『テイクレ』田川Pのインタビューで『テイルズ オブ』新作アプリを掘り下げる!!

電撃オンライン
公開日時

 現在事前登録中のiOS/Android用アプリ『テイルズ オブ クレストリア(以下、テイクレ)』。先日『テイルズ オブ』シリーズファン、そして未経験者によるレビューを公開し、「もう待ちきれない!」という声も多く聴こえてきました。

『テイルズ オブ クレストリア』先行レビュー
◆『テイルズ オブ クレストリア』の楽しいポイントを先行プレイしたシリーズファンが語る
◆初心者が遊ぶ『テイルズ オブ クレストリア』。シリーズ未体験でも楽しめる?

 そこで電撃オンラインでは『テイクレ』の制作プロデューサーである田川智美氏に、先行プレイで気になったポイントを重点的にインタビュー。ゲームのコンセプトから遊び方、そして作品にかける想いなど、熱い言葉を余すことなくお届けします。ぜひこの記事でプレイ前の焦燥感を埋めていただければ幸いです。

新規キャラクターたちが主役の“新しい『テイルズ オブ』”を作る!

――2018年に『テイクレ』が発表され、いよいよサービス開始が目前となりました。あらためてにはなりますが、まずは本作はどういった狙いで企画がスタートしたのでしょうか?

田川智美氏(以下、敬称略):本作の大きなテーマは“スマートフォンから始める、新たな『テイルズ オブ』を作ろう”でした。シリーズが25周年を迎えるにあたり、より多くの方に『テイルズ オブ』に触れて、楽しんでいただける機会を増やしていきたいと考えたんです。

 そこで、家庭用新作はもちろん、スマートフォン向けにおいても、“過去作を知らなくても誰にでも手軽に手に取っていただける”ような、引いては“『テイルズ オブ』シリーズに触れるきっかけとなれる”ような、シリーズの入口となれる新作アプリを開発しようと企画が立ち上がりました。

――ちなみに、スマートフォン向けの『テイルズ オブ』シリーズはこれまでも多くリリースされています。公式サイトでは“スマートフォンから始める、新しい『テイルズ オブ』”とありますが、『テイクレ』ではどんな遊びが体験できますか?

田川:これまでのスマートフォン向けシリーズ作品は、いわゆるファンディスク的な、原作をプレイしていることを前提とした作りが基本でした。本作は、完全新規のキャラクターたちによる「ゼロからの物語」を、誰でも、今ここから始められるように作られています。

 さらに、本作では“罪”をテーマとした世界観の中で、この世界に生きる住人としてシリーズキャラクターも登場し、本作の世界観・テーマだからこその葛藤や成長、ドラマが“外伝ストーリー“として描かれます。

 ただし、本作は、あくまでオリジナルキャラクターたちの物語がメインです。彼らが冒険の中で出会うさまざまなエピソードとして、彼らの冒険の裏で起こる“世界の理”を知ることのできるエピソードとして、シリーズキャラクターたちの物語が彩りを加えています。

――たしかにカナタたちがしっかり主軸の物語でしたね。では、スマートフォン向けのアプリであるからこそ意識している点、そして『テイルズ オブ』シリーズの新作である点で意識していることを教えてください。

田川:スマートフォン向けのプレイスタイルの中に、『テイルズ オブ』らしい要素をどう落とし込むか、といった部分を意識していました。あくまでプレイするデバイスはスマートフォンであり、プレイスタイルも短い時間を積み重ねることや、リリース後もアップデートを重ねる配信型であることなどを意識して組み立てています。

 シリーズの新作としては、魅力的な新キャラクター、勧善懲悪にとどまらない深いドラマ、直感的にキャラクターを操作し格好よく動かせる爽快なバトルの手触り感などについては、特に意識して落とし込んでいきました。

 これまでのシリーズを支えてくださったお客様はもちろん、スマートフォン向けアプリをプレイされる、これまでシリーズには触れる機会のなかったお客様にも、ぜひ手軽に手に取っていただきたいと思っています。

“罪”のテーマに即した形でオリジナル&シリーズキャラが共演!

