『ファイナルファンタジーVII リメイク』英語版プレイレポート。”攻め”のバトルシステムに興奮【E3 2019】
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アメリカ・ロサンゼルスで開催されているE3 2019に試遊出展されている、『FAINAL FANTASY VII REMAKE(ファイナルファンタジーVII リメイク。以下『FFVIIR』)』英語版のプレイレポートをお届けします。
※英語版でのプレイレポートとなるため、表記等は日本語版と異なる可能性があります。
『FFVII』を発売当時遊んでいた自分にとって、今回の体験は一言で言うと……おもしろい。二言でいうと……じつにおもしろい。ちょっと我を忘れてそんな事を言ってしまうくらいの内容でした。まずは動画をご覧ください。
今回の試遊範囲で体験できたのは、主にバトル。パーティはクラウドとバレットの2人を操作し、ボスであるガードスコーピオンとの戦いがメインになります。同マップではザコ戦もあります。
まず、ビジュアルについてですが、これはみなさん、もはや疑いの余地はないでしょう。めちゃくちゃキレイです。マップも当時のイメージを感じさせながらも、まったく別のものに生まれ変わっています。
初代PSで感動を生み出したビジュアルが、現在の技術でよみがえっている……というよりは、新たな感動を生み出している、と言ってもよいでしょう。バトルの発生条件もランダムエンカウントではなく、フィールド内を歩いていて敵を発見する・されるとシームレスに戦闘に移行する方式でした。
さて、Square Enix LIVE E3 2019プレゼンテーションで発表されたバトルシステムに、今回自分がプレイしたなかで判明したものを加えてまとめると、下記のようになります。
※限られた試遊時間内でのまとめなので、間違っている可能性はあります。
・本作のバトルシステムはリアルタイムアクションとコマンド選択式が融合したもの
・攻撃、ガード、回避などはリアルタイムで行う
・ATBゲージは最大2本ストック可能。ゲージは通常時ゆっくりと溜まるが、攻撃を命中させると溜まる速度が上がる
・バトルコマンドを開くと、時の流れが非常にゆっくりになるタクティカルモードになる
・タクティカルモードでは、アビリティ、魔法、アイテムが選択できる
・アビリティ、魔法、アイテムを使うと、それに応じた量のATBゲージを消費する
・タクティカルモード中は操作キャラ以外のアビリティや魔法も選択可能
・クラウドは大剣を使用した大振りの近距離攻撃、バレットは銃を使用した長距離攻撃を行う
・クラウドとバレットが持つアビリティは、それぞれすべて異なる
・方向キーで操作するキャラクターを切り換えられる
・操作していないキャラクターは自動で戦ってくれるが、ATBゲージを使った攻撃はしない
・敵には攻撃を当てることで蓄積されるフォーカスゲージが存在する
・フォーカスゲージが満タンになると敵はダウンし、さらにダメージを与えられる
・アビリティをショートカットに設定することも可能
・リミットブレイクはリミットゲージが貯まると任意のタイミングでタクティカルモードから使用可能
以上を総合すると、“攻撃を当ててATBゲージを溜める→溜めたATBゲージを使ってアビリティや魔法を使い、敵に大ダメージを与えていく”というのが主な戦闘の流れとなります。積極的な攻めの姿勢が求められるので、自然とプレイに熱が入るように感じました。
少しバトルして思ったことは、「テクニカルな戦闘を楽しむこともできるんだな」ということ。通常攻撃を連続して当てていると、意外とすぐにATBゲージが溜まるので、今回のように2人だけの戦闘でも、気付いたら「あ、ATBゲージ溜まってるじゃん。なんか使おう」となることが多かったです。アビリティなどはポンポン使い、サクサク敵を倒していくイメージです。
ボタン連打で戦えるザコ戦にも工夫のし甲斐アリ
とはいえ、ザコ戦では通常攻撃の連打でもぜんぜんOK。ただ、ときには浮遊するザコがクラウドの大剣の射程外に逃げてしまうこともありました。その場合はバレットの出番。銃での攻撃は攻撃ボタン押しっぱなしでガトリングガンを連射し、離れた相手にも継続してダメージが与えられます。
また、アビリティでいうと、クラウドは今回ブレイバー、3連斬り、ダッシュ突き、の3種類を使うことができましたが、それぞれの特徴を踏まえつつ、敵の種類や距離にあわせたアビリティ選択が重要になってくるのかなと感じました。
たとえば今回、地形を挟んで向こう側にいる敵を選択してブレイバーを撃ってしまったことがありました。そのときは、追尾性能があるものの地形に引っかかって届かなかったのか、あるいはその場で発動する性能だったのか、ブレイバーの性能を詳しく調べる余裕がなかったので理由はあまりわからなかったのですが、とにかく空振ってしまったんです。このあたりはリアルタイムアクションならではと言えるでしょう。
さらに言うと、近距離にいる敵にはブレイバー、スキを見せた敵には3連斬り、中距離にいる敵にはダッシュ突き、と使い分ける方がいいのかなと思いました。
……と、こう書くとアクションゲームっぽいのですが、タクティカルモード中は時の流れがゆっくりになるんですよね。だから今の状況を俯瞰して把握し、適切な行動を考える余裕があります。……いや、今回の試遊時間内ではそんなことを考える余裕はあまりなかったのですが、ゲーム発売後はきっとできるようになるだろうなと。リアルタイムアクションとコマンド選択のちょうどよいバランスが取られているな、と感じました。
1つのボス戦に込められた、いくつもの攻防の展開に燃える!
