『レムナント:フロム・ジ・アッシュ』レビュー。ACTとTPSの良いとこどりで永久に遊べる?

まさん
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『レムナント:フロム・ジ・アッシュ』は、CERO Z(18歳以上のみ対象)のソフトです。
※18歳未満の方は購入できません。

 DMM GAMESから2020年6月25日に配信予定のPS4ソフト『レムナント:フロム・ジ・アッシュ』。待望の日本語版が発売となる本作の魅力をお届けします。


 本作は、『Darksiders III』などの名作アクションゲームを世に送り出してきたアメリカの開発会社・Gunfire Gamesが開発したオリジナルのサードパーソン・アクションシューティング。別の次元から現れた怪物(ルート)によって崩壊した現代世界を舞台に、人類最後の残党勢力の一員となって戦う作品となっています。

 非常に高難易度なゲームでありながらも、デスペナルティがなくリトライも容易。バランスも絶妙で、何度も挑戦したくなるリプレイ性の高さが魅力です。世界中から高い評価を得ており、累計100万本以上の大ヒットを記録。PS4版は日本語化に合わせてキャラクターのボイスが吹き替えられており、英語版を遊んだユーザーも新鮮な気持ちでストーリーを楽しめるようになっています。

 なお、今回のレビューは開発途中のバージョンでプレイしているため、アイテムの解説に未翻訳の部分があるなど一部製品版とは異なります。オンライン要素に関しても日本語バージョンでは触れることができませんでしたので、その点はご了承ください。

ソウルライク+ガンアクション=ハマる!

 英語版の時点でもおもしろいという話は耳にはさんでいたのですが、実際に遊んでみて納得! このゲームは普通のTPSではなく、いわゆる“ソウルライク”と呼ばれるようなハードな“死にゲー”の要素が融合しており、とにかく尋常じゃないほど死にます。心が折れそうになるほどアッサリやられる! でも、そこがいい!!

 銃を使って戦うことが基本ではありますが、近接攻撃も序盤は信じられないくらい強くて頼りになります。ローリングで回避しながら戦う近接アクション的な楽しさもあれば、銃で一掃するTPSの良さもアリ。「ああ、あのゲームに銃があったらなあ……」なんて思っちゃうようなジャンルに、突然強力な銃が与えられたような不思議な感覚です。

 とはいえ、スタミナ制のアクションなので何も考えずに攻撃しているとダッシュや回避ができずに苦戦するので油断は禁物。ローリングと近接攻撃を使って弾薬を節約し、強敵に銃器をぶっぱなす。TPSとゴリゴリの近接アクションがうまく融合していますし、攻撃したときの手ごたえも良くて爽快感バツグンです。

 持てる武器をフルに使って切り抜けていく感覚は本当に近接系アクションなんですよね。かと思いきや、最終的には銃器のほうが強い(というか近接ではどうしようもない時がある)に頼ることになるのでやっぱりTPSでもあるんですよ。2つのジャンルの美味しいところを両方合わせた、良いとこどりなゲーム性がうれしい! というわけで、少し具体的な話をしていきましょう。

キャンペーンでストーリーを楽しみつつ慣れよう!

 ゲームは、ストーリーが楽しめる“キャンペーンモード”と、特定のロケーションを選んで自由に遊べる“アドベンチャーモード”の2つが用意されています。ちょっと独特なポイントとしては、ゲーム中にセーブポイントでいつでも好きなモードに切り替えられる点ですね。


 「敵が強くて進めるのが疲れたから今日はアドベンチャーモードにしよう」という移り気な人も、キャンペーンをガッツリ遊んでからアドベンチャーモードを進めたいという人も、好きなように遊べる点も自由度が高いです。遊んでみた感触としては、最初はキャンペーンでゲームに慣れておくのがオススメですよ。

 顔や髪形などを組み合わせて自分のキャラクターを生成したら、いよいよゲームスタート。組み合わせはそれほど多いわけではなく、ある程度のバリエーションから選ぶ感じではありますが、ゲーム中のイベントにメイキングしたキャラクターの外見が反映されるのでよく考えて作りましょう。


 チュートリアルに従って操作を覚え、敵に殺されてWard 13(拠点)に来たらいよいよ本番です。たいていの人は「なんだか、チュートリアルなのにあっさり死んじゃったな……」と思うかもしれませんが、そういうゲーム。油断しててもしなくても、一瞬のミスで割とあっさり死ねます。だが、そこが良い(2回目)。

 しかしながらリトライは早く、途中で入手した素材やスクラップ(資金)を持ったままやり直せるのでストレスはないかと。ソウルライク系はたいていデスペナルティがあるのですが、本作にはありません。倒した敵が復活しているくらいですね。ですから、気軽にやられましょう。歴史的人物の格言も読めます。これ、いくつバリエーションあるんだろ?

ハクスラ……ではなく拠点で装備を強化!

