『けものフレンズ3』ストーリー第1章~第3章を振り返り! ハーフアニバーサリー記念企画第1回【相関図アリ】
- 文
- 原常樹
- 公開日時
セガゲームスから配信中のiOS/Android用アプリ『けものフレンズ3』。本作の特集記事第1回をお届けします。
どうもこんにちは、フリーライターの原 常樹です。
『けものフレンズ3』の配信開始から半年、いよいよハーフアニバーサリーを迎えます! 僕自身もお仕事とは関係なく日々プレイしており、気がつけばこのアプリが“日常の癒し”のひとつになっていました。
凝りに凝ったフレンズのモデリングやアクション、のどかながらも中毒性のあるBGM、オートプレイの快適性、フレンズストーリーでゲットできるフレンズのフォト(モチーフとなった動物)の専門家による詳細な解説……本作の魅力は語り尽くせませんが、その中でも最大の魅力はやはりストーリーでしょう!
そこで“おさらい”も兼ねて、配信済みの第5章までのメインストーリー+外伝を前後編の2回にわたって振り返りたいと思います! フレンズたちの相関図もあわせて掲載しますので、関係性についても注目してください!!
第1章~第3章 相関図
※クリックおよびタップすると相関図が拡大します。
まずは導入から
世界のどこかに造られた超巨大総合動物園“ジャパリパーク”。ここのスタッフとしてプレイヤーが保安調査隊、通称:探検隊に応募するところから物語は始まります。
ジャパリパークではヒトの形へと姿を変えた動物たち・アニマルガール、いわゆる“フレンズ”がなかよく暮らしていましたが、同時に園内では謎の存在・セルリアンがさまざまなトラブルを巻き起こしていました。
さっそくアンインチホーの港にやってきたプレイヤーは、探検隊の副隊長であるサーバルに憧れるドールと彼女の家庭教師であるミーアキャットに出会います。課外学習として近隣のセルリアンを退治するドールたちでしたが、そこに“サーバルが巨大セルリアンに輝きを奪われてしまった”という危急の報せが舞い込みます。
輝きとはそのフレンズにとってかけがえのない大切なもののこと。心の中の大切な何かが消えてしまったというサーバルに代わってドールが探検隊の副隊長に任命され、プレイヤーも正式に探検隊の隊長に就任。サーバルの輝きを奪った巨大セルリアンの行方を追うことになりました。
そう、『けものフレンズ3』の大きな軸となっているのが、この“サーバルの輝きを奪った巨大セルリアンの行方を追う”という目的。舞台は各チホーへと移るものの、目的自体はブレていないために非常にストーリーがわかりやすい構造になっています。それと同時に各チホーのご当地フレンズたちとの濃厚なドラマが本作の大きな見どころになっているわけですね。
第1章:アンインチホー
ということで、ここからがいよいよ第1章。舞台となるのはアンインチホーのジャングルエリアです。
ドールたちがまず出会ったのはミナミコアリクイ。彼女の話ではパーク内に“密猟者”とそれに協力する“闇のフレンズ”、さらには“首の無い馬”や“怪物のフレンズ”がいるという不穏な噂が流れているのだとか……。
途中で出会った警備隊のハクトウワシと共に歩を進めた一行は、その道中でパークガイドロボットのラッキービーストとも出会いました。
ラッキービーストの情報で“怪物のフレンズ”の正体はマレーバクだとピンと来たミナミコアリクイでしたが、同時にマレーバクとともに巨大なセルリアンに襲われたという大事なことを思い出します。さらには闇のフレンズを彷彿とさせる全身真っ黒な“謎のフレンズ”が様子をうかがっていることに気づいて……。
登場するフレンズの数が少ないために物語の構造自体はシンプルな第1章ですが、とにもかくにも“フレンズたちがビジュアルのみならず内面もかわいい”という部分に魅力が凝縮されています。
特に“威嚇ポーズ”など、シンプルにわかりやすいかわいさを持つミナミコアリクイやマレーバクを、導入部分にあたる第1章に持ってきたのは素晴らしい一手かなぁとは思います。
それに加えて章の途中から登場する“謎のフレンズ”もやたらといいキャラをしています。
多くのメディアで展開されている『けものフレンズ』ですが、入り口としてその世界観やストーリーに癒しを感じて興味を持った方も多いはず。第1章はそういった空気を踏襲した癒しムード全開のやさしい物語なので、ここまでプレイして老若男女問わずに楽しめるアプリだと確信した方も多いのではないでしょうか。
しかし、やさしさだけが『けものフレンズ3』のストーリーの魅力ではありません。第2章からはより骨太なテーマが合わせて内包されていきます。
