『DOOM ETERNAL』にシリーズならではの“味”はある? 先行レビューで魅力に迫る
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- hororo
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※『DOOM ETERNAL』は、CERO Z(18歳以上のみ対象)のソフトです。
※18歳未満の方は購入できません。
ベセスダ・ソフトワークスから2020年3月26日に発売予定のPS4/Xbox One/PC用ソフト『DOOM ETERNAL』の先行レビューをお届けします
『DOOM』シリーズはFPSの黎明期に誕生した作品で、未だ多くのファンを抱える人気タイトルです。本作は、2016年に発売されたリブート版『DOOM』の続編となっています。
スピーディーな戦闘や豊富なトドメ演出、CERO Zならではのゴア表現などが特徴で、他とは一線を画すプレイスタイルが味わえるのも『DOOM ETERNAL』ならではの持ち味。悪魔の侵略を受けた地球を舞台に、悪魔を狩る者・ドゥームスレイヤーとして、数々の悪魔を相手に激戦を繰り広げていくことになります。
発売に先駆け、本作の序盤のステージをプレイできる機会を得られましたので、その体験をもとに本作の魅力をお伝えしていきます。なお、先行プレイではPC版をXBOX コントローラーでプレイしています。
撃ってなぐって走り回る! 目まぐるしく展開するハイテンポなバトル!
FPSというと、――スコープを覗きながら敵を中距離から撃ち、物陰に隠れてリロード、安全を確保しつつ進む――という流れを想像する人もいるかと思います。しかし『DOOM』に登場する武器は基本的にスコープが付いておらず、いわゆる“腰だめ撃ち”が基本。なのである程度接近して戦う必要が出てきます。
敵に近付く必要があるとなると、気を付けなければいけないのは敵の攻撃。近付く前にハチの巣にされてしまっては元も子もありません。本作には体力の自動回復機能がないため、隠れていても体力が回復するということはありません。今回はノーマルに相当する難易度でプレイしたのですが、敵の攻撃がなかなか激しく、ガッツリと体力を削られてしまうことも珍しくありませんでした。
しかし銃にはスコープがないため、まともに攻撃を当てようとすると、前に進み続けなければならない……! その二律背反を解決するのが、ひるませた相手を近接攻撃で撃破する“グローリーキル”という機能です。グローリーキルで敵を倒すと体力回復アイテムを落とすため、敵に近づくことが生き延びることにつながっているのです!
グローリーキルのシーンは『DOOM』イチの見せ場と言えるほどの迫力なのですが……かなり過激なので苦手な方はご注意ください。
ちなみに、本作に登場する武器の種類は多いものの、所持できる弾薬の数はそれほど多くありません。フィールドに落ちている弾を拾いながら戦うのも手段のひとつですが、弾薬不足の解決方法として用意されているのが特殊装備の“チェーンソー”です!
チェーンソーで敵を両断するとボロボロと大量の弾薬を落とす仕組みになっており、弾薬不足が一気に解消! 使用には燃料が必要ですが、敵のサイズに合わせた燃料さえあれば多くの敵を問答無用で両断できます。グローリーキルといい、「なんでこんなに敵をバラバラにさせたいんだ!?」と思わなくはないですが、それこそが『DOOM』の味。多大な爽快感を得られるのは間違いありません。
基本的な移動速度がかなり速く、銃を乱射しながら敵に近づいて近接攻撃で敵を引き裂いていく……。これが『DOOM』ならではのプレイスタイルであり、魅力でもあります。絶えず動き回るスピーディーなゲーム展開は、他では味わえない爽快感や高揚感を感じることができるでしょう!
