【おすすめDLゲーム】『The First Tree』で雰囲気抜群の世界をキツネとして旅をしよう
- 文
- 滑川けいと
- 公開日時
ダウンロード用ゲームから佳作・良作を紹介する“おすすめDLゲーム”連載。今回は、PS4/Xbox One/Nintendo Switchで配信されている『The First Tree』をプレイした感想をお届けします。
『The First Tree』は、キツネを操作して世界を旅するアドベンチャーゲームです。本作でできることはいたってシンプルで、移動とジャンプのみ。プレイヤーはお母さんキツネとなり、子どもキツネを探すため、広大なフィールドを駆け回ることになります。
本作はテクニックを駆使したり、レベルを上げたりして進んでいくというゲームではありません。フィールドの各所には、後ほど“あること”に使う重要アイテムの“光の点”が散らばっています。それらを集めていく“探索”がメインとなっているのです。
光の点は広いフィールドに散らばっています。一見探すのに苦労しそうだなと感じますが、そんなことはありません。なぜなら、景色がとても美しいから! 「あそこには何があるんだろう」や「あの高台に行って見下ろしてみよう」と、いろいろな場所に行ってみたくなるんです。お散歩気分でフィールドを駆け回っていたら、いつの間にか光の点も集まっていました。
夢を追うことで紡がれるある男の半生
雪山や山中など、多彩なフィールドがあるのですが、おもちゃや車といった景観にあまりマッチしないものを見かけることがあります。それもそのはず、お母さんキツネを操作して子どもキツネを探すという内容ですが、実は本作は“とある男性”の夢のお話。ゲーム開始時に発生する会話から読み取る限り、どうやら本作はジョセフという男性が一緒にいる女性のレイチェルに対して説明している、夢の中の出来事のようなのです。
ゲームを進めてさまざまな場所に訪れると、ジョセフが思い出を語ってくれます。最初は「夢の中の幻想的な世界を探索するゲーム」と思いながらプレイしていたのですが、ジョセフが思い出を語るにつれて、彼の背景が徐々に判明していきます。次第に探索よりもジョセフという男性の歩んできた人生が気になって、物語に引き込まれていくことに。お母さんキツネの目線でプレイを開始していたプレイヤーは、いつしかジョセフの話を聞いているレイチェル目線になっていくわけです。
プレイ自体はお母さんキツネを動かしてフィールドを探索するだけではありますが、ジョセフの語りに集中するにはこの操作のシンプルさがちょうどよい印象です。グラフィックやBGMもよく、プレイヤーを幻想的な世界に引き込んでくれます。ジョセフの物静かな語りも、「ジョセフは薄暗い部屋でレイチェルに話しかけているのかな」と想像でき、“見る”ではなく“イメージする”ことが楽しめる内容になっています。
どちらかというと朗読劇に近く、物語を楽しみたい人にオススメ。ちなみに、本作をプレイするうえで気をつけておきたいのは、字幕の表示を設定しておくことです。ジョセフが自分のことを語る際、フルボイスで行われるのですが、基本的には英語で話すため、語学力がないと聞き取れず、「何だか男の人が話しているな」となってしまいます。字幕は日本語対応しているため、ゲームが始まったら字幕設定をONにすることをお忘れなく!
フィールドは美しく、ただ走っているだけでも心を癒やしてくれる本作。生活にちょっぴり疲れた時、ときどき起動してほっと一息つくのにもピッタリだと思います。日々、学校や職場で戦っているみなさんに、一服の清涼剤としてイチ押しです。
(C)2018 David Wehle, LLC
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『The First Tree』
- メーカー:David Wehle
- 対応端末:PC
- ジャンル:アドベンチャー
- 発売日:2017年9月15日
- 価格:1,000円
『The First Tree』
- メーカー:David Wehle
- 対応端末:Nintendo Switch
- ジャンル:アドベンチャー
- 発売日:2018年11月29日
- 価格:1,000円
『The First Tree』
- メーカー:David Wehle
- 対応端末:PS4
- ジャンル:アドベンチャー
- 発売日:2018年11月30日
- 価格:1,000円
『The First Tree』
- メーカー:David Wehle
- 対応端末:Xbox One
- ジャンル:アドベンチャー
- 発売日:2018年11月30日
- 価格:1,150円