TVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』第2期の見どころを小林裕介さんに聞く

　7月8日よりTVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活 2nd season』が放送されます。2016年の放送終了から約4年、ファンとしては待ちに待った瞬間ですよね。そこで今回は主人公・スバルを演じる小林裕介さんにインタビュー！　2nd seasonの魅力について、たっぷりと伺いました。

スバル的にはどん底からのスタート

――第2期の放送直前というタイミングですが、現在の心境はいかがですか？

　発表から1年ほどお待たせしてしまいましたが、ようやくお届けすることができて本当に嬉しいです。今はリゼロの世界観を再び皆さんと共有できる瞬間を、今か今かと待っている状態です。

――この4年間、OVAやゲーム、ラジオなど、コンテンツとしては絶え間なく続いてきましたが、やはりTVアニメというのは特別なものですか？

　特別ですね。この4年間、ずっとスバルのことは演じさせてもらっていますけど、TVアニメ以外の作品というのは、基本的に単体で完結するものばかりで、しかもだいたいがハッピーエンドで終わっているんですよね。

　でもいざTVアニメに帰ってくると、ハッピーなことなんてまったくなくて（笑）。僕にとってはそれが久々の経験で、そう言えばリゼロって本来こういう感じだったなと再確認しました。

　それに「この先どうなっていくんだろう？」という期待と不安を抱えながら毎週のアフレコを待つというのはTVアニメならではの過ごし方なので、そういう精神的な負担も含めて特別感はありますね。

――第2期の台本を読んだ感想はいかがですか？

　まず第1話からして衝撃的でした。第1期のラストはハッピーエンドで終わっているんですが、そこからまさかのどんでん返しで、スバル的には再びどん底からスタートするんですよ。それだけでもキツイんですけど、アフレコが進むにつれて、身体的なしんどさもどんどんと増してきていて。

――スバルのお芝居は、肉体を極限まで酷使しますからね。

　そうなんです。とは言え、第1期でかなりの試練を乗り越えてきたのでなんとかなるだろうとも思っていたんですけど、やっぱりどんどんと負荷レベルが上がっていくんですよね（笑）。第1期の時もそうだったんですが、原因が分からないままに“死に戻り”が続いたりと、そういうモヤモヤもあって精神的にもかなりキツかったですね。

エミリア以外にはベアトリスに注目！

――スバルは第1期を通じてかなり成長したと思いますが、第2期でもまた成長していくんですか？

　う～ん、今のところあまり成長というのは感じてはいないですね。スバルが精神的に乗り越えるべきものはすでに第1期で乗り越えてきたのかなと思っています。それよりも今回はほかのキャラクターたちの変化が大きいですね。

――例えばエミリアは第1期ではあまり深く描写されませんでしたが、第2期ではいかがですか？

　エミリアはかなり変化すると思います。OVA『氷結の絆』で過去のエピソードが披露されたことで、彼女がどんな気持ちで王選に臨んでいるのかということは分かりましたけど、でもTVアニメのほうではあまり描写されていないんですよね。今回はそういうところもしっかりと描かれていますし、目に見えてハッキリと変化していくと思います。

――そうなると、スバルとエミリアの関係性にも変化が生まれそうですね。

　そうですね。これまでのエミリアはスバルに対して「無理はしないで」とか「余計なことはしないで」っていう、どこか自分から線を引いているスタンスだったんですが、それがどう変わっていくのか、僕もとても楽しみです。

――リゼロのヒロインと言えばレムも欠かせない存在ですが、第2期ではどのような立ち位置になるのでしょうか？

　第1期のスバルは「エミリアのために、レムとともに頑張る」という図式だったんですが、今回はそれが反転する感じです。「レムのために、エミリアとともに頑張る」んです。その反転がお芝居にどう反映されていくのかというところも注目していただければと思います。

――ほかに小林さんが注目するヒロインはいますか？

　ベアトリスですね。ベア子はこれまでも謎が多いキャラクターでしたけど、今回はさらに深く掘り下げられていって、ますます謎が深まってきました（笑）。とにかく底が知れないほど辛い感情を抱えているのは間違いないので、もし最終的にベア子が救われる展開になるのであれば、僕のなかでは間違いなくメインヒロインの一角に躍り出るんじゃないかなって思っています。

エキドナはスバルにとってオンリーワン

――PVではすでにさまざまな新キャラクターたちがお披露目されています。なかでもエキドナは本当に不気味ですね。

　本当に不気味です。僕もエキドナが味方なのか敵なのか、最終的にどうなるのかはまだ分かっていないんですが、ただエキドナはスバルにとってある意味でオンリーワンな存在になりそうなんですよ。あまり多くは語れませんけど、本当の意味でスバルに寄り添うことができるのはエキドナだけかもしれないと思わせるエピソードがあるので、僕としては目が離せないというか、今はかなりエキドナに夢中です（笑）。

