『ガルパ』開発陣インタビュー。MorfonicaとRAISE A SUILEN実装の裏側に迫る!

紅葉つかさ
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 Craft Eggとブシロードの共同制作によるiOS/Android用アプリ『バンドリ! ガールズバンドパーティ!(ガルパ)』の開発・運営陣へのインタビューをお届けします。

 3月16日にリリース3周年を迎え、新バンドとしてMorfonicaが加わり、6月10日にはRAISE A SUILEN(RAS)も実装された『ガルパ』。ますます盛り上がる本作の近況や今後について、プロデューサーの湯田雅さん、コンテンツプロデューサーの沢村英祐さん、プロモーションリーダーの辻皓太さんにお話を伺いました。

インタビュイー

湯田雅さん(プロデューサー)

 2012年、サイバーエージェント新卒入社。Amebaのゲーム部門にエンジニアとして配属。2013年、新規ゲーム立ち上げとともに企画職へ転身。2017年にCraft Eggへ異動。『バンドリ! ガールズバンドパーティ!』メインプランナーを務めた後、プロデューサーに就任。

沢村英祐さん(コンテンツプロデューサー)

 2009年サイバーエージェントに新卒入社。3年間広告営業を経験した後、ゲーム事業部にてプロデューサー、マーケティング、企画など幅広い職種を経験。2017年よりCraft Eggに異動、現職。

辻皓太さん(プロモーションリーダー)

 2018年サイバーエージェントに新卒入社し、Craft Eggへ配属。『バンドリ! ガールズバンドパーティ!』のプロモーションプランナーとして1年間経験を積んだ後、2年目でプロモーションリーダーに就任。

Morfonicaは1年以上前から準備していた!?

――3周年のタイミングでMorfonicaが実装されましたが、こちらの反響はいかがでしたか。

湯田雅さん(以下、湯田):1年前の2周年で公開したメインストーリー2章から登場していたメンバーとはいえサプライズの登場でしたし、今までみなさんが3年間応援してくださっていた25人のメンバーの物語に新しく5人が加わる変化が受け入れられるかなど、不安な面がなかったわけではないのですが、お客様からも非常にご好評いただけており、うれしい限りです。特にMorfonicaは、バイオリンという今までの5バンドにないパートのメンバーも登場することで、かなりバンドとしての個性も出せていると思います。

沢村英祐さん(以下、沢村):『ガルパ』としてもチャレンジングなことが多く、不安な面もありましたが、概ねご好評いただけておりひとまず胸をなでおろしています。バイオリンについては、お客様もはじめは意外に思われる方が多かったようですが、一度聞いてみるとロックミュージックとバイオリンの親和性の高さを感じていただけたようで、音楽性としても新しい風を吹かせることができました。バンドメンバーも、今までにはいなかった個性あふれるキャラクター性に魅力を感じていただけてうれしいです。

辻皓太さん(以下、辻):既存の『ガルパ』のメンバーの中に新しいメンバーが加わるということで心配もありましたが、想像していたよりも多くのお客様から温かいお声をいただいており、とても好評です。

  • ▲新バンド・Morfonica

――Morfonicaの実装には、どのような経緯や理由があったのでしょうか。

湯田:既存の25人の物語を展開している中、今後さらにアニメで登場していたRASの加入を見据えても、後輩にあたるバンドがその輪の中に加わることでさらに25人が大きく成長できるのではないか、と考えたのがきっかけです。

――先日、Morfonicaのメンバーと他のバンドのメンバーが混合で登場するイベントが開催されました。すでにある関係の中に新しいメンバーを参加させるのには大変だと思うのですが、いかがでしたか。

湯田:新しく後輩のようなメンバーが出てきたことによって、既存メンバーの新たな一面を見ることができたので、とても好評なイベントになりました。私も1ユーザーとして『ガルパ』の今後の展開が楽しみになりました。

