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“泣けるゲーム”にこだわって1周年。『ラストクラウディア』開発者インタビュー

長雨
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 アイディスより好評配信中のiOS/Android用アプリRPG『ラストクラウディア(以下、ラスクラ)』が、2020年4月15日に1周年を迎えました。

 『ラスクラ』は主人公カイルとその相棒で片翼の魔獣レイの絆を中心に、熱いドラマが展開する王道ファンタジー。ドットキャラクターと3Dが融合したグラフィックで繰り広げられるリアルタイムアクションバトル、古代文明の遺物“アーク”を使用する独自の育成など、遊びごたえ抜群の作品です。

 1周年を記念して総監督の早貸久敏氏と、プロデューサーの篠子裕氏に『ラスクラ』への想いを改めてうかがいました。前編となる今回は、作品に込められたスタッフの熱いこだわりを紐解いていきます。

コンセプトは“泣けるゲーム”

――1周年おめでとうございます。今のお気持ちはいかがですか?

早貸:素直に嬉しいですよね。コンシューマタイトルだと発売すればある程度完結しますが、運営型のアプリゲームなので常にお客様と一緒に遊べているというのを1年続けられているというのは素晴らしいことです。

 お客様と、いつも頑張ってくれている弊社のスタッフに、ありがとうと言いたいですね。

篠子:スマホ向けゲームを取り巻く環境が変化しているなかで、1年続けられたのはユーザーの皆さまが楽しんで遊んでくれたということですので本当に嬉しいです。

 運営として至らなかった部分はありますが、『ラスクラ』というタイトルへの期待に少しでも応えられた部分があったと思いますし、これからも応えられるように頑張ろうと思っています。

――改めて『ラスクラ』のコンセプトを教えてください。

早貸:“泣けるゲーム”を作りたかったんですよね。私は幼少のころからゲーム、特にRPGが好きで、感情が動く作品に触れ続けてきました。

 時代が変わってスマートフォンでもゲームができるようになり、同じような感動が味わえる作品にしたいと思いながら作っています。

篠子:泣ける部分は、物語だけでなく発見・気づきという部分にもあると思います。普通のゲームではありえないような新機能など、できるだけ追加するようにしています。

早貸:またスマホはコンシューマタイトルのようにボタンの手触りなどを感じられないので、そのなかで気持ちよい操作感の表現にもこだわっています。

――RPGではありますが、アクションにもかなり力が入っている印象があります。

早貸:RPGは戦闘が8割なので、経験値稼ぎ、レベル上げは飽きやすくなるポイントです。そこをいかに気持ちよく、通常戦闘でも楽しく遊べるか考えたときに、私はアクション要素が重要だと思っています。

 今後は時間停止のある魔法に調整を入れ、魔法をヒットさせながら空中コンボができるようになるなど、より遊んでいて気持ち良い操作性になる予定です。

篠子:そのぶん忙しさもありますが、現在は初期からオート機能が使えるようにするなど、ユーザーの皆さんの声も取り入れつつ調整しています。

 現在、オート機能が浸透したため、手動でプレイすれば勝てる場合でも、オートで勝てないと強敵とみなされる傾向が出てしまっています。ぜひ操作して遊んでもらいたいので、その部分をうまく表現していきたいです。

早貸:時代の主流は放置ゲームなのかもしれませんが、それに合わせてしまうと同じような作品ばかりになってしまいます。

 クリエイターとして、アクションを楽しんでもらうという方向性はこだわるべきところだと思っています。

スタッフのこだわりで増えていく新要素

――この1年の間に新ストーリーやアリーナ機能の追加など、さまざまなアップデートが行われました。物語、システム、それぞれに対するこだわりを教えてください。

早貸:弊社のスタッフは、変なこだわりがあるんですよね(笑)。スマホ向けタイトルは運用がずっと続いていくので変な機能を入れないのが普通なのですが、『ラスクラ』はパズルとか釣りとか本編と関係ない要素がどんどん増えていきます。

  • ▲ミニゲームの1つである“ポックルセイム”。

 専門のパズル作家さんに頼んだ“押し出しダボーン”(パズル系のミニゲーム)もその1つです。

――リリース時から、そういう遊びはたくさん仕掛けられていましたよね。ゲーム内で入手できる“宝の地図”で本当に宝探しができるのに驚いたのを覚えています。

早貸:昔の作品によくあった街を探索して裏道や裏技を探す要素が私もスタッフも大好きなのですが、スマホで街を歩けるようにするのはいろいろ制約があって難しいんですよね。それなら「マップに隠しちゃおうぜ」と(笑)。

篠子:でも、皆さん見つけるのが早いんですよね。

早貸:途中からスタッフがノリノリになってしまって、私も見つけられなくなってきました(笑)。

篠子:開発チームも楽しんでゲームを作っています。

――物語は主人公のカイルとレイを中心に、本当に熱い王道ストーリーですね。お2人が思う見どころや、力をいれた部分を教えていただけますか?

