『ヒプマイARB』事前レビュー。シンジュク・ディビジョンのシナリオもチラ見せ!
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- 原常樹
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2020年3月26日にリリースが決定したスマートフォン用ラップ×リズムゲームアプリ『ヒプノシスマイク -Alternative Rap Battle-(以下、ヒプマイARB)』の配信前レビューを掲載します。
どうもこんにちは、フリーライターの原 常樹です。
いよいよ『ヒプノシスマイク -Alternative Rap Battle-』が配信間近です。事前登録キャンペーン“HYPNOSISMIC-ARB- SCRATCH BATTLE”で1億スクラッチ、さらには1億2345万6789スクラッチを達成するなど、配信前から並々ならぬ注目を集める同作。
今回は正式サービス開始に先駆けて、物語の導入となるプロローグ、そして気になる“KILLER SCRATCH!!”(リズムゲームパート)のプレイレポートをお届けします。ゲームの概要については、以下の記事もご参照ください。
『ヒプマイARB』概要紹介記事
『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』とは?
さて、ゲームアプリの内容に触れる前に『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-(以下、『ヒプマイ』)』の背景をおさらいしておきましょう。
そもそも『ヒプマイ』は音楽原作キャラクターラッププロジェクト。2017年9月2日に始動し、EVIL LINE RECORDSが手がけるCDはラップ界の名だたるアーティストが参加しているという点でも注目を集めています。
そんな楽曲を引っ提げて開催されるライブは熱狂必至! 昨年9月に大阪城ホールで開催された4thライブは国内の劇場198館および台湾10館でライブビューイングも実施されました。
さらに月刊誌3誌で連載中の漫画3作品や、舞台『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』Rule the Stageなど、メディアミックス展開も多岐にわたり、多くのシーンでオーディエンスを楽しませています。
改めて説明をする必要があったのか……というぐらい、メジャーなプロジェクトとなっている『ヒプマイ』ですが、今回展開されるゲームアプリ『ヒプマイARB』はユーザーが主人公になることで世界に没入できるコンテンツ。これまでになかった展開と言えます。
おそらくプロジェクト名や“ディビジョン”といった作品を象徴するワードしか知らなかったユーザーも「話題のコンテンツに触れるチャンスなんじゃないか!?」と一気に興味を引かれるのではないかと思います。
恥ずかしながら、筆者も『ヒプマイ』のCDはほとんど履修しておらず、(お仕事とは関係なく)このゲームアプリを入り口にガッツリプレイしようと予定していました。
そんな矢先、今回の事前プレイの依頼をいただき、コンテンツへの知識が浅い自分で「はたして、大丈夫なのだろうか?」と不安になりました。『ヒプマイ』だけでなく、国内外のラップミュージックの変遷や流行などまるでわかりませんし……。ラップってなんだか敷居が高そうだし……。
結論から言うと、これは杞憂でした。というか、『ヒプマイARB』はいろいろとおもしろい試みが詰まっており、考える間もなく興味を持たされてしまったというか。実際、夢中になりすぎて、事前プレイをさせていただいたアイディアファクトリーさんの社内では「会議室がにぎやかだけど、何がおこなわれているんだ!?」と注目を集めていたようで……。
では、そんな“にわか”でも熱くなれる『ヒプマイARB』とはどのような作品なのか、紹介していきたいと思います。
『ヒプマイ』の世界に没入できるストーリー!!!
