『ダークソウル』緑花の指輪デザイン変更の奇跡。『ブラッドボーン』狩人証の制作秘話も【電撃PS】
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『DARK SOULS(ダークソウル)』や『Bloodborne(ブラッドボーン)』のグッズ制作を行っているアパレルブランド、TORCH TORCH(トーチトーチ)。
ホビーショップ豆魚雷を経営する株式会社Ampusが持つブランドの1つであるTORCH TORCHは「愛のあるファンが、ファンのために作ったと感じられるようなアイテムを身に纏うことができる」をコンセプトにグッズ制作を行っています。本ブランドのグッズは、まさしくゲーム世界から抜け出してきたようであり、そして静かに存在感を示す、ファンに向けて作られた“マスターピース”。
ところで、そのTORCH TORCHが制作し、現在予約受付中の“緑花の指輪“が、密かにデザインが変更になったことはご存知でしょうか。
アイテム制作のすべてに携わる株式会社Ampusのディレクター・原田隼氏に軽い気持ちで「なんでですか?」とメールしてみたところ、その理由以外にも出るわ出るわ秘蔵の製作エピソード!
これはぜひインタビューして深い話を聞いてみたい……と言うわけで、今回も原田氏とアシスタントディレクター・橘高旭氏にインタビューをさせていただきましたので、その模様をお届けいたします。
現在予約受付中の”緑花の指輪”(DARK SOULS)のほか、”ノコギリの狩人証”と”鴉の狩人証”(Bloodborne)の制作こぼれ話も聞いてきましたので、ぜひ最後までご覧ください。もし前回のインタビューを未読の方は、そちらもぜひ!
奇跡の末に生まれた新バージョン“緑花の指輪”
――本日はよろしくおねがいします。まずは、緑花の指輪についてお聞かせいただけますでしょうか。
原田氏(以下、敬称略):緑花の指輪を作り始めて直面した壁はいろいろあるのですが、その1つは各花びら同士の位置をピタッと合わせることでした。原作のイラストは、花びらの重なるところが段差になっていたり、花びらの先端が尖っていたり、丸くなっていたり……花びらの1つ1つの形は違っていて、言うならばガタガタになっています。
そして、このガタガタ感がポイントなんですよ。ガタガタが少しでもズレると、プロダクトが絵と変わってしまって、絵が持っている雰囲気が再現できなくなってしまうんです。そのガタガタを忠実に再現するために、初期案と最終版では構造が変化しています。
初期案では、台座のパーツに上から見て凸の形をしたようなガイドを作り、花びらにも同様に凸の穴を開けておけば、うまく花びらが重なるだろうと思っていたんです。
――そのやり方でうまくいくように思えますが……。
原田:ところが多少ズレてしまうことはやっぱりあって。そしてズレてしまうと、やっぱり全く違う印象のように見えてしまったんです。そこで次に考えたのが、パーツそれぞれに個別の溝を作り、中央のパーツで台座まで貫き、最後に台座の底面をレーザーでロウ付けして接合する、というやり方です。でもそれでもやっぱりズレてしまって(苦笑)。
最終的には台座の部分にピンを2本立てて、3点で一番下の花びら部分を固定するようにしました。「これでズレなくなった! よかったよかった!」……と思っていたのですが、中央のパーツを差し込む穴をレーザーでロウ付けする段階で、どうしても穴の跡が目立ってしまって。
穴が大きいのが原因だったので、最終的には職人さんから「中央のパーツの先端部分はピンにしましょう」とアイデアをいただいて。これでようやく最終形となりました。
――ピンでも強度は保てていたんですね。
原田:製品版では、台座と花びらが接触する部分はすべてロウ付けで埋めています。隙間が少しでも残っていると、気になってしまいますから。
――緑花の指輪といえば、予約開始後にデザインが変更になったことは非常に驚きました。
原田:これについては、形状変更が上手くいったので本当によかったと思っています。これが上手くいったのは奇跡的なことで、プロダクトとして成立させるという意味では形状変更前のものも苦難の連続だったんです。話すと非常に長くなってしまうのですが、順序立てて説明していきますね。
