【おすすめDLゲーム】タクシー運転手となる『Neo Cab』レビュー。他人の人生を垣間見れるのが楽しい
- 文
- カワチ
- 公開日時
ダウンロード用ゲームから佳作・良作を紹介する“おすすめDLゲーム”連載。今回はPC(Steam)でリリースされた『Neo Cab』をお届けします。
現実では体験できないことができるのがゲームのおもしろいところ。ただ、“事実は小説よりも奇なり”という言葉もあるように、現実の生活でもありえないようなことって結構起きたりしますよね。
自分の中では普通のことだと思っていたことが他人に話したら驚かれることだってあります。例えば、自分は焼肉屋でアルバイトしてたところ、編集者に声をかけられてゲームライターになったという経緯があるのですが、この話を飲み会などですると「どういうこと!?」と言われたりします(笑)。
前置きが長くなりましたが今回はタクシードライバーとなって乗客と会話をするゲーム『Neo Cab』を紹介したいと思います。
ちなみに、このゲームを最初に知ったときは地味な内容のゲームだなーと思ったのですが、バーテンダーとなってお客さんと会話をする『VA-11 HALL-A』がとてもおもしろかったので、手に取ってみた次第です。
舞台はタクシー業が廃業になった近未来
『Neo Cab』の舞台となっているのは近未来都市の“ロス・オジョス”。主人公のリナは唯一の有人ドライバーとして日銭を稼いでいます。
なぜ唯一なのかというと、この街は“Capra”という会社が提供している自動運転車が主流になっており、タクシー業は廃業に追いやられてしまっているからです。リナも“Capra”とは因縁があるのですが、それは物語を進めることで明らかになっていきます。
ゲームの目的としては失踪した親友の行方を捜すというものがありますが、どのキャラクターをタクシーに乗せるのかは自由。Uberのようにアプリで乗客を選んで乗せることになるので、近くにいる人だったり、名前や外見で気になる人だったり、自分で乗せたい人を選んで乗せればOK。
同じ客を何度も乗せて、その人物を掘り下げることも可能。彼らと会話をしていくことで、この街がどのような状況なのか、彼らはどのような考えで暮らしているのかなど、世界観の謎が紐解かれていくようになっています。
また、会話中は選択肢が発生。相手を心地よく乗せることができれば、多くのチップをもらえたり、アプリで高い評価をつけてもらえたりします。リナはカプセルホテルで寝泊まりするような“その日暮らし”をしているため、この評価は重要です。
感情を色で表示するシステムが秀逸
本作でおもしろいのは主人公のリナをはじめ、すべてのキャラクターが感情を色で表示するアクセサリー型のデバイス“FeelGrid”を付けているところ。落ち込めば“青”、怒っていれば“赤”とカラーサインが表示されるので、どのように会話が進行しているのかがわかります。自分は空気が読めないタイプで、気づかないあいだに相手を怒らせてしまうことが多々あるので、このデバイスはうらやましいですね(苦笑)。
その時のリサの感情によって選べる選択肢が変わってくるのも特徴で、1周プレイするだけで物語の全容を把握することはできません。
乗せる乗客を変えたり選択肢を変えたりすることで違った展開を見ることができるので、周回プレイしてみてほしいですね。近未来のアートワークは素晴らしいですし、哲学的な会話劇も興味深いので記事を読んで気になったらぜひプレイしてみてください!
(C) 2019 Chance Agency LLC. Neo Cab is a Trademark of Chance Agency LLC. Published by Fellow Traveller(R). Fellow Traveller is a registered trademark of Surprise Attack Proprietary Limited trading as Fellow Traveller Games.
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『Neo Cab』
- メーカー:Fellow Traveller
- 対応機種:PC(Steam)
- ジャンル:アドベンチャー
- 配信日:2019年10月3日
- 価格:1,520円
- ※開発:Chance Agency