『ニーア』10周年&新作発表! ヨコオ氏など4人のキーパーソンにインタビュー
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2020年にシリーズ10周年を迎えた『NieR(ニーア)』シリーズ。それを記念して行われたアニバーサリー生放送では、2010年にPS3でリリースされた『ニーア レプリカント』のバージョンアップ版となるPS4『ニーア レプリカント ver.1.22474487139…』、そしてスマートフォン向け新作ゲームiOS/Android『ニーア リィンカーネーション』がお披露目され、大きな話題を呼んでいる。
そこで今回は、シリーズに密接にかかわってきた4人のキーパーソンにバージョンアップ版&最新作の魅力についてお話をお聞きした。コロナ禍の現状を踏まえ、メールインタビューという形にはなるが、それぞれの作品について興味深いお話も聞けているので、ぜひ目を通してほしい。
【お答えいただいた方々】
齊藤陽介氏:シリーズ全般のプロデューサーであり、まとめ役。『ニーア レプリカント ver.1.22474487139…』『ニーア リィンカーネーション』でもプロデューサーを務める。スクウェア・エニックス所属。
ヨコオタロウ氏:シリーズの生みの親。『ニーア レプリカント ver.1.22474487139…』『ニーア リィンカーネーション』ではクリエイティブディレクターとして、若い開発チームを牽引する。ブッコロ所属。
岡部啓一氏:ヨコオ氏自身とも、彼の作品とも付き合いが長いサウンドクリエイター。『ニーア レプリカント ver.1.22474487139…』『ニーア リィンカーネーション』でもコンポーザーを務める。MONACA所属。
幸田和磨氏:コンセプトアーティスト。『ニーア オートマタ』に引き続き、『ニーア レプリカント ver.1.22474487139…』『ニーア リィンカーネーション』でも魅力的なアートを描き出している。
いよいよ新作&バージョンアップ版が始動……みなさんの今のお気持ちは?
――先日の『ニーア』10周年記念の10時間生放送、お疲れ様でした。“NieR Theatrical Orchestra 12020”や“ヨルハver1.3aa”など、複数のコンテンツを並べての実質12時間でしたが、放送を終えたときの感想はいかがでしたか?
齊藤陽介氏(以下、齊藤):外の明るさをみて「ああ、朝だな」と思いました。真面目な話をすると、新情報もお伝えできるよい機会が作れました。幸田くん(のアート)に大感謝です。
ヨコオタロウ氏(以下、ヨコオ):せっかく10周年だからファンフェスみたいなモノになるといいなーと思ったんですが、1日中駆けずり回って、最後の放送で喉を潰し、飲みすぎて記憶を失いました。でも楽しかったです。
岡部啓一氏(以下、岡部):オーケストラの生演奏を会場で聴いてもらえなかったのは残念でしたけど、1日でコンサート、舞台、トークをブッ通しで放送するっていう特別なことができて、10周年に相応しいイベントになったと思いました。
幸田和磨氏(以下、幸田):まずは出演者、視聴者の皆さまともに、本当にお疲れ様でした。うれしさ半分悔しさ半分ですが、ようやくいろいろと発表することができました。
――ファンにとって非常に有意義な時間だったと思います。コメントやツイッターの感想などをご覧になられての感触はいかがでしたか?
齊藤:SNSを遡ってみる限り、『ニーア』ファンの方に楽しんでいただけたようでうれしく思っています。
ヨコオ:みなさん優しいからイイことばっかり書いてくださって感謝しかありません……。
岡部:楽しんでいただけた感じのコメントが多かったのでひと安心でした。でも、放送でこんなに感動してもらえたんだから、実際会場に来てくれていたらなぁー、っていう思いがより強くなった部分もありますね。
幸田:とくに『NieR Replicant ver.1.22474487139...(ニーア レプリカント ver.1.22474487139...)』については、自分の絵を受け入れていただけるかとても不安でしたが、たくさんのあたたかい感想をいただけたこともあり、チャレンジしてよかったと改めて思いました。
――オーケストラは本当に素敵でしたが、その一方で、シアター部分のテキストが読めなかったのが残念でした。こちらは生放送中、ヨコオさんが「Twitterなどで公開したい」とのお話されていましたが、どのくらいの時期になるかなど、決まっている部分はありますか?
