調律の巫女の始祖であるドロテア・フィーマン【グリムノーツ最終考察#9_1】
- 文
- そみん
- 公開日時
スクウェア・エニックスのiOS/Android用アプリ『グリムノーツ Repage(リ・ページ)』の物語がいよいよ完結します。
その物語をより楽しめるよう、ストーリーの流れをまとめつつ、物語の背景を読み解く考察記事をお届けします。
※本記事内には物語のネタバレを含む表現がありますので、ご注意ください。
ドロテア・フィーマン(声優:井上喜久子)について
●プロフィール
元グリムノーツの一員、「語り部の中の語り部」と称された女性。物語を愛し、物語を語ることを愛し、なにより、物語を愛する者を愛した。数多の創造主たちは、彼女に深い敬意、敬愛をもって接したという。そして、怒らせると誰も逆らえなかったので、畏怖もされていたという。
●プロフィール(オリジン)
偉大なる語り部である彼女は、すでにこの世に存在しない。だが、万象を紡ぐ書物は、灰と化してなお奇跡の力を示した。彼女はひたすらに待ち続ける。己の力を継承するに相応しい一人の少女に、世界の根幹に触れる力を伝えるために。神殿の奥深くで、彼女は今日も待ち続ける。
ドロテア・フィーマンは、かつてのグリムノーツの一員であり、レイナのような調律の巫女の始祖である女性。
そもそも彼女自身は作家ではなく、単なる宿屋の娘に過ぎない。だが、彼女は宿場町を訪れる旅人から物語を聞き、その物語を旅人たちへと語った。
物語を愛し、物語を語ることを愛し、物語を聞くものたちを愛した彼女こそ、グリム兄弟に物語を語った存在であり、“語り部の中の語り部”とも呼ばれる存在でもある。
彼女の名前が初めて登場したのは初代『グリムノーツ』の19想区(グリム童話の想区)だが、実際に物語中に姿を見せたのは『リ・ページ』の9想区(フィーマンの想区)と、かなり物語が進んでからだった。
そもそも“調律の巫女”とは、想区を渡り歩き、出現したカオステラーを鎮める者たちを指す言葉。そのなかでもドロテア・フィーマンは物語の統一理論とも呼ぶべき“式”を作り上げ、大きな力を持つ“万象大全”を作り出したほか、“調律”や“再編”を超えた力を持つ“創造(クリエイション)”をも使うことができる
なお、モリガン(エレナ)はドロテア・フィーマンと面識があり、20想区(アーサー王の想区)で万象大全の力を手に入れた際には、「ドロテアお姉さんを、超えちゃったかも」との言葉をこぼしている。
また、ルートヴィッヒ・グリムもドロテア・フィーマンにはあこがれがあり、21想区(万象の想区)では、彼女の子孫であるレイナに対して、「特別華があるってわけでもないのに、童話を語るときは、誰よりも輝いて見えた」「あの輝きを絵にするのが、俺のいまんとこの目標」と語っている。
シャルル・ペローに“始まりのストーリーテラー(アルケテラー)”について語ったのもドロテア・フィーマン。
ドロテアいわく、“想区を生み出すすべてのストーリーテラーの始祖とでも呼ぶべきもの”で、“沈黙の霧”を歩いた先の中心にあるとのことだった。
『リ・ページ』の物語では、8想区(フランケンシュタインの想区)の最後でパラケルススが実験データをシャルル・ペローに渡したこと、そしてシャルル・ペローが、消滅したはずの“フィーマンの想区”を口にしたことから、エレナたちはフィーマンの想区を目指すことに。
レイナの故郷である“フィーマンの想区”ははるか昔に滅ぼされてしまっており、『リ・ページ』の9想区としてエレナたちが訪れた“フィーマンの想区”は、ドロテア・フィーマンが蘇らせたものとなる。
なお、“フィーマンの想区”の住民はすべて“空白の書”の持ち主として生まれ、ストーリーテラーも存在しない特異な場所となっている。
(厳密には、ストーリーテラーの役割をドロテア・フィーマンが担っている)
また、本来は特定期間のみ“沈黙の霧”を通って別想区と行き来ができるが、この想区ではつねに別想区との“沈黙の霧”が開いていることから、多くの旅人が中継に訪れる“街道の想区”とも呼ばれている。