――本作のメインシナリオはシナリオ工房 月光の熊谷純さんが担当されています。シナリオはプロットの段階からすべておまかせしたのか、それとも一緒に組み上げていったのでしょうか?

田川:開発チームと月光さんでシナリオ会議を重ねながら構築して行きました。ゲームを通しての物語体験を構築する為に、シナリオサイドとゲームサイドが二人三脚で進めている感じです。

 シナリオコンセプトやゲーム的な要件は握った上で、メインシナリオのライティングについては熊谷さんの個性がしっかり乗っているかと思います。というか文句なくおもしろいものを上げてくださるんですよね。

――先行プレイはほんのさわりでしたが、たしかにメインシナリオが持つパワーに圧倒されました。このシナリオを制作するうえで、一番大事にしていることは何でしょうか?

田川:罪をテーマに、SNSといった現代的なモチーフも意識しつつ、少し退廃的な雰囲気のある世界観の中で、メインキャラクターたちが、その闇に染まらず切り裂いてくれる格好よさ。さまざまな危機を乗り越えながらも、最後まで折れずに立ち向かってゆく熱いマインドの格好よさを描くことですね。

――『テイルズ オブ』といえばジャンル表記も印象的です。ストーリーに深くかかわるものであると思いますが、本作の“愛しき咎我人(なかま)と出会うRPG”に込められた意味を教えてください。

田川:“生きる。それが罪だとしても。”のキャッチコピーとセットでジャンル名も決定しました。“罪”がテーマの本作の中で、主人公であるカナタと、やがて出会う仲間たちは、みな何かしらの罪を背負っています。

 引いては、この世界を見渡せば、大小さまざまな罪がそこかしこに転がっていて、1つも罪を犯さず生きられる人なんて居ないのではないかとさえ思えます。

 世界中の人々が監視し、断罪を願う。そんな逆境の中でさまざまな相手と出会い、その人の罪ごと、相手と向き合う事で絆が生まれ、仲間になっていく。そういった物語体験を楽しんでいただけることを伝えたくて、今のような表現が生まれました。

――ちなみに、ジャンル名はどの段階で決まったのでしょうか?

田川:ジャンル名が決まるタイミングはプロデューサーや作品ごとに流儀はバラバラですが、クレストリアの場合はゲームコンセプトを固めた段階で合わせて決めていきました。

――シナリオ・演出の部分で『テイルズ オブ』らしさを感じられる要素はどんな部分でしょうか? 先行プレイでは、リオンが剣客として登場する場面などの演出などグッときました。

田川:リオンは今回も客員剣士として登場しますね。大前提として、『テイルズ オブ』シリーズを知らない方も楽しめるよう制作を行っておりますが、シリーズキャラクターについては彼ららしさを残しつつも、カナタたちメインキャラクター同様、本作の“罪”というテーマや世界観だからこそ描くことのできる新しいドラマ、例えば原作とは異なる視点で罪というテーマに立ち向かうシリーズキャラクターの葛藤や活躍などが描かれます。

 また、バトル中やメインストーリーの合間に用意されている、シリーズおなじみの“スキット”では、『テイルズ オブ』らしい仲間同士の楽しい旅の合間のおしゃべりを垣間見ることもできますので、ぜひそちらもお楽しみに!

――シリーズのキャラクターデザインを支えてきた方たち (藤島康介さん、いのまたむつみさん、奥村大悟さん)に加え、新たに小林美由紀さん、板倉耕一さんがキャラクターデザインとして参加されています。キャラクターデザインを皆さんに依頼した狙いと、やり取りの中での印象的なエピソードはありますか?