早貸:主人公2人にはかなり力を入れており、これからも涙腺を刺激する展開になります。

 ただ現在配信している部分まででは、まだ見せたいシーンにたどり着いていないんです。本当はリリース時、またはそのあとのアップデートで追加できる予定だったのですが、全然入らなくて(笑)。

篠子:本当は1周年で第1部が終わっているくらいの予定でしたが、まだストーリーの半分を少し過ぎたくらいです。

早貸:それでも見せたいシーンまでまだたどり着かないという……。

 じつは動画はできていて、初期のプロモーション映像には入っています(笑)。

篠子:よく見ると知らないシーンがいくつか入っていると思います。

 当初の予定よりもストーリーのボリュームが、かなり多くなったのも早貸の言うシーンにたどり着けない一因ですね。そして早貸は演出のこだわりも強いので、シナリオを書いたあとに演出をしながら調整していく部分もあるのでますます物語が広がっていくという。

――セリフのみで展開するシーンばかりじゃないですからね。

篠子:むしろ、セリフがないシーンの方が長いです(笑)。戦闘シーンなど特にですが、こだわる分迫力が出るなと思います。

――シーンに合わせて、挿入歌が流れる演出も熱いです。

早貸:曲に合わせて、映像をしっかりと作っています。

篠子:BGMのどの部分でセリフが流れるかも早貸が調整しているので、そこを気にせずセリフを修正するとBGMとずれるので怒られます(笑)。

早貸:曲の盛り上がりや、盛り下がりに合わせて演出していますからね。ただ画面タップでセリフを送られると、全部ずれるのが悲しいです。

 例えば、序盤のメインストーリー“大海へと繋がる港”でレイが「オレ様が魔獣だからだと?」という場面もちゃんと盛り上がりに合わせて音楽をあわせているのですが、ほとんどの方は気づいていないはず。できれば、あえて画面を触らず、そのままストーリーを見ていただけると(笑)。

 最初は演出をタップできないように全部ロックをかけていたんですが開発スタッフから批判殺到で、各章のエンディングだけにしました。

篠子:今は“古代図書館”でムービーが見られるようになっています。ボリュームは多いですが、1つ1つこだわって制作していますので、お時間があるときに見てもらえると嬉しいです。

──ストーリーは当初の予定通り進んでいますか?

早貸:演出に合わせてシナリオを修正するなかで、いつの間にか新たなストーリーが増えていきますね。

篠子:それをスタッフも楽しんで見ています。先の展開を話すと「ネタバレです!」と怒られるのですが、いや仕事でしょと(笑)。

――そうやって物語が広がっていくのは、アップデートで追加できるアプリゲームならではの魅力ですよね。

早貸:そうですね。大きな柱は変わらないのですが、枝がどんどん太くなっていきます。

篠子:サブクエストで描くはずの話が、メインストーリーに絡んできていたりしますからね(笑)。

早貸:ただ、主軸は主人公のカイルとレイ。私としてはかなり泣ける話になっていると思うので楽しみにお待ちいただけると嬉しいです。

篠子:2人だけじゃなくメインパーティのティリア、リルベット、ゼクスが活躍する機会もありますので、このメンバーが好きな方は期待していてください。

インタビュー後編ではユニットキャラクターや今後の展望について語る!

 ユニットキャラクターや今後の展望についてが語られるインタビュー後編は、近日公開予定です。お楽しみに!


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『ラストクラウディア』

  • メーカー:アイディス
  • 対応端末:iOS
  • ジャンル:RPG
  • 配信日:2019年4月15日
  • 価格:基本無料/アイテム課金

『ラストクラウディア』

  • メーカー:アイディス
  • 対応端末:Android
  • ジャンル:RPG
  • 配信日:2019年4月15日
  • 価格:基本無料/アイテム課金

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