『FFXIV: 漆黒のヴィランズ』E3 2019での吉田P/Dインタビュー! PLL前に気になる要素をチェック!【電撃PS】

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 アメリカ・ロサンゼルスで開催されている世界最大規模のゲームイベントE3 2019。そこで公開されたローンチトレーラーで驚愕の新事実が開示されるなど、オンラインRPG『ファイナルファンタジーXIV』は最新拡張パッケージ『漆黒のヴィランズ』リリースに向けてさらなる情報を発信しつづけています。

 本記事では、E3会場で行われた吉田直樹プロデューサー兼ディレクターの複数メディア合同インタビューを掲載。日本時間6月15日朝に行われる第52回プロデューサーレターLIVE(PLL)で語られる内容についてや、衝撃のローンチトレーラーについて、新システム・強くてニューゲームの詳細などをうかがっています。

怒涛の展開が約束された物語
世界観の掘り下げは“ヒントトーク”にも注目

――6月11日に公開された公式ローンチトレーラーを見て、その内容の濃さにとても驚きました。吉田さん的に、今回のトレーラーはどういったところを意識して作られたのでしょうか?

吉田直樹氏(以下、敬称略):今回のローンチトレーラーは、新規の方に対しては映画的なカッコよさ、既存のプレイヤーさんに対しては個々のシーンを解釈・理解するおもしろさ、という両面を意識した作りにしています。具体的に言うと、新規の方には“新しい世界に行き、プレイヤーが闇の戦士になり、光を打ち破って闇を取り戻す物語である”ということが、ざっくり伝わるように作りました。そして、既存のプレイヤーさんには、かつて登場したキャラクターにあらためてフォーカスが当たっていたり、最後のシーンで『FFXIV』の根底に横たわっていた大きな謎の1つを思いきって公開したりすることで、「すごい展開が待っているんだろうな」というワクワク感を持ってもらいたかったんです。

 もちろん『漆黒のヴィランズ』のシナリオには、今回のトレーラーで出したものを超える大きな衝撃が用意されています。今回のローンチトレーラーはあくまでもその始まりに過ぎないので、あと2週間、さらにテンションを高めてもらいたいですね。ネットなどの反応を見ると、その点は狙いどおりにいったかなと思っています。

――その“ハイデリンとゾディアークが蛮神である”という新事実はかなり衝撃的でした。「えっ! これトレーラーで出るの!? いいの!?」というような。

吉田:僕としては、これぐらい出しても『漆黒のヴィランズ』の魅力が損なわれることはないと判断しました。そこに関しても、ネットではそのままストレートに受け取る人もいれば、そのセリフをしゃべっているキャラクターが曲者であるがゆえに「そもそも本当のことなのか?」という意見も見かけますよね(笑)。

 答えは2週間後に明らかになるので、今はそこでワイワイ盛り上がりつつ、どう受け取るのか議論してもらえればと思います。これ以上こちらから何かを言うのはヤボかと思いますので、僕はニヤニヤしながらその反応を見させてもらいます(笑)。

――ローンチトレーラーで、惑星に魔法陣が描かれるシーンがありました。これは『FFVIII』のガーディアンフォース(『FFVIII』における召喚獣)である“エデン”の演出を彷彿とさせます。ネットでも同じような予想が飛び交っていますが、そのあたりはいかがでしょうか?

吉田:「みなさん、よく気づくなぁ」と感服しますね。ローンチトレーラーの仮編を見ていたときに、アシスタントプロデューサーのMちゃんが「地味じゃないです、コレ? 魔法陣のシーンぐらい入れちゃってもいいんじゃないですか」と言い出しまして(笑)。その流れで魔法陣を追加したのですが、幸いみなさんがあっという間に予想を始めていたので、入れて正解だったなと思っています。しかしあの一瞬だけを見てこれだけ予想できるなんて、『ファイナルファンタジー』のファンというのは、本当にスゴイですね。……質問の答えですが、あれが結局何なのかは、あえて言わないでおきます(笑)。

――パッチ5.0のストーリーは、これまで積み重ねてきた要素の深いところまで切り込んだ内容になるということで、とても期待しています。しかし、そういった積み重ねが多いぶん、培ってきた世界観・ロアをその都度振り返って確認したいというプレイヤーさんも少なくないと思いますが、その部分でのシステム的なフォローはありますか?

