『FFXIV』パッチ5.2の注目ポイントを尋ねる吉田P/Dインタビュー! 次の“絶”はパッチ5.3ではないタイミングに

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 2020年最初のメジャーアップデートが間近(2月18日)に迫ったオンラインRPG『ファイナルファンタジーXIV(以下、『FFXIV』)』。先日のプロデューサーレターLIVEではパッチ5.2の膨大なコンテンツ情報がつまびらかになり、プレイヤー諸氏のテンションも一気に高まっているはず。今回の吉田直樹氏インタビューでは、そんな5.2のコンテンツに関する吉田P/D的見どころを重視して質問。ちょっと先のお話も含めて興味深いコメントをいただけたので、ぜひ最後までご覧ください!

※本インタビューは2020年1月24日に行われたものです。

最も注目すべき人物はやはり
アシエン・エリディブス

――先日パッチ5.2のティザーサイトがオープンし、パッチアートも初公開となりました。といったところで、まずはパッチ5.2のタイトル“追憶の凶星”に込められたテーマについてお聞きできるとありがたいです。

吉田直樹氏(以下、敬称略):以前のプロデューサーレターLIVE(以下、PLL)でも軽くお話しましたが、パッチ5.2&5.3は“『漆黒のヴィランズ』完結編”のパート1&パート2という位置づけにあたり、パッチ2.0から続く“ハイデリン・ゾディアーク編”の核心へ、さらに突っ込んでいく流れとなっています。そういう意味では、今回のパッチタイトルはわりかしストレートなため語りにくい部分もございまして……。事前にぜひいろいろと予想をしていただければと思っています。

――パッチタイトルからの予想となると、我々には“追憶”“凶星”という単語からイメージするものがあると思いますが……。

吉田:ええ、ただその“凶星”という単語も、何か1つを指しているわけではありません。例えば、古代人やアシエンからすると“凶星”とは終末に空から降り注いだモノを指すでしょうし、第七霊災を体験した人間からすれば、ダラガブを連想すると思います。このように、凶星という1つの単語でも、『FFXIV』に存在する人たちの立ち位置や見る場所によってイメージが変化するんです。そういう意味では、今回のパッチタイトル“追憶の凶星”は“観る者の視点によって違うものが映る”という意味も含めていたりします。

 例えばパッチ5.2から実装されていく討伐・討滅戦シリーズ“ウェルリト戦役”。これは“ウェポンシリーズ”という開発コードで企画を進めていて、今回はルビーウェポンが登場します。このコンテンツは、大雑把に言えば“ガイウスが、アルテマウェポンを復活させてしまったという自身の過去と向き合い、帝国の作戦を止めに行く”というストーリーです。止めに行く理由は複数あるのですが……ともかく、ガイウスの過去の掘り下げでもありますし、かつて敵同士だった光の戦士とガイウスが手を組んで進めていくシナリオでもある。それらもある意味“追憶”を想起させますよね。ほかにも、シタデル・ボズヤを中心に展開する新たな装備強化系コンテンツ“セイブ・ザ・クイーンシリーズ”もそうです。こちらも、過去のシタデル・ボズヤ蒸発事変の掘り下げという“追憶”を感じさせるものになっています。

――なるほど。ちなみに、今回のパッチアートはどのようなイメージで発注されたのでしょう? 中央のアシエン・エリディブスがとくに目を引きますが……。

吉田:じつはパッチアートもパッチ5.3までのストーリーラインを踏まえて発注したので、このタイミングでは言いにくいんです(苦笑)。パッチ5.3までのシナリオを全部体験してから見ると、「ああ、なるほどな」と納得していただけるのではないかと思います。

 あえて現時点で話すならば、エリディブスは自身のことを“調停者”と規定していますよね。パッチアートでは、座の紋様を浮かべた“調停者”たる彼が、光の戦士と闇の戦士の間に立っています。つまり、現時点では調停者として自分の役割を本気で果たそうとしていると見立ててもらうのがいいかなと。それがなぜクリスタルに描かれているのか、その真の意味はパッチ5.3にならないとわからないと思います。想像していただけるとうれしいですね。

――となると、パッチ5.2の物語で吉田さん的に最もキーとなるキャラクターはやはりエリディブスということでしょうか?