  • ▲倉田 ましろ

  • ▲桐ヶ谷 透子

  • ▲広町 七深

  • ▲二葉 つくし

  • ▲八潮 瑠唯

――Morfonicaには、他のバンドとは違う楽器としてバイオリンがありますが、実装する際に大変なことなどはありましたか。

沢村:ロックミュージックとバイオリンの親和性のよさには、バンド構想の初期から注目していたこともあって、バイオリンを取り入れることはすぐ決定に至りました。楽曲は、Elements Gardenの皆様に制作していただいたのですが、バイオリン自体がすごく特徴的で、それだけで主役になりえる楽器なので、ボーカルとの共存、棲み分け、ギター、ベース、ドラムといった他の楽器との調和をどうとって全体の雰囲気を作るか、最初の楽曲である「Daylight -デイライト-」のインパクトをどう作るかなど、いろいろと試行錯誤を重ねて、素晴らしい楽曲に仕上げていただきました。

沢村:またサンジゲン様には、MVを制作するにあたってこれまでにないバイオリンの魅せ方や、Morfonicaとしての世界観を表現するために、アニメシリーズなどのこれまでの制作の知見を最大限集約していただき、今まで以上に魅力的なアニメーションが完成しました。

――Morfonicaの実装にあたっての準備はいつくらいから始めていたのでしょうか。

湯田:2年ほど前から準備を始めていました。2周年のメインストーリー2章でメンバーが登場し、3周年で本実装をしようと決めていたので、初出だった2周年の1年前からじっくり実装までの準備を始めました。


リアルライブを盛り上げるRASがついに実装

――RASが実装されましたが、実装にあたっての経緯や構想をお聞かせください。

湯田:ブシロードさんから、バンドの展開に加え、アニメでも展開していくにあたり、ぜひ『ガルパ』でも実装したいと提案をいただきました。

 正直最初は強烈なキャラ性もあり「どうなるんだろう?」と思ってはいたのですが、MorfonicaもRASも加わった35人の展開はおもしろいと思い、Craft Eggからもぜひ実装したいとお話させていただきました。

――既にアニメやライブ活動で『ガルパ』のユーザーにも人気を得ているバンドを追加実装するにあたって、苦労したことや気をつけたこと、こだわったことがあれば教えてください。

沢村:アニメではメンバーの動きも自由で、ストーリーもさまざまな台詞が入り組んで進んでいきますが、アプリではひとつひとつ台詞を読み進めていきます。動きもある程度決まってしまうので必然的に情報量が制限されることになります。ゲームシステム上、話数の制限も出てきます。その中で、可能な限りアニメと同じ体験ができるようにシナリオを再編集する部分にはとても苦労しました。また、Live2Dはアニメでの印象的な場面をメンバーの魅力を損なわず再現できるように、シーンに合わせて必要なものは個別で表情やモーションを新規で作成しました。

 私自身もアニメの制作に携わらせていただいていて、『バンドリ!』のライブもほぼすべて見ているので、アニメやライブの場でのRASの魅力を、Craft Eggとして最大限表現できるようこだわり抜きました。

――昨日からRASのイベントが始まりましたね。このイベントのシナリオやイラストについて、見どころがあれば教えてください。

沢村:イベントストーリーはアニメ『BanG Dream! 3rd Season』の物語を再編した内容になっています。RASをまだよく知らないお客様にも、RASがどういったバンドなのか分かる内容になっていますので、アニメをまだ見られていない方もこの機会にぜひプレイしていただけたらうれしいです。

 イラストについては、特に特訓後イラストはリアルライブでもメンバーがする指差しポーズをしているところに注目です。また、衣装も新しくなっているので、これまで通りの変わらぬRASのカッコよさの中に、新しさを感じていただけたらうれしいです。

  • ▲RAISE A SUILEN

  • ▲レイヤ

  • ▲ロック

  • ▲マスキング

  • ▲パレオ

  • ▲チュチュ

メンバーのかわいさや衣装をもっと見るために

――3周年のタイミングでは、Morfonicaの実装以外にLive2Dモードやリハーサル機能などが追加されましたが、実装にあたってのきっかけを教えてください。

湯田:1周年以降リズムゲームの体験を変えるようなアップデートができていなかったというところから、社内でアイディアを出し合った際に、『ガルパ』のメンバーのかわいさや豊富な衣装をもっとリズムゲーム中でも見られたらよいのではという意見があり、Live2Dモードを実装することが決まりました。リハーサル機能は、以前からアンケートなどでお客様からお声をいただいていたので、3周年のタイミングにはなってしまいましたが、実装できてよかったです。どちらも非常にご好評いただいている機能で、うれしいですね。

――3周年を迎えた3月は、Twitterでも『ガルパ』関連のキーワードのトレンド入りをよく見かけました。プロモーションで意識していたことや、話題化のコツなどはありますか?