田川:シリーズを通して、どの作家さんもそれぞれが個性的かつ違った魅力をもっていらっしゃいますので、今回はそれぞれの個性を存分に生かして頂く事で、シリーズキャラクターたちにも埋もれない、魅力的な新キャラクターが生まれるのではないかと考えていました。

 また、シリーズらしさの部分を先生たちに支えていただきつつも、配信型の本作は今後、キャラクターの追加といった事もありえると考えています。今後、新たな作家さんの力もお借りしながらクレストリアの世界を魅力的に広げていけたらという想いもあり、今回は小林さん、板倉さんにもご参加をお願いすることになりました。

 デザインを進める中では、ゼロからのキャラクターメイキングなので、キャラクターのコンセプトやシナリオ上の狙いをデザイナーさんにしっかりお伝えする難しさを改めて感じました。

 1つのキーワードをとっても受け手によってさまざまな解釈が可能なため、最初のラフでは、現在のデザインとはかなり異なったアプローチのデザインも上げていただいたりしており、そちらはそちらで魅力的だったりもして……。いつか、開発秘話的にお蔵出しできたら楽しいかもしれないなと思っています。

――ちなみに、キャラクター作りとシナリオの作成はどちらを先行した形でしょうか?

田川:順序としては、最初にシナリオコンセプトを固め、それがあらすじに落とし込まれ、その後にキャラクター制作ですね。物語のテーマを背負いつつ、ゲームとしてのキャラクター要件やパーティバランスなどについても加味しながら、原作の熊谷さん、開発チームと共に詰めながら作り上げて行きました。

――オリジナルキャラクターを作る際は『テイルズ オブ』のキャラクターたちとの親和性も考慮する必要があると思います。これだけ作品数も多いシリーズだけに、被りなどのすり合わせは大変だったと思いますが?

田川:シリーズキャラクターとの被りはほとんど意識する必要はなかったですね。『テイクレ』のキャラクターたちは今回“罪を背負う”“それを武器に変えて戦う”という大きな特徴を持って生まれてきましたので。ヴィシャスなど例外もいますが(笑)。

 だから、キャラクターの生き様や軸となる部分に充分個性があるかなと思っています。逆に、シリーズキャラクターとのちょっとした共通点などは、積極的に拾って行っているくらいかもしれません。

――『テイルズ オブ』シリーズのキャラクターたちを、この『テイクレ』の世界に持ってくるにあたり、原作から手を加えている部分あるあるのでしょうか?

田川:シリーズキャラクターについては、カナタたちメインキャラクター同様、彼らにも本作の「罪」というテーマや世界観だからこそ描くことのできるドラマチックな葛藤・活躍をしてもらいたいという思いから、『テイクレ』の世界の住人として登場させています。

 発想の根幹は原作であるという点を大事にしつつ、この世界の住人であるからこそ描くことのできる新しいドラマ、例えば原作とは異なる視点で罪というテーマに立ち向かうシリーズキャラクターの葛藤や活躍を描くために、本作ならではの状況・境遇にあるキャラクターもいます。

 原作との差異も含めて『テイクレ』の世界ではどのような葛藤と成長、ドラマが描かれるのかを、お楽しみいただけたら幸いです。

――そして驚かされたのが3Dモデルのクオリティの高さです。原作タイトルには2Dで表現されていた作品があり、また3D化されていたタイトルも映像的に古く、本作で頭身を上げているなどのキャラクターも多いですよね。そういったキャラクターたちを『テイクレ』に登場させるにあたり、見せ方でのこだわりや、苦労している点など教えてください。

田川:キャラクターを3Dに起こすことでそのキャラクターの印象が変わるため、これを違和感のないように落とし込むのが苦労した点でしょうか。こだわりについては、術技や秘奥義の演出などが作り込まれています。スマートフォンでありながらとても見ごたえのある演出となっていますので、ぜひ注目していただければと思います。

――メインストーリーはフルボイスで、幕間スキットやバトル中の掛け合いなども豊富にあり、そこが『テイルズ オブ』らしさを感じさせる理由につながっていると思います。やはり声という部分での妥協は許されなかったですか?