吉田:そうです。何年ぶりかはわかりませんが石田彰さんのボイスも入りますし、やっぱり中心はそこかなと。第一世界の人々が明日へと向かう動きは、パッチ5.1のメインストーリーで描き切りました。ですので、ここからは原初世界へ戻らなくてはいけない暁のメンバーのことや、それと同時に起こる最後のオリジナルアシエン・エリディブスとのぶつかり合い……これらが本筋となっていきます。また、夜の闇を取り戻す戦いの果てに、光の戦士はいろいろなものを託されたはずです。僕らは、『漆黒のヴィランズ』の裏テーマを“魂を継ぐ者”と定義していて、その受け取ったものをどう継承していくのかというところも、今回の注目点になっています。

 そのなかでエリディブスという人物に迫っていくわけですが……そこで語られる内容には、けっこうな衝撃を受けてもらえるのではないかと考えています。そこに至るまでの流れをしっかりと描いているため、今回のメインストーリーはかなり長めです。カットシーンが長いわけではなく、ゲーム体験として大ボリュームを用意しているので、「メインストーリーから進めるぞ」という方は、初日はほかのコンテンツには触れないつもりで、これまでの『漆黒編』のストーリーを思い出しつつ遊んでもらえると良いかと思います。

――非常に楽しみです。ついにエリディブスの真意が見えてくるわけですね。

吉田:プレイヤーさんの中でエメトセルクの格が大きく上がったことで、相対的にエリディブスが下げられた感じが強いので……(笑)。彼がいったいどういう人物なのかを1段深く描いていくつもりです。パッチ5.0では、エメトセルクのほうから近づいてきてくれたことで、アシエンというものを知るきっかけになりました。なので、今回は逆に「自分たちからアシエンに近づくべきではないか」という流れになっていきます。

 これまでは、ゾディアーク側の話が多く語られていて、ハイデリン側の話はあまり語られていませんでした。今回はそこまで踏み込んでいきます。「拡張パッケージでやると思っていたのに、本気で『FFXIV』を終わらせる気か!?」というインパクトは感じていただけると思いますし、パッチ5.2のメインストーリーが終わったら「はやく次を見たい!」と言っていただけると本望です。

――なるほど。ということは、そうしてエリディブスや“アシエン”について迫っていくなかで、アシエン官邸と呼ばれるダンジョン“黒風海底 アニドラス・アナムネーシス”に挑むことになる……という形でしょうか?

吉田:メインストーリーの「アシエンをもっと理解する必要があるのではないか」という流れから、紆余曲折があって行き着く感じですね。

――“アニドラス”はトマス・モアの著作「ユートピア」中で“水がない”を意味する川でした。対して“アナムネーシス”はギリシャ語で想起や追想といった意味があるようです。両者をあわせると概念としての川……冥界へ続く川のようなイメージもあったりするのですが、吉田さん的な、アニドラス・アナムネーシスの景観などを含めた見どころをぜひお聞きしたいです。

吉田:奥へ行くにしたがって興味深くなっていくはずですが……ストーリーを見終わったあとに振り返ってみると、置いてあるものに対する理解が変わるつくりになっていて、1回目に行ったときの印象と、2回目以降の印象が大きく変わるダンジョンとなっています。それが見どころの1つかなと。エキスパートルーレットに組み込まれるので、そこでこのダンジョンに当たったら、景観を気にしてみるといいかもしれません。もちろんフェイスにも対応していますので、じっくり見たい方はぜひ。ただ、このダンジョンが開放されるのがメインストーリーの後半でして……そこは申し訳ないと思っています。

――ここからは、個別に新コンテンツについてお伺いします。まず、ウェルリト戦役に関してですが、今回はルビーウェポンが登場しますね。

吉田:ルビーウェポンは、名前のとおりアルテマウェポンから派生している兵器です。パッチ5.1のラストで帝都ガレマルドからエスティニアンが脱出する際、アルテマウェポンに似た兵器を発見しましたよね。ウェルリト戦役は、その情報を得たガイウスを中心に展開します。もちろん、ガイウスの心情とは別の理由もありますが、それは実際にプレイしてのお楽しみということで。

――“ルビーウェポン破壊作戦”というバトルコンテンツにおいて、吉田さん的な見どころはどんなところでしょうか?

吉田:見どころというと……チームには僕も含めて“機動戦士ガンダム”が大好きな人が多くて、そういう人が喜んでくれそうな演出がたくさん入っています(笑)。

――楽しみです! ちなみに、機体でいうと何に近いですか?

