『Project CARS 3』が始動! 制作陣のコメントも掲載

電撃オンライン
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 レーシングゲームの人気シリーズ最新作『Project CARS 3』が、2020年後半に発売されることが明らかになりました。PC(Steam)/PS4/Xbox Oneで登場予定とのこと。


 イギリスのSlightly Mad Studiosが開発を担当している『Project CARS』は、リアルな車体挙動とコース環境を緻密なグラフィックで再現しているレーシングゲームシリーズです。『Project CARS 3』は、2017年に発売された『Project CARS 2』に続く、約3年ぶりのナンバリング最新作となります。

車のアップグレードや外観のカスタマイズによって、ゲームプレイの幅が広がる!

 本格的なレース体験を味わえることで定評のある『Project CARS』ですが、最新作の『3』ではその特徴を活かしつつ、新たなキャリアモードが用意されるなど、ゲームプレイ面が大きく刷新されています。

 キャリアモードでは、“レースに勝利する”などのキャリアイベントをクリアすることで、経験値(XP)を獲得。カークラスをレベルアップさせて新たな車種をアンロックすれば、ゲーム内クレジットで車種やアップグレードを購入できます。

 XPはキャリアモードだけでなく、オンライン対戦も含めたすべてのゲームプレイで入手可能。コーナリングなどの走行テクニックでもXPが加算されるほか、ライバル車のAI設定やアシスト設定によってプレイの難易度が上昇させることで、より多くのXPを獲得できます。

 ちなみにXPやクレジットはすべてゲームプレイを通じて入手できるため、課金要素などはないとのこと。

 車の性能を強化するアップグレードでは、低いカークラスの車種を強化して、通常は上位の車種しか参加できないレースにも参加させることができます。これにより、性能が低くてもお気に入りの愛車に、ずっと乗り続けることができるわけです。

 また、車の外観を変化させるカスタマイズも、新たに登場。公式のカラーリングだけでなく、カラーやペイントパターン、スポンサーロゴのデカールやホイールのデザインを自由に組み合わせることができるほか、ナンバープレートのデザインや数字も設定可能。

 カスタマイズしたデザインは、マルチプレイのすべてのモードに持ち込めるので、他のプレイヤーに大いにアピールできます。

多彩な設定のオンライン対戦に加えて、ライバルたちと月間ランキングを競うことも

 『Project CARS 3』のマルチプレイは、大きく3種類に分かれています。“クイックプレイ”は、プレイヤースキルの近い対戦相手と即座にマッチングして、すぐレースを始められるモードです。

 “スケジュールイベント”は、さまざまな車種やコース、ルールのレースがあらかじめ用意されており、エントリーしたレースの開始時間になると、参加プレイヤーが一斉に対戦を開始するというもの。多数のプレイヤーがエントリーしている場合は、プレイヤースキルの近いプレイヤー同士のグループに分かれてレースを行います。

 “カスタムロビー”は、コースや周回数など、すべてのルールをプレイヤー自身で設定して対戦できるモードです。このカスタムロビーには、シングルプレイで性能をアップグレードした愛車を持ち込むことも可能になっています。

 さらに、プレイヤー同士が直接レースで対戦するマルチプレイとは別に、月間イベントでランキングを競う“ライバルズ”と呼ばれる新モードも用意されています。

 “ライバルズ”では、デイリーチャレンジ、ウィークリーチャレンジ、マンスリーチャレンジという3種類のチャレンジに参加してライバルポイントを獲得し、そのポイントによる月間ランキングを他のプレイヤーと競うことになります。

 チャレンジに挑む際には、ランキングの近い他のプレイヤーのゴーストカーが表示されるといった要素もあり、実際のプレイヤーと競っているかのような感覚を味わえます。

 その他、オフラインのシングルプレイでも周回数や天候などを自由に設定できる“カスタムイベント”が用意されるなど、シリーズの過去作に比べてゲームプレイの幅が大きく広がっています。

 シリーズ初登場の新コースとして、夜景のネオンが美しい上海市街を再現したコースと、F1ブラジルGPの舞台であるインテルラゴス・サーキットが用意されています。

 またコントローラーでの操作感が過去作から大きく改良されているほか、さまざまなアシスト設定も用意されているとのことで、プレイヤーが自分のスキルに合わせて楽しめるようです。

『Project CARS 3』開発スタッフにメールインタビュー

 電撃オンラインでは、『Project CARS 3』の開発スタッフに、ゲームの気になる点についてメールインタビューを行いました。答えてくださったのはSlightly Mad Studiosでマーケティング&e-Sportsマネージャーを担当するJoe Barronさんです。

ーーお名前と、本作で何を手掛けていらっしゃるかを教えていただけますか?