緑花の指輪が非常に繊細な作りになっているのは、先のお話から伝わるかと思うのですが、その繊細さを再現する上でまず問題になるのは、シルバーパーツの収縮率です。原型からゴム型を作り、シルバーを鋳造すると原型よりも収縮するのですが、これはどれぐらい収縮するのか、それぞれのパーツによって全く同じになるわけではないので、やってみないとわからないものなんですよ。
一般的にシルバーは原型から約7%収縮すると言われているのですが、パーツによっては4~5%の場合もありますし、10%ぐらい収縮することもあります。また、収縮のクセもパーツによってさまざまなんです。たとえば、原型では真円であっても、鋳造すると収縮のクセで楕円になってしまうことがあります。
緑花の指輪の金属部分については、4つのシルバーパーツと2つの真鍮パーツを組み合わせて作られていますが、6つのパーツそれぞれの収縮率が違い、またここまで繊細なものを制作する、ということは非常にまれなことで、僕たちも初めての経験でした。なので、まずその微調整に非常に苦労しました。
――花びらのデザインに至る前に、既に問題は山積みだったんですね。
原田:つぎにようやく花びらの問題です。今回花びらに使用しているのはペリドットという石なのですが、その石はすべて手で磨り出したもので、大きさは若干のバラツキはあるものの、ほぼ固定だったんですね。ですから、花びらをはめる台座部分を調整することになりました。
そこでまたしても問題になってくるのが収縮率です。収縮率に合わせて石を作る、ということはできなかったので、収縮率次第では石を固定できなかったり、その逆にハマらなかったり、といったことが起きるんです。何度も原型の大きさを微調整し、緑の花びら1つ1つとなる石がぴったりフィットする大きさを探しました。
当初、シルバーパーツと多数の石のフィッティングはあまりにもシビアな問題で、解決することは不可能だと思っていました。そのため、もし石がハマらない場合の解決策として、シルバーパーツの根元部分を彫って削り、石を無理矢理ハメることを想定して作り始めたんです。
ただ、削るというのは、当然違和感なくうまく削るとしても、プロダクトとして見苦しくなってしまう可能性はどうしてもありました。そのため花びらを上向けて、根本を隠すのがよいのではないか、と……。苦肉の策でした。
あと、緑花の指輪って英語だと”Cloranthy Ring”という表記なんです。それで「Cloranthyってどういう意味なんだろう?」と思って調べてみたら、葉化病という意味だそうで、花が葉っぱに変わってしまう病気らしいんです。それでいろいろと葉化病について調べて、写真も集めていたんですが、葉っぱになってしまった花が上を向いている写真ばかりで……。
――迷子になってしまわれたんですね……。
原田:はい……(苦笑)。あまりにも長い制作期間のなかで、自分の中でもどんどん解釈・考察が進んでいったんです。今振り返ると、やはり原典に立ち返る瞬間は必要でしたね。
――では、これはこれとして『DARK SOULS』学会に新説を提唱していきましょう!
原田:このインタビューが記事になることで、考察してらっしゃる皆さんに取り上げていただけると私もありがたいです(苦笑)。そんなこんなでいろんなことがあって、皆さんにようやくお披露目できる日が来たのですが、やはり皆さんからは「これ、ちょっと閉じてるね」というご意見もいただきました……。
橘高氏(以下、敬称略):そんな皆さんの声を見て「ここまで来たら、できることは全部やりましょうよ!」と原田に言ったんです。
原田:グッズというものは基本的にはリリース後に形状を変更することはできないものですから、最後まで足掻こうと。そして異例中の異例ですが、予約期間中にもかかわらず、さらなる調整が始まりました。
幸いなことに、ここまで来るまでには膨大な数のトライアル&エラーを繰り返していたので、だんだんベストな原型の大きさや、収縮のクセが見えてきていました。収縮のクセについては、湯道(金属を流し込む穴のこと。プラモデルで言うとランナーの部分)の位置を調整することで解決させました。
余談ですが狩人証でも、ディティールの微妙なニュアンスを表現するために、湯道の位置のパターンをいろいろ調整して制作しています。
ただ、いろいろな調整は行いましたが「これらを全部やったから花びらが開ける」という確証は一切ありませんでした。