吉田:えーと……サザビーですかね……? ルビーウェポンも赤いから、それを想像しがちなのかもしれませんが(笑)。話の流れついでに言ってしまうと、今回のギミックはニュータイプっぽい人は得意かもしれません。“極”は“ノーマルで使ってきた攻撃の予兆範囲が見えない”といった延長線のギミックが多めですよね。今回、ノーマルで予兆が連続して発生する攻撃があるのですが、“極”では1回目の予兆からその後の着弾地点を頭の中で予想して安全地帯へ移動する感じになります。そういう理由から、「そこっ!」みたいな予測行動が上手な人ほどラクになると思います。

――“複製サレタ工場廃虚”最後のボスの連続ミサイルギミックが不可視になったバージョンといったイメージですか?

吉田:それもあります。そろそろジョブの使いこなしにも慣れてもらえたと思うので、今回の“極”は意図的に少し難しく、いつもどおりのバランスぐらいに戻しました。また、明確に前半・後半で分かれていて、ギミックも前後で大きく異なります。

――ということは、リスタートが前半・後半で分かれている形ですね。

吉田:そうです。後半で全滅したら、後半からのリスタートになります。最初からやるのはけっこう厳しいだろうということで、そうなりました。また、後半より前半のほうが難しいので、後半まで行けてしまえばあとは大丈夫かと思います。今回は、初めて“極”を担当するスタッフが開発しているのですが、手に汗握る戦いを楽しんでもらえると思います。

――ルビーウェポンと聞くと、近くリメイクが発売される『FFVII』も連想できますが……BGMは『FFVII』に絡めたものになっていたりするのでしょうか?

吉田:いえ。どちらかといえば、“アルテマウェポン破壊作戦”の流れを汲むものだと思ってください。『FFVII』のリメイクは今追い込みに入っている状況です。そこに僕らの企画で負担を増やしてしまうような状況は望んでいませんので、そういったコラボ的なものではありません。もし『FFVII』とクロスオーバーをするとなれば、もっと大掛かりなものをやれたらいいなと思っています。

――“極ルビーウェポン破壊作戦”の報酬は、いつもの極のとおり武器という認識でよろしかったでしょうか?

吉田:はい、武器です。“零式”に挑もうと思っている方で、新式武器を禁断するのは……と悩んでいる方はぜひ取りに行ってもらえればと。

――新たな装備強化コンテンツ“セイブ・ザ・クイーンシリーズ”についてお伺いします。シタデル・ボズヤが舞台ということでしたが、光の戦士はどのようにかかわっていくのでしょうか?

吉田:東方諸国のレジスタンス組織の1つに、帝国の支配下にあるボズヤの奪還を目指すボズヤ・レジスタンスが存在します。彼らがドマ君主・ヒエンを通じて解放者である光の戦士にコンタクトを取り、その流れで光の戦士が新たな冒険に挑む……という展開です。第三星暦の頃にボズヤに巨大な王国があり、当時の女王の御旗に集った英雄たちが使っていた“グンヒルドの剣”という武具を復刻させていくことになります。

――第三星暦にあった王国の話ということは、当時の最大勢力である古代アラグ帝国に対する反乱軍といった位置づけだったでしょうか。であればお話的にはアラグ帝国の最期にも絡んでくるかもしれない……?

吉田:どこまで語られるかは言えませんが、そういうストーリーです。このウェポンストーリーはパッチ5.25でリリースとなり、パッチ5.35、パッチ5.45……と続いていきます。パッチ5.25で追加となる部分でもけっこうなボリュームのストーリーがありますが、イベントバトルも含めて基本的にソロでクリアできるようになっています。クリアすれば強化に使うベースの武器が手に入るので、ぜひプレイしていただければと。また、次のパッチ5.35では、さらに巨大なコンテンツが1つ紐付いてきます。これにはパッチ4.Xの“禁断の地 エウレカ”と同等以上のコストを割いていて、今までにない体験ができるので、そちらもぜひ楽しみにしてください。

 ただ、シナリオ的にはダルマスカ奪還後の話になっているので、一連のクエストを開始するために“リターン・トゥ・イヴァリース”をすべてクリアしておく必要があります。

――ということは、レジスタンス絡みでフランたちも登場する可能性がある、と。

吉田:それは今後の展開次第かと……。

――ウェルリト戦役も然り、お話を聞いていると、今回はこれまでガレマール帝国関連の物語で登場した人々がいろいろとリンクする形で登場しそうな印象ですね。

吉田:そうですね。現在はメインストーリーが世界そのものにフォーカスしているので、帝国側の掘り下げはウェルリト戦役とセイブ・ザ・クイーンシリーズの2本柱で連続して行っていきます。