吉田:うろ覚えな人のために、メインストーリーのなかで、あまりしらけないレベルで“これまでのおさらい”は行っています。例えば、ローンチトレーラー内に、属性図の前で光の戦士(闇の戦士)とウリエンジェ、サンクレッドが話すシーンがありますが、そこであらためて“6属性とは何か”“第一世界に行ってあらためて判明したこと”といった内容を、振り返っているんですね。このように、シナリオ上でおさらいしながら新情報を出していくようにしています。

 もちろん、残りの2週間で世界設定本Vol.1やVol.2をひたすら読み込めばパッチ5.0のシナリオをより楽しめますし、そうしなくてもちゃんと思い出せるような作りにしています。“そもそも、世界が分裂しているとはどういうことか”も、きちんとグラフィックスを使ってわかりやすく語っていますので、「ぜんぜん覚えてないよ!」という方もあまり心配しなくて大丈夫です。

――それは助かりますね。

吉田:メインストーリーを進めていく際に、周囲のNPCに話しかけると状況に即したリアクションをとりますよね。僕たちはヒントトークと呼んでいますが、こういった部分は僕らがかなりこわだって作っている部分です。『蒼天編』でもよく話題に上がっていたエスティニアンのセリフ「蒼の竜騎士が、ジャンプで果物採りとは……」がいい例ですね。このシーンではアルフィノの成長を促すやり取りが成されていましたが、このような部分をカットシーンに入れてしまうと情報過多になってしまうので、少し散らしているんです。しかし、こういうところにもサラッと重要なロアが出てきたりもするんですよ。『漆黒編』でも、この部分は相当こだわって作っているので、ストーリーやロアが大好きな方はぜひちょっとしたトークも見逃さないようにしてほしいですね。

――ちなみに、日本時間6月15日朝7時頃から行われる第52回PLLでは、どういった要素にフォーカスを当てるのでしょうか?

吉田:これまでたくさんのPRやメディアツアーなどを行ってきましたが、それでも『FFXIV』はシステムが膨大で説明できいない要素がまだまだあります。次回のPLLでは、ローンチまで2週間というタイミングということで、これまでよりも細かい情報を最後にお届けしていこうと思います。

――具体的には、どういった部分でしょうか?

吉田:ギャザラー・クラフター周りの修正点や、実機を使ったアイテム紹介・コンテンツプレイを予定しています。また、パッチ5.0以降のアップデートスケジュール、UI・システム周りの変更点など、お伝えしてしきれていなかった細かい部分をフォローしていくつもりです。

――ちょっと気が早い質問なのですが、パッチ5.0のラスボスの戦闘難易度についてお伺いします。パッチ4.0の神龍討滅戦のときに「メインストーリーで、これ以上の強さのボスは実装しない」といった旨の発言をされていましたが……今回はどういったバランスになっていますか?

吉田:神龍を超えてはいないと思いますが、ラスボスらしさはしっかりと出せているので、「また、ドラマチックなバトルが待っているよ」とだけお伝えしておきます。難度は、おっかなびっくりしなくても大丈夫ですよ(笑)。

――『新生編』と比べると、最近のダンジョンはかなりカンタンになってきています。このあたりのバランスは、『漆黒編』でも変わらずでしょうか?

吉田:ダンジョンに関しては、パッチ3.Xシリーズをやりきったあたりで、開発チームのなかに難易度の落とし所やクリアタイムの指針といった雛形が出来上がりました。“1ボスあたりに平均でギミックが何個”や“道中のフェーズはどういった時間配分で作ればいいか”といったものが、確立しているんです。あとは、それをどう組み合わせればおもしろくなるか、より演出的な仕掛けを見てもらえるかといったところを意識しています。つまり、今はあまり攻略性を求めておらず、どう楽しんでもらうかというところにシフトしています。