――運が味方してくれたんですね。
原田:そうですね。結果的に一発で修正は成功しましたが、本当に奇跡的だと思います。何度も調整を繰り返した結果、時間切れになってしまう可能性もありました。そのため、版元さんに事前にご相談することもできなかったんです。
――修正が間に合わなければ、そのままリリースされる可能性もあったと。
原田:そうです。このアイテムは非常に繊細な作りになっているので、実際の鋳造においても、細かに僕たちの方でチェックをしていきますよ。
――おそらく『DARK SOULS』の世界では、緑花の指輪は1点もののハンドメイドの指輪で、それゆえにデザインとして花びらが不揃いになっていたりすると思うのですが、現代の技術を結集して超精密にガタガタを再現し、量産するというのは不思議ですね……。
原田:そうですね。パートナーの工房の職人さんはこの道40年のベテランさんなのですが、一方で新しい技術や手法にものすごく興味がお有りで、好きなんですよ。だから3Dプリンタやレーザー溶接という手法も「すごいすごい!」とおっしゃってくれます(笑)。
――この修正原型も、大畠さん(※)の手によるものなのでしょうか。
※大畠雅人氏。TORCH TORCHブランドの多くの原型を手掛ける原型師。凄腕。
原田:そうです。この件も大畠さんにはものすごく助けていただきました。おそるおそる「原型を修正したいのですが……」と相談すると「僕、原田さんのそういうところ、すごい好きですよ。やります、やります」とおっしゃっていただけて、救われました。
きっと「もう納品したのに、まだやるんですか?」とおっしゃるのが普通だと思うんですよね。このプロジェクトに関わってくださった方は、みなさん本当に「良い物をユーザーさんに届けたい」という思いを第一に持って取り組んでくださいました。この花びらが開いた緑花の指輪の現物を初めて展示したのは東京コミコンだったのですが、職人さんは初日の当日に山梨から車で届けてくださいました。
版元の窓口の方々もそうですね。「発表後も手を加えていたのはビックリしましたが(笑)、クオリティが上がったんでしたらOKです!」とおっしゃってくださったり「ユーザーさんの反響が楽しみですね!」とおっしゃってくださったり。運にも助けられましたが、多くの方にも助けていただいています。
――見比べてみると、地味に花びらの裏側部分もディティールがアップしている気がするのですが……。
原田:じつは花びらを広げたことによって裏側のディティールに少し違和感が生じたので、修正をしています。ここは大畠さんと話をしながら詰めていった部分ですね。本当は花びらを広げるだけのつもりだったのですが、こうなったらもうトコトンやってしまえと(苦笑)。
――でも、生産が始まる前に修正が完了して良かったです。
原田:いえ、生産は始まっていました。
――……?
原田:これを修正しようと決めたとき、生産はもう進んでいたんです。普段であればサイズが確定してから製造を始めるのですが、今回は石留めの量があまりにも多かったので、先に花びらの部分だけ生産を始めていたんです。
――これから修正しようという部分だけですか!?
原田:ですので工場の方には「すみません、今製造していただいているものについてはその分の金額をお支払いしますので……」と連絡をしまして……。
――失礼を承知で申しますが、正気とは思えないです(苦笑)。
橘高:商売よりプライドを優先しましたね(笑)。
原田:ある意味、僕が小心者だからこういう判断ができたのかなとも思います。ユーザーさんからのご意見を、僕はすごく気にしてしまうタイプなんです。とくに自分が真っ当だと思う意見については引きずってしまうんですね。
もちろんすでに生産を始めている工場の方々に「じつは……」と言うのは、とても難しい決断でしたが、一度でも自分がやり残したと感じるものを世に出してしまうと、それを一生引きずってしまうかもしれません。言ってしまえば僕が豆腐メンタルだからこそ為せるワザなのかなと。
――それは謙虚すぎると思いますが……。もし豆腐メンタルだとすれば、モノづくりがそもそもできないのではないかと思います。
橘高:それを言うなら、原田はそもそも会社員に向いてないですよ(笑)。ところで、ペリドットに関するエピソードは語らないんですか?
