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ドラマ『女子無駄』対談。最終回やおもしれー女コレクションの話題で岡田さん&ビーノ先生が大盛り上がり!

長雨
公開日時

 『コミックNewtype』で連載中のビーノ先生による漫画『女子高生の無駄づかい』は、暇を持て余して青春を無駄づかいしている女子高生たちの日常を描いたコメディ作品。

 そして、岡田結実さん主演による本作のTVドラマ版が、テレビ朝日系にて好評放送中です(毎週金曜23:15放送。一部地域で放送時間が異なります)。

 ドラマ最終回(3月6日)を前に作者のビーノ先生と、バカこと田中望役の岡田さんによる対談が実現しました。

 ドラマ化が決まった気持ちなどをお聞きした前編に続く今回は、“おもしれー女コレクション”談義でも盛り上がった対談企画の後編をお届けします。

ドラマオリジナルの教頭はビーノ先生お気に入り

――ドラマ化に当たってビーノ先生からお願いしたことや、逆にアドバイスを求められた部分などありますか?

ビーノ:原作やアニメから入った方に違和感なく楽しんでもらうため、シナリオにはすべて目を通して言い回しやニュアンスを少し直してもらうことはありますが、ほぼお任せして作っていただいています。

 ドラマオリジナルの部分は、すべて脚本家や監督の方のアイデアです。

岡田:最大のオリジナルである教頭はいかがでしたか?

ビーノ:もう大好きで、漫画に逆輸入したいくらいです(笑)。ただ、大好きすぎて、ハードルが高いんですけど。

 『女子無駄』ワールドにいても、本当に違和感がないキャラクターですよね。いつ教頭が出てくるのか、毎回楽しみにしています。とってもかわいくないですか?

岡田:かわいいし、ちょっと乙女ですよね。ごま油を気にしたりとか(笑)。

――岡田さんのお話からも楽しく収録されているのが伝わってきますが、逆に撮影で苦労された点はありますか?

岡田:原作がおもしろいので、楽しんで演じられてしまうのがすごくありたがいです。しいていえば、今日撮影したシーンのセロハンテープは肌が痛くて大変でした(笑)。

 みんな大変だというよりも、原作やアニメを知りたい、近づけたいという気持ちが強くて、撮影前に原作漫画を読み直してから撮り始めています。

ビーノ:そうなんですか!?

岡田:例えば、原作で寝ぐせがついているシーンありますよね。そのときの寝ぐせもできるだけ原作に忠実に、細かなところまでできるだけ近づけたいと思っています。

ビーノ:本当にありがたいです。原作やアニメのファンの方のなかには、実写化に抵抗がある方もいると思います。でも、まず見てほしい!

 これだけ一丸となって、楽しいものを作ってくださっていますし、何より滅茶苦茶面白いので、私は応援しています!

岡田:出演者や公式Twitterよりも、ビーノ先生が一番告知してくださっていますよね(笑)。

ビーノ:あまりにも告知しすぎて、「忖度ですか」と誤解されたこともありますが、私の純粋な気持ちです(笑)。

 自分の作品ですし、Twitter担当の方が精力的に盛り上げてくださったり、スタッフの方もおもしろいものを作ろうとしてくれたりしていますから。私が応援しないで、誰が応援するんですか!

岡田:かっこいいし、私たちも先生の気持ちがすごくうれしいです! 1話の感想イラストを描いてくださったのを、みんなで保存しています。

ビーノ:本当に1話を見たときの衝撃はすごかったです、おもしろすぎました。

岡田:まさかの1時間という(笑)。

ビーノ:“おもしれー女コレクション”とか大好きです(笑)。

――第1話はドラマのオリジナル色がもっと出るのかなと思ったら、原作を再現しつつ、テンポよく進んでいきましたよね。

ビーノ:そうなんですよ。ヲタの夢のところなど、どうしても再現が難しい部分もあるんですが、うまくドラマ用にアレンジしていただきました。

岡田:電子レンジのところとか、すごくおもしろかったですよね。

ビーノ:シナリオを読んでいたときはイメージできていなかったんですが、映像で見て大爆笑しました。あれを見て、大丈夫だと思いましたね。

岡田:プロデューサーが「テレビ朝日のバカです」というくらいみんなが作品を愛しているので、原作やアニメのファンの方に失礼がないようにしつつ、もっとこうできたらいいよねってよく話し合っています。

