初心者が遊ぶ『テイルズ オブ クレストリア』。シリーズ未体験でも楽しめる?
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バンダイナムコエンターテインメントよりリリース予定のiOS/Android用アプリ『テイルズ オブ クレストリア(テイクレ)』。“スマートフォンならでは”の『テイルズ オブ』を体験できる作品をレビューしていきます。
……と言っても、この記事では『テイルズ オブ』初心者が遊んだ場合にきちんと楽しめるのか? にスポットを当てたいと思います。シリーズファンが遊んだ感想については、コアファン向けレビューを掲載していますので、そちらもご覧ください。
また、初心者でも楽しめるポイントだけでなく、この作品が初心者にとってオススメな理由についても触れています。そちらは記事の最後に記載していますので、ぜひ最後までご覧ください。
そもそも『テイルズ オブ』シリーズとは?
『テイルズ オブ』シリーズは、1995年に発売された『テイルズ オブ ファンタジア』から続くRPGタイトルです。オープニング主題歌や豪華なキャラクターボイス、ゲーム中のアニメーション演出など、まるでアニメを見ているかのように遊べる魅力があり、現在に至るまで多くのファンに支持されているシリーズとのこと。
その勢いはゲームに留まらず、アニメ化やリアルイベントも行われるほど。数あるRPGの中でも長い歴史と人気を持つシリーズです。
オリジナルシリーズの他にも、作品を超えてキャラクターが登場するクロスオーバー作品やオリジナルの移植版も発売されており、2019年5月にはシリーズの全世界累計販売本数が2,000万本を突破しています。
……と、これらは事前にいただいた資料などをベースに書いたものですが、単純な数字だけを見ても、どれだけ多くの人に遊ばれ、そして長く続いてきたシリーズなのかがわかります。
で、『テイルズ オブ クレストリア』はどんな作品?
『テイルズ オブ クレストリア』は、オリジナルキャラクターと新たな物語で構成される『テイルズ オブ』シリーズの新作タイトル。また、新作でありながらシリーズキャラクターが登場するクロスオーバー作品の一面も持ち合わせているとのことです。
シリーズキャラクターが登場するとなると、やっぱりシリーズを遊んできていないとわからないんじゃ……と思いましたが、本作の内容は『テイルズ オブ クレストリア』の世界を舞台に描かれるまったく新しい物語です。
過去作品の知識がなくても問題なく楽しめる内容で、経験者でもシリーズ未プレイでも(それまでに積み重ねたものの差はあるにせよ)、同じスタートラインからプレイできます。
あらすじ
あらすじに入る前に知っておいてほしいこととして、本作の世界では、“ビジョンオーブ”というものを使用した大衆の祈りにより罪人の断罪が判定されてしまいます。有罪判定が下ると罪人は“執行者”と呼ばれる存在によって消されることになります。
という情報を頭に入れていただいたところで、あらすじをお伝えしていきたいと思います。
主人公は、村の修道院の1人息子であるカナタ・ヒューガ。修道院の孤児たちの兄のような存在であるカナタは、弱い者を守らなければならないという強い正義感を持った少年ですが、ある事件をきっかけに“執行者”に追われる罪人“咎我人(とがびと)”になってしまいます。
さらに悲劇は続き、カナタと修道院で過ごしていたミゼラも同じく罪人に。2人は“執行者”に追い詰められしまいますが、道中で出会った“咎我鬼(とがおに)”ことヴィシャスの特別な力によって、罪を力に変える“ブラッドシン”の発動に成功します。
その力で“執行者”を振り払った2人は、自分の犯してしまった罪を背負いながら生き抜くため、ヴィシャスとともに旅立つのでした。
おもしろかったポイントはどこなのか?