 今回も、ギミックの難度自体が上がっている印象はまったくないですが、驚かせる仕掛けがあるとか、急にフィールドがリアルタイムで書き換わるといった工夫にコストをかけています。『漆黒編』のダンジョンは、ほぼすべてをメインストーリーで攻略するので、ちゃんとロケーション・行く必然性・シナリオを織り込み、そのうえで見た目や仕掛けが凝ったものが多いです。なので、メインストーリーを駆け抜けたあとは、フェイスのみんなであらためて挑むといった遊び方をしていただけるとうれしいですね。また、後半のダンジョンはビックリするものが用意されているので、それもお楽しみに(笑)。

――これまでのF.A.T.E.でプレイヤーに好評だった要素として、ストーリー仕立てになった連続F.A.T.E.がありました。パッチ5.0のF.A.T.E.にも、同様のしっかりとしたストーリーがあるものは用意されていたりしますか?

吉田:パッチ4.0で実装したアジムステップの連続F.A.T.E.は世界中から好評をいただいたので、全体的にあのノリでF.A.T.E.を作るように指示をしました。基本的には、そのエリアのロアに基づいた連続性のあるF.A.T.E.になっていると思っていただいてよいかなと。例えば、レイクランドであれば“かつてレイクランドを治めていたエルフの王国に基づいた、エルフ騎士団の物語”が展開します。

 このように、各地域に根差した物語がより強くF.A.T.E.でフォーカスされているので、今までにあったような“小さい事件が起きて納品して終わり”といったものはあまりありません。さすがに、アジムステップ並のコストをすべてのエリアに用意するわけにはいかなかったので、すべてをあのクオリティで求められるとちょっと違うのですが、できるだけそういうものを意識して作っています。そのため、いわゆる捨てF.A.T.E.みたいなものはあまりないと思っていただいて大丈夫です。

パッチ5.1で実装される“強くてニューゲーム”はシリーズ単位で再プレイ可能に

――シナリオに関わる新システム“強くてニューゲーム”の仕様について、いくつかお聞きしたいと思います。以前、大きな区切りを設けてやり直すことができるという話をお聞きしましたが、より具体的な仕様を教えてください。

吉田:初期リリースの状態では、メインストーリーだと“新生編”“蒼天編”“紅蓮編”という形で対応しています。例えば、パッチ2.0~パッチ2.55をひと区切りとして、リセットしたりすべてクリア済みにしたりといった変更が可能です。もちろん、“蒼天編”だけを未クリアの状態に戻すといったこともできます。

 ほかには、ジョブクエストや8人レイド、アライアンスレイドも対応しており、こちらも例えば“暗黒騎士クエストすべて”や“クリスタルタワーシリーズ”といったシリーズ単位で未クリア状態に変更が可能です。この先、どれぐらいまでのカテゴリを増やしていくかですが、これはフィードバックを見て少しずつ対応していけたらと思っています。

――リセットしたメインストーリーやクエストについて、カットシーンではない会話シーンなども見ることができるのでしょうか?

吉田:もちろん、すべて見ることができます。強くてニューゲームでリセットを行うと未受諾という形になるので、愛用の紀行録で見ることができないシーンなども追体験できるようにしています。あとは、僕らがクエストインスタンスバトルと呼んでいる、いわゆるイベントバトルも、もう一度戦ってゆっくり見直すことができますよ。

 ただし、例えば“オルシュファンのこのシーンだけもう1回見る”ということはできないので、それは“蒼天編”を最初からやってもらうことになります。

――仮にですが、パッチ5.0の途中で“紅蓮編”のシナリオをやり直した場合、“紅蓮編”をクリアしなければパッチ5.0に戻れないのでしょうか?

吉田:いいえ。ちょっと言葉で説明するとわかりづらいのですが、今進行している光の戦士の状態は常に維持されているので、もう1個コピーフラグが用意されていると思ってください。“強くてニューゲームモード”をオンにするとフラグがコピー側に入れ替わり、これをオフにすると最新の状態に戻すことが可能です。この2つを並行して同時進行することはできませんが、ワンボタンで切り替えられるぐらいの気軽さで遊べるようになっています。このとき、画面上には“強くてニューゲーム状態なので気をつけてね”といった表示がされているというイメージです。

