【BitSummit】IGA氏が『Bloodstained』を実況プレイ。これぞまさしくイガヴァニア【電撃PS】

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 2019年6月1日、2日と京都市勧業館“みやこめっせ”で開催されていた“BitSummit 7 Spirits”の2日目のステージにて、『Bloodstained: Ritual of the Night(ブラッドステインド:リチュアル・オブ・ザ・ナイト)』の解説トークを交えた実況プレイが披露されました。

 『Bloodstained』はPC(Steam)では6月18日発売予定。PS4、XboxOne、Nintendo Switchでの発売予定は未定となっています。解説と実況を行ったのは、本作のプロデューサー兼ディレクターを務める“IGA”こと五十嵐孝司氏。

 探索型2D横スクロールアクションを指して“メトロイドヴァニア”と呼ばれることもある昨今、その“メトロイドヴァニア”の語源ともなった『 Castlevania(キャッスルヴァニア。和名『悪魔城ドラキュラ』)』シリーズを手がけていた五十嵐氏。

 氏の放つ最新作『Bloodstained』もまた、『悪魔城ドラキュラ』シリーズのさまざまなゲームエッセンスが詰め込まれているため、“イガヴァニア(IGAvania)”と呼ばれることもあります。

 プレイされたのは“双竜の塔(編注:口頭による説明であったため、漢字表記は編集部による推測)”。本作はこれまでに五十嵐氏が手がけたゲームと比較して、難易度面では一度リセットして、少しだけカンタンになっているそうです。

 ただ五十嵐氏自身は、このステージの直前に練習したときは、事前のアイテム作成などの準備不足によって死んでしまったそうです。

 本作のジャンルは探索型2D横スクロールアクションではあるものの、今回プレイしたエリアは塔を螺旋状に登っていく形式でした。

 また、乗ると一定時間後に落とされてしまう足場など、ギミックも多数存在。また、2段ジャンプを駆使しなければ行けないエリアなどもあり、探索型2Dアクションとしての体験は濃いものになりそうです。

 なお、2段ジャンプは最初から行えるわけではなく、条件を満たすことで可能になるとのこと。

 また、本作のBGMには、同じく『悪魔城ドラキュラ』などでおなじみの山根ミチル氏も参加。本エリアで流れている楽曲はユーザー間で非常に高い評価を得ているそうですが、収録時はヴァイオリン奏者から「こんな難しい譜面は弾けない!」とクレームを受けたこともあったそうです。なお、サウンドトラックはリクエスト次第で販売を検討するとのことです。

  • ▲後ろにいる妖精はいわゆる使い魔。回復をしてくれたり探索のヒントを教えてくれたりと、プレイヤーをさまざまな方法でサポートしてくれます。

 塔の内部を探索するシチュエーションも存在。内部は『悪魔城ドラキュラ』でいう“時計塔”を彷彿とさせる歯車で満載です。

 本作では本棚を調べることで、ゲーム中に役立つヒントも得られるようになっているそう。ゲーム序盤に活用した操作なども、必要に応じて思い出すことができるようになっているとのこと。

  • ▲歯車の青い構造体に魔力を当てることで、歯車を動かすことができるギミック。ゲーム中では扉などにも応用されています。
  • ▲ポルターガイスト。描かれている肖像画は本作を支援したバッカーさんたちだそうです。
  • ▲歯車の隙間に入って天井に仕掛けられたトゲを回避するなど、昔ながらのアクションゲームらしいギミックも。「歯車はイイ」と五十嵐氏も語っていました。

 また、敵を倒すことでスキルを入手できることも披露されました。

  • ▲ポイズン・トードを倒してシャード(スキル)を入手した瞬間。
  • ▲レジストポイズンというスキルを入手。グレードやランクという表示も気になるところ。なお、本作には“レジストストーン”も存在するそうです。
  • ▲右下に表示されている“現在の討伐数”という表記から推測すると、サブクエストのようなものもあるのかもしれません。

 プレイ中には左右から“デュラハンマヘッド”という生首が飛んできているシーンも。これもまた『悪魔城ドラキュラ』をプレイされている方々にとっては懐かしいシーンでしょう。一度に3体ほど登場することもありました。

 本作には中型の敵も多数存在。基本的には攻撃を連打するのではなく、“攻撃の予備動作を見て、しっかり避ける”という旧来の『悪魔城ドラキュラ』らしい攻略が有効なように見えました。

  • ▲中央にいる敵はバッカーさんがデザインしたという“シールドアウトサイダー”。見た目のとおり、こちらの攻撃を盾で防ぎながらシールドバッシュで攻撃してくる強敵です。

 ちなみに、この敵を倒すことで“エイミングシールド”という、任意の方向に盾を構え、敵弾を防ぐスキルを入手することができました。

 また、エレベーターによるショートカットも可能であると紹介され、セーブポイントからのリトライ性が高い、ということもアピールされました。

 また、今回の“エメラルド”や“ルビー”といったアイテムは、錬成(錬金術)に使用することで、アイテム生成やスキル習得などが行えるそう。

 なお、錬金術では武器の作成はもちろん、さまざまな食材を集めれば料理をつくることもできるそうです。もちろん、入手が困難なレア素材も存在するとのこと。

  • ▲ちなみに、日本ではポピュラーな食べ物であるカレーは、食材を集めるのが大変なのでじつは作りにくいとか。

 ボス戦では2体の竜が登場。左右からの攻撃と、事前に回復アイテムを十分な数だけ用意していなかったため、五十嵐氏はここでゲームオーバーになってしまいました。

  • ▲左右から同時に炎を吐く攻撃。刻一刻と安全な場所が移り変わるため、慎重な操作が要求されそうです。
  • ▲パッと見たところ、このボスでもスピーディな操作ではなく、“攻撃の予備動作を見て、しっかり避ける”という旧来の『悪魔城ドラキュラ』らしい攻略が有効なように見えました。

 最後に「4年という長い開発期間を振り返ってみて、大変だったところと、良かったことを教えてください。」という質問に対しては、「作る環境が大きく変わったことで、勝手がよくいかなかったところです。」とコメント。

 とくにグラフィックは2Dから3Dへの移行するにあたり、ユーザーの期待に応えられる水準まで引き上げるのが大変だったそうです。

 また、良かったことに対しては「こういったゲームが再び世に出せたところです。」とコメント。「昔おもしろかったゲームは、今遊んでもおもしろいんだぞ、というのをアピールしたかったんです。」と語りました。

 ちなみに筆者も過去に『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』を何周かプレイしたクチなので、気になって会場で本作を少しプレイしましたが、「正直これはインディータイトルと言っていいのだろうか?」と感じるほどのデキ。

 アクションの操作感もハイスピードアクションと呼ばれるジャンルにあるようなテンポの速さでもなく、もちろん違和感を覚えるような遅さでもなく、『悪魔城ドラキュラ』を彷彿とさせるバランス。

 探索については短い試遊時間内では残念ながら満喫できなかったものの、さまざまなギミックを予感させる作りになっていました。

 本作のマップは、五十嵐氏が手がけたゲームの中では、過去最大の広さを誇るとのこともあって、発売がますます楽しみになりました。

 ただ個人的には、リアルタイムアタックではとんでもないスピードで“選手入城”していったり、“大して貴重でもないおおこうもりが”瞬殺される様も見たいですけどね!

 『Bloodstained』はPC(Steam)では6月18日発売予定。PS4、XboxOne、Nintendo Switchでの発売予定は未定となっています。

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