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【おすすめDLゲーム】『深世海 Into the Depths』は考察ゲーム好きがハマる潜水探険アクションゲーム

sexy隊長
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 ダウンロード用ゲームから佳作・良作を紹介する“おすすめDLゲーム”連載。今回はNintendo Switchでリリースされた『深世海 Into the Depths』を紹介します。

 本作は、Appleのゲームサブスクリプションサービス“Apple Arcade”向けにカプコンからリリースされた『深世海 Into the Depths』に新要素を加えた移植版。独特なビジュアル、サウンド、そして謎めいたストーリーが魅力の新感覚の潜水探険アクションゲームです。

 そんな本作『深世海 Into the Depths』の魅力を紹介します。

深海が舞台の潜水探索アクションゲーム

 本作は、地表が氷に覆われ、人々が海中で暮らすことを余儀なくされた世界が舞台。そんな世界にて主人公は1人で生きています。しかし、迫りくる氷が海中まで侵食し、すべては朽ち果ててしまい、自身の住処から追い出されてしまいます。

 住処がなくなり、途方に暮れるように海を彷徨っていると未知の機械と遭遇。そして導かれるように広い“世海”へと出ていくことに。

 深海に何があるのか、同じように生き延びている人はいるのか……謎がひしめくストーリーになっています。

▲物語は、主人公が氷に侵食され住処から追い出されるところから始まります。

 海中でのアクションがメインとなる本作ですが、海中でのアクションが実に独特。

 浮遊感や水中のもどかしさなど他のゲームでは味わえない操作性となっていて、実際に海中にいるような感覚を味わえます。

  • ▲海中ならではの要素として、魚群との遭遇も楽しめます。

 基本は、探索をして海底に埋まっている資源を探し出して採掘。入手した資源を使用して自身の潜水服や武器を強化したり、回復系などの消費アイテムを作成したりしつつ、道中襲ってくる生物をかいくぐりながら未知の機械とともに目的地へ向かうという流れになっています。

 流れをテキストで書くと一般的なアクションゲームと同じように見えるのですが、海中ならではの酸素の量を示す“エアゲージ”、ボンベの量を示す“ボンベゲージ”がゲームの肝となっています。

酸素ゲージ=ライフゲージ!?

 酸素ゲージは、本作を語る上で最重要ポイント。海中での行動時間とともに減っていきます。酸素を大量に噴射しジェットのように水中を縦横無尽に移動することもできます。

 酸素ゲージがすべてなくなるとなくなると窒息死します……このように酸素ゲージはライフゲージを兼ねているので、命を削りながら移動をしていると言っても過言ではありません。

  • ▲主人公に強い衝撃が加わると画面にヒビが入る演出が起こり、酸素ボンベが破損します。
  • ▲窒息死のシーン。死に方には他にも、氷と接触する凍死や岩崩れに巻き込まれる圧死などがあります。

 酸素ゲージは、エアゲージで酸素の量が、ボンベゲージでボンベの所持数がわかります。海底から湧き出ている酸素にふれたり、アイテムを使用したりするとエアゲージが回復します。また、各所に落ちている酸素ボンベを拾うことで、酸素ボンベの数を増やすことができ、より多くの酸素をストックできます。酸素ボンベの上限は、潜水服を強化することで増やすことが可能です。

 しかし酸素ボンベは、敵からの攻撃、高い位置からの落下や壁への衝突で破損してしまい、酸素が漏れ出るだけではなく、そもそも酸素ボンベ自体を失ってしまうこともあるのです。

 酸素ゲージが減ると、移動できる距離が減ったり、ジェットの使用ができなくなったり、窒息死の可能性が高くなったりと、「ライフゲージ残り1で頑張る!」のようなプレイが難しくなるので、酸素ボンベの数や酸素ゲージをつねに多くキープしておくのが本作のカギとなります。

強化しないと海底には進めない!

 “世海”での探索には強化が必須。酸素ボンベの上限突破や武器強化などさまざまなものを強化できますが、何より必須なのは主人公が着用している潜水服の強化です!

 海の中なので水圧が存在し、水圧限界エリアに踏み込むとボンベや潜水服がダメージを受けて、ボンベがドンドン割れていくという絶望を味わえます。

 数ある資源の中でもレアな資源を見つけ出すと潜水服などが強化できるようになり、より深く潜れるようになります。

 地中に眠っている資源は、主人公が所持しているギャフを使ってサーチし、ライトで周囲を照らして、見つけだす必要があります。そのために、海底探索をしないと深海へは挑めないようになっています。

 ゲーム中盤には潜水艦ではないと突破できない場所が出てきます。“潜水艦”が手に入ることで、海底探索の幅が広がります。さらに、潜水艦に乗っていると酸素が減らないので、水中を気軽に探索できるように。

  • ▲ある魚をモチーフにした潜水艦。水圧にも強く潜水服よりも深く潜れます。ただし、水圧限界エリアで潜水艦を降りる際は要注意!