  • ▲先日のPLLでは、セイブ・ザ・クイーンシリーズはリターン・トゥ・イヴァリースを手掛けた松野泰巳氏がシナリオを執筆しているという驚きの発言もなされた。

――先程、セイブ・ザ・クイーンシリーズのなかで大きなコンテンツを用意しているとお話されていましたが、“禁断の地 エウレカ”のように何度か段階を設けてじょじょに実装されていく形ですか?

吉田:まず、パッチ5.25の段階でかなり凝った専用マップが用意されていますが、これは多人数ではなくソロで遊ぶものになっています。その後のパッチ5.35で予定しているシリーズ第二弾ではパブリック型の巨大なフィールドが追加され、こちらもストーリーを楽しむだけならソロ+ちょっとでクリアできます。クリア後は素材を使ってグンヒルドの剣を強化していくことになりますが、今回はセイブ・ザ・クイーンシリーズ以外のコンテンツでも強化素材が手に入るようにしました。

 前回の禁断の地 エウレカでは、“エウレカにしか武器防具の強化手段がないので、フラストレーションがたまる”というフィードバックがありました。『紅蓮編』までの装備強化コンテンツは、ソロでもコツコツ進めていけば完成させられたのですが、禁断の地 エウレカはパーティプレイが前提になっていたのがその理由ですね。僕らとしては、コンテンツを遊びながら強化できる形のほうがいいだろうと考えてそういう仕様にしていたのですが、禁断の地 エウレカをやらない人にとってはストレスになっていました。

 そこで、今回は専用フィールドだけでなく、その他のコンテンツでも手に入るようにして、どちらでも強化できるようになっています。ここからはやり込み要素が強いので、そういったことが好きな人たちが楽しんでもらえればいいなという感じですね。

――前回のエレメンタル装備は、最終的な強化に高難度コンテンツ“バルデシオンアーセナル”のアイテムが必要になりました。今回も、そこまでのやり込み要素がある感じでしょうか?

吉田:ソロでできなくなってしまうので、できるだけ避けようと思っています。新たなコンテンツは、エウレカの続編ではないため、あまり禁断の地 エウレカと比べないようにしていただけると嬉しいです。そのコンテンツ専用のレベルはありますが、その概念もエレメンタルレベルとは異なります。専用のシステムメニューも開発しているので、あくまで“禁断の地 エウレカの経験を活かして作った新しい遊び”と認識してもらえればと。ただし、パッチ5.35より先になりますが、バルデシオンアーセナルの評判がよかった部分を踏襲した新コンテンツは出す予定です。

 また、これまで名前を伏せ続けている討滅戦も、セイブ・ザ・クイーンシリーズに絡んだバトルとなります。パッチ5.25でセイブ・ザ・クイーンシリーズを進めるとコンテンツが開放されるので、その点は覚えておいてください。

――ちなみに、難度はどれほどのものでしょうか?

吉田:難度としては“極”レベルなので、パッチ5.2xでは“ルビーウェポン破壊作戦”のほかにもう1つ“極”があると思っていただければ。

――あらためて、パッチ5.2全体のボリュームには驚かされます。ちなみに、セイブ・ザ・クイーンシリーズで挑める討滅戦の報酬は何を予定していますか?

吉田:今は内緒にさせてください。

希望の園エデン:共鳴編ほか
各種コンテンツの見どころを深掘り

――“希望の園エデン:共鳴編”について、前回でヴォイドウォーカーとして登場したガイアがいよいよキャラとして動き出していくと思われますが、吉田さん的な見どころをまずお聞きしたいです。

吉田:希望の園エデン全体のコンセプトとしては、“第一世界に失われたものを復活させる物語”であると同時に、“リーンの成長物語”でもあります。5.0本編ではリーンが覚醒するところまでしか描かれていませんが、むしろこれからが彼女の本当の人生と言えるはずです。そういう意味でも、“希望の園エデン”はリーンが自分の足で前へ進んでいくストーリーとして作っている側面があります。