思考と反射の融合! せわしない戦闘のさなか、臨機応変な立ち回りを考える楽しみ
本作では、次々と敵が押し寄せてくるだけでなく回り込むように展開してくるため、1カ所に立ち止まっていると逆に危険に陥ることが多く感じました。先に述べた敵を倒すことで回復アイテムを得られる仕組みもそうですが、徹底的に“プレイヤーを動かす”作りになっているのが特徴です。
とくに中型の敵は多少銃撃を加えたところでビクともしないうえ、強力な攻撃手段を持っているなど、かなり手ごわい相手。加えて、中型の敵の相手をしていると、いつの間にか小型の敵に囲まれて大ダメージを受ける……なんて展開もありました。
この中型の敵をいかにさばくかというのが立ち回りのポイント。中型の敵には、それぞれ弱点が設定されているため、それを的確に突けるかどうかで大きく戦闘の難易度が変わるでしょう。弱点を突くといってもただ特定の武器を狙えばいいわけではなく、例えば“爆発物を口の中に入れる”や、“背負っているキャノン砲を正確に撃ち抜く”など、敵によってさまざま。敵の攻撃を回避しつつ駆け回っているなか、武器を持ち換えて素早くそれを行えるかというと、なかなか難しい……!
ゲームテンポが速いため意外と反射神経が重要かと思いきや、実際にプレイしてみると、動きながら倒す敵の順番を考えたり、体力・アーマー、所持弾数を確認してグローリーキルやチェーンソーでの撃破を狙いに行くタイミングを図ったりと、考えることがいっぱいでそっちも忙しい! しかし慣れてくると直感的に判断できるようにもなり、自分の立ち回りが上達していることにふと気づいたりして、この忙しさがクセになってきます。
プレイスタイルに合わせたアップグレードで、バトルはさらに爽快に!
『DOOM』の武器は、“MOD”を装着するとさらに多様な使い方ができるようになります。MODはいわゆる追加アタッチメントのようなもので、武器ごとに2種類のMODが用意されていました。例えば初期武器のショットガンの場合は、粘着式の爆弾を発射するものと、トリガーを引いている間射撃し続けられるものの2つ。装備しているMODは戦闘中に切り替えることができるので、MODを入手すればするほど戦術の幅が広がっていきます。
また、主人公の体力やアーマー、所持弾薬数を強化することができる“センチネルクリスタル”というアイテムや、主人公のアビリティを強化したり、新しいアビリティの付与を行える“ルーン”、スーツを強化して環境への耐性を上げたり、アクションを強化したりできる“プラエトルスーツポイント”といった、さまざまなアップグレード要素が用意されています。
センチネルクリスタルによる強化項目は6種類。項目の両脇のアップグレードを完了すると、その項目に書かれた強化内容がアクティブになるので、項目を絞って習得していくと、より効率的に強化できそうです。
ルーンによる強化は、空中で射撃する際に時間の流れを緩やかにして狙いやすくしたり、グローリーキルをより遠くから行えるようにしたりと、アクションを強化する内容が多め。セットできる数には上限あり。
プラエトルスーツポイントを消費して獲得する"プラエトルスーツPERK"は、環境によるダメージを低減したり、装備のリチャージを早めたりといったサポート的な効果が多め。プラエトルスーツポイントは、特定のアクションをこなすことで達成できるミッションチャレンジによって獲得できます。
共通する特徴としては、MODもセンチネルクリスタルもプラエトルスーツポイントも、何を優先して解放するかはプレイヤーに委ねられていること。そのため、ゲームの最序盤からプレイスタイルに合わせたアップグレードを選ぶことができ、より自分の望む爽快感を追求できます。
先行プレイで見えた魅力は?
わずか2時間程度の時間ではありますが、実際にプレイした感想としては、とにかくアグレッシブに行かないとジリ貧になるゲーム構造となっていて、安全圏を確保してから撃ち合うタイプのFPSとは一線を画すスタイルを楽しめました。
過激なゴア表現などから、大胆で爽快感を優先したゲームに映るかもしれませんが、適度に考えることも多く、ストイックに自分の動きを洗練させていくプレイも、本作の魅力であると言えます。かつプレイヤーが選び取る成長要素もあり、今風のシューターとしても取っつきやすい操作感なので、FPSが好きな方はぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか?
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