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『デッドバイデイライト』新キラー“ゴーストフェイス”と深くかかわるローズビル連続殺人とは?

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※『Dead by Daylight』は、CERO Z(18歳以上のみ対象)のソフトです。
※18歳未満の方は購入できません。

 3gooは、PS4/PC(Nintendo Switchのパッケージ版は9月26日発売予定)用ソフト『Dead by Daylight(デッドバイデイライト)』の追加コンテンツ“ゴーストフェイス”を配信しました。

 『デッドバイデイライト』は、非対称対戦型のホラーサバイバルゲーム。キラーと呼ばれる殺人鬼1人と、キラーから逃げながら脱出を試みるサバイバー4人に分かれ、“殺戮場”と呼ばれるフィールドで壮絶な鬼ごっこを繰り広げます。

 追加コンテンツ“ゴーストフェイス”には、キラー×1、パーク×3、アイテム×2が収録されています。



ゴーストフェイスのストーリー

 ダニー・ジョンソン、またの名をジェド・オルセンというその男は台所のカウンターから新聞紙をひっつかんだ。1週間も前の新聞だが、第1面に載っているダニーの顔は画質が粗く、表情は沈み込んでいた。

 ありふれたフロリダの蒸し暑い午後だった。熱気と湿気がキッチン中に広がり、じっと立っている間にも汗が流れ落ちてくる。ダニーは猫背になって湿った椅子に座り、新聞を読み始めた。記事の出来は期待できる。ローズビルでの仕事は素晴らしかった。

 1993年6月18日ゴーストフェイス、跡形もなく姿を消す。

 一見すると、ジェド・オルセンは多数の小さな新聞社で経験を積んだ、謙虚で熱心なフリーランス記者だった。ローズビル・ガゼットのスタッフは穏やかで誠実そうなジェドの人柄を評価し、面接開始から5分もしないうちに打ち解けていた。

 「ジェドはすぐに部屋にいるチーフエディターを見つけると満面の笑顔で笑いかけ、固い握手を交わし、古きよきアメリカの価値観について語り始めた。そんな風に奴はここに入ってきた」――ローズビル・ガゼットの元寄稿者。

 オルセンはユタ州からペンシルバニア州の小さな町をいくつか転々としていた、変わった自分の経歴に関して何の弁明もしなかった。前職を証明するものが何もなかったからだ。

 オルセンのポートフォリオはまともだったし、態度も良好、それにローズビル・ガゼットは寄稿者をすぐにでも必要としていた。

ローズビル連続殺人

 オルセンがローズビルの新聞社で働き始めて5カ月後、ローズビルで殺人事件が起きる。若者から老人に至るまで、犠牲者を自宅で刺殺するという連続殺人だった。

 報告によると被害者は無作為に選ばれていたようだったが、殺人犯は被害者宅の勝手を把握しており、遺体の複数の刺し傷が個人的な動機を示唆していた。

 DNAの痕跡は発見されず、地元警察は困惑した。犯行は痴情のもつれと同種の、怒りに任せた殺人でありながら、あらかじめ冷徹に計画されたものだった。

 殺人犯は標的を執拗につけ狙うことを好んだ。犠牲者の2人は死の数日前、帰宅途中に黒っぽい人影に後をつけられていたという。

 犯人は犠牲者をローズビル北部の小さなバー“ウォールアイ”から尾行し、自宅にいる被害者の写真を撮り、侵入経路を探した。同じ犠牲者を何週間も監視し、日常習慣や行動パターンを細かく記録していた可能性があった。

 殺人衝動が抑えられなくなると、リストの中からもっとも狙いやすい犠牲者のもとを訪れ、静かに家に侵入した。

 新聞社では記者全員がローズビル殺人事件の話題を追った。オルセンはたびたび犠牲者の遺族のところに取材に出向き、警察の公式発表を伝えた。

 当時は誰も知らなかったが、オルセンが関与したことで最終的な犠牲者の数は増加した。

ゴーストフェイス

 夜にフードをかぶった人影が住宅に侵入する映像をオルセンが制作すると、ローズビルの人々はパニックに陥った。闇の中で白く不鮮明に映るマスクをつけた顔が、一瞬カメラを見つめ、家の中へと消える。

 ――ゴーストフェイス、カメラに捉えられる――それがオルセンの書いた記事の表題だった。

 その時、オルセンは自分の仕事を誇りに感じ、“ゴーストフェイス”の話に恐怖する街を見て楽しんでいるようだった。数週間後、オルセンは仕事場の机の上にメモを残して姿を消した。

 「記事は気に入ってくれたかな。物語を現実のものにするのは楽しかったよ。残念に思う必要はない。物語にはまだ続きがあるからな」――ジェド・オルセン。

 ジェド・オルセンが逃亡中という理由で、ローズビル警察は依然としてコメントを拒否している。

 ダニーは笑うと、新聞紙から記事を破りとった。捜査機関がダニーを追っていたその時、すでにダニーは荷物をまとめ、迅速にローズビルを後にしていた。

 ダニーが起き上がると、ベトベトした椅子に肌が張り付いた。耐え難いほどの湿気を感じながら寝室へ入っていく。結露が湿気で曇った小窓へ垂れ落ち、破れた壁紙が剥がれてぶら下がっている。

 花柄模様のその壁紙は、不気味な写真や新聞の見出しで覆われている。ダニーは引き裂かれた頭皮の写真の上に、1週間前の記事を押しピンで留めた。

 空腹によるわずかな胃の痛みを感じ、最後に食事を取ったのはいつだったかと考えた。今朝、ナイフと服を洗っている時? それとも昨晩、街で少女を付け狙った後だったか。はっきりとは思い出せなかった。

 ダニーは1歩下がると、壁に貼った自分の作品に見惚れた。心を空っぽにして、自分の書いたすべての記事や練り上げた物語、そして実現させた場面の数々を思い浮かべた。

 体に震えが走る。寝室に吹き込んだ冷たい風が湿気を冷やし、不透明で凍りつくような霧が現れた。女の金切り声が上がり、ダニーの足元で落ち葉がカサカサと音を立てる。

 ダニーは期待に胸をはずませて微笑んだ。

 では、霧の森でお会いしましょう……。

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