田川:当初はメインストーリーについても、ここまでフルボイスに出来る想定ではなかったのですが、やはり新しい物語を描く上で必要であろうと判断し、追加収録を行いました。結果、ゲームへの没入感は格段に増したかなと思います。なお、ボイスがある個所についてはすべて新録です。

――アニメーションはProductionI.G.さんのグループ会社であるWIT STUDIOさんが担当され、そのクオリティの高さに圧倒されました。オープニングに加え、ゲーム中にもアニメーションがあり、いわゆるコンシューマ版の『テイルズ オブ』と変わらない体験ができたのが、ファンとしては魅力的でした。

【テイルズ オブ クレストリア】本編ムービー

田川:ゲーム中のアニメについては、じつはあとから追加実装した部分となっています。ボイス同様、新しい物語体験をしっかりと楽しんでいただけるように、ゲーム中のアニメーションを追加しました。

 WIT STUDIOさんがまたすごくクオリティの高いアニメを上げてくださって……ネタバレなのであまり事前にお見せできないのがすごくもどかしかったです。流れる楽曲も少し新しい試みをしておりますので、ぜひゲームをプレイしてお確かめください。

スマホゲーの遊びをしっかり『テイルズ オブ』へと落とし込むゲームデザインに

――スマートフォンタイトルは、いわゆるデイリーの消化要素が多く用意されており、毎日ログインして遊ぶ積み上げが、のちのプレイに大きく影響を与えると思います。『テイクレ』ではどのような遊び方を想定しているのでしょうか?

田川:デイリー消化のような要素はデイリーミッションとして用意されていますが、数はそこまで多くはないと思います。ただ、育成要素は複数あるので日々の積み上げは大切なことは変わらないと思います。

 シナリオを読み進める分にはやりこみが必要ということはないですが、マルチバトルやキャラクターの育成をはじめるとかなりやり込める要素があります。まずはご自身のペースに合わせてプレイしていただくのがよいかと思います。

――キャラクタールームでは、衣装の変更やアタッチメントで見た目を変えられるなど、『テイルズ オブ』シリーズでも人気の要素が収録されています。このモードのこだわりと、どんな遊び方が体験できるのかを教えてください。

田川:アタッチメントはかなり細かな部分まで選択してつけることができるため、これまでの『テイルズ オブ』シリーズ以上にオリジナルの組み合わせを楽しんでいただくことができます。

 これまでのシリーズに登場したアタッチメントに加え、クレストリアオリジナルのアタッチメントも追加されていきますので、季節テーマにあわせたり、皆さんのお好みのコンセプトで統一したパーティを作り上げたりなど楽しんでいただけるかなと思います。

――ギルド以外に協力や競うなど、コミュニケーションを感じさせる遊びは用意されていますか?

田川:マルチバトルではリアルタイムで多人数で集まり、強大な魔物と戦うことができます。バトルに参加しているユーザーとはチャットを行なうことができ、チャット専用のスタンプも用意されていますので、バトルの状況に合わせて参加している方全員でコミュニケーションを取りながらバトルを楽しんでいただければと思います。

――リリース以降も『テイルズ オブ』キャラクターは増えていくと思いますが、どのくらいまでカバーしていく予定でしょうか?

田川:リリース初期で48体のキャラクター実装を予定しているのですが、例えば、初期から『テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー2』のカノンノ・イアハートや、『テイルズ オブ ファンタジア なりきりダンジョンX』のロンドリーネ・E・エッフェンベルグなどが召喚できる予定です。

 その他にもリリース以降のお話にはなりますが、これまでプレイアブルキャラクター化されていなかったキャラクターにもフォーカスを当てての実装も予定しています。今後どんなキャラクターが実装されていくのかも、楽しみにお待ちいただければと思います。

――『テイルズ オブ』といえば、バトルがリアルタイムでアクションする“リニアモーションバトルシステム(LMBS)”が特徴ですが、本作はターン制のバトルを採用しています。プレイをしてみると、ターン制でじっくりキャラクターの動きがみられるバトルとの相性が想像以上によかったですね。