 ちなみに、強くてニューゲームの正式リリースはパッチ5.1を予定していますので、そこだけご了承ください。パッチ5.0は、みなさん第一世界に行っていて、同時に実装してもプレイする人がほぼいないだろうというのが理由です。逆に、パッチ5.0のメインストーリーが終わると過去のシナリオを振り返りたくなるだろうと予想しているので、パッチ5.1でしっかりデバッグした状態でリリースをし、パッチ5.1のシナリオをやりつつ、過去の振り返りもしてもらえるとうれしいです。

吉田氏が「賭けだった」と語る機工士の調整

――メディアツアーでジョブの情報が公開され、ネットにはプレイヤーの感想が多く書き込まれています。とくに変更が大きかった機工士に対しての声が大きかったように感じましたが、それらを見ての感想はいかがですか?

吉田:機工士の調整はちょっと賭けかなと思っていたところもありまして。『旧FFXIV』のころ、メルウィブが銃を使っていたこともあり、いわゆるガンナー的なジョブが当時から期待されていました。ですので、当初の機工士は“機工士というジョブでありつつも、できるだけ銃を扱うというニーズに応えたい”という気持ちで実装しました。しかし、銃と機工兵器という2つの側面が、どうにも噛み合わないままパッチ3.0~4.5まで続いてしまったんですね。なので、あらためてパッチ5.0での調整を考えたときに、“このままの状態で続けていても、けっきょくガンナーなのか機工士なのかが定まらない”と思ったんです。そこで、今回はもう思い切って“銃はあくまでも使う武器の1つと捉えて、さまざまな兵器を使うジョブでいこう”と決めました。

 パッチ4.0でフレイムスロワー(火炎放射器)というアクションを実装しましたが、そのときも「銃を使いたいのに、なんでヒャッハーしてるんだ」という声があって。今回は、さらに輪をかけてドリルを使ったり、ダッシュで殴りかかる無骨なロボを呼び出したりと、スタイリッシュさからは遠ざかる調整にシフトしています。ある意味、小学生男子が目をキラキラさせて喜ぶようなジョブにしたので、スタイリッシュさが消えたぶんだけ、どう受け取られるか心配だったんです。

 しかし、今回の発表後にネットの反応を見てみたら、幸いにも“触ってみたいジョブ”として機工士の人気がかなり高まっていたので、「思い切ってよかったな」と感じました。本当にガラッと変わってしまったので、今の機工士が好きだという方からすると「そこまでしなくても」という声が出るかなと危惧していたのですが、そういった方からもポジティブな反応をいただけているので、正直ホッとしています。苦労して作り変えたジョブでもあるので、ぜひ触っていただけたらとうれしいです。

――ジョブの性能が大きく変わったことで、あらためて戦い方を練習しようという方がたくさんいらっしゃると思います。そういった方に向けた、いわゆる中級者の館のようなジョブの動きを練習できる場・シチュエーションは用意されていますか?

吉田:なんとかしたいと思っていますが、今回も独立したコンテンツとしては用意できていません。ただ、今回、フェイスがレベル70~80の間で繰り返し使えるので、ここが最もよい練習の場になるかなと思っています。“タンクは責任が重いから”と触るのをためらっていた方も、フェイスとなら気兼ねなくIDに行けますし、その場合はフェイスから手厚いヒールが飛んできます。

 例えば、DPSで参加して同じダンジョンを同じフェイスメンバーで攻略したときに、前回よりも短い時間でクリアできたとしたら、自分がより貢献できたと感じられます。同様に、タンクで敵視を稼ぐ練習をしたいならタンクで、ヒーラーで回復と攻撃をうまくやりくりしたいならヒーラーで練習することも可能です。中級者の館とは違いますが、フェイスはそういう使い方も許容できる可能性の幅がありますし、おそらくそういった使い方をするプレイヤーの方も多いでしょう。ぜひ、この機会に暁の血盟のメンバーとダンジョンに挑んで、自分の腕を磨いていただければと思います。

――タンクの場合、パッチ4.Xまでは(部位にもよるものの)新式装備のアクセサリー(+5禁断)が最強とされてきました。その点は、パッチ5.0での各種調整により、以後は高難度レイド装備が最強となったと断言してよいでしょうか?

