『COD:MW』はプレイする人ごとに異なる印象を与える作品に――開発者インタビューをお届け!【E3 2019】
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SIEより10月25発売のPS4ソフト『コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア(以下、COD:MW)』。
本作は、現代戦FPSとして名高い『コール オブ デューティ4 モダン・ウォーフェア(以下、CoD4)』を現代の世界情勢に合わせて再構築した、完全新作タイトルです。
Tier1オペレーターと総称される高い技能を持つ特殊部隊員や、彼らと戦う抵抗勢力のメンバーとして、混乱する世界情勢のただなかで運命にほんろうされます。
今回は、アメリカ・ロサンゼルスにて6月11~13日(日本時間6月12~14日)に開催されたゲームイベント“E3 2019”に合わせて行われた、キャンペーンモードのディレクター・Jacob Minkoff氏へのインタビューを掲載します。
このインタビューは、同じくロサンゼルスで実施されたプレゼンテーションののちに行われたものです。下記の記事を見てから読むとより理解が深まるかと思います。
⇒『COD:MW』は敵と味方、善悪すらさだかではない戦場を描く! プレゼンテーションの模様を公開【E3 2019】
従来の3部作から世界観と物語、登場人物を再構築した『COD:MW』
――これまで『モダン・ウォーフェア』はシリーズとして『3』まで発売されていましたが、今作で改めてナンバリングのつかない『モダン・ウォーフェア』になった理由を教えてください。
Jacob Minkoff(以下、Minkoff):これまで発売してきた『モダン・ウォーフェア』シリーズは、ロシアの超国家主義者がアメリカに攻撃を仕掛けるなど、現在の世界情勢から見るとかなりはかけ離れたものになっていました。
今回発売するタイトルは、これまでのナンバリングされたシリーズとは異なる、再構築(reimagine)された『モダン・ウォーフェア』となります。
――『コール オブ デューティ』は十数年の歴史を持ち、毎年新作の話が出るたび世界中から注目を集める期待のシリーズですが、新作を作るにあたってどのような議論が行われるのでしょうか。
Minkoff:まずは前作に対して寄せられたファンからの反応を見ます。さらに、開発チームはシリーズの大ファンでもあるので、自分たちがどういったゲームを作りたいか、プレイしたいのかアイデアを出し合っていきます。
また、発売するタイミングも考えています。今回発売する『モダン・ウォーフェア』は、開発チームが作りたいと思っていたところでしたし、ファンのみなさんからも『モダン・ウォーフェア』の帰還を待ち望んでいる声を多数受けたので開発に至りました。
敵か味方か、善悪があいまいな状況下でプレイヤー自身が考えて戦う
――会場で拝見したデモプレイを見ると、キャンペーンモードはさまざまな立場からのプレイを通して、かなり複雑な感情を抱くストーリーになりそうです。たとえば善悪といった単純な価値観から結論を出すのは難しく思えるのですが、ストーリーはどの立場で結論を出すのでしょうか?
Minkoff:ゲーム内で起きる出来事について、“どうしてこうなったのか?”といったことをユーザー自身が考えながらプレイしてほしい、ということが私たちの制作の根本にあります。
同じプレイをしたとしても、おそらくプレイヤーごとに異なる感情を抱くのではないかと思います。本作ではプレイヤーはさまざまな立場からゲームを体験しますが、最終的な結論はプレイヤー自身で考えてほしいですね。
――デモプレイのなかには、だれが敵かわからないシチュエーションで戦うシーンがありました。もし、プレイヤーが“間違った”行動をとってしまった場合は、ミッションが失敗したりあとで評価されることがあるのでしょうか?
Minkoff:ゲーム全体の展開自体は決まっているので、たとえ“間違えた”としても大勢に変化はありません。ただし、そのミッション内で登場人物の会話や敵の配置が変わることはあります。
――ゲーム機が進化してグラフィック機能が向上していくなかで、ゲームソフトは見た目だけではなく、内面の感情を含めた人間そのもののドラマを描く流れに向かっているように感じています。そういった状況についてどう思われますか?
Minkoff:ゲームのなかでドラマの比重が大きくなってしまうと、プレイヤーの感じる楽しさが薄くなってしまうのでバランスに気をつけながら開発しています。
グラフィックといったハードウェアの進化をドラマとゲーム性、両方に生かせるように意識してやっていきたいですね。
今作は3つのモードで世界観を一貫。同じ武器は同じ性能を持つ
――次はマルチプレイヤーについて聞かせてください。今作ではどんなゲームモード(ルール)が用意されているのでしょうか。
Minkoff:現時点でマルチプレイヤーのゲームモードについてはっきり言えることはありません。
ひとつ言えることは、初めての取り組みとして、キャンペーンとマルチプレイヤー、Co-op(協力)プレイの各モードが一貫しているこということです。世界観のほか、同じ武器であればどのモードでも同じ性能、使用感で遊べるようになっています。
――一貫しているということは、キャンペーンのプレイでマルチプレイヤーで使えるものをアンロックできるようになるのでしょうか。
Minkoff:キャンペーンで獲得したリワードをマルチプレイヤーで使う、ということは可能です。
――発売後のDLCやアップデートの計画について教えてください。
Minkoff:こちらも現時点で話せることはないですね。開発チームは製品版のリリースに向けて全力を注いでいる段階です。
従来の5倍の性能を持つエンジンで今後の開発を担う
――今回新しいゲームエンジンを採用したとのことですが、その特徴について教えてください。
Minkoff:新しいゲームエンジンはこれまで使っていたものの5倍の性能があり、現実世界にあるものをスキャンして取り込むことで忠実に再現できます。
――マイクロソフトの今年のカンファレンスで次世代機が発表されましたが、新しいエンジンは次世代機の登場を見こして作られたのでしょうか。
Minkoff:このエンジンは『モダン・ウォーフェア』のために作られたものですが、かなり出来がよいものになっています。今回は現行機種向けに制作されていますが、今後のマシンへの対応は考えられていると思います。
――今回はありがとうございました。
今回の取材を通して感じられるのは、プレイヤー自身が考えて引き金を引く判断をしてほしいという言葉が繰り返し出ていたことでしょうか。
『コール オブ デューティ』シリーズのキャンペーンは、プレイヤーが主観視点で戦うFPSの特徴を生かし、あたかも戦争映画の世界のなかで自分が戦っているような臨場感をプレイヤーに与えてきました。
今年発売される『COD:MW』では、はじめて『CoD4』のキャンペーンをプレイした時のような驚きをプレイヤーに与えるとともに、より迫真の状況下にたたき込み自分の意思で戦うことを目指しているように感じました。
10月25日の発売に向けてキャンペーンシナリオの展開とともに、残る2つのモードについても今後の情報に期待したいところです。
(c) 2019 Activision Publishing, Inc. ACTIVISION, CALL OF DUTY, and MODERN WARFARE are trademarks of Activision Publishing, Inc.
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『コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア』公式サイトはこちら
コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア
- メーカー: SIE
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- 発売日: 2019年10月25日
- 希望小売価格: 7,900円+税
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コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア オペレーター改アップグレード
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