――メインキャストのみなさんはもちろん、ゲストも豪華ですよね。

岡田:私たちはゲストのキャスティングを知らないので、毎回誰が出演するのか楽しみにしています。

 「連続ドラマ内小説ロボっこ」で小手伸也さんの役がすぐに死んでしまったときは、「小手さんの無駄づかいだね」っていう話をみんなでしました。

 そのあと、美容師さん役で小手さんがいけるんじゃないという話で盛り上がっていたら、本当にスケジュールが合って実現したんです。

ビーノ:えー、あの配役は最初から決まっていたわけじゃなかったんですね。

岡田:最初は、「ロボっこ」だけでした。

ビーノ:さすがに、それは贅沢過ぎますね。でも美容師もあまりに似ていて、最初にビジュアルを見たとき「嘘だろ」と思いました(笑)。

 生の人間が演じるおもしろさ、パンチがきいていてよかったですね。

岡田:キャストとしては、小手さんのインパクトが強すぎて1日で越されたとみんなで悔しがっていました(笑)。

岡田さんとビーノ先生の理想の出会いは?

――そろそろお時間が迫ってきたといことで、お互いに聞いてみたいことはありますか?

岡田:もっとビーノ先生のお話聞きたい!

ビーノ:私も、もっと話したいです。お互いに聞きたいこと……。いきなりだと答えにくいかもしれませんが、“おもしれー女コレクション”じゃないですが結実ちゃん的に妄想したことのある理想のシチュエーションはありますか?

岡田:確かに、すごくハードルの高い質問ですね(笑)。

 私はお約束ではありますが食パンを咥えて走っていて、角でぶつかるですね。バカになりきって、カビたパンでもいい。あと、原作にもあった街で変装したアイドルに会うというのは、小学、中学時代からすごく想像してました(笑)。

ビーノ:そういう、運命的に出会ってっていう感じなんですね。

岡田:あと、先生との禁断の恋は考えていましたね。だから形は違いますが、ヲタが憧れの人がワセダだとわかって意識しちゃうのもわかります。考えてた、経験したかったと思って見ていました。

 もしかして“おもしれー女コレクション”は、ビーノ先生が考えた理想の出会いなんですか?

ビーノ:全部そうですよ。だって、あんな出会いしたくないですか?

岡田:憧れます!

ビーノ:ほかにも、図書館とかもいいですよね。某ジブリ作品とか最高で、そこに登場する彼と結婚したいくらいです。

岡田:図書カードを見て、この本は前に誰が借りていたんだろうというドキドキ感ですね。

ビーノ:でも今はハイテク化&個人情報保護のために電子カードになっていて、あの出会い方ができないんです。だから諦めたんですが、アイドルはもしかしたらあるかもしれない(笑)。

 今日も取材でテレビ朝日に来て、誰かと角でぶつかったりしないかなと少し期待していました。

岡田:音楽番組収録の日だったら、あったかもしれないですね。私はあと、ハンカチを落して、男性に拾ってもらうというのも憧れました。そもそも私がハンカチを持たないことに気づいて、叶わないなと(笑)。

ビーノ:私も持たないから、できないですね(笑)。でも、そうゆう女子高生だったんですね。テレビで拝見していると本当にかわいくて、私と真逆な女子高生時代を過ごしていたのかなと思っていました。

岡田:どちらかと言えば、キャストのなかで一番『女子無駄』に近い生活を送っていたと思います。

ビーノ:意外です。お互いに似た女子高生生活を送っていたのかもしれないですね。

 私の聞きたいことばかり話してもらっちゃったので、何か結実ちゃんから聞きたいことはありますか?

岡田:なんでこんなにおもしろいネタが、たくさん浮かんでくるのか知りたいです。台本を読んでバカやほかのキャラクターがどういう意図でセリフ言っているのか考えようとしたときに、「なんでこんなおもしろいセリフが浮かぶんだろう」という気持ちが強くなってしまって。

ビーノ:ちょっと質問から外れてしまうんですが、あるインタビューで結実ちゃんが「原作を読んで伝えたい意図は何だろうと考えた」と話していて……。

岡田:読まれてる(笑)!