――新キャラクターも多いですし、アフレコ現場もこれまでとはまた雰囲気が違うと思いますが、いかがですか？

　そうなんですよね。王選編とはまた全然違ったストーリーが展開していくので、現場の雰囲気もまたゼロから作っている感じはありますね。そもそもリゼロのキャストさん方が集まって収録するのはOVA『Re:ゼロから始める異世界生活 Memory Snow』以来でかなり久しぶりということもあって、第1話はみんなが緊張していましたね。

スバルの過去エピソードで久々に憑依

――序盤で小林さんがとくに印象に残っているシーンはどこですか？

　スバルのバックボーンが描かれるエピソードがあるんですが、そこは個人的にもめちゃくちゃ共感ができて、演じていても久しぶりに完全に憑依した感覚がありました。

　これまでのスバルって、人見知りと言いながらも積極的にコミュニケーションをとったり、ウザがられつつも高いコミュ力を誇ったりと、「おや？」って思う部分もあったと思うんです。でもそれはそれで、いわゆる主人公補正も合わさって、「なるほどこういうキャラクター像なのね」と思っていたんですが、今回はスバルがなぜこういう性格になったのかがハッキリと描かれていて、そこで自分と重なる部分がハッキリと見つかったんです。

　きっと皆さんも共感できる部分があると思いますし、僕自身も以前よりもっとスバルのことを好きになりました。

――第1期は演出や作画を含め、アニメーションとしてのクオリティの高さも話題となりました。小林さんが第2期で注目しているポイントは？

　第1期もすごかったですが、やっぱりエンディングのヒキですね。毎回「ここで終わるの？」っていうところでエンディングに入るんですけど、EDテーマの入り方もまた絶妙で、鳥肌モノですよ。

　あとはスバルの死に様もよりハードになっていて、TVアニメでどこまで表現できるか分かりませんが、おそらくギリギリを攻めたものになると思います。いろいろな意味で、第1期以上のクオリティに仕上がっている気がします。

――それは楽しみです。では最後にリゼロファンにメッセージをお願いします！

　皆さん、ようやくです！　第2期では第1期で散りばめられていた謎が解けつつも、新たな謎も増えていくというとってもミステリアスな展開になっています。またスバルやエミリアをはじめいろいろなキャラクターのバックボーンも深掘りされるので、これまで以上に推しキャラが増えること間違いなしです。ぜひ僕たちといっしょに全力で第2期を楽しみましょう！

『Re:ゼロから始める異世界生活 2nd season』

放送・配信情報
AT-X……2020年7月8日より毎週水曜22:30 ※リピート放送あり
TOKYO MX……2020年7月8日より毎週水曜23:30
テレビ北海道……2020年7月9日より毎週木曜26:00
KHB東日本放送……2020年7月9日より毎週木曜25:31
テレビ愛知……2020年7月9日より毎週木曜26:05
KBS京都……2020年7月10日より毎週金曜25:00
サンテレビ……2020年7月9日より毎週木曜25:00
TVQ九州放送……2020年7月10日より毎週金曜26:58
BS11……2020年7月8日より毎週水曜25:00

ABEMA……2020年7月8日から毎週水曜23:00
dアニメストア……2020年7月8日から毎週水曜23:00
※その他サイトも2020年7月13日23:00以降、順次配信予定。

スタッフ（敬称略）
原作：長月達平（MF文庫J『Re:ゼロから始める異世界生活』/KADOKAWA刊）
キャラクター原案：大塚真一郎
監督：渡邊政治
シリーズ構成：横谷昌宏
キャラクターデザイン・総作画監督：坂井久太
モンスターデザイン：小柳達也
アクション監修：大田和寛
プロップデザイン：岩畑剛一、鈴木典孝
デザインワークス：加藤千恵、コレサワシゲユキ、灯夢、坂井ユウスケ
美術設定：青木薫（美峰）
美術監督：高峯義人（美峰）
色彩設計：坂本いづみ
撮影監督：峰岸健太郎（T2studio）
3Dディレクター：軽部優（T2studio）
編集：須藤瞳（REAL-T）
音響監督：明田川仁
音響効果：古谷友二（スワラ・プロ）
音楽：末廣健一郎
音楽制作：KADOKAWA
アニメーション制作：WHITE FOX
製作：Re:ゼロから始める異世界生活2製作委員会

キャスト（敬称略）
ナツキ・スバル：小林裕介
エミリア：高橋李依
パック：内山夕実
レム：水瀬いのり
ラム：村川梨衣
ベアトリス：新井里美
ロズワール・L・メイザース：子安武人
ガーフィール・ティンゼル：岡本信彦
オットー・スーウェン：天﨑滉平
フレデリカ・バウマン：名塚佳織
ペトラ・レイテ：高野麻里佳
リューズ・ビルマ：田中あいみ
エルザ・グランヒルテ：能登麻美子
エキドナ：坂本真綾