声優の清水彩香です。

 皆さま、新年あけましておめでとうございます! 今年もこのコラムを通して、皆さんに少しでも映画の魅力をお伝えできればと思います。今年もどうぞ電撃清アターをよろしくお願いします! さあ、映画を愛し、映画に浸り、映画にまみれる1年にするぞー!

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 というわけで、新年1発目の電撃清アターでございます。そう、ここから1年が始まる今回はその大事な初戦。なにをご紹介しようか悩みに悩みました。新年らしい爽やかな映画や大作シリーズ……いっぱいタイトルは浮かんでも、でもどれもがしっくりこない。

 それもそのはず。私には語らなければいけないあの作品があったんです! というかこれを語らないと私は2020年のスタートを気持ちよく切れない。2019年下半期、私の心をズバッとマルっと掻っ攫っていったその映画。PlayStation Videoでも絶賛配信中です! その作品とは……

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』

クエンティン・タランティーノ監督の集大成! レオナルド・ディカプリオ×ブラッド・ピット初共演作品!

 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』は、つい先日発表された2020年の第77回ゴールデングローブ賞で、コメディ・ミュージカル作品賞、脚本賞、助演男優賞(ブラッド・ピット)の三冠を達成した話題作です。

 舞台は1969年のハリウッド。リック・ダルトンは人気のピークが過ぎたTV俳優で、映画スターへの転身を目指すも道が拓けず、焦る日々が続いています。そんな彼を支えるのは付き人でスタントダブル、そして親友でもあるクリフ・ブースでした。

 エンタテインメント業界に精神を擦り減らし情緒不安定なリックとは対照的に、いつも自分らしさを失わずに飄々としているクリフ。そんなある日、リックの家の隣に時代の寵児ロマン・ポランスキー監督と新進の女優シャロン・テート夫妻が越してきます。自分とは対照的な2人の輝きを目の当たりにしたリックは、俳優としての再起を図り、イタリアでマカロニ・ウエスタン映画に出演する決意をするのでした。 

実際に起きた事件とのリンク

 1969年、ハリウッド、ポランスキー、シャロン・テート……このキーワードでもうピンときた方もいらっしゃるかもしれませんね。実はこの作品、隅々まで楽しむためには予備知識が必須。知っているか知らないかで面白さが段違い! というのも本作は1969年8月9日に起きたシャロン・テート殺人事件という史実を軸に描いているんです。

 その日、ロマン・ポランスキー監督の妻で女優のシャロン・テートは自宅で友人3人と過ごしていたところ、侵入してきた犯人のヒッピーたちに友人、そして通りすがりの若者と共に惨殺されてしまいました。この時妊娠8か月だったシャロンの体はズタズタに引き裂かれていたそうです。この世界中を震撼させた猟奇的殺人事件の犯人は、狂信的カルト集団マンソン・ファミリーの教祖チャールズ・マンソンとその信奉者たちでした。

 この事件、調べれば調べるほど本当に腹立たしく、遣る瀬無い。そんなハリウッドの闇をタランティーノ監督がリック、そしてクリフというキャラクターたちの人生を織り交ぜてタラちゃん節全開で描いています!

名優同士の共演に震える

 やはり注目すべきはそのキャラクターたちと演じる役者陣! 落ち目の俳優リックを演じるのはレオ様ことレオナルド・ディカプリオ。『タイタニック』や『ロミオ+ジュリエット』での美青年っぷりから歳を重ね、俳優としても貫録をましたレオ様が演じるリックの素晴らしいこと……! 自分の将来を悲観してすぐに涙ぐんじゃうリック、仕事が上手くいかなくて自分を責めちゃうリック、でも芝居は天才的なリック……滑稽さとチャーミングさがこれ以上なく同居していて本当に愛しい! 流石レオ様、好き。

 そしてそんなリックの相棒クリフを演じるのはブラピことブラッド・ピット。リックとは正反対に何事にも揺らがす、いつでもマイペースで、なんだか怪しい魅力が光るクリフにブラピがハマりすぎてる! 専属スタントマンとしても親友としてもリックにとって唯一無二の存在で、慰め、時に叱咤して彼を支えます。演じるブラピは55歳なのですが、その鍛え上げた見事な肉体美はすごいの一言! 『ファイト・クラブ』や『セブン』から時を重ね円熟したブラピの色気が凄まじいです。

 というか私はレオ様とブラピが同じ画面にいるのを見た瞬間、感無量でそれだけでウルっときてしまった。だって1990年代の同じころにブレークし、スターに上り詰めた2人がとうとう初共演、しかも相棒役だよ!? もうレオ様とブラピが画面に揃った時の神々しさといったら……! 尊い……!