ビーノ:全部見ています(笑)。それで、『伝えたいことは何だろうと考えたときに「あれ? 伝えたいことってなんだ!? 意味がわからない」』とおっしゃっていて、「それが正解」って思ったんです。

 逆に何かのメッセージ性を感じていたとしたらそれは違うので、私が伝えたいことがないということが伝わっていて嬉しかったですね。ただ笑わせたい、おもしろいと思うことを描いているだけなんです。

 どこからアイデアが浮かぶかはこうやっておしゃべりをしたり、友達と飲みにいったり、日常の些細な出来事をネタにしています。美容室にいって、むかつく美容師がいたとか(笑)。

 だから結実ちゃんと話しておもしろかったことも、どこかで使うと思います。

岡田:ああ、だからぶっ飛んでいるけど、気持ちはわかるっていう話が多いんですね。

 お恒が暗い話も多い現代で、ただただ笑える作品は滅多にないと話していました。しかもそれがおもしろくて、演じていて楽しいというのは珍しいねとキャストみんなで話したんです。キャスト全員、ビーノ先生に会えたらきっと作品愛を語ると思います。

ビーノ:泣いていいですか? ティッシュください。本当に嬉しい。

 ……余談ですが、最近“年をとると涙もろくなるのは、脳の感情を司る部分が老化しているらしい”という説を聞いて少し動揺している自分がいます(苦笑)。

 さておき、みなさんにおもしろくしていただいているのもありますが、私自身も毒にも薬にもならない、でも日々の楽しみになるような作品が1本くらいあってもいいじゃんと思って描いています。

 この作品を好きになってくださった方は、そんなところにじわじわはまっているんじゃないかなという気がします。

岡田:原作もアニメも、もちろんドラマも、何回も見ちゃいますよね。同じところで何度も笑って、でも見返すうちに違うところでも笑うようになるんです。

ビーノ:こういうおもしろさもあるんだって、気づくんですよね。私も、何度もドラマを見ています。

――短い時間でしたが、こうしてお話をしてみて、お互いの印象に変化はありましたか?

岡田:私個人の勝手なイメージなんですが、こんなにおもしろいことを描く方は関西弁でダイナミックな人なんだろうと思っていました。お笑いのゴッドファーザーのような(笑)。

 まさか女性で、しかもかわいらしくて、かつおもしろくて驚きました。

ビーノ:かなりの偏見ですが、独特のイマジネーションでおもしろいですね(笑)。

岡田:なぜか、キャストも最初はビーノ先生が男性だと思っている人が多かったです。もちろんTwitterのつぶやきなどで女性だとは知っていたんですが、作品を見ると男性的な部分があり、でも女子高生をこんなに詳しくかけるということは女性だろうという気持ちもあり。

 逆に私の印象はどうですか?

ビーノ:女優さんと言えば近寄りがたい印象があるので、結実ちゃんがこんなに腹を割って話してくれるとは思っていませんでした(笑)。

岡田:それも、偏見ですよ(笑)。

ビーノ:ゴッドファーザーくらいの偏見でしたね。でもそんな雰囲気だったらどこまで聞いていいのかなと思っていたんですけど、友達みたいに話してくださってうれしかったです。

 あと、キラキラした女子高生時代を過ごしていたのかなと思っていたら、意外にバカと通じるものもあって親近感がわきました。おもしろくて、かわいくて、最高ですね。

――最後にドラマや原作を楽しんでくださっているみなさんに、メッセージをお願いします。

岡田:ドラマも原作やアニメのおもしろさを忘れず、最終話まで撮影しています。私たちは2期を期待していて、ここで終わらせるつもりはないんですが、第7話はラストということ、ちょっとしんみりするような感じもあります。

 そんな最終回感もありますが、『女子無駄』の魅力であるおもしろさはしっかりつまったままです。

 見終わったあとに「この作品どういう意味だったんだろう」と思いながらも、疲れたときにまた見ようと思える作品になっています。本当に何も考えずに見てください。

ビーノ:結実ちゃんが全部言ってくれているんですが、少し付け足すなら7話では今までやってきたことがこうだったんだと伏線が回収されます。

 「ロボっこ」もそうですし、1話ずつでもおもしろいんですが、全話見ることでこういうことだったんだとわかるような仕掛けになっています。

 最後までおもしろく見られる作品に作っていただけたので、期待してください。

――ありがとうございました!

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