“エヴァ”仕様ノートPC発売! 単なるコラボに収まらないこだわりを徹底チェック
- 文
- 電撃オンライン
- 公開日時
富士通クライアントコンピューティングが、エディオンとエヴァンゲリオンのコラボ企画“家電補完計画”において、同社の展開する薄型モバイルノートPC“LIFEBOOK UH90/D2”のエヴァンゲリオン仕様特別モデル“富士通 ノートパソコン KuaL LIFEBOOK ブラック FMVU90NERV”(以下、LIFEBOOK UH90NERV)を7月10日に発売します。
13.3型フルHDディスプレイを装備。CPUにはCore i7-8565Uを採用し、メモリーは16GB、ストレージはPCIe接続の1TB SSDを搭載。本体重量は約855gで軽量なモデルとなります。通常の付属品以外にNERVロゴ入り専用クロスおよびマウスが付属するのですが……。
このモデル、開発陣のこだわりが尋常ではないのです。単にキャラクターのビジュアルやイラストをあしらっただけのようなコラボデザインは採用していませんし、またそういった壁紙なども一切本体には収録されていません。“ヱヴァンゲリヲン新劇場版”の劇中で実際にNERVメンバーが使用している備品のような雰囲気を重視したモデルに仕上がっている点が一番のポイントなのです。
ここでは“こだわり”の部分に注目して“LIFEBOOK UH90NERV”の細部まで仕込まれたNERV支給品のようなテイストを堪能してみよう。なお、本製品のモチーフとなっているのは、新劇場版のうち、前半の2作“序”と“破”とのこと。本製品に興味があるユーザーは“序”と“破”を見直しておくと、より開発陣のこだわりポイントを発見できるでしょう。
細部まで抜かりないクオリティの外観デザイン
では、さっそく“LIFEBOOK UH90NERV”についてみてみましょう。最初に驚かされるのは、本体を収納するパッケージです。外側からオーバーパック、スリーブ、パッケージの総構造になっている豪華仕様。パッケージに印刷されている“精密機器”の文字は、エヴァで使われているマティスフォントとおなじようなフォントが使われており、パッケージを開封するだけでも、製品への期待が沸いてきます。
また、気になったのはオーバーパックのデザインです。NERVのロゴに加えて“NERV CARGO”という文字が印刷されている。気になって映画を見直してみると、“破”にて碇シンジが家に帰る道中の1カットにて登場する輸送トラックの扉に、おなじ“NERV CARGO”を発見。文字の横にあるラインが、おなじデザインのところを見ると、おそらく作品を元に描き起こしたのだと思われます。本製品には、随所に、こういったサプライズが散りばめられており、そのポイントを探し出すのも楽しみの1つです。
開封して本体を取り出し、まずは外観を眺めてみます。“ヱヴァンゲリヲン新劇場版”シリーズでは、全体のイメージとして赤色が多く使われていますが、本体でもそれは意識されているようで、赤色を大胆に採用したデザインになっているのが特徴です。
天面の“NERV”ロゴや各所にプリントされている要素はもちろん、キーボードの文字まで赤色で統一されていて、黒いボディカラーとツートーンの構成は思わず目を奪われます。ミリタリーとしては、ありえない配色ですが……NERVなら、採用していてもおかしくないと思えるところに、エヴァの懐の深さを感じます。
外観デザインから強く感じられるのはフォントへのこだわり。キーボードに印字されている文字は、ステンシル系のフォントが採用されており、ミリタリー感を醸し出しています。
本体底面に貼ってある注意喚起用の案内にまで、マティスフォントが使われており、劇中に登場していてもおかしくないと感じるほどのリアリティです。あまりに細部までこだわっているため、本製品は本当に“NERV”が支給しているではないかと錯覚して、劇中のパソコンが登場するシーンを改めて探してしまいます。
起動する前から驚きの連続でしたが、最も驚かされたのは起動時の画面表示でした。点灯した液晶ディスプレイに表示されたのは、見慣れたWindowsアイコンやメーカーロゴではなく、まさかの“関係者以外使用禁止”!