まず、アプリを起動するとタイトルロゴが。ランダムボイスでキャラクターがタイトルをコールしてくれるのですが、バックに流れているBGMもエフェクトがバリバリにかかっていて、物語の舞台となっている中王区(ちゅうおうく)の裏路地へと迷い込んだ感覚になります。
そして、画面をタッチするとそのままプロローグへ。
今回の物語で描かれるオルタナティブラップバトルはエンターテインメント性が強い興業。音周りは人気と実力を兼ね備えた有名DJが担当することになっているとのこと。
今回、そこに呼ばれたのがDJ ROKUROでした。
彼は『ヒプマイARB』のゲームアプリオリジナルキャラクターで、本名は満天星 呂駒呂(どうだんつつじ ろくろ)。
小さな花をつける植物のドウダンツツジとは対照的にイカつい見た目をしており、声優・楠大典さんの渋いボイスがさらにパワフルなイメージを増幅しています。
そんな呂駒呂を超え、最上で唯一無二のDJとなるべく日々鍛錬を重ねる呂駒呂の弟子こそがこのアプリの主人公(プレイヤー)。志は高くともまだまだ駆け出しという感じで、頼りなさがそこはかとなく漂っています。
なお、主人公の性別については明言されておらず、男女どちらでも通じるような丁寧な口調となっています。
女性が覇権を握っている世界ということで、プロローグでも多数のモブの女性が登場しますが、こちらも驚くべきことにメインシナリオ部分はフルボイス。世界観の構築にいかに力が入れられているかが伝わってきます……。
女性たちが熱を上げているのは、“Buster Bros!!!”、“MAD TRIGGER CREW”、“Fling Posse”、“麻天狼”という4つのチーム。それぞれがイケブクロ・ディビジョン、ヨコハマ・ディビジョン、シブヤ・ディビジョン、シンジュク・ディビジョンを代表する3人組です。
シンジュク・ディビジョンのメインシナリオをちらっと紹介
さて、プロローグの続きとなるメインシナリオはディビジョンごとにそれぞれ展開する形式。つまりは4つのルートが用意されています。
たとえば、シンジュク・ディビジョンのメインシナリオ第1章の第1話は、多数のファンに囲まれたシンジュク・ディビジョンのメンバーの元に主人公が居合わせて……というスタートになります。
天性の医師である寂雷や、多数のファンに囲まれてもホストならではの話術で制御してみせる一二三の持ち味がさっそく描かれることに! もちろん、独歩はプロローグに引き続き、強烈なネガティブオーラで異彩を放ち続けています。
ここから彼らがどのような物語を紡いでいくのか……楽しみですね!
爽快感バツグンのリズムゲーム“KILLER SCRATCH!!”
ここまでシナリオについて取り上げてきましたが、本アプリにはまだまだ魅力的な要素があります。そのひとつが“KILLER SCRATCH!!”。つまりはリズムゲームのパートです。
今回の事前プレイでお試しさせてもらったのは、ストーリーにも登場した4つのディビジョンのメンバーが全員で歌う楽曲『ヒプノシスマイク -Alternative Rap Battle-』。
リズムゲームとしても特異なのは、一部の楽曲が複数のパートに分けられているということ。もちろん、曲によってはパート分けがないものもありますが、長尺の楽曲は最大4分割されており、各パートを選択後に頭出しする形で演奏(ゲーム)が始まります。
実際、ラップミュージックの命であるリリックをダイジェストで省略するというのも難しいはず。そう考えるとリズムゲームに落とし込んだときに、この形式こそが最適解だとうなずけます。
各楽曲には、“EASY”、“NORMAL”、“HARD”、“EXPERT”という4段階の難易度が用意されています。さらにオプションでノートスピードやノーツのタイミングも設定可能。レーンエフェクトやノーツのミラー(左右反転)も自分で細かく調整することができます。おそらく普段からリズムゲームを遊んでいるというユーザーであれば、すんなりと飲み込めるシステム設計ではないでしょうか。
さて、プレイ画面を見ていきましょう。
プレイヤーは、画面中央から手前に向かって出現するノーツを判定ラインの中央に重なるようにタップしていくことになります。判定は、“PERFECT”、“GREAT”、“BAD”、“MISS”の4段階。GREAT以上の評価を続けて取ればコンボがつながっていくという仕組みですね。
画面を見てピンと来た方も多いと思いますが、こちらのユーザーインターフェースはDJが使う“ターンテーブル”を意識したデザインになっています。最上で唯一無二のDJを目指す主人公にふさわしい、スタイリッシュな形式と言えるでしょう。