ヨコオ:見えなかった部分だけ記載しようかと思ったんですが、どこが見えてないのかよくわからない……というところで放置していました。小さい文字は演出上のもので、読めなくても大丈夫な部分なのですが、もしスクエニさんがBlu-ray Discにしてくださるのなら、どこかに情報を載せたいですね……。
――生放送で『ニーア レプリカント』のバージョンアップ、そして新作『NieR Re[in]carnation(ニーア リィンカーネーション)』が発表されました。これは当初からコンサート当日に発表の予定だったのでしょうか? それとも、今回の無観客放送化に合わせて、発表を前倒ししたものなのでしょうか?
齊藤:コンサート当日に来ていただいた方々に向けてサプライズ演出をしようと思っていました(泣)。結果的に当日は季節外れの雪が降ったりして、よい発表ができたと思っています。
『ニーア レプリカント ver.1.22474487139...』について
――バージョンアップされる『ニーア レプリカント』ですが、“ver.1.22474487139...”という、じつに意味深なサブタイトル(?)がつきました。“ver.1.1”を飛び越えて“ver.1.2”へと移行しているなど、ファンの間ではさまざまな憶測が飛び交っていますが、こちらの数字に意味はあるのでしょうか?
ヨコオ:いろいろあってその数字になったんですが、何があったかを忘れました。
――10周年というこのタイミングに『レプリカント』のバージョンアップはどなたの第一声から始まったものなのでしょうか?
齊藤:「10周年だからなんかやらなくちゃ!」でスタートしました。何事も勢いです。
――タイトルロゴに白の書と、鎖のようなものが追加されています。これにはどのような意図が?
ヨコオ:10年経ってもレプリカントに縛られている呪いを鎖で表しています。ウソです。ロゴデザイナーさんがくっつけてくれて、カッコよかったのでそのままにしています。
――開発をToylogicさんにお任せすることになった経緯を教えてください。
齊藤:『ドラゴンクエストX』や『ドラゴンクエストXI』の開発をお手伝いいただいていた経緯もありつつ、『ニーア ゲシュタルト/レプリカント』の開発スタッフが何人かいるため、お願いしようと決めました。あともう1つあるんですが、それは秘密です。
――ヨコオさんはToylogicさんとどのような形でお仕事をされているのでしょうか? 『NieR:Automata(ニーア オートマタ)』のプラチナゲームズさんの時のように、会社に臨時で席があったりするのですか?
ヨコオ:Toylogicさんに席はありません。月イチくらいで会って話をさせていただく感じです。
――ディレクターさんはイケメンとのことですが、うまく折り合いをつけてやっていけそうですか?
ヨコオ:無理ですね……。
――齊藤さんからヨコオさんに、何かオーダーされていることなどはありますか?
齊藤:中身に関してはあんまり注文はつけないです。強いて言えば「新規の仕事はほどほどに」くらいです。
――じつは、生放送での説明をお聞きしたうえでも“バージョンアップ”という言葉にあまりピンと来ておりません(汗)。リメイクやリマスターなど、いろいろ表現はあると思うのですが、PS3版と比較して、どこがそのままでどこが変化しているのでしょうか?
齊藤:秘密だらけで何も言えない……(笑)。とにかく楽しみにお待ちください。仮にお話がまったく同じだったとしてもフルボイスってだけで全然違うものに感じていただけるはずです。
ヨコオ:“バージョンアップ”という言葉にピンと来ない、ということですが、わかります。僕もです。ですのでこれからは“違法改造版”という言い方に変更したいと思います。違法な改造……いいですよね……。
――今回の『ver.1.22474487139...』は、PS3の『レプリカント』とは別の世界線の物語になるのでしょうか? それとも、世界線自体は同一のものになるのでしょうか?
ヨコオ:よくわからないです。
――周回プレイによるエンディングの変化(世界線の変化)が特徴の本作ですが、新たなエンディングにも期待していいのでしょうか?
ヨコオ:みなさまが期待をするのは自由ですね。そしてその期待を裏切る自由も我々にはあります。全ては自由……自由万歳……。
――新キャラや新シナリオのようなものも匂わされていましたが、こちらはどのようなものになるのでしょうか? ボリュームなども気になっているのですが、現状で教えてもらえる範囲で情報を教えてください。
齊藤:秘密です……。
ヨコオ:追加されるボリュームは、天下一品ラーメンのメンマトッピングくらいです。
――新キャラに関してはどなたがキャラデザインを手掛けるのでしょうか?
齊藤:これも秘密……。
ヨコオ:「秘密」ってスクエニ宣伝担当の高野さんが言ってるので秘密みたいです。
――ニーアをはじめとする主要キャラたちも、あらためてリファインされたりするのでしょうか? それとも、現行そのままでいくのでしょうか?