原田:緑花の指輪についている石は、最初真鍮で作ったんですよ。なぜかと言うと、今回の石は丸や四角といったわかりやすい形ではなく、涙の形をしていたので、寸法だけでは情報が不足していたからです。真鍮で作った石は50個ぐらいですかね。それを大畠さんと、インドの石屋さんにお渡ししました。図面ではなくこれを双方に渡すことで、齟齬なく仕事を進められるのではないかと職人さんがアイデアを出してくれて……なんかこれ、そんなおもしろい話じゃなくない?(笑)
――ですから、謙虚すぎますよ(笑)。
原田:ちなみに、ペリドットの色は石座の底面の色の影響をすごく受けるんです。シルバーを明るく磨くと石はピカピカに、燻したままの暗い状態だと真っ黒に見えるんですね。なので、石座の部分を磨く際は、真ん中に明るい線が細く浮き出るように磨いています。
――製品版も石座全てをそのように磨くのでしょうか?
原田:そうです(笑)。そうするのが一番ゲーム中の色合いに近づくので。いろいろ試した結果、見つけた発見でした。
――この作業も原田さんたちがご自身の手で行う(※)のでしょうか。
※“スズメバチの指輪”や“狼の指輪”などは塗装に「絵心が必要」だそうで、原田さんと橘高さんが塗装を担当している。詳しくは前回のインタビューにて!
原田:この作業は工房の方々におまかせしています。時間があれば自分たちでやりたいですけど(笑)。
――ぜひ作業は工房のみなさんにおまかせして、新商品をたくさん作ってください! あ、そういえば私もこの間、新商品のアイデアを思いついたんですが、語ってもいいですか? 原田さんが手掛ける商品らしくはないのですが……。
原田:自分で自分の可能性を狭めるのはよくないと思っていますので、ぜひ教えてください! ぬいぐるみとかも作ってみたいなぁと思っているんですよ。
『Bloodborne』らしい繊細さにこだわった”狩人証”
――では、“ノコギリの狩人証”と“車輪の狩人証”についても教えてください。
原田:“ノコギリの狩人証”は、あまり苦労しなかったですね。原型も一発ですばらしいものが上がってきて。強いて言うなら厚みの部分ですね。最初はかなり薄かったので、一度思いっきり厚みをもたせたものを作っていただき、鋳造などの様子を見ながら少しずつ調整を重ねた感じです。
あと、裏面には表面にある文字のようなデザインは入れていません。右に読むのか、あるいは左に読むのかすら、わからないですから(笑)。そのぶん、造形物としての古びた感・使い込まれた感を表現するようにしました。我ながらここは上手くできたなと思います。
“ノコギリの狩人証”はすでにファンの方がたくさんアイテムとして作ってらっしゃったので、私たちは「商品としてちゃんとしたものを作ろう!」と。気合を入れたものになっていると思います。
――まったく関係ない話ですが、このノコギリの狩人証に書かれている文字のようなデザインって、どんな意味があるんでしょうね。
原田:気になりますよね! ちなみにですが、ノコギリの狩人証の色付けは、橘高がエアブラシで1つ1つ手作業で色を吹き付けます。
――またですか!
橘高:でも“スズメバチの指輪”や“狼の指輪”などと比べれば全然ラク……だと思います! あれはニュアンスを表現するために筆を使って塗っていたので、大変でした……。
――では、“車輪の狩人証”はいかがでしょうか?