吉田:先月のメディアツアーでお話したとおり、高難度レイドで入手できるタンク用のアクセサリーは全面的に性能を見直しています。さらに、マテリアのスロットが2個付くようになったため、絶対に新式装備よりも強くなるよう調整しています。なので、高難度レイドの装備が最強になったと思ってもらって大丈夫です。

――いわゆる新式装備について、例えば“禁断のマテリア装着で5禁断すべてハイマテリジャで埋める”といったことが可能な要素は追加される予定はありますか?

吉田:いえ、とくにシステム的には変化はありません。新式装備は、これまでどおりレイド早期攻略したいのであれば禁断したものを用意して、挑んでもらうことになります。

――ここからは、ちょっと細かい気になるポイントを聞いていこうと思います。まず、パッチ5.0でハウジングが関係に大きな変更はありますか?

吉田:メディアツアーのPLLでも少しだけお話しましたが、ハウジングが好きな方にとって一番大きいであろうポイントとしては、家具のプレビュー機能が入る点だと思います。現状、あまりにもハウジングのアセットが膨大になってきているので、“いったいどんな見た目なのか・どんな雰囲気の部屋に合うのか”といった部分が、実際に買ってみないとわからない状態でした。しかし、今回からはプレビュー機能が実装されたことで、手元に家具がなくても実際に試し置きすることができるようになります。どんな雰囲気になるのかをシミュレートして買うことができるようになるので、ハウジングを極めようとする方にはすごく役立つ機能になっているかと。

 また、新しい家具も大量に用意しているので、それを使ってまた今までと雰囲気の違うコーディネートやデザインができるようになっていますよ。

――ゴールドソーサーについてですが、パッチ5.Xシリーズで新たに追加を予定しているコンテンツはありますか?

吉田:『漆黒編』に向けて新しいコンテンツを1つ作っていましたが、パッチ5.0を見送ってパッチ5.1での追加に変更しました。理由はさきほどの強くてニューゲームと同じで、パッチ5.0はメインストーリーやレベリング、レイド攻略など、すでに遊ぶコンテンツが山ほどあるので、ここであえてゴールドソーサーに新コンテンツを入れても閑古鳥が鳴いてしまうかなと。だったら、パッチ5.1でいつもの『FFXIV』のプレイサイクルに戻ってきたあたりで追加したほうが、より楽しんでもらえると考えたからです。また、その後もいくつか順番待ちをしている企画があります。今の『FFXIV』は、いろいろな遊び方ができるゲームになってきていると感じているので、ゴールドソーサーのアップデートも引き続きかけていこうと思っています。

――ちょっと答えにくい質問かもしれませんが、『新生編』や『蒼天編』のラストのインパクトに対して、『紅蓮編』のラストはいささか静かな印象を受けました。この展開については、当初から想定していたのでしょうか?

吉田:今回で設定的につらかったのが、“『紅蓮編』のラストで第一世界まで飛んでも、『FFXIV』はオンラインゲームなのでプレイヤーのストーリーを止めることはできない”という部分でした。テレビドラマだったら、クリフハンガー的に「第一世界に飛ばされた!」からの「なんだここは!?」というところでバンッと終わり、スタッフロールが流れて「次のシーズンの放送スタートを待ってね」みたいに理想的な引きを作れます。しかし、『FFXIV』では“第一世界に行ったから次のパッチまでログインできません”というわけにはいかないですよね。

 また、じつは過去の拡張パッケージへの引きに対して、「毎回、クリフハンガーかよ!」というツッコミが少なからず入っていたんですよ(笑)。そういう理由もあって、今回は静かにクリスタルタワーでの展開を見据えた状態で引きを作っておいて、パッチ5.0は最初から怒涛の展開にしていこうと計画して作りました。ですが、そうやって作ったら、思いのほかプレイヤーのみなさんから“クリフハンガー期待してた感”が出てきて(笑)。意外と「あれ、おわり?」と思ったという声があり、「やっぱりクリフハンガーしたほうがいいね」と。

 逆に言えば、いいフィードバックをいただけたかなと思っています。今回は、都合として“第一世界に行って「待て次号!」”というのは難しかったですが、パッチ5.Xシリーズが結末に向かっていく際に、よりダイナミックなまま引きを作ることにあらためて挑戦したいですね。

――ありがとうございました!

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