 Joe Barronと申します。Slightly Mad Studiosでマーケティング&Esportsマネージャーとして『Project CARS』の『1』、『2』、そして『3』に携わってきました。また、Fast & Furious Crossroadsにも携わっています。

ーー本作ではシリーズの過去作に比べて、プレイスタイルの幅がかなり広がっているようですが、どういった点を意識して、今回のゲームデザインに取り組んだのでしょうか? 『2』からの進化ポイントなどありましたら具体的に教えてください。

 『Project CARS 3』が目指しているのは、本物のレーシングカーでレースするかのような強烈な快感と楽しさを提供することです。一般的にシミュレーションと言うと、“真剣”過ぎる、あるいは、爽快さや楽しさ、直感的な体験といったアクション性とはかけ離れているイメージがあります。

 それを考慮したうえで、今回は新しいモードを導入いたしました。また、キャリアモードの大幅な改良と、初心者向けのアクセシビリティを強化したことによってより親しみやすく仕上がっています。さらにこのシリーズが誇るグラフィック表現の向上や四季、気候の変化の表現にも引き続き力を入れています。

ーーグラフィックについて言いますと、前作の時点でも、雨などの表現は相当力が入っていると感じました。グラフィックにおいて、「特にここに注目してほしい!」という本作ならではの部分を教えていただけますか?

 ライティングやモーションブラー、クラッシュエフェクト処理など、圧倒的な臨場感や没入感を提供する上でカギとなる最先端シミュレーションエンジンの改良を続けてきました。『Project CARS 3』で新たに実装された架空のコースがありますが、そのコースの背景となる街の景観や風景の表現にも細心の注意を払いました。

 また、ゲーム内に登場する実在するサーキットについてもより正確に、より緻密に表現するためかなり力を入れ、アップデートいたしました。新作が出るたびにより進化した形で皆さまにお会いできるよう努めています。

ーー本作で使用できる車種は、どれぐらいの数になるのでしょうか? また、そのうち日本車の割合はどれぐらいになりそうですか?

 この場で日本車の割合を正確にお伝えするのは難しいですが、『Project CARS 3』では40以上の新しい車種が追加されています。その中にも日本車は含まれていますし、日本のファンの方にも喜んでいただける車種だと思います。実際、弊社スタジオには熱狂的な日本のスポーツカーファンもいて、今回初出トレーラーにもAcura NSXが登場しています。

ーー今回の映像では舗装路のみでしたが、『Project CARS 2』でプレイできたオフロードでの走行は、『Project CARS 3』にもあるのでしょうか?

 今回の初出トレーラーでは車やコースのみお見せしていますが、『Project CARS 3』ではそれぞれ異なる形の13の新しいサーキットが追加されています。具体的に何とは申せないのすが。初出トレーラーで登場するのは、ネオンサインで輝く上海の街、ゆるやかな丘が広がるトスカーナ地方、ブラジルグランフリーのホーム・インテルラゴスです。

ーー『Project CARS』シリーズは、レーシングゲームとしては高いクオリティでクルマの挙動をシミュレートしていると思いますが、それゆえに初心者にはハードルが高いと思える部分もあるかと思います。本作では、そうした初心者をフォローするような要素はありますか?

 誰もが簡単に遊びやすく仕上げることは、『Project CARS 3』を開発するうえで我々がもっとも力を入れたた部分でもありますのでその質問をいただいて非常にうれしく思います。『Project CARS 3』は本格レーシングゲームファンのみならず、初心者の方も楽しくプレイできるよう設計されており、初心者の方にはこれまでにない方法でレーシングの世界を堪能していただければと思います。

 拡張されたアシスト機能や経験値ポイントシステム、プレイヤーのドライブスタイルをリアルタイムでフィードバックしてドライブ実力向上の手助けとなる新しい仕様を追加し、コアファンのみならず初心者の方もより楽しく遊べるように設計いたしました。自分の腕を試したい、実力を磨きたいプレイヤーもチャレンジし続けるように、アシストをオフにして難易度を上げるとより大きい報酬がもらえる、などのやりこみ要素も充実しています。

 また、コントローラー処理を再構築したことによって、操作性がこれまでよりもはるかに直感的で手にしやすくなりましたので、是非ご自分で体験してみることをお勧めいたします。

ーー最後に、発売を楽しみにしている日本のプレイヤーにひと言お願いします。

 シリーズ初の『Project CARS』から『Project CARS 2』まで、変わらずこのシリーズを応援してくださった皆様には本当に感謝申しあげます。2018年、休暇で日本を訪れる機会があり、東京の秋葉原と大阪の日本橋にあるゲームショップを視察しましたが、私にとっては本当に素晴らしい体験でした。大好きな日本のゲームショップで『Project CARS』シリーズが棚においてあるのをみて自分を誇らしく思った瞬間でもありました。今年夏、PS4, Xbox One, そしてPCで発売予定の『Project CARS 3』についてもご期待と応援のほどよろしくお願いいたします。

(c) 2020 Slightly Mad Studios Limited. Published and distributed by the BANDAI NAMCO Entertainment Group. Slightly Mad Studios, Project CARS, the SMS logo, and the Project CARS logo are trademarks or registered trademarks of Slightly Mad Studios Limited (a Codemasters company). The names, designs, and logos of all products are the property of their respective owners and used with permission.

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