第2章:キョウシュウチホー
第2章の舞台となるのはキョウシュウチホーにあるサバンナエリア。警備隊に所属していたハクトウワシを探検隊に迎え(やめたわけではなく兼任)、引き続き、各地で被害を拡大させている巨大セルリアンの痕跡を追い求めていきます。
まずドールたちが出会ったのがオオフラミンゴとアフリカゾウ。占いが得意なダチョウを紹介されますが、彼女はまさに巨大セルリアンに襲われたことで“占い”の能力を失っていました。ひとまず探検隊一行はダチョウの輝きを取り戻すべく、キョウシュウチホーを巡ることになります。しかし道中、別のセルリアンによってフレンズたちは次々と輝きを奪われてしまい……。
キョウシュウチホーではオオフラミンゴ、アフリカゾウ、ダチョウ、チャップマンシマウマ、オジロヌー、オグロヌーといったフレンズが一気に登場します。これだけさまざまな動物がひとところに集まってコミュニティーを形成する、つまりは群れをなしているわけですね。この中でもアフリカゾウはマイペースながらも優秀さを発揮し、彼女自身も“ばーちゃん”のような立派なリーダーになるのが夢だと言っています。
アニメなどでも多数のフレンズたちが共闘してセルリアンと戦うシーンが出てきますが、野生の中で“群れ”を作り、絆を育んでいくことの大切さは第2章でも強く語られています。アフリカゾウとオオフラミンゴの友情なんかは、ストレートにグッと来るものがあるというか。
そして、そんな美しい群れを前にしたことでドールは「自分がどうなりたいか」、つまりは将来の夢を意識するようになります。この“将来の夢”もまた第2章の大きなテーマなんですよね。
なし崩し的に探検隊の副隊長を任命された彼女ですが、順調に旅を続けることで「サーバルのような立派な探検隊の隊員になりたい」という当初の目標に近づいている。じゃあ、その先、どのような目標を掲げればいいのか……。ドールはアフリカゾウや自分自身と問答を重ねることで、その答えを紡ぎ出していきます。この過程が本当に真っすぐかつ前向きなんですよ!
もととなったドールという動物は日本ではそこまで知名度が高くありません。その上、第2章までは無難に活躍し続けていたこともあって、正直、僕はドールのことを隊長(プレイヤー)と共に探検隊を象徴するのが主な役割だなと思っていました。
けれども、そうではなかった。彼女は探検隊を象徴する存在でありながら、同時に自分自身も成長し続けようとしているフレンズだったんですね。むしろ、このポジティブなオーラには、少年マンガの主人公のそれに近いものを感じました。
そんなドールの将来の夢と紐づきながらも、もうひとつ語られていくテーマが“未来”。このテーマの中心になるのは占いの能力を持つダチョウです。
占いの結果は見えていたはずなのに、なぜダチョウはなすすべなく巨大セルリアンに襲われてしまったのか……というミステリーは引きとしても十分。探検隊一行も「ダチョウの未来は回避しようがなかったんじゃないか」、「絶望的な未来を知ってしまったときにどうすればいいのか」、といったさまざまな想いを巡らせます。
ネタバレになってしまうので詳しく語ることはできませんが、最終的にダチョウがたどり着いた真実は「なるほど」と思わせてくれるもの。哲学的なテーマを投げかけつつも、しっかりとカタルシスのある展開を用意している。そんな奥深さも『けものフレンズ3』の魅力のひとつでしょう。
第3章:リウキウチホー
そして、物語は第3章に突入! 新たな目標を見つけたドールは、隊長と探検隊を率いて今度はリウキウチホーへと向かいます。
リウキウチホーにやってきた探検隊の一行は、マイルカやカリフォルニアアシカ、カリフォルニアラッコと出会います。
しかも、そこにカレンダやジャパリ団のメンバーもやってきて大騒ぎに(探検隊の面々と遊びたい一心だけでここまでついてきたジャパリ団の行動力もすごいものがあります……)。リウキウチホーのセルリアンは過去にサーバルがほとんど倒してしまったということで平和な空気が漂っています。
ドールたちとすっかり仲よくなったマイルカは各地を旅する探検隊の活動に憧れを抱き、ミーアキャットの「なら、探検隊に入りますか?」という問いかけにビックリ。ただ、探検隊のお仕事は辛いことや悲しいこともあるという言葉に考え込んでしまいます。
第3章のメインテーマを挙げるとしたらやはり“家族のつながり”になるでしょう。
まず、物語の中心に位置するのが自由奔放なマイルカ。序盤は危なっかしい行動も多く、まだまだ未成熟な部分が覗かせます。