辻:Twitterトレンドに『ガルパ』関連のキーワードが複数入ったのは『ガルパ』を遊んでくださっているお客様の発信力の高さが大きな要因となっているのですが、今回プロモーションをするにあたり意識したことは、お客様目線でのプロモーション設計です。3周年の数多くの情報出しの中でお客様がこの情報出しによってどう感じるか、正しく伝わるのか、情報を受けた時にどう発信してもらうかをチームメンバーでもかなり話し合い意識してプロモーションをすることで話題化できたのではと考えております。

――新型コロナウイルスの影響で、Stay Homeが推奨されて運営にも影響があると思うのですが、対策やこの期間についての運営についてお聞かせください。

湯田:お客様が不安な日々を過ごされている中、エンタメコンテンツとしてどのように運営していくべきか、また何ができるのかを日々考えてきました。その中のひとつとして、『ガルパ』の世界を少しでも楽しんでいただけたらと、バーチャル背景もプレゼントさせていただきました。こちらも好評でとてもよかったです。

 また、弊社では、完全にリモートで運営を行い(インタビューを実施した5月末時点)、ブシロードさんともビデオ会議で日々コミュニケーションを取りながら、収録なども細心の注意を払って行なっています。こういったかたちで運営できているのはご協力いただいている関係者の皆様のおかげです。これからも、何ができるのかを考えながら、なるべく「当たり前のガルパ」をお客様に提供できるように取り組んでいきたいと考えています。

35人となったメンバーの関係性や成長に注目してほしい

――今後の『ガルパ』について、注目してほしいところはありますか。

沢村:今年はMorfonicaに続いて、RASも追加されました。アニメシリーズではバンドとしてまとまったRASが、今後『ガルパ』ではどのように動いていくのか。MorfonicaとRASが加わることで7バンド、総勢35人となったメンバーがどのような関係性のもと成長を遂げていくのか、楽しみにしていただければと思います。初期から登場しているバンドには3章が控えておりますので、既存メンバーの新たな一面にもご期待いただければうれしいです。

辻:今年はMorfonicaとRASの追加に続き、既に発表させていただいているバンドストーリー3章の展開を予定しております。バンドストーリー2章同様、彼女たちのお話が大きく進むことになります。ぜひご期待ください。

湯田:沢村と辻からもあるように、今年MorfonicaとRASの2バンドの追加と、5バンドの3章が控え、各バンドがさらに成長していく年となりますので、ぜひご期待ください。

 さらに、他IPとのコラボやさまざまなアップデートなど、水面下ではいろいろ検討させていただいております。今後の『ガルパ』の展開にもご注目していただけたらと思います。

――最後に、ユーザーの皆さんに一言お願いします。

湯田:『ガルパ』もついに3周年を迎え4年目に突入しましたが、もう4年目というより、まだ4年目という気持ちが強いです。『ガルパ』ほど多くのお客様に愛され、応援いただけているコンテンツはないと思っておりますので、お客様の期待に応え、さらにその期待を超えられるよう、今後5年10年と進化を続けていきたいと思っております。引き続き、ご期待ください!

沢村:いつも『ガルパ』をプレイしていただき、本当にありがとうございます。ファンの皆様の応援のおかげで、『ガルパ』は3周年、そして『バンドリ!』は5周年を迎えました。

 皆様の期待に恥じぬよう、また『バンドリ!』全体を支えているキャストや制作陣の皆様の尽力に負けずとも劣らぬよう、Craft Eggもより一層よいコンテンツをお届けできるよう頑張っていきたいと思います。

辻:『ガルパ』もはや4年目で長期タイトルになりつつありますが、まだまだお客様に楽しんでいただけるようなタイトルにできればと思っております。引き続きよろしくお願いいたします。

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