序盤のあらすじをご覧になっていただいたところで、続いては本作で『テイルズ オブ』シリーズを初プレイした筆者が、遊んでいて「これはっ!」と感じたポイントをいくつかご紹介します。
心を動かされるストーリーがイイ
本作のジャンル名は“愛しき咎我人(なかま)と出会うRPG”。『テイルズ オブ』シリーズではジャンル名に作品のテーマが込められており、本作では“愛”と“罪”が作中で重要なテーマになるようです。
『テイルズ オブ クレストリア』のテーマである“罪”は、プレイヤーである我々にも切っても切り離せない言葉です。
正義感の強いカナタは、自ら罪を犯そうとするような人物ではありません。では、なぜそんな彼が罪人になってしまったのか……? って、詳細はネタバレになるため控えますが、その行動の結果、彼が抱いた感情は、現代を生きる筆者にとっても重なる部分があると感じました。
また、本作のメインストーリーはフルボイスになっているんですよね。当然、ボイスがなくたってストーリーそのものがいいことには変わりはないのですが、やはりあるのとないのとでは、物語への没入感や、キャラクターたちへの思い入れが大きくなっていく度合いや速度が全然違います。
声優さんによる音声のすごさは、先日公開されたPVでもよくわかります。ぜひこちらもご覧ください。
ギャグ調のシーンでキャラクターの意外な一面も
重厚なストーリーだけでなく、旅の中で展開する幕間の会話シーン(『テイルズ オブ』ではスキットと呼びます)やキャラクターエピソードでは、見ていてクスっとしてしまうようなおもしろいキャラクター同士のやり取りが楽しめます。
特に、幕間スキットの内容はギャグ寄りのものが多く、本編とはまた一味違うキャラクターの一面が描かれています。
そのキャラを好きになるポイントって、いかにカッコイイか? だけじゃないと思うんですよね。本作――というか、おそらく『テイルズ オブ』シリーズに登場するキャラクターたちは、時には「オイオイ」とツッコミたくなるようなポイントや、驚くような一面を持っているキャラクターがいっぱいいるんだろうな……と、ちょっと遊んだ程度の筆者でも思ってしまうくらい、ユニークそうなキャラクターがたくさんいます。
そうした彼、彼女たちのことをこれから知っていけるのは、むしろ初心者ならではの大きな楽しみと言えるでしょう。
ストーリーを盛り上げるアニメーション
一部場面ではアニメーションによる演出もあり、ストーリーとゲーム全体にスマホアプリとは思えない高級感を与えています。また、プレイ中に時折アニメーションが挿入されることで、マンネリ感を覚えることなくゲームを楽しみ続けられました。
シリーズ初心者へのフォローもある!
本編ストーリーの中では、クレス以外にも『テイルズ オブ エクシリア』のミラや『テイルズ オブ ベルセリア』のベルベットなど、シリーズキャラクターが続々登場します。
カナタたちの旅とは別に、それぞれ何かしらの目的があるようで、その内容は本編とは別途の外伝ストーリーにて描かれます。
クレスの外伝ストーリーは、クレスが師と慕うミバル師範を手にかけた“森のヌシ”を探す物語。その中では、さまざまな『テイルズ オブ』シリーズに登場したキャラクターたちによる、作品の垣根を超えた共闘が見られます。筆者にはまだわかりませんが、きっとシリーズファンからすると楽しめるポイントと言えそうです。
ヒストリー機能でシリーズの振り返りもバッチリ!