“フィーマンの想区”でエレナが出会ったドロテア・フィーマンの肉体(空白のホムンクルス)はすでに限界に達し、塩の柱となってしまった。そのため、本来的な意味ではドロテア・フィーマンはすでに死んでおり、彼女自身も想区もかりそめの存在に過ぎず、いつかは消滅する定めにある。
。
ドロテア・フィーマンが自分の存在をつなぎとめ、“フィーマンの想区”を生み出した力は“創造(クリエイション)”と呼ばれるもの。
彼女は“物語を正確に語り伝える力”である“調律”と、“物語に新たな解釈を加える力”である"再編”と、2種類の力を生み出していたが、そんな彼女が行き着いた答えが、"新たなる道を切り拓く力であり“自分だけの物語”を創る力……すなわち、第三の力となる“創造(クリエイション)”だった。
“調律”や“再編”はあくまでその想区の歪みを直し、カオステラーを元の姿にすることができるが、“創造”は世界そのものに作用する力と言える。
これについて、作中ではこのように語られている。
・シェイン
想区というものを、一冊の本だと例えると…『調律』は、それを正しい形に直すもの…『再編』は、あらたな解釈を加えるもの…
・ドロテア
そうね。そして世界は、巨大な本棚のようなものなのかも知れないわ。
・シェイン
そう、本棚です。それが故に、一冊の本に、記述を加え、ページが増えれば、棚に並ぶ他の本も影響を受けます。
ましてや、その冊数ちょうどに収まっていたとすれば…他の本を圧迫し、そのページに歪みや軋み、損傷を生む…
・エレナ
それが、わたしが起こしていた、『再編』による、世界への影響…なんだよね…
・ドロテア
いいえ、違うわ。
・エレナ&シェイン
え!?
・ドロテア
エレナ…あなたが起こした世界への影響…それこそが、あなたが『創造』の力に、目覚め始めている証なの。
シェイン…ねぇ、ちょうどの冊数しか入らない本棚に、新しい本を入れるには、どうしたらいいと思う?
・シェイン
それは…別の本を捨てるしか…
・ドロテア
そんなことしなくていいわ。簡単な話よ。ね、エレナ?
・エレナ
本棚…本棚そのものを…広げる?
・ドロテア
正解!
・シェイン
そんなこと…できるんですか!?
・ドロテア
それがさっき私がやったことよ。ただ、あれはその一部だけどね。
エレナ…もっと、柔軟に、世界を捉えなさい。人は皆、生きているだけで、なにかしら、世界に影響を及ぼす。
私たちの持つ力は、なにもおかしなものじゃない。誰もが持つ当たり前の力を、当たり前に使うだけ…
「世界」という物語の大全集に、「自分」という一冊の物語を加えることなのよ。
と。
“フィーマンの想区”では、エレナの未熟な“創造”によって、プロメテウスが古い肉体(エクス)を捨て、フランケンシュタイン博士と大錬金術師パラケルススが作った“完璧な肉体(デウス・ホムンクルス)”を得てしまうことに。以後、プロメテウスはデウス・プロメテウスと名乗る。
なお、本来は“フィーマンの想区”でやるべきだった“創造”について、エレナは『リ・ページ』の16想区(終局の世界・前編)で行う。それは、プロメテウスが取り込んだ物語を想区として“創造”し、あるべき姿に戻す=プロメテウスの身体から力を取り去っていくことだった。
© 2016 - 2020 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります
グリムノーツ Repage
- メーカー: スクウェア・エニックス
- 対応端末: iOS
- ジャンル: RPG
- 配信日: 2016年1月21日
- 価格: 基本無料/アイテム課金
■iOS『グリムノーツ Repage』のダウンロードはこちら
グリムノーツ Repage
- メーカー: スクウェア・エニックス
- 対応端末: Android
- ジャンル: RPG
- 配信日: 2016年1月21日
- 価格: 基本無料/アイテム課金