原田:“車輪の狩人証”は、じつはドラマティックなエピソードってないんですよ(笑)。ただ調整はずっとしていました。一番苦労したのは、大きさだったかもしれません。大きさが違うものを何パターンも用意して、見比べて……。今すべてのパターンを並べると、完成品は僕もわからないぐらい作りました。
最終的な製品版は最初期の鋳造品よりも小さくなっています。と言うよりも、先ほどお話した職人さんに、「こんな感じです」と参考にしていただくために3Dプリンターで出力した原型をお送りしたら、こちらが発注していないのにノリノリで鋳造してくださったものが最初期版なんですよ(笑)。
――ここでもまた、人に助けていただいているんですね。
原田:その通りです。そして、大きさが決まった後に悩んだのは、車輪のスポークの目の粗さです。ゲーム中のグラフィックはスポークの目が非常に細かく、なめらかなんです。
でも大畠さんが「ディティールを見せるところがないので不安です」とおっしゃってくださり、あえて目の粗さを拡大して、ディティールを見せる部分を作ってくださったんです。
ただ見比べてみると、やはりゲームの雰囲気を再現できているのは粗がなく、なめらかな方で……。ゲームの雰囲気を取るか、造形物としてのディティールを取るか、迷ったのですがやはりゲームの雰囲気を再現したいと。
――見比べてみると、目が粗い方がややいかつい印象で、どちらかと言うと『Bloodborne』感のなかに『DARK SOULS』感もある、という印象ですね。
原田:あとこだわって作ったのは、バチカンの部分ですかね。ゲームのグラフィックを再現すると、車輪が横を向いてしまうので、間にバチカンを挟んで車輪が正面に来るようにしています。
――このバチカンはエッジが尖っていて、けっこう面白い形をしていますね。
原田:これは車輪の上についている輪っかの形状を参考にしています。“ノコギリの狩人証”のような力強い感じのバチカンと、似たような感じでもよかったのかもしれないのですが、使いまわし感もありますし、やはり車輪そのものと同じ文脈で作りたかったんですよね。
バチカンって、ちょっとしたことで悪目立ちしてしまうんです。大きすぎてもダメですし、細すぎてもダメで。気持ちのいいサイズ感を見つけるために、これもたくさんのパターンを作りました。まぁでも、オマケみたいなものですね。
あと大畠さんと言えば、これを作っている最中に、「スポークと車輪の接着面付近にある模様がコウモリに見える……」とおっしゃるようになって……。
――大畠さんも啓蒙が高まってきている!? ……でもよく見るとたしかにコウモリのように見えますね。作る側になって必死で見て、読み解いていかないと見えてこないディティールかもしれません。
原田:なのでその辺りも注目していただけると面白いかもしれません(笑)。
――ほかに注目ポイントはありますか?
原田:じつは留め金具も何回か作り直しているんですよ。最初に作ったものは大きくて太くて、『Bloodborne』にある繊細さをあまり感じられなかったんです。作り起こしているのに出来合いのものを流用している感もあって。
橘高:私達としては“暗月の剣のペンダント”を過去に製作させていただいていたので、あのときの経験もあって、なおさらにそう感じたんです。
原田:著作権表記を狩人証本体に入れてしまうと雰囲気を損ねてしまうので、金具に入れることだけは決まっていましたので、それを考慮した大きさだったんです。ですが革紐と組み合わせてみると意外とブカブカで……。先ほどの収縮率の話にも関連しますが、最初期の金具で再度型をとって作ったものが、最終版の大きさになっています。
――「お前は何を言っているんだ?」って気もしますが、金具の先端部分の繊細な曲線表現が『Bloodborne』っぽいですね。
原田:そうですね、金具のその部分の角度はかなり丁寧に作っています。
――『DARK SOULS』の指輪シリーズは指が10本しかないので多くは身に着けられないですが、狩人証はたくさん集めて、鞄などにジャラジャラくっつけたい気持ちもあります。
原田:ありがとうございます。狩人証は一応ペンダントという体で作ってはいますが、身につけ方については、買ってくださった方みなさんが自由にアレンジしていただければ、という思いはありますね。
あと、身につけやすさで言うと、レディースサイズのほうがいいかもしれません。とくに車輪の狩人証だと、レディースサイズは“暗月のペンダント”と同じぐらいの大きさなので、あまり強い主張もしないかなと思います。
――イラストを見て、解釈に迷うことというのはあるのでしょうか?
原田:緑花の指輪では間違ってしまいましたが、ほかのものについてはあまりない……ですかね。
橘高:やはり原田が一番細かく、的を射ていることが多いですね。私たちがハッとする意見も原田が一番出してくれます。
――現在ほかに作っているものはありますか?
原田:あります。ほかの狩人証などですね。
――具体的にはまだお聞かせいただけない状態でしょうか。
原田:そうですね。僕たちが剣の狩人証と鴉の狩人証を発表したときに、「これも作ってください!」とみなさんからいただいたコメントも拝見しまして、参考にしていますので、そのあたりのラインナップも入っているかも、ぐらいしか今は言えません。
――開発は順調ですか?
原田:いやーなかなか厳しいです(苦笑)。そういった意味では、次は語れることがいっぱいあるかもしれません。
――次回作の発表も楽しみです! 本日はありがとうございました。
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