齊藤:これも秘密……あ! デボル・ポポルは不動の板鼻さんです。
ヨコオ:これも「秘密」って高野さんが言ってますね。でも、拷問したら言うと思います。たぶん。
――フルボイス化にあたって、既存のシナリオも微調整が入ったりはしますか? また、台本がとにかく分厚いとのことですが、マンガコミックスでいえば何冊分くらいの厚さになりますか?
ヨコオ:台本を全部重ねると広辞苑くらいの厚さにあります。というか広辞苑を超えてました。
――主要キャストは今回、10年ぶりにゲーム内のキャラを演じることになると思いますが、演技をご覧になられての印象はいかがですか?
齊藤:いやぁ、立ち合いましたが、みなさんさすがとしか言いようがないですね。
ヨコオ:声優さんの演技は当然素晴らしかったです。旧作では音声が入っていない部分がありましたが、今回はフルボイスになったため「このときはこんなニュアンスでしゃべっていたんだ」という楽しさがありましたね。
――新武器や新たな魚、トロフィーの実装など、コレクター要素の追加などはありますか?
齊藤:秘密です……。
ヨコオ:なかった気がします……いや、わからない。最近、記憶がオボロゲなので……。
――リリース時期はいつ頃を目指していますか?
齊藤:10周年以内にはなんとか……という気持ちでがんばっています。
――公式サイトや公開されたムービーのコンセプトアートは、幸田さんが手掛けられたものなのでしょうか? アートを手掛けるにあたった心がけたことなどはありますか?
幸田:はい、今回も担当させていただいております。描かせていただくにあたって、構図や描き方など、何かしら1つでも新しいテイストが出るよう心がけています。今回(初出のアート)でいうと、大樹とニーアを描かせていただいたのですが、幻想的に見せるためにニーア自体を淡く光らせたり……といったような感じです。
――『ニーア オートマタ』では膨大なイメージボードが描かれ、世界観を広げる一助となっていました。今回もたくさんのアートに期待が高まっていると思いますが、ボリュームとしてはどうなりそうですか? また、現状アートの完成度をパーセンテージで表すとどれくらいでしょう?
幸田:各ロケーション毎に最低1枚は描かせていただきました。コンセプトアートの作業はすでに完了しているので100%です。たぶん……。
――アートを仕上げていくにあたって、過去作の雰囲気やニュアンスをどれくらい意識しておられますか? また、あえて過去作と変えている部分などはありますか?
幸田:なるべく元の雰囲気を活かす形にしています。そのうえで、今のハードの表現力に合わせて解釈するとこうなるだろう……といった提案をさせていただきました。
――ちなみに今回D.Kさんは作品に関わられたりするのでしょうか?
齊藤:彼は自国に帰られてしまったので今回は参加してません。が、SNSで応援してくれています。
――岡部さんによる新曲の存在も発表されました。どれくらいの曲数になりそうですか? また、やはりボーカル曲になるのでしょうか?
岡部:まったくの新曲の数は多くないですね。ちなみにボーカル曲もあります。新曲も今までの『ニーア』の楽曲同様、バージョン違いも作っています。
――既存曲もすべてアレンジ&再レコーディングとのことですが、どれくらい変化しそうですか? また、アレンジや再レコーディングにあたって心がけていることはなんでしょう?
岡部:『ニーア レプリカント』の楽曲はアレンジアルバムもたくさん出してもらったり、コンサートでも違うバージョンをいろいろ聴いてもらったりしているので、今回は敢えて雰囲気はあまり変わらないようにしました。楽器や歌の収録をやり直したり、スタジオ作業をやり直したりしてクオリティアップさせつつ、尺を伸ばしています。ただ、スケール感の大きい戦闘曲なんかは、前回は打ち込みが多かった楽器パートでも生演奏を収録する前提でアレンジし直しているので、印象が変わっている曲もありますね。
――岡部さんご自身が手掛けておられる作業はどれくらいのボリュームになりますか? また、現在の進捗はどれくらいでしょう?
岡部:今回のアレンジ作業での僕の役割はディレクションなので、実際にアレンジしてくれているのはMONACAのスタッフです。原曲に対してどれくらい変えていいものなのかなど、いろいろ気を遣ってたいへんだったと思います。
――PS3版では、ボーカルはおもにエミ・エヴァンスさんが担当されていました。今回のバージョンアップで新たな歌姫も登場したりしますか?