パソコンの仕組みからいうと、OS起動時のWindowsロゴはカスタマイズ可能ですが、コラボ製品でも、この部分をカスタマイズしている製品は少ないと思われます。しかも、そこに表示されるのが、NERVアイコンではなく“関係者以外使用禁止 NERV ONLY”であるところが、あくまでも“NERVで使われている”というコンセプトを全面に打ち出して開発されたことがうかがえます。
随所にみられるこだわりの嵐でエヴァ好きをうならせる
起動すると、挙動そのものは一般的なパソコンと同様です。ところが、壁紙やスクリーンセーバーなどは、コラボ製品らしくオリジナルのデータがいろいろと用意されていますので、外観デザインだけではなく、実際にパソコンとして使っていても“NERV”へようこそ感が満載なのです。収録されているのは、壁紙が8種類にスクリーンセーバーが3種類。
壁紙は、いずれもキャラクターが描かれるような物はなく、NERVロゴをシンプルにあしらった壁紙が数種類のほか、劇中で登場する電子双眼鏡の内部レイアウトを模したデザインや、セントラルドグマからエヴァの射出ルートを表示したもの、劇中のシミュレーション訓練中の映像からシミュレーション画面のレイアウトを模したものなど。
一見すると普通に使えそうな壁紙ばかりですが、エヴァに詳しい人が見ると、ニヤリとさせられるマニアックな物ばかりが収録されているのです。
一方のスクリーンセーバーは3種類を収録します。なかでも印象的なのが、MAGIによるデバイス内のパトロールという設定のもの。この画面デザインもどこかで見た事があると思ったら、どうやら“序”の終盤で登場した“リリス”を収容しているセントラルドグマ最下層部のセキュリティレベル“EEE”の部屋の開閉時のカードキーのロック中、ロック解除のビジュアルが元になっているようだ。画面ロックがセキュリティレベル“EEE”並みのセキュリティで守られているとなれば、そりゃ安心してロックしておけるというものです。
バッテリー残量表示は“エヴァ仕様”
本製品で筆者を大いに喜ばせたのは“主電源供給システム(バッテリ残量表示アプリ)”でした。劇中のエヴァンゲリオンの状態表示と同様に、電源接続時は“アンビリカルケーブル接続”と表示され、ひとたびバッテリー駆動になると、文字表示がバッテリー残量をカウントダウンする数字表示に切り替わるのです。この“主電源供給システム”が、正直言ってこれだけ単体で売ってほしいレベル!
劇中では、第5の使徒との戦いの際に、敵の攻撃でアンビリカルケーブルが切断されたところで、本部内のモニター上のエヴァのエネルギー残量表示部がカウントダウンに切り替わる演出が最初の登場ですが、以後も何度かアンビリカルケーブルが切断したり、接続部のロックが解除された時に表示されています。これを“再現”してくれるとは思っていなかったので、初めて見た時は感動で心が震えました。
じつは、このアプリと類似の挙動をするアプリが、テレビシリーズ放送時に発売されていた“エヴァンゲリオン スクリーンセーバー”というWindows 95用ソフトに収録されていました。当時の筆者はノートパソコンにこれをインストールして使っていた記憶があったので、その当時の記憶も相まって、懐かしさと“ヱヴァンゲリヲン新劇場版”シリーズデザインのバッテリー残量メーターが見られたことによる喜びがこみあげてきてしまいました。
“主電源供給システム”は、パソコン起動後に自動で起動するようになっており、システムに常駐する仕組み。画面全体にデカデカと表示することも可能だし、画面右下に小さく表示しておくこともできます。本製品をバッテリー駆動で使う時は、ぜひこのカウントダウンを楽しんでほしいところ。
NERVメンバーの気分を味わえる逸品
ここまで“LIFEBOOK UH90NERV”の魅力をかいつまんで紹介してきましたが、不満がないわけではありません。それはズバリ、税込み25万円という価格! とは言うものの、本製品のベースに近い“LIFEBOOK UH90/D2”は、ハイエンド仕様のモバイルPCで、同じCPUを搭載し、メモリ-8GB、SSD 512GBの場合、クーポン適用後の直販価格が22万4466円!! 本製品は、メモリー16GB、ストレージはSSD1TBと容量が倍増しており、性能からすれば、決して割高というわけではなかったりします。こだわりまくった外観デザイン、劇中の世界観に沿ったスクリーンセーバーや主電源供給システムといった要素を楽しめるユーザーであれば、むしろお買い得とも取れるかも?
「NERVメンバーが低スペックのノートパソコンなどは使わない!」や「伊吹マヤや赤木リツコたちがノートパソコンを片手に走り回ることを想定して、より軽量な本製品をチョイスしたのでは?」など、勝手な妄想を楽しみつつ“NERVの一員”気分を味わえるのが、本製品の最大の価値でしょう。
リーズナブルとは言いがたい製品ではありますが、エヴァのシリーズを愛してきた人たちであれば、金額以上の満足度を味わえるのは間違いないです! エヴァフリークならば、入手して日々の業務や自宅の警備に使いたくなる逸品だと思います。
(C)カラー
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります
“EVANGELION×EDION”キャンペーンサイトはこちら