ゴーイングマイウェイな天才・天晴は当然1位? でも…【天晴爛漫座談会】
- 文
- 長雨
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P.A.WORKSが制作し、橋本昌和氏が監督・シリーズ構成を担当するオリジナルTVアニメ『天晴爛漫!』。
本作は19世紀末から20世紀の始め、ひょんなことからアメリカに漂着した天才エンジニア・空乃天晴(声優:花江夏樹)と侍・一色小雨(声優:山下誠一)が、日本に帰るために賞金は高額だが超過酷なアメリカ大陸横断レースに挑む、心躍るカーレースアニメです。
レースの参加者たちはそれぞれの想いや会社の威信が込められた自作の蒸気自動車に乗り、大自然やアウトローから身を守りつつ、ロサンゼルスからゴールのニューヨークを目指します。
コロナウイルスによる影響で延期されていましたが、ついにアニメ放送が再開! オリジナル作品ということで先が読めない本作をネタバレなしにリアルタイムで楽しむなら、今が絶好のチャンスです。
本作に登場する豪華声優陣演じる個性豊かすぎるクルーたちの魅力と、電撃編集部による順位予想をお届けする本企画。第1回目は、社交性ゼロの天才エンジニア・空乃天晴に注目します。
※本記事は3話まで視聴した段階で執筆したものです。
よくも悪くもゴーイングマイウェイな天才
天晴は、日本の田舎にある港町で育った19歳の青年。豪商の空乃屋の次男ですが本人は家業に興味がなく、家族は頭を悩ませているようです。
機械が大好きで、優秀な頭脳と類まれなる技術、独自のセンスでオリジナルのメカを次々と創造しています。しかし時代の先を行きすぎて、トラブルを起こすことも……。
好きなことに熱中する“機械が友だち”タイプで、他人に興味がなく、社交性はゼロ。そのため、運命共同体として一緒にアメリカで過ごすことになった小雨は何かと苦労しています。
月旅行を描いた物語を愛読し、本人も月を目指しているとか……。
突き抜けた天才・天晴にはさらに上を目指してほしい!
●座談会参加者
・長雨:本作のレーシングカーに、浪漫を感じているスチームパンク好き女性ライター。
・そみん:カーレースの順位と、クルーたちの人間ドラマが気になる男性編集者。
・編集K:豪華声優陣に惹かれて見始め、名言の多さに胸をときめかせっぱなしの女性編集者。
長雨:天晴はまず初登場が牢獄の中で、そこでも機械のことを考えていて……。第1話から、大物っぷりをいかんなく発揮していますよね。
編集K:同じ牢獄に荒くれ者がたくさん入っているのにまったく動じないし、それどころか自分のペースに持ち込んじゃうところもすごい。
花江さんの淡々としていて、機械への情熱が感じられる芝居が最高です!
そみん:しかも、その後しれっと自力で脱獄しちゃいましたからね。主人公が牢獄に入れられる作品はいくつもありますが、あんなにスマートに脱獄する人物っていないような(笑)。あのシーンだけで天晴の天才、奇才ぶりがわかる気がします。
長雨:20世紀初頭の日本で、独学で機械の勉強をして作ろうという発想からして天才ですよね。
そのころの日本にもカラクリはあったでしょうけど、機械文明が一般的だったとは思えませんし、実際にトラブル起こしてますし……明治の日本には早すぎたタイプかな。
そみん:確かに日本にいるときは周囲から浮いているというか、家族から渋い顔されていたのがちょっと切ないところですね。
でもお姉さんや小雨が彼を気にかけていて、見守ってくれている人がいてほっとします。
編集K:私は他人に興味がないのに、周囲を巻き込んでいく推進力の高さも彼の魅力だと思っています。
天晴の言葉って人への配慮がないぶん、100%の本音じゃないですか。それだけに、聞いていてストンと胸に落ちます。
そみん:人種や性別による壁がある時代を描いた作品だけに、悩みを抱えた登場人物たちも多いですからね。
彼らの悩みや固定観念をぶち壊していく天晴は名前の通りスカッと晴れ渡った存在。主人公の挫折と成長は物語の華だけど、彼にはそのまま突き抜けてほしい感もありますね。
長雨:天晴が乗るのは“天晴号”! もともと船を改造して作った蒸気自動車なので、いかにも車というほかのレーシングカーとは一線を画すフォルムがたまりません。
そみん:船と蒸気機関車を融合させたようなデザインがおもしろい。動く姿も愛嬌があって、かわいい感じがします。
編集K:第3話で無理やりですが空を飛んでましたし、車という枠に縛られない天晴らしいアイデアが搭載されていそう。どんなことをしでかしてくれるのか、ワクワクしますね。
そみん:“天晴号”は速そうには見えないんですが、王道好きの僕としては主人公チームはぜひ1位になってほしいところです。
長雨:小雨という同乗者もいますし、日本に帰るためにはレースの優勝賞金が必須ですもんね。私も1位は天晴たちかなと思っています。
編集K:いやいや、甘いですよ。天晴は賞金よりも、レースに参加することに自体に興味を持っている気がします。
記録より記憶に残る活躍してスポンサーを見つけて、彼が憧れる月へと旅立ってほしい!
長雨:そういわれると……、確かに日本には戻らない気がしてきました。最後の最後にあっさりと1位を誰かに譲っちゃうような、空気の読めなさをかましてくれるかも(苦笑)。
そみん:彼には日本は狭すぎるのか……。どちらにせよ主人公チームらしく、最後まで熱いレースを見せてくれそうで楽しみです。
(C)2020 KADOKAWA/P.A.WORKS/天晴製作委員会
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