岡部:コーラスでは新しい人に歌っていただいたのですが、ソロボーカルは前回に引き続きエミさんのみですね。
『ニーア リィンカーネーション』について
――新作『ニーア リィンカーネーション』ですが、こちらはどのような作品になるのでしょうか? 時間軸的には西暦何年くらいが舞台になるのかも気になっています。
ヨコオ:『ニーア リィンカーネーション』はガチャの入るスマートフォンゲーム作品になります。時間軸は説明しづらいですね。強いて言えば、未来のどこかな気がします。
――『ニーア』の名前を冠した新作ですが、『ニーア レプリカント』や『ニーア オートマタ』とどれくらい関わるゲームなのでしょう?
ヨコオ:『ニーア オートマタ』のときにも言っていますが、僕の作るゲームは、新規のお客さまのために、常に、シリーズ作とたいした関わりのない作品になっております。今回もそうなります。
――本作を立ち上げることになった経緯を教えてください。また、企画の持ち込みはどなたの発案だったのかも気になります。
齊藤:『ニーア オートマタ』でお世話になったサイゲームスさんから「スマホ版をやりたい」というお話をいただいたのがきっかけです。
――『ニーア』シリーズのファンは現状、コンシューマユーザーが多いと思っています。なかには、スマートフォンでの新作リリースに不安を抱くユーザーも少なからずいるように思うのですが、いかがお考えでしょうか? またそういったユーザーでも満足できるような施策などはありますか?
齊藤:遊んでもらえればわかるのですが、スマホゲームっぽい作りではないですね。もちろん、ガチャ仕様はスマホゲームならではなんですが、ゲームのコア部分はかなりコンシューマライクなので、どちらのお客さんにも楽しんでもらえるものになるはずです。
ヨコオ:「スマートフォンでの新作リリースに不安を抱くユーザーも少なからずいる」とのことですが、ニーアの本質は“不安”です。ですので正しい反応かと思います。そうした、不安なお客さまでも満足できるのか? ということですが、人間というのは常に満足できないように出来ているので、満足できないと思います。
――生放送では、「これまでのスマートフォンゲームとは一味違う」とおっしゃられていましたが、具体的にはどういう意味ですか?
ヨコオ:「これまでのスマートフォンゲームとはひと味違う」と言ってきましたが、よく考えたら『パズドラ』と同じようにガチャが入っていますので、さして変わらない気がしてきました。
――想定しているユーザー層は“ニーアファン”になるのでしょうか? それとも“ニーアを遊んだことがないゲームユーザー”(または、その両方)になるのでしょうか?
ヨコオ:想定しているお客さまはスマートフォンを所有している人類のみなさまを対象にしております。
――ゲームのジャンルはRPGとのことですが、コンシューマ版のようにアクション要素やパズル要素、シューティング要素などは盛り込まれていますか?
齊藤:ヨコオさんの世界観、いわゆる“ヨコオワールド”が好きな方には心の臓に刺さる要素が盛りだくさんじゃないかなと思います。
ヨコオ:そもそもRPGではない気がします。
――ムービーを拝見したところ、現状では音楽と気になるワード、そして数点のアートで構成されたティザーということで、ゲームの内容がほとんどわからない構成でした。これにはどのような狙いがあるのでしょう?
齊藤:発表から1カ月を待たずして、“ファミ通・電撃ゲームアワード2019”でゲーム画面の撮って出しをしました。メニューやらを全消ししているので、なんのことやらわからなかったかもしれませんが、また近いうちに更新してお見せできるはずです。
ヨコオ:リリース前に内容をお伝え出来ないので、適当に誤魔化しました。
――スマートフォンゲームのビジネスがレッドオーシャンとなって久しいこのタイミングで、『ニーア』の新作をスマートフォンでリリースするにあたり、どのような狙いやこだわりがあるのでしょうか?
齊藤:めちゃくちゃ儲からなくてもいいっす。赤字は困りますが、運営が継続できるくらいに黒字にしたいです。あとは『ニーア』ファンの方が喜んでもらえるならば、それが一番だなぁと。
――ティザームービーでは“檻(ケージ)”という単語がひと際印象的でした。こちらが意味するところはなんになるでしょうか? 可能な範囲でお話いただければと思います。
ヨコオ:“ケージ”はこのゲームのメインフィールドですね。
――ティザームービーでは、1人の少女とポッド(らしきもの?)の姿が描かれていましたが、彼女たちが物語のキーキャラクターになるのでしょうか?
ヨコオ:概ねそんな感じです。
――少女はニーアやカイネたち、あるいはヨルハ部隊のメンバーたちと関係があるのでしょうか?