――たしかに、希望の園エデンのリーンは、自分の在り方を模索している印象を受けます。

吉田:彼女は、幼少期はランジートによって軟禁状態で過ごし、連れ出してくれたサンクレッドからは異常なほど過保護に扱われていました。アルフィノやアリゼーが初めての同年代ではあるものの、親しい友人というにはちょっと違う。このように、これまでリーンの周りには“大人”しかいなかったんです。

 ゆえに彼女はこれまで周りの大人に求められた“いい子”として生きてきたわけですが……これからは1人の人間として歩んでいくことになります。そんななか、同年代でちょっと似たような境遇のガイアという少女と出会います。リーンは彼女に振り回されるところもたくさんあるけれど、出会いをへて2人の少女がどうなっていくのか……というところが見どころですね。あとは、ガイアのアクが強いので、それをプレイヤーのみなさんがどう捉えるかという部分はけっこうドキドキしています(笑)。

――そんなに個性的なんですね(笑)。設定的には、第十三世界のヴォイドについても踏み込むのでしょうか?

吉田:今回は、そこまでではないです。詰め込みすぎるとそれぞれが掘り下げられなくなるので、今回は“リーンとガイア”というところにフォーカスしています。

――続いて、共鳴編のバトル的な魅力についてもお聞きできればと。覚醒編に引き続き、今回も属性を取り戻す戦いがメインになるのでしょうか?

吉田:そうはなりますが、属性を取り戻すのは終わりが近いですね。

――ぉぉ……。

吉田:もともとの予定通り、いい意味でみなさんの予想を裏切っていけるかと思います。あとは、今回も光の戦士の記憶力のあやふやさにも注目です(笑)。ラムウが登場しますが、また今回も直前で「ラムウってどんなやつだった?」とか余計なことを聞いてくる人がいるんです……。結果的には、イクシオンのイメージが混じっちゃったんでしょうね。ケンタウロスみたいなラムウが出てきます(笑)。

 他にもストーリー上の理由があって属性励起を2つ同時にこなすことになり、火と風……つまりイフリートとガルーダの2体と同時に戦ってもらいます。画だけ見ると、“絶”っぽい印象ですね。

――ボスが複数体いるってことですね。

吉田:はい(笑)。これ以上は是非パッチをお楽しみに。

――とはいえ属性復興が今回で終わりに向かい、水土雷火風がすでに明らかになっているときたら残りは……! 3層と4層どちらになるか、どんな形で出てくるのか楽しみです。ちなみに、全体的な難度としては覚醒編よりも少し高めですか?

吉田:最終調整中ですが、先ほどもお話したとおり覚醒編はジョブの使いこなしに慣れていないということもあって、高難度バトルで必要なダメージを通常よりも15%ほどマイナスして値付けしていました。今回はいつもどおりに戻すので、そのぶんは単純に難しくなります。今はギミックに慣れたこともあって、アイテムレベル470で挑むと時間切れの攻撃を見るはるか前に倒せますよね? そこが削ったぶんの15%にあたるので、相対的にボスのHPを削りきれない場面が増えてくると思います。ギミックも新鮮なものばかりですので、零式としての歯ごたえは十分に感じていただけると思います。

――今後のコンテンツ周りについていくつか気になっていることを質問させていただければと思います。3.X、4.Xで好評を博した“ディープダンジョン”系コンテンツは、パッチ5.Xでも実装の予定はありますか?

吉田:すみません、新しいコンテンツを多く作っている関係で、こちらに回す制作コストがなくなりました。本当は、次の拡張パッケージが出たときのためにも、レベリングの場として用意しておきたかったのですが……。企画までは出来上がっているものの、それを作りきるコストが現状生み出せず、ディープダンジョンは1回お休みにしようかと思っています。そのぶん、かねてからお話していた牧場的な遊びも準備していますし、パッチ5.3以降は生活系を中心とした多くのコンテンツを用意していこうとしています。

――もう1つ、“絶アレキサンダー討滅戦”が実装されてからまだ間もないですが、パッチ5.X中に新たな“絶”はいくつ実装されるか、予定が決まっていましたらお伺いしたいです。

吉田:パッチ5.3ではないタイミングでもう1回……おそらく、パッチ5.Xの後ろのほうで実装することになると思います。そのほうが長く楽しめると思いますので。

――ありがとうございます。続いて蛮族クエストに関してですが、ピクシー族に続いてキキルン……第一世界的に言えば、キタリ族が実装されます。そもそも第一世界でキキルン(キタリ)族を見た覚えがないのですが、前回のPLLでのお話だとラケティカ大森林が舞台になるんですよね?