上でも少し書いたように、そりゃあもちろん、作品を知っていることでより楽しめる部分もたくさんあります。
そこで本作には「今からでもシリーズを知りたい!」という人や「この作品は遊んでいないんだよね」「う~ん、ちょっと思い出せない作品があるな……」なんて皆さんをフォローするかのように、“テイルズ オブ ヒストリー”という振り返り機能が用意されています。
ここでは、作品紹介・キャラクター紹介・年表に至るまで、過去作品に関する情報を簡単に確認できます。登場したキャラクターが気になった場合に見るもよし。事前に勉強してから臨むもよし。まさに『テイルズ オブ』シリーズの資料集と言える機能です。
筆者はある程度RPGに知見はあるため、クレスやベルベットのような主人公格のキャラクターであれば、なんとなく名前くらいは知っています。が、未プレイゆえに詳細な部分や周りのキャラクターの知識までは持っていません。
それもあって、本作にクロスオーバー要素があると聞いた際にはやや腰が引けてしまっていましたが、いざプレイをしてみると……何の問題もありませんでした。
まあ考えてみれば当然ですが、その理由は、シリーズキャラクターもこの世界の住人として存在しており、本作独自の目的で動いています。そのため、この物語の中においてその存在に違和感がないのでしょう。
主人公クラスともなると、やっぱり目立つな~とは思いますが、むしろどんな活躍を見せてくれるのか、楽しみなところです。
ダイナミックながらも快適なバトル
バトルは4人のキャラクターを編成して行います。キャラクターはそれぞれ3Dモデルが用意されており、攻撃時にはダイナミックなアクションが楽しめます。
キャラクターは通常攻撃に加えて術技を持っており、多段ヒットや全体攻撃、味方の回復など、独自の効果があります。バトル中はこれらを使った攻撃が各キャラクター1ターンに1回のみ行えます。4人の術技をうまく使い分け、自分のターン中に敵をできるだけ倒すことが基本です。
攻撃を続けて“オーバーリミッツゲージ”を溜めると、強力な秘奥義が発動できます。この秘奥義は普通の術技とは別枠で、術技を使用した後に発動、または秘奥義を発動した後に再度術技を使用できます。これを利用して大量ヒットを狙いましょう。
『テイルズ オブ』シリーズのバトルは元々キャラクターを動かす3Dアクションスタイルとのことですが、本作ではスマホRPGらしいターン性バトルにシステムが変更。これまでのシリーズを「アクション操作が苦手だから」という理由で敬遠していた方でも、気兼ねなく遊べる形になっています。
昨今のアプリで気になるのは、倍速機能やオート機能といった、戦闘の速度を上げるもの。それらももちろん用意されていますので、バトルをサクサク進めてストーリーを中心に楽しみたい方も安心です。
初めての『テイルズ オブ』にピッタリな理由
『テイルズ オブ』シリーズは、これだけ長く続いてきた作品です。それだけに、「シリーズを最初から遊んでいないから」「途中で遊ばなくなっちゃったから」などなど、さまざま理由でプレイを避けていた方もいたのではないでしょうか?
かくいう筆者も、最近は腰を据えてゲームをやる機会は少なくなってしまい、せっかく始めたRPGも「物語の先が気になるけど中々進められない……」となることもありました。
そんな中で登場した『テイルズ オブ クレストリア』は、名作と知りつつもなかなか手が出せずにいた『テイルズ オブ』シリーズの新作を、スマートフォンでお手軽に遊べるものになっていると言えます。
外出する際の移動時間、家で横になりながらなど、自分の好きなときに好きなスタイルでプレイできるスマホアプリの強みと、魅力的な作品でを世に贈り出してきた『テイルズ オブ』シリーズが組み合わさったとなれば、まさに鬼に金棒と言えるでしょう。
また、スマホといってもゲームのボリュームはかなりのもの。先行プレイの段階で公開されているストーリーをすべて見るのは、正直かなり時間がかかりました(笑)。ストーリー以外にもマルチバトルや育成などのやり込み要素もあるため、スマホRPGとしてもしっかりと楽しめます。
最後になりますが、初心者ってのは“これからさまざまなことを楽しめる”という絶対特権を持っているんですよ。
で、本作は今までの『テイルズ オブ』シリーズのさまざまな作品を知るきっかけとして、うってつけと言える作品です。ここから入って、過去作品を楽しんでいく……なんて遊び方もありだと思います。
そういう意味ではまさに『テイルズ オブ』デビューにピッタリな本作。スマホアプリという遊びやすい形になったこの機会に、ぜひプレイされてはいかがでしょうか?
(C)いのまたむつみ (C)藤島康介 (C)BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
※画面は開発中のものです。
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テイルズ オブ クレストリア
- メーカー: バンダイナムコエンターテインメント
- 対応端末: iOS
- ジャンル: RPG
- 配信日: 2020年7月16日
- 価格: 基本無料/アイテム課金
テイルズ オブ クレストリア
- メーカー: バンダイナムコエンターテインメント
- 対応端末: Android
- ジャンル: RPG
- 配信日: 2020年7月16日
- 価格: 基本無料/アイテム課金