 リックが自分の落ちぶれ具合に泣きじゃくり、「人前で泣くんじゃない」とクリフが自分のサングラスをかけてあげるシーンがあるのですが、その時の空気感がお互いを信頼し切っていて、固い友情で結ばれたその関係性が最高! この2人をキャスティングしてくれたタランティーノにはもう足を向けて寝られない……ありがとうタラちゃん。

 そしてシャロン・テート役には『スーサイド・スクワット』でハーレイ・クインを演じたマーゴット・ロビー。シャロンに関する資料はすべて読み、見られるものはすべて見て、彼女を知る人にも会い、その役作りをしたそう。マーゴットの演じるシャロンは本当に生き生きしていて、見ているこちらが微笑ましくなってしまうほどキラキラした魅力に溢れているんです!

 物語の中でマンソン・ファミリーのメンバーたちの存在感は大きく、要所要所で現れてはその不気味な独特の目で見る人達の心をざわめかせます。この後に起こってしまう悲劇を知っているからこそ、シャロンが可憐で美しいほどその儚さに切なくなってしまうんですよね。

 過ぎ去った古き良きハリウッド黄金時代、そこに生きた人間たちの生き様を通して光と陰を描いた今作。リック、クリフ、そしてシャロンの運命がどう交差していくのか。本編は2時間41分とかなりの大ボリュームなのですが、目を奪われる俳優陣、そして緻密なストーリー展開とが合わさって全く目を話す隙がありません!
 
 そしてラストにかけて誰も予想しなかった衝撃の展開が! タランティーノの魔法がこの映画にはつまってる。ぜひご覧ください!

今回の清アター推し○○

【クエンティン・タランティーノ】

 大の映画好きの母親の元に生まれたタランティーノは、幼い頃から映画に囲まれて育ちます。そして高校を中退し、劇団に加わり演技を学びました。その後、5年間ビデオ店で働いた彼はその間朝から晩まで映画を見漁り、そこでの知識が今の映画作りに役立っているそう。「ビデオ店が大学だった」とタラちゃんは後に語っています。

 1992年『レザボア・ドッグス』で脚本家・映画監督としてデビュー。作品はカルト的ヒットになります。その後、自身が脚本を書いた監督2作目の『パルプ・フィクション』ではカンヌ国際映画祭で最優秀作品賞を受賞、アカデミー賞脚本賞も受賞するなどその名を轟かせました。
 日本でタランティーノといえば2003年公開の『キル・ビル』ではないでしょうか。日本の時代劇へのオマージュに満ちたこの作品、栗山千明さんが出演されていたことでも有名ですよね!

 実はかねてより映画作りは10本でやめると宣言しているタラちゃん。ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドは彼の9作目の映画。ということは次作が彼の最後の映画監督作品になるかも……とても寂しいけれど、タランティーノが次に魅せてくれる世界が楽しみでたまりません!

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
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 次回の電撃清アターは1月28日(火)公開予定です。お楽しみに!

 ハッシュタグ #電撃清アター にて、このコーナーへのご意見・ご感想、そして皆さんが観た映画の感想なんかも募集しています。ぜひ、ご参加くださいませ!

 清水彩香
 AIR AGENCY所属の女性声優。
 好きなものは猫。趣味は映画鑑賞、麻雀。
 代表作は『スカーレッドライダーゼクス』麻黄アキラ、『ハイスクール・フリート』若狭麗緒、『Tokyo 7th シスターズ』臼田スミレなど。

【告知】
 新作オリジナルアニメ『まえせつ!』に、藁猪野あらし役で出演!
1月17日に阿佐ヶ谷ロフトAにて開催される、『まえせつ!』TVアニメ化記念トークイベント“今日は「つせえま!」Vol.1”に出演予定。チケット好評発売中。

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