田川:ちょっとした隙間時間でも、誰にでも手軽に遊んで頂きたいタイトルとして、今回はターン制のコマンドバトルを採用しました。そこに従来の『テイルズ オブ』らしさをどう落とし込めるかが課題でしたね。

『テイクレ』ではお客さんの操作はコマンドを選択するだけの簡単なものに集約しつつも、シリーズを遊んでいるときに感じられるような“サクサクと直感的にキャラクターを動かせる気持ちよさ”や、“仲間たちの攻撃が入り乱れる乱戦の楽しい雰囲気”などをなるべく落とし込めるよう、開発チームともブラッシュアップを重ね詰めました。

 さらに、ターン制になった事で、自分のテンポでバトルを進める事が可能になりましたので、じっくりと演出を見ていただくような遊び方でも楽しめるかと思います。

――バトル終了後の掛け合いも『テイルズ オブ』シリーズファンにはたまらない要素ですが、これはどんな条件で聴くことができるのでしょうか?

田川:組み合わせの条件はキャラクターごとの共通点などで設定していますが、実際の組み合わせについては、その組み合わせを探していただくこともひとつの楽しみかと思いますので、こちらについてはぜひ実際にプレイしていろんなキャラクターでパーティを組んで探していただければと思います。

――音楽は相当聴き心地がよく素晴らしいのですが、これまでの『テイルズ オブ』シリーズとは方向性が違う印象を受けました。サウンド面でのコンセプトが明確にあれば教えてください。

田川:今回、音楽についてはコンセプトからあえて変えています。普段の『テイルズ オブ』では、ファンタジー世界の壮大さから牧歌的な雰囲気までよく表現されていて、そちらも大変魅力的なのですが、今回はハードな世界観かつ、その中を格好よく切り拓いていくキャラクターたちの格好よさを主題として描きたかったので、あえて変えて行こうという話になりました。

 楽曲制作のコンセプトとしては“プラグレス”をテーマにオシャレにかっこよく。を意識されていると聞いています。自分も“プラグレス”という言葉は今回初めて知ったのですが、生楽器のジャジーな雰囲気がとっても格好よく仕上がっているかと思います。

――データベース周りの充実にも驚かされました。ここはやはりシリーズ未経験のユーザー層も意識してのことでしょうか?

田川:シリーズも25周年を迎えたという事で、これまでにどんな作品があって、どんな入口が用意されているのかをきちんとまとめてお伝えできたらと思い、事典的な機能としてご用意させて頂いております。

 最初のゲームのコンセプトでもお伝えした通り、ここからシリーズに興味を持ってくださった方が、手軽にシリーズの過去作に触れて頂けるきっかけになれば幸いです。今後“テイルズチャンネル+”という『テイルズ オブ』シリーズ公式ポータルサイトでも過去作品、キャラクターなど情報を充実させていく予定ですが、気になった瞬間、カジュアルにアクセスできるよう、アプリ内にもご用意させていただきました。

運営中の2タイトルにない新しい体験や価値を『テイクレ』でお届けしたい!

――リリース前に寄せられているファンの声で、気になった言葉はありましたか?

田川:中田ヤスタカさんと神風動画さんによるコンセプトムービーに関して、国内外ともに大きな反響をいただいたのが非常に印象的です。本作のコンセプトを端的に伝えるためにPVとも異なる“コンセプトムービー”という新たな映像を作らせていただいたのですが、このタイトルの世界観が全世界で魅力的に感じてもらえそうだという手ごたえを感じました。

 さまざまな感想をいただきましたが、特に前半部分のドット絵での表現が印象的というご意見が多かったですね。神風動画さんからのコメントに記載されている通りではありますが、これは故意に切り取られた一面的な情報によって大衆の判断が行われてしまう本作の世界観を、ドットという表現を用いて映像内の情報を落とすことで非常に直感的かつ印象的に演出してくださったものとなります。

 中田ヤスタカさんのテクノなサウンドと見事にマッチしておりまして、タイトルの雰囲気を端的につかんでもらえる映像になったなと思っています。もしまだ見たことがない方がいらっしゃいましたら、ぜひご覧くださいませ!