吉田:ラケティカ大森林です。なぜこれまで彼らを第一世界で見かけなかったのか……「なんだこいつら!?」というところからお話がスタートします。ストーリーもよくできていて、父子のほんわかとしたイイ話といった、童話感・絵本感を味わえます。すぐに拠点らしきものもできて、あっという間に第一世界に馴染むので、その点はご心配なく(笑)。

――キキルン、かわいいですしね(笑)。

吉田:少し話がズレますが、各拠点にはちょっと長めのエピソードが用意されていますよね。僕らは“集落クエスト”と呼んでいるのですが、ラケティカ大森林を例に出すと、スリザーバウのロンカの水蛇の話やファノヴの里にいる双子の話が、それにあたります。今回のキキルン族の蛮族クエストは、それらの要素が全部絡むつくりになっていて、ある意味“ラケティカ・オールスター”みたいな感じで進んでいきますよ(笑)。

――ピクシー族のお話で世界設定的にけっこう重要なこと(夢=無意識の世界で人がつながっていることなど)が語られただけに、今回どんな雰囲気になるか、設定好きとしては気になります。

吉田:ストーリーとしては、“キタリ族やこの森に生きるものたちが、ロンカ帝国とどうかかわってきたのか”という歴史を掘り下げる話になっています。ですが、今回はプレイヤーの選択肢によってお話が分岐する特殊な仕組みを入れているんです。例えば、“キタリ族ととある種族が初めて出会った”という歴史があったとして、AとB、2つの解釈が提示され「あなたはどう思う?」と選択する形です。けっこうな数の分岐点が用意されていて、その“歴史の認識”をプレイヤーさんご自身が決めていくみたいな感じですね。もちろん不可逆なので、どっちを選択するか悩むかもしれません。第一世界にナマズオに相当するものがいない理由とかも、もしかしたら判明するかも……(笑)。

――もしかしたら、キタリ族が食べてしまったのかも……みたいに、ですか?(笑)

吉田:かもしれないですね(笑)。こんなノリなので、あまり肩に力を入れずにやってもらえるといいなと思います。

――ストーリーの結末もプレイヤーの選択で変化するのでしょうか?

吉田:いえ、もらえるリワードや最終的な結末は何も変わらないので、気軽に選んでもらって大丈夫です。

――ちなみに、5.Xの蛮族クエスト第2弾として、今回あえて原初世界にもいるキキルン族(キタリ族)を選んだ理由などがございましたらぜひお聞きしたいです。

吉田:まず前提として、シナリオやクエストチームから「バトル系の蛮族クエストを2つ作る意味は、もうあまりないのでは?」という提案がありました。たしかに、“役割は同じだけどお話が違う”というものを作ったとしてもあまり意味はないし、だったらリワードを増やしたほうがいいだろう……ということで、現在のピクシー族の蛮族クエストで得られる経験値は、かつて2つの蛮族クエストをこなしていたのと同じくらいもらえるようになっているわけです。

 そして、以前どこかでお話したと思いますが、ナマズオ族の蛮族クエストをクラフター&ギャザラー両対応にするのは非常に大変だったんです。そういうこともあり、今回は1枠を使ってギャザラー専用の蛮族クエストを作ることにしました。

――なるほど。

吉田:その後、いざ作るとなったときに「じゃあ次の蛮族は何にしようか」という話になるわけですが、じつはキキルン族、本当はパッチ4.X中の蛮族クエストで扱う予定だったんです。だからわざわざギラバニア山岳地帯にピラミッドまで作っておいたんですが、その枠はナマズオ族に奪われてしまいまして(笑)。織田(織田万里氏。世界設定/メインシナリオライター)がどうしても「ナマズオ族でいきたい」と言い出して……(笑)。

――協議の結果キキルン族はナマズオ族に負けた、と。ナマズオ族クエストが実装された経緯にはそんなエピソードがあったんですね(笑)。

吉田:そうなんです。今回も、最初はコボルド族で提案が来たのですが、僕から「コボルドはメインストーリーでも扱ったし、そろそろキキルン族やってあげようよ!」と(笑)。『新生編』の頃から、彼らにはこそ泥みたいなイメージが付きまとっているので、せめて第一世界では「キキルンかわいかったな」と感じてもらおう……ということで実装に至りました。

――貴重な開発秘話をありがとうございます(笑)。ギャザラー専用とのことですが、漁師も含まれるのでしょうか?

