【おすすめDLゲーム】ブラックユーモアまみれのACT『ジャーニー・トゥー・ザ・サベージ・プラネット』

柏又
公開日時

 ダウンロード用ゲームから佳作・良作を紹介する“おすすめDLゲーム”連載。今回は、『Journey To The Savage Planet(ジャーニー・トゥー・ザ・サベージ・プラネット)』をお届けします。

 本作は、1月28日よりEpic Games StoreでPC版が発売されている、一人称視点のアクションアドベンチャーです。今回の記事は北米向けのPS4版をプレイしているので英語言語ですが、PC版は日本語に対応している他、5月28日には日本語のPS4版が発売される予定です。

未開の地に送りこまれたブラック企業の新入社員が惑星探査に悪戦苦闘!

 ゲームの舞台は恒星間移民が当たり前のSF世界。プレイヤーは、星間宇宙探検企業のKindred Aerospaceの新入社員として、未知の惑星ARY-26の探査に向かいます。しかし、着陸(墜落?)の際に宇宙船が大破し、探査はおろか生きて帰ることすら、かなわない状況に。

 ゲームの目的は、宇宙船を修復して故郷の星へ帰還すること。そしてKindred Aerospace社員としてARY-26の探査をやり遂げることです。

装備の開発で惑星の探索範囲が広がる

 未知の惑星に降り立った主人公。しかし、着ている宇宙服を除いて、まともな武器すらありません。最初は惑星内で手に入るCARBON(炭素)やシリコンといった素材を集めて宇宙船の3Dプリンターを使い、装備を整えていくことになります。

 ゲーム序盤の装備はモンスターを倒したり、周辺に露出している鉱脈を砕いたりして手に入る素材で作れます。ですが、より高度な装備はALIEN ALOOY(エイリアンの合金)と呼ばれる特殊な素材を要求されるように。

 さらにゲーム進行に必要な装備は、この惑星にかつて住んでいたと思われるエイリアンの遺跡を調査し、設計図から入手することになります。

 これらのアイテムは、それまでに手に入れた装備とプレイヤーのテクニックを駆使して入手するゲームデザインになっています。なかにはちょっとしたパズル要素のある仕掛けを解くものもあり、世界をすみずみまで探索してアイテムを見つけ出して装備を強化、その装備でさらに行動範囲が広がっていく……という流れが非常に楽しいです。

 筆者的としては『BioShock(バイオショック)』シリーズをほうふつとさせるものがあるのですが、日本のプレイヤーには『ゼルダの伝説』シリーズらしいと書いた方が通りがいいかもしれませんね。

 また、R2ボタンの銃に加えて、R1ボタンの投てきアイテムを活用するアクションにも注目。投てきアイテムには、一部のモンスターをおびき寄せるBAIT(エサ)や、ネバネバの物体で敵を拘束するもの、投げた場所にトランポリンのようにはねるオブジェクトを生成するものなど多種多様。

 岩のようなアーマーで身を守る敵に対し、爆弾の実を投げてアーマーを破壊するとか、電撃を放つ果実で敵をシビれさせたスキに弱点を撃つなど、プレイヤーの発想次第で多彩な戦い方ができるところもよくできていると感じました。

見た目はポップでカワイイ……でもブラックユーモアがエグい!

 主人公が勤めるKindred Aerospaceのブラック企業っぷりに代表される、ブラックユーモアに満ちた世界観も本作の魅力です。CEOは夢に満ちあふれたセールストークをノリノリで語るのですが、それとは裏腹に、主人公をまともな装備すら持たせず、さらに片道燃料で未開の惑星へ送り込むKindred Aerospaceはブラック企業そのもの。

 宇宙船に戻るたびに自動的に流れるコマーシャル映像も、バイオ技術で培養した人間で人形遊びするオモチャや、裸エプロンのおじさんが作る謎肉のハンバーガーなど怪しいものばかり。

 さらには、ゲーム序盤に登場するちょっとカワイイモンスター、Pufferbird(パフバード)にエサを直接ぶつけて共喰いさせたり、けとばして肉食の植物に食わせたりと、ちょっとエグいことができちゃったりするのもいい感じのスパイスになっていると感じました。

 ポップでブラックな世界観ながら、探索要素が本気で楽しい『Journey To The Savage Planet』。主観視点でプレイするため、一人称視点のゲームに慣れた人に向いているのですが、操作性は軽快で理不尽な難しさはほとんどありません。先にあげた『バイオショック』や『ゼルダの伝説』といった、パズル要素のあるアクションアドベンチャー好きの琴線にふれる良質のタイトルです。

 中学生レベルの英語力があれば、操作周りの用語や目的などゲームをプレイするのに最低限の内容は理解できます。ただ、ストーリーを含めたゲーム本編をガッツリ楽しみたいのであればPC版を購入するか、5月28日の日本語PS4版を待つのがベストではないでしょうか。

505 Games and the 505 Games logo are registered trademarks of 505 Games S.r.l. All other marks and trademarks are the property of their respective owners. All rights reserved.

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

Journey To The Savage Planet(ジャーニー・トゥー・ザ・サベージ・プラネット)

  • メーカー:Typhoon Studios
  • 対応機種:PS4
  • ジャンル:ADV
  • 発売日:2020年5月28日
  • 価格:未定

Journey To The Savage Planet(ジャーニー・トゥー・ザ・サベージ・プラネット)

  • メーカー:Typhoon Studios
  • 対応機種:PC
  • ジャンル:ADV
  • 発売日:2020年1月28日
  • 価格:3,080円(税込)

関連する記事一覧はこちら