【おすすめDLゲーム】『リマザード:トーメンテッドファーザーズ』は良質の謎解きサイコホラーゲーム

sexy隊長
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 ダウンロード用ゲームから佳作・良作を紹介する“おすすめDLゲーム”連載。今回はPS4/Switchでリリースされた『リマザード:トーメンテッドファーザーズ』をお届けします。

 なお、Switch版のタイトルは『リマザード:トーメンテッド ファーザーズ リマスター』ですが、内容はPS4版と同じものになります。

 『リマザード:トーメンテッド ファーザーズ』は、イタリアのデベロッパーであるStormind Gamesが開発したサバイバルサイコホラーゲーム。2018年にSteamで配信され、Rely on Horror(GOTY 2018)やEurogamer(Best Indie and Best Italian Game)などのアワードを獲得し、欧州を中心に全世界で高い評価を得ている作品です。

  そのリマスター版となっているPS4版、Switch版の魅力を紹介していきます。

冒頭のストーリー

 行方不明となった少女・セレステを探すため、自らを医師と偽り奇病に悩まされるフェルトン博士の館に足を踏み入れた主人公ローズマリー。しかし彼女の目的は博士の治療ではなく、他にあったのです。

 屋敷で見てはいけない光景を目の当たりにした彼女は、錯乱するフェルトン博士に追われながら命がけで真実を解明していくこととなる……といったストーリーになっています。

  • ▲ボロボロになってしまい、読みにくい張り紙。

ステルス×サバイバルホラーで楽しむ頭脳戦

 錯乱したフェルトン博士に追われながら真相を解き明かしていくサバイバルホラーなのですが、銃や武器といった攻撃に特化したようなアイテムはなく、フェルトン博士を怯ませるようなアイテムしか使用できません。

 そのため、プレイヤーは館の構造を把握し、必死に逃げるか、クローゼットやソファの下に隠れてやり過ごすことになります。基本的に攻撃は不可能なので、追手に見つからないように行動しながら真実を解明していくという、ステルス×サバイバルホラーが本作の特徴です。

  • ▲主人公を見つけた瞬間に走って追いかけてくるフェルトン博士。手に持った鎌のようなモノで容赦なく攻撃してきます。
  • ▲クローゼットに隠れている場面。ズームで目視して追手の状況を確認することも。

聴覚と視覚を研ぎ澄まして追手から逃げ切る!

 本作は、没入感をより深くするためにプレイ中の画面にUIが表示されないという演出がされています。画面に余計な表示がないだけで、ゲームをしているという感覚よりも、ローズマリーの視点に没入することができました。

  • ▲まるでムービーシーンのようにUIなど何も表示されない画面。この世界への没入感が全然違います。

 追手の場所などを知らせるレーダー表示もないので、目視で追手の位置を把握するか、聴覚を研ぎ澄ませて足音やドアの開閉音で追手の位置を把握するしかありません。

 目視が一番確実ですが、館の中が暗く……懐中電灯で辺りを照らしながら探索をすると、懐中電灯の光で追手にバレてしまうというもどかしさ。そのため、目視だけではなく聴覚を研ぎ澄まして、逃げるか隠れるかの判断をするおもしろさと恐怖を体感できます。

 攻撃の手段を持たない主人公が追手から逃げるゲームとしては、影響を強く受けたと語っていた『クロックタワー』に近いものがありますが、実際プレイしてみるとまったく違います!

 攻撃手段を持たず、なおかつ相手の位置を素早く把握し追手から逃げるという感覚は『Dead by Daylight』の“キラー”や『Friday the 13th』の“ジェイソン”から逃げる感覚に近いと感じました。これらのゲームをプレイしたことがあるプレイヤーなら分かると思いますが、サバイバルホラー鬼ごっこの独特の恐怖がオフラインシングルプレイで体感できます! そして、本作はそれぐらい恐怖心を煽られます。

  • ▲主人公を鎌で容赦なく攻撃してくるフェルトン博士に対して、主人公が使える装備はグラスやティーカップ……。

 恐怖の煽りは追手や館の雰囲気だけではなく、音楽にも込められています。本作は、メタルギアシリーズの作曲など数多くのヒットゲームを手掛けた音楽プロデューサーの戸田信子氏とイタリアの作曲家ルカ・バルボーニ氏による悲哀や恐怖を演出するサウンドトラックが採用されており、この世界へ没入できる世界観を音楽でも演出されています。

複雑に混ざり合う謎解きとタスク

 ステルスサバイバルホラーがメインになっている本作ですが、上記の通りステルス部分がかなり怖く、かなり難しいです。「その中で謎解きをするというのは無理じゃないか!?」と最初は思いましたが、余裕が出てくるとほどよい緊張感が常時続くので、探索が単調にならないという楽しさがありました。

 探索は、左上に次のタスクが表示され、そのタスクをこなしていくことに。ですが、タスクをこなすと次のタスクが表示されるのではなく、探索すればするほどタスクが増えていくシステムです。


  • ▲緑のチェックマークが入っているのは達成したタスク。未達成のタスクの中から達成できそうなのをこなしていけます。

 このシステムの利点は、謎解きが分からなくタスクが達成できなくて、他のタスクから先にこなすことができるところ。謎解きが苦手な人でも、できるところからこなしていくことができるのは、うれしいシステムだと感じました。

 しかも、いろいろなところで起こるタスクは謎にもなっていますし、他のタスクのヒントになる場合もあって、ゲームを進めていくおもしろさを感じられる仕組みになっています。

進めれば進めるほど気になるストーリー

 ストーリーは会話や道中見つける手紙などを読みていくことで、進行していきます。行方不明となった少女・セレステ、主人公を追いかけてくるフェルトン博士、博士の看護師である看護師であるグロリア、家のどこかにいる博士の奥さんの存在など、カルト的な人間の狂気が描かれています。

 追手が怖いけど、ストーリーが気になる! ストーリーが気になるけど追手が怖い! 館の暗さが怖い! などとビビりながらストーリーを進めていくことになるかと。

 ストーリーを読み解き、狂気に満ちた館から脱出した先に何があるのか……ぜひプレイして体感してもらいたいです。

  • ▲筆者は隠れてやりすごすよりも、逃げ回ることが多かったです!

 今回紹介した、『リマザード:トーメンテッドファーザーズ』は、トリロジー(3部作)で展開する同シリーズの第1弾。シリーズ2作目となる『リマザード:ブロークン ポーセリン』は今夏発売予定です。

 今作ような世界観やゲーム性が好きなプレイヤーは今から、第2弾が待ち遠しいですね!

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『リマザード:トーメンテッドファーザーズ』

  • メーカー:3goo
  • 対応端末:PS4
  • ジャンル:アクション
  • 配信日:2020年3月19日
  • 価格:3,520円
  • ※開発:Stormind Games

『リマザード:トーメンテッド ファーザーズ リマスター』

  • メーカー:3goo
  • 対応端末:Switch
  • ジャンル:アクション
  • 配信日:2020年3月19日
  • 価格:3,520円
  • ※開発:Stormind Games

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