【テイルズ オブ クレストリア】コンセプトムービーFULL ver.

――リリース後の展開予定など、ロードマップ的なものが決まっていたら教えてください。

田川:配信型のタイトルであることと、ストーリーを進める中で新たな仲間に加わっていくというRPGの特性上、初期実装ではまだ仲間にならないメインキャラクターもいます。こちらに関しては、少し待ち遠しい気持ちにさせてしまうかもしれないですが、カナタたちの冒険の物語体験の一部として“仲間との出会い”を感じていただきたいという狙いがあってのことになりますので、ストーリーを読みつつ心待ちにしていただけますと幸いです。

 また、時期が来ましたら通常衣装だけでなく、季節の装いをしたキャラクターなど、個性溢れるキャラクターたちの魅力的な姿もお届けできればと考えておりますので、そちらもお楽しみに。

――では最後に『テイルズ オブ』シリーズのファン、そしてシリーズ未経験で新作スマホゲームを探している人へのアピールをお願いします。

田川:電撃オンラインさんでも、シリーズファンの方が非常に丁寧なプレイレビューを書いてくださったので、そちらでゲームの細かな点を見ていただければと思いますが、本作はスマートフォン向けタイトルとしての最適化を模索しつつ『テイルズ オブ』シリーズ作品としての“らしさ”も忘れずに制作しているつもりです。

 スマートフォン向けというと、既に運営中の2タイトル『テイルズ オブ アスタリア』『テイルズ オブ ザ レイズ フェアリーズ レクイエム』を、今まさに楽しんでくださっている方も多いかもしれません。

 そこに新たに本作が加わるにあたっては、ファンの皆さんにまた違った体験や価値をお届けできるよう模索を続けてきました。そのようにして出来上がった『テイクレ』ですので、ぜひ多くのシリーズファンの皆さんに触れていただけたらなと思っています。

 そして、本作も『テイルズ オブ』シリーズの一員として、ファンの皆さんに永く楽しんでいただけるよう、運営一同頑張って参りますので、どうぞよろしくお願い致します。

 シリーズ未体験の方には、こちらもプレイレビューを電撃オンラインさんで書いていただきましたので、実際にどういった設計になっているかはそちらをご覧いただければと思います。

 前述の通り、本作は“『テイルズ オブ』シリーズに触れるきっかけとなれるような、シリーズの入口となれる新作アプリを開発しよう”という想いからスタートしました。ですから、シリーズ未経験の方でもしっかり楽しんでいただけることを意識して制作しており、「このシリーズやったことないからなぁ……」という方にも、ぜひ気軽に遊んでみていただきたいです。

 まずは、大ボリュームで描かれるオリジナルキャラクターのカナタたちを中心とした冒険の物語を、ぜひお楽しみください。そのうえで、もし気になったキャラクターがシリーズキャラクターだったならば、ぜひ外伝ストーリーや“テイルズ オブ ヒストリー”を活用していただき、その原点となったシリーズ他作品にも手を伸ばしてみてください。

 プロデューサーとしても、いちシリーズファンとしても、本作をきっかけに『テイルズ オブ』シリーズを愛してくれる方が1人でも増えてくれたなら、こんなにうれしいことはありません。

※画面は開発中のものです
(C)いのまたむつみ (C)藤島康介 (C)BANDAI NAMCO Entertainment Inc.

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

テイルズ オブ クレストリア

  • メーカー: バンダイナムコエンターテインメント
  • 対応端末: iOS
  • ジャンル: RPG
  • 配信日: 2020年7月16日
  • 価格: 基本無料/アイテム課金

テイルズ オブ クレストリア

  • メーカー: バンダイナムコエンターテインメント
  • 対応端末: Android
  • ジャンル: RPG
  • 配信日: 2020年7月16日
  • 価格: 基本無料/アイテム課金

関連する記事一覧はこちら