ヨコオ:スクエニ製品という意味では関係ありますね。
――ヨコオさんや岡部さんが関わられているスマートフォンゲームといえば、すでに『シノアリス』が存在しますが、『ニーア リィンカーネーション』と『シノアリス』で何らかの共通点は存在したりしますか?
ヨコオ:共通点は“ガチャがある”というところです。
――開発はアプリボットさんが手掛けておられるとのことですが、アプリボットさんにお任せすることになった経緯はなんですか? また、ヨコオさんや齊藤さんはどれくらい本作に関わっておられるのでしょうか?
齊藤:ベタ付きでやってます(笑)。ただ、2人とももういい加減おっさんなので、若い人たちのクリエイティビティに委ねている部分も多々あります。ほかの回答でも話しましたが、アプリボットさんは、サイゲームスさんのグループ会社としてご紹介いただきました。若いクリエイターが多い素晴らしい会社です。
ヨコオ:僕はクリエイティブ・ディレクターとして関わっています。なんとなく後ろで偉そうにしている仕事です。
――アプリボットの制作チームに関して、ヨコオさんが抱いている印象をお教えください。
ヨコオ:若くて優秀ですね。嫉妬の感情しか湧き上がってきません。
――こちらもディレクターはイケメンとのことですが、うまく折り合いをつけてやっていけそうですか?
ヨコオ:無理ですね……。
――岡部さんたちMONACAのスタッフさんは、どれくらいの楽曲を制作されるのでしょうか? またそのなかに、『レプリカント』や『オートマタ』の要素は盛り込まれているのでしょうか?
岡部:サービスが始まる段階では20曲弱くらいでしょうか。僕と瀬尾という作家で担当しています。現状、全部『リィンカーネーション』のオリジナル曲なので過去の『ニーア』シリーズの要素はないですが、サービスが続いて曲も増えていけば、もしかしたらそのなかで、今までのシリーズ曲のアレンジも入るかもしれませんね。
――ボーカル曲はありますか? また、あるとしたらどれくらいの数になりそうですか?
岡部:ソロボーカルだけでなく、コーラスも含めると全体の半分以上は歌が入ってますね。ただ『リィンカーネーション』の曲はヨコオさんからの要望もあり、今までの『ニーア』シリーズと比較するとメロディが朗々と歌う感じの曲は少なく、短いフレーズを繰り返す感じの曲が多くなっています。
――オーケストラコンサートや海外コンサートなど、さまざまな夢を果たしてこられた岡部さんですが、本作のサウンドで成し遂げたい夢などありましたら教えてください。
岡部:ありがたいことに、昔から持っていた夢のいくつかは叶えていただいたので、現状そういう意味での夢はもうなくなっちゃってますね(笑)。今はまだ海外オケコンを終えて時間も経っていませんが、しばらくするとまたいろいろ出てくるかもしれないので、『リィンカーネーション』が長く続けられれば、思いついた新しい試みを入れていけるといいですね。
――幸田さんは『オートマタ』や『レプリカント』の新作と同様、アートとして関わることになると思うのですが、本作ならではのこだわりや意識していることなどはありますか?
幸田:■■■■■が舞台になるので、いつも以上にライティングに気を配り、空気感をどこまで表現できるかに注力しています。また、今回は布が背景的なキー要素になっているのですが、魅力的に見えるような配置を心がけています。
――『リィンカーネーション』のアートを手掛けるにあたって、これまでリリースされてきたコンシューマ版の雰囲気は意識していますか? それとも、あえて意識しないようにしたりしているのでしょうか?
幸田:新作ということもあり、今までのものはとくに意識せず描かせていただいた上で、ヨコオさんに判断をお任せして整えていただきました。
――『リィンカーネーション』のリリース時期はだいたいどれくらいになりますか? また、『レプリカント』の新作と『リィンカーネーション』、どちらが先に遊べるようになりそうでしょうか?
齊藤:秘密です……。が、近いうちにわかるかもしれません。
――作品を待ちわびているファンのみなさんに、みなさまからひと言ずつメッセージをいただければと思います。
齊藤:10周年のうちにいろいろ出したい! コロナの馬鹿野郎!!(泣)
ヨコオ:若い人が優秀で、最近居場所がないです。こうやって人は老いていくのですね。みなさんも健康には気をつけてください。それでは。
岡部:みなさんに楽しんでもらえるように、今もまだがんばって絞り出している最中です。楽しみに待っていてください!
幸田:今回も一生懸命描かせていただきました。リリースまでもう少しお待ちいただければ!
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