吉田:入っています。クエスト受注レベルは70以上ですね。

――報酬的な見どころは、どのようなものがありますか?

吉田:やはりギャザラーを上げていない方のレベリングに使ってもらいたいですね。すでにレベル80になっている方は、蛮族専用通貨で交換できるアイテムが目的になってくるかなと思います。今回、いろいろなところに傘などの新規アイテムを用意していますので、そこを楽しみにしてもらえればと。それ抜きにしてもシンプルにストーリーがとてもおもしろいので、ぜひ遊んでみてほしいです。

――漁師の話題が出たので、釣り人たち期待の新コンテンツ“オーシャンフィッシング”についてお伺いします。そもそも、このコンテンツは原初世界で行うものなのですよね?

吉田:そうです。ロータノ海に面するリムサ・ロミンサから出港します。レベル1から船に乗れますので、漁師のレベル上げにも利用できますよ。釣りたい特定の魚がおらず、レベル上げが目的の場合は、同時に実装される“万能ルアー”を使って釣りをしているだけでOKです。

――遊びとしては、特定のエリアを航行しながら戻ってくるというイメージですか? それとも、定点まで赴いて一定時間後に元のエリアに戻るイメージでしょうか?

吉田:航路は今後のパッチで増やしていく予定ですが、今回のパッチでは、コスタ・デル・ソルの沖へ進む航路Aと、イシュガルドの低地ドラヴァニア付近まで行く航路Bの2ルートが実装されます。実際のプレイ感としては、航路A・航路Bでそれぞれ漁場が3カ所あるイメージです。

 出港すると、カットシーンが挟まって漁場1まで連れて行ってくれます。そこで一定時間停泊するので、釣りを楽しむ。また時間がくると漁場2に移動する……という流れを3エリア繰り返して、リムサ・ロミンサに帰ってくる感じです。

――出港の頻度はどれぐらいになるのでしょうか?

吉田:航路AとBで、現実時間の2時間ごとに出港が繰り返される形です。乗船方法は、まず出港15分前になると、対応NPCが乗船受付の状態に入ります。プレイヤーが受付を済ませると出港待ち状態になり、出港時間になるか、または出港待ちが24人に達すると自動的に船が出ます。25人目以降にも2艘目が用意されるので、置いていかれるということはありません。24人ごとに1艘が割り当てられる感じですね。もちろん、パーティを組んで乗ることも可能です。

――例えば、23人が並んでいる状態で、4人パーティが乗り込もうとした場合は……。

吉田:その場合は、パーティ全員が2艘目に割り振られます。

――なるほど。出港後は、船の上を自由に移動できる感じですか?

吉田:はい、できます。同船上にレベル1の漁師もいれば、称号が“Ebisu”な人もいるという状態になりますので、チャットでもしながらのんびり釣りをしてもらえればと。この前、オーシャンフィッシングのテストをしたのですが、隣の人がバンバン釣り上げていると「こりゃ負けてられねーな!」という気持ちが自然と湧いてくるのは、おもしろい体験でしたね(笑)。シンプルな遊びのはずなのに競争心が出てくる感覚は、やっていて新鮮でした。ほかにも、「俺は舳先で釣りたい」みたいなポジションの好みも人によって分かれていて、個性が出る遊びだと感じました。

――そういうノリはありますよね(笑)。

吉田:プレイヤーさん全員が遊ぶコンテンツかと言われれば違うでしょうが、こういうコンテンツが“ある”ことに意義があるので、それでいいと割り切って作っています。普段釣りをしない人も、日課と固定パーティの間にあるちょっとしたスキマに、遊んでもらえればうれしいですね。実際に遊んでみるととてもおもしろくて、僕もこの機会に止まっていた漁師のレベル上げをしようかなと思いました。

――のんびりレベルが上げられるのはいいですね。

吉田:船上で魚を釣り上げると魚の種類やサイズによって釣果ポイントが算出されていきます。帰港時にはそれがランキングとして表示されますので、フレンドやFCメンバーと競うのもおもしろいですよ。

――やはり、オーシャンフィッシングでしか釣れないレアな魚も登場するのでしょうか?