 深世海公式Twitterでは開発コメント付きで潜水艦のデザインについて公開しています。気になった人は、こちらもチェックしてみてください。

水を感じられるこだわりのサウンド!

 プレイする前に「有線イヤホン、又はヘッドホンを着用して水中サウンドをお楽しみ下さい」と表示されます。本作をプレイする時、無音や本体スピーカーでプレイするのは非常にもったいないので、個人的には強く推奨します!

 BGMの素晴らしさはもちろん、ボンベから出る酸素の音、ボンベにヒビが入る音、壁などに当たる衝撃音など、「実際に海中にいるのでは!?」という臨場感を楽しめるサウンドになっています。

 水中では籠もったようなBGMですが、水から出るとBGMがクリアになるなどの表現もあり、水の音をここまで表現しているゲームは過去になかったと思います。サウンドも体験してほしい要素の1つですね。

 ゲームクリア後には“自動演奏装置”というミュージックプレイヤーが開放されます。ここではBGMを聞けるだけでなく、深度での変化や水の中や外の調整もできる仕様になっています。

独特のグラフィックと素晴らしいデザイン性

 本作をプレイした瞬間に感じたのは、リアリティとファンタジーが掛け合わさった世界観のよさです。なんとも言えない独特の雰囲気がプレイヤーを“世海”という深海の世界に引きずり込んでいきます。

 海中には自然物だけではなく、看板のようなものや建築物の瓦礫など文明の遺物のようなものもあり、誰かが作った“アクアリウム感”があります。


 出てくる生物のリアリティにも驚かされます。生物のテリトリーに主人公が踏み入れてしまうと、侵略者として判断されるため襲ってくる設定もリアリティを感じられて大好きです。

 巨大生物が謎の文明の残骸にすみついていることもあり、恐怖を感じることもあるのですが、その生態などにも興味が沸く作りとなっています。

 デザイン面でいえば、UIのデザインも外せません。オリジナルのフォントの使用や1本の線で繋がっていくようにデザインされたインターフェイスのデザインなど、ゲームの世界観を崩さずに、必要なすべてを表現する完璧なデザインです!

 メニュー画面はシンプルでテキストも最小限ですが、プレイしていくとすべてを理解できる完璧なデザイン性になっていることがわかるので、ぜひここも体感していただきたい要素です。

文字が出てこないのにストーリーが心に刺さる

 プレイ中、日本語とも中国語ともとれる漢字のような文字は出てくるのですが、チュートリアルの説明以外、テキストは出てきません。

 探検中に発見する遺跡のような建物では、スライド形式の記録デバイスでこの世海の出来事などを閲覧できますが、こちらにも壁画のように絵と謎の文字で記されているだけです。

 テキストが出てこないにもかかわらず、世海に主人公しかいない理由や、他の人類がどうなっているのかなどは、深海へと行くにつれて少しずつ明かされていきます。探検中に入手したストーリーのヒントを、自分なりに組み合わせて考察する楽しみがあるのです。

 そして、最下層に到達した時、プレイヤーは衝撃の真実を知ることになります。「どうするのか?」と問いかけられているようで、選択肢を選ぶコマンドもなければ、ストーリーに関する説明などのテキストはここでも出てきません。でも不思議とストーリーも選択の意味も分かるようになっていて、ストーリーがプレイヤー心に深く刺さってきます。このゲームならではの魅せ方や感覚は、ぜひ体感してもらいたい部分です。

 タイトル画面にある“図鑑”というメニューには、深海で出会った奇妙で魅力的な生物の特徴と生態が記されています。その中にはストーリーの補完になるヒントが隠されていることも。

 細かいところまで調べる行為は考察好きにはたまらないですし、ゲームの世界観に浸れる要素なので、こちらも見逃さずに見てほしいですね。

どこから褒めたらいいか迷ってしまう作品!

 本作の魅力は、海底世界へと引きずり込まれそうなグラフィック、水中と水がない場所でのサウンドの表現、そしてストーリーの見せ方だと思います。

 どの要素もハイクオリティな作品になっているうえに、2,000円以下で購入できるゲームとは思えないぐらいの作り込みと新感覚を体感できます。

 ネタバレになるので、細かくは言えませんがゲームのエンディングは衝撃でした。筆者は、「えっ? あっ! ん? まぁ……」と、語彙力を失い、しばらく動けませんでした。

 プレイ進行度と同時に考察を進めていく楽しさをぜひ味わってほしいです。

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『深世海 Into the Depths』

  • メーカー:カプコン
  • 対応端末:Switch
  • ジャンル:アクション
  • 配信日:2020年3月26日
  • 価格:1,809円+税

『深世海 Into the Depths』

  • メーカー:カプコン
  • 対応端末:Apple Arcade
  • ジャンル:アクション
  • 配信日:2019年9月20日

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