さて、今回のボスはガードスコーピオンだったのですが、デモで見た通り、意外と手強い! 『FFVII』の頃はしっぽを上げているときに攻撃するとテイルレーザーで反撃してくる、ATBの基礎を教えてくれる先生的なボスだったはずなのに、今回はレーザーやミサイルをバンバン撃ってくるので、ガードや回復を怠ると普通に死ねます。
ここではじめて「なるほど、これはヤバい!」と気付いたのが、アイテムを使用するのにATBゲージを使用すること。ガードスコーピオンのHPは非常に高いため、魔法やアビリティをバリバリ使ってHPを削っていたのですが、敵の反撃を食らって「そろそろ回復しようかな」と思ったときに、ATBゲージが足りず、ポーションが使えなかったんです。
そしてATBゲージは通常、溜まる速度はどちらかというと遅いので、通常攻撃を積極的に当てていかなければあまり溜まりません。とは言えガードスコーピオンがミサイルの雨を降らせている中で攻撃を上手く当てることもできず……あやうくやられてしまうところでした。
ガードスコーピオンに何パターンもの行動があるのも、おもしろかったですね。飽きのこないバトルバランスになっていると感じました。
たとえば敵がキャラクターを捕獲して操作不能になったときは、もうひとりのキャラクターで急いで攻撃して解放する。相手がダウンしたときは、溜まったATBゲージを使って一気に攻め立てる。バリアを張ったときは、しっぽの付け根にあるコアを攻撃してバリアを解除するため、前後に分かれて挟撃する。テイルレーザーを撃ってくるときは、物陰に隠れる……。
リアルタイムでダイナミックに変化する状況。そしてその都度行う適切な対応。そのなかで、すべての行動の起点となるATBゲージを溜めるため、積極的に攻撃していく。このスピード感がけっこう小気味よくて、おそらくゲームを始めてすぐに出会うボスだろうに、けっこうな歯ごたえ。プレイしていて単調さはまったく感じませんでした。
試遊がおもしろすぎて妄想が止まらない……
ここからは試遊を終えた自分の感想になるのですが、いやもう、かなりいろんな想像……あるいは妄想がはかどります! 今回のガードスコーピオン戦だけでもかなりの戦闘シチュエーションを体験できたのですが、初試遊ということもあって、わりと無我夢中で攻撃を連打する“ガチャプレイ”で勝ってしまったんです。
ただ同時に「これ、考えながら戦えば、かなりスマートに、なによりかっこよく倒せるんじゃないか?」とも思いました。たとえば、自分がガードスコーピオンと戦っていたときにぼんやり考えていたことはこんな感じ。
・ガードや回避はいつ行うのか? それに伴う敵の予備動作は?
・キャラチェンジは行うべきなのか?
・パーティのATBゲージの効果的な使い方は? どのタイミングで、何をするべきなのか?
・的確な位置取りは存在するのか?
やはり、クラウドやバレットがかっこよくなっているぶん、自分もチョウのように舞いハチのように刺す、華麗でかっこいいプレイがしたくなるんですよ!(今回はミサイルにボコボコあたってしまいましたが)今回の自分の場合、それなりに本気でガードスコーピオンと戦ってたハズなんですけど、周りの人はどんどん試遊を終えていってしまい……ちょっと悔しさを覚えました(笑)。
願わくばガードスコーピオンともう一度戦って、今度は華麗に倒したい。自然とそう思えることって、じつはスゴいことなんじゃないかなと思います。
こう書くと、「やっぱりアクション要素が強めなの?」って感じる方もいらっしゃるかと思うんですが、先ほども書いたとおり、タクティカルモード中は時の流れがゆっくりになるので、「危ない!」と思ったらとりあえずタクティカルモードを開いて、次の一手をどうするか考えられるようになってくるハズなんですよね。そこが本作の魅力かなと思います。間口の広さと、やり込みの奥深さを併せ持っているな、と感じました。
自分は昔から『FF』シリーズをそこそこプレイしていたので言い換えると「アクティブとウェイトが上手く融合してるな」と感じた次第です。
もし仮に凶悪な攻撃をしてくるドギツいボスが登場したとしても、1戦闘中に考える時間はそれなりに発生するはずなので、おそらく理不尽感よりもトライアル&エラーの達成感のほうが勝るんじゃないかなと思います。そして、ATBゲージを使用するアビリティや魔法は通常攻撃と比較してけっこう強めなので、これらの要素をうまく利用することで、戦闘は格段にラクに、そしてかっこよくなるハズ。
おそらくマテリアもかなりの種類がありそうですし、装備が充実してくれば、プレイヤーの趣味・志向によって幅広いプレイスタイルが選択できるのではないのか、という予測もできます。思わずそんな自由度の高さも予感(あるいは妄想)してしまいました。それとボス戦も、ガードスコーピオンでこの密度だと、たとえば「レノやルードはどうなるの?」など、ほかのボスがどんな風に生まれ変わっているのか、自然と想像が膨らみます。
ちなみに魔晄炉に爆弾を仕掛ける際は、セフィロスの象徴でもある例の“黒い羽”がクラウドの脳裏をよぎるシーンがあり、ストーリー面でもいきなり細かい点が異なっていました。プロモーションビデオでもエアリスが謎の黒いモヤに襲われているなど、どのようにアレンジが施されているのか、期待せずにはいられませんよね。
とにかく! ちょっと冷静になれないぐらいに、今回の試遊で『FFVIIR』には期待が持てました!
最後に、E3に先駆けて行われた“Square Enix LIVE E3 2019”でのプレゼンテーションを改めてご紹介します。併せてご覧になっていただくと、本レポートをより具体的にイメージできるかと思います。
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