もちろん、プレイ中はノーツだけでなく、キャラクターのカットインも入り、しっかりとリリックも明示されます。YouTubeで『ヒプマイ』の動画をご覧になったことがある方には「あの感じでリリックが表示される」といえば伝わるはず。
ノーツは以下の4種類が出現します。
タップノーツ
タイミングよく【タップ】することで判定されるノーツ。
フリックノーツ
タイミングよく【フリックすることで判定されるノーツ】。方向はどの方向にフリックしても反応する。
ロングノーツ
タイミングよく【タップ】したまま、表示されるラインに沿って【押し続ける】ことで判定されるノーツ。
スクラッチノーツ
タイミングよく【タップ】したまま、表示されるラインに沿って【押し続ける】ことで判定されるノーツ。ロングノーツと違い、スクラッチノーツの場合、【盤面が一緒に回転する】特殊なノーツ。
【タップ】や【フリック】を主体とする操作方法は直感的で、何度も言うように普段からリズムゲームに慣れているユーザーであればとくに違和感なくプレイできるかと思います。
ただ、ポイントとなるのは【タップ】から指をスライドさせるノーツが2種類あること。とりわけ、“ロングノーツ”と“スクラッチノーツ”はかなりのくせ者。【タップ】中に別のラインに指をスライドさせる操作を要求されることが多く、中にはグネグネとうねるようなノーツも出てきます。ユーザーはそれを丁寧に指でなぞるような感覚ですね。
“スクラッチノーツ”の操作自体は“ロングノーツ”と同じなんですが、指をスライドさせると同時に盤面全体も回転するというとんでもないノーツ。先ほど、ターンテーブルを意識したデザインだと表現しましたが、つまりはプレイヤーがターンテーブルそのものを回すような形になるわけです。
たとえば、ぐねぐねとうねる“スクラッチノーツ”を正しく操作すれば、盤面全体にあるノーツもそれに合わせてぐねぐねと動きます。左手で“スクラッチノーツ”を拾いながら、ぐねぐね動く“タップノーツ”を右手で正確にタップする、という状況になることも……。
まぁ、端的に言えば、“スクラッチノーツ”が出てくると視覚的に大変なことになる……そんな感じです。
さっきまでそこにあったものが、自分の操作に連動して別の場所に飛んでいく(盤面がズレる)というのは、シンプルに難しい。筆者も“EXPERT”の譜面でガンガン遊ばせてもらいましたが、大体“スクラッチノーツ”でコンボが切れていました。
まぁ、実際には盤面が回転するだけで予測できないわけではありません。各ノーツ間の距離も変わっていませんし、“相対的な距離”を測れるようになったらしっかりと目で追えるようになるとは思います。高いハードルではありますが、だからこそ、きっちりノーツを追えたらエンドルフィンがどっぱどっぱとあふれ出るはず! ものすごいカタルシスを秘めたノーツなんですよ。
もちろん、難しいだけではなくて爽快感もバツグン。フロウ(リズムや韻)を大切にするラップとリズムゲームの親和性はやはり高いのだと認識しました。筆者が学生時代に遊んでいた頃のリズムゲームが“クラブミュージックを主体とするゲーム”が多かったので、個人的に“KILLER SCRATCH!!”にはどこか懐かしい感覚も覚えました。
まだまだ収録されている楽曲はコンテンツの一部ということで、他の楽曲がどういった仕上がりになっているのかもワクワクします。コンテンツの中には均等なリズムが続く曲もありますが、そこは『ヒプマイ』。ノーツでも何か変化をつけて楽しませてくれるのではないかなと期待しています。
未収録でお気に入りの楽曲があるという方は、先んじてノーツを想像してみるのも楽しいかもしれません。
肌触りのよいエンターテインメントを提供しつつも、各要素の懐に新鮮な一撃を忍ばせているという印象が強い『ヒプマイARB』。シナリオはもちろん、“KILLER SCRATCH!!”に、そしてここではまだネタバレできない部分にもさまざまなギミックが詰め込まれています。まだ『ヒプマイ』のことを知らない、ラップのことはよくわからない……という方もぜひ一度触ってみることをオススメいたします!
©IDEA FACTORY / ヒプノシスマイク -Alternative Rap Battle-製作委員会
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『ヒプノシスマイク -Alternative Rap Battle-』公式サイトはこちら
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『ヒプノシスマイク -Alternative Rap Battle-(オルタナティブラップバトル)』
- メーカー:アイディアファクトリープラス
- 対応機種:iOS/Android
- 配信日:2020年3月26日
- 価格:基本プレイ無料 ※一部アイテム課金制