 Ward13にたどり着き、こちらをまったく信用していないリーダーの頼みを聞くとアーキタイプを選択できるようになります。アーキタイプを選択したあとからは、自由にエリアを探索できるようになって楽しさがグッと増してくるんですよ。

  • ▲本当に信用してない感バリバリ。こういう状況から徐々に信頼を勝ち取るのがいいんですよね。素直に選択肢で従っていたら、チュートリアルを終える段階で結構信頼してくれました。

 3種類あるのでどのアーキタイプにするか悩むかもしれませんが、ソロプレイならどれを選んでも大丈夫だと思います。それぞれの違いは初期装備とMOD(武器に装備できるアビリティみたいなもの)、レベルアップで得たポイントを振って能力を強化する“トレイト”なのですが、装備は店で別の物に買い換えられますし、トレイトもゲーム中で条件を満たすと新たなものが手に入るので、最初の外見が違うくらいの感覚でも大丈夫。



 見た目的にハクスラ要素がありそうに思われるかもしれませんが、どちらかというと“手に入れたスクラップを消費して装備をアップグレードしたり、アイテムを買って備えながら進む”というアクションRPG的な要素のほうが大きいですね。敵に勝てなかったら拠点に戻って武器やアーマー(防具)を強化。状態異常回復アイテムを補充して再挑戦……というスタイルです。


 とくに、地味ながらアイテムの購入は大事。このゲーム、ロード画面でも言われるくらい状態異常が多いです。対応した回復アイテムを持ってないとじわじわとなぶり殺されてしまう! ヒイヒイ言いながら戻るのもそれはそれで楽しいのですが、しっかり用意しておきましょう。

 そして、体力回復アイテムの「ドラゴンハート」が個数限定なのもポイント。セーブポイントに戻れば使用回数が復活するので惜しまず使えるとも言えますが、敵も復活するので使いどころが難しい! 

  • ▲ソウルライクなゲームは今だとかなり増えましたが、こういうゲームでのセーブポイントは本当にありがたいですね。もちろん、ファストトラベルもできます。
  • ▲普段は背中ばかり見ているので気づきにくいですが、カメラを回してみるとドラゴンハートの回復方法が結構カッコイイ。胸に押し込んでいたのか……。

 どうしても勝てないときは、経験値を貯めてトレントを強化したり、素材を集めて装備品を強化したりと、ゴリ押しよりもキャラクターを強化してしっかり事前の準備をしたほうが道を切り開きやすくなります。持てる物をフルに駆使して戦う感覚がたまらない!

  • ▲何度も戻るので、なんとなく愛着が沸く拠点の人たち。美人だけど冷たいマッケイブに惚れそう。

自動生成だと言われなければわからない!

 このゲーム、最大の特徴はワールドマップが自動生成されていること。じつは、キャンペーンモードとアドベンチャーモードの開始時にマップが生成されるので敵の配置も地形も固定ではありません。


  • ▲同じマップでもリロールしてやり直すと敵や地形、アイテムの配置などが変わっています。

 とくにアドベンチャーモードは、順番に攻略していくストーリーモードと違って3つのロケーションから好きな場所と難易度を選んでリロールし直せます。いつでも好きなエリアを探索できて、リセットし直せるという利点があるのです。

 正直なところ戦闘が楽しいゲームではあるのですが、探索要素もなかなか楽しいんですよ。安全なルートを見極めて進み、こうりゃって攻略するのか~なんて考えながらプレイしていて、最初はランダムだと思っていませんでした。何回かリロールし直して、全然違う構造になったのに気づいたくらい良い意味でランダム感が薄いんですよ。

 メインルートとは無関係なサブクエストもあり、地下で狂信者に襲われるといったシチュエーションも。リロールして新鮮な気持ちで挑めるので、ソロプレイでも飽きずに楽しめそうです。

  • ▲ルートの巣を破壊していたら狂信者が怒って襲ってきたので返り討ちに。

 ランダムと言ってもワールドを作り直したときにしか変わらないので、ちゃんと敵の配置を覚えて攻略できるのも良いところ。地下で尋常じゃない数の敵が出てくるのをローリングで避けつつ近接でいなしたり、そもそも来るのがわかってるので遠距離武器で対処したりと、覚えて攻略する楽しさがあります。

  • ▲無限沸きかと思うほどザコがどんどん出てきて笑っちゃったシチュエーション。

 ソロプレイだけでもクオリティが高く、この手のアクションが好きなら長く楽しめるのではないでしょうか。もちろん、こういうタイプのジャンルに初めて挑む人でもチュートリアルがあるから安心です。ただ、結構画面が揺れるので、3D酔いしやすい人はオプションでカメラの揺れをオフにしたほうがいいかも。


  • ▲マルチプレイ用の要素なのか、ダメージを受けると独り言をつぶやくアバター。個性はないはずなのに、なんとなく個性を感じられて好きです。

 ハッキリ言って難易度は高めなゲームですが、総じてハイクオリティな作りなので万人にオススメしやすい印象でした。ボッコボコにされて心折れるのが楽しい! そういうジャンルがやりたい、という人ならさらにマッチすると思います。サンプル版なので未翻訳の部分はありましたが、翻訳されているところに関して言えば問題なし。英語版だとストーリーがよくわからなかったという人も、ぜひPS4版で遊んでみてください!

Published by EXNOA LLC. © 2020 Perfect World Entertainment Inc. and Gunfire Games, LLC. All rights reserved. Developed by Gunfire Games, LLC. Remnant: From the Ashes and Gunfire Games are trademarks, service marks and logos owned by Gunfire Games, LLC.

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レムナント:フロム・ジ・アッシュ

  • メーカー: DMM GAMES
  • 対応機種: PS4
  • ジャンル: アクション
  • 発売日: 2020年6月25日
  • 希望小売価格: 4,980円+税

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