彼女は「探検隊に入りたい」と興味を示しますが、それはずっと一緒にいた“おかーさん(シロナガスクジラ)”から自立することと同義。だからこそ彼女は一度立ち止まって、ミーアキャットから投げかけられた「本当に探検隊に加わりたいならしっかり悩んで、考えなさい」、「それでも探検隊に入りたいというなら自分は止めない」という問いと向き合うことになります。
一方でシロナガスクジラも「旅がしたい」と言い出すようになったマイルカに思うところがある様子。どんなに離れてもきっとお母さんと呼んでくれるに違いないし、そのことが「とぉーっても嬉しい」という絆は確固たるもの。だからこそ離れるのが寂しいという感情を覗かせます。まだ子離れが完全にはできていないんですよね……。
本来は別の動物でありながらも“おかーさん”や“家族”といった関係性を築くというのは非常におもしろい要素ですよね。そして、これはシロナガスクジラとマイルカだけでなく、ミーアキャットとドールの関係性にも当てはまります。
実際、動物のミーアキャットが教育する相手はもちろん自分の子どもですし、フレンズになったミーアキャットが家庭教師としてしっかりドールを教育するということはやはり親子関係に近いものを感じているのかもしれません。このふた組を対比させることでドラマはより深く見えてきます。
いろいろなトラブルも重なったことでしばらくはアットホームな家族ドラマが繰り広げられます。とはいえ、このまま平和に終わるわけがありません! リウキウチホーは、“忍び寄るセルリアン”によって危機的状況……というより、これまでの旅路では考えられないほどの絶望的な状況に陥ることになります。
しかし、マイルカは苦境に追い込まれたことで「本当に探検隊に加わりたいならしっかり悩んで、考えなさい」というミーアキャットの問いかけに答えを見出します。第2章で“自分の夢”を見つけたドールと同じように、彼女も大人になって前に進んでいくわけですね。ここの描写が素晴らしいんですよ……。
一方、すっかり一人前になったドールもこの状況を打破するような一手を打ち出します。これが“第2章”での彼女の経験がしっかりとした伏線になっているというのもエモーショナルな要素ですし、さらっとそれをやってのける彼女の主人公力の高さはすごい。
ドールの活躍も含め、第3章の終盤は展開的にもかなり熱く、王道ファンタジー漫画や熱血ロボットアニメを眺めているかのように錯覚するほど。テキストを読んでいるだけで自然と汗がにじみ出ます。
マイルカが自分の道を見出したということは、シロナガスクジラも気持ちを整理しなければいけないということでもあります。このシーンも第3章の大きな見どころのひとつ。ミーアキャットとシロナガスクジラが同じ“見守る立場”として交わすやりとりがまた素敵なんですよ。世の中のお父さん、お母さんには特に刺さるのでは……。
ということでざっくりとネタバレ抜きで第3章までの物語を振り返ってまいりました。
“夢”や“家族”といった普遍的なテーマを盛り込みつつ、ドールたちの成長をしっかりと描く──とにかく物語自体も直球なので、だからこそ老若男女問わずにオススメできるのがアプリ『けものフレンズ3』のストーリーなんです。
この記事では取り上げませんが、癒しと笑いを詰め込みながら各フレンズの掘り下げを進める期間限定イベントと合わせることで、さらにその世界も広がっていきます。 ジャパリパークやフレンズたちにまだまだ残されている“謎”を考察する……という楽しみも用意されているのですが、そこはまた改めて取り上げていければと思っています。
→次回は第4章、第5章のストーリーを振り返りますので、ぜひお楽しみに!
©けものフレンズプロジェクト2G ©SEGA
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けものフレンズ3
- メーカー: セガ
- 対応端末: iOS
- ジャンル: フレンズたちと“わくわくどきどき探検”するRPG
- 配信日: 2019年9月24日
- 価格: 基本無料/アイテム課金
けものフレンズ3
- メーカー: セガ
- 対応端末: Android
- ジャンル: フレンズたちと“わくわくどきどき探検”するRPG
- 配信日: 2019年9月24日
- 価格: 基本無料/アイテム課金
けものフレンズ3 プラネットツアーズ
- メーカー: セガ・インタラクティブ
- 対応端末: AC
- ジャンル: カードゲーム
- 稼動日: 2019年9月26日