僕らという同じ“意識の塊”が動いてる『ブループロトコル』インタビューその2 フィールド&バトル編
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バンダイナムコオンラインとバンダイナムコスタジオによる共同プロジェクトチーム“PROJECT SKY BLUE”がおくる、PC向け新作オンラインアクションRPG『BLUE PROTOCOL(ブループロトコル)』。
完全新作国産のオリジナルタイトルとして、注目度の高い『BLUE PROTOCOL(ブループロトコル)』について、バンダイナムコオンライン“PROJECT SKY BLUE”エグゼクティブプロデューサーの下岡聡吉さん、『BLUE PROTOCOL』運営統括ディレクター兼プロデューサーの鈴木貴宏さん、バンタイナムコスタジオ『BLUE PROTOCOL』