吉田:当然、航路や天候に左右される魚などもいますので、生粋の漁師の方はそういったものを狙って乗船することになると思いますよ。ほかにも、船上の誰かがキーとなる魚を釣り上げれば爆釣タイムに突入するなど、ハプニングも発生します。今回のパッチではあまり多くのハプニングは実装していませんが、今後のアップデートで“乗りあった全員で1匹の魚を釣る”などの限定イベントを少しずつ増やしていく予定です。

――とんでもない大物が釣れそう……楽しみですね!

吉田:ちなみに、船上からの途中退室も自由です。もちろん、本当に海の上を移動していて、一度乗ったら出られないほうがいいという人もいると思います。ですがそれでは拘束時間が長すぎて遊べないという人が多く出てくるでしょう。“『FFXIV』のなかにあって、気軽に遊べる”というところは大事にしたかったので、自分のペースに合った遊び方をしてもらえればと思います。ちなみに、船上では漁師以外にジョブチェンジすることはできません。

――途中退出しても、釣果は残るのでしょうか?

吉田:途中退出すると釣果ポイントは得られませんが、釣った魚や経験値は都度加算されますので、行為が無駄になるということは無いようにしています。

――BG班の方々もきっとこだわっていらっしゃるでしょうし、船上の景色が楽しみですね。「遠くに見えるあの島はもしかして」なんてものもあるかも……?

吉田:普段見えない場所が見られるので、新鮮だと思いますよ。

――では最後に、今年最初のアップデート&インタビューというとこで、吉田さん個人的に、そして『FFXIV』的にどういった1年にしたいか、今年の抱負を教えてください。

吉田:僕個人の話ですと、今年は生涯最大の忙しさな気がしていまして。ファンフェスティバルや拡張パッケージの準備に追われていますし……『FFXIV』の規模が尋常じゃなく大きくなってきているんです。開発は順調に進んでいますが、『FFXIV』のコンテンツの数が多くて多くて……さすがにちょっとキツイです(苦笑)。運営規模も広がって世界中を飛び回る機会も増えていますし、まだまだ話せない企画も多く動いています。ですので、「死なないようにがんばります」が抱負でしょうか(笑)。

 『FFXIV』自体としては、まだまだ言えないことだらけですが、今後のコンテンツボリュームは期待していただいて良いと思います。どちらかというと、拡張パッケージでやるようなことを普段のアップデートで実装していっているので、「拡張パッケージに新しいシステムがないぞ……どうしよう」とおかしなことで頭を悩ませています。コンテンツ的にはさらにたっぷりと遊べるようになると思っていただければ良いですし、ストーリー的には“本当に終わるんじゃないか!?”という恐怖と戦ってください。そのぶん、圧倒的におもしろいものが出来上がっていくので、そこにご注目いただけるとうれしいです。マーケティングやPRも、今までやっていない切り口のことをやっていこうと思っています。パッチ5.2を遊んでいただければ、ちょっと出てくると思いますが、どんどん加速していくので、驚きのある1年にしていけたらと思います。

――ありがとうございました!

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ファイナルファンタジーXIV コンプリートパック(ダウンロード版)

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ファイナルファンタジーXIV コンプリートパック コレクターズエディション(ダウンロード版)

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ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター(ダウンロード版)

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応機種: PS4
  • ジャンル: MMORPG
  • 配信日: 2017年6月20日
  • 価格: 3,800円+税

ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター コレクターズエディション

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  • 対応機種: PS4
  • ジャンル: MMORPG
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ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター コレクターズエディション(ダウンロード版)

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ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応機種: PS4
  • ジャンル: MMORPG
  • 発売日: 2019年7月2日
  • 希望小売価格: 4,200円+税

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ(ダウンロード版)

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応機種: PS4
  • ジャンル: MMORPG
  • 配信日: 2019年7月2日
  • 価格: 4,200円+税

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応機種: Windows
  • ジャンル: MMORPG
  • 発売日: 2019年7月2日
  • 希望小売価格: オープン

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ(ダウンロード版)

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応機種: Windows
  • ジャンル: MMORPG
  • 配信日: 2019年7月2日
  • 価格: オープン

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ(ダウンロード版)

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応機種: Mac
  • ジャンル: MMORPG
  • 配信日: 2019年7月2日
  • 価格: オープン

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ コレクターズ・エディション(ダウンロード版)

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応機種: Mac
  • ジャンル: MMORPG
  • 配信日: 2019年7月2日
  • 価格: オープン

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応機種: Mac
  • ジャンル: MMORPG
  • 配信日: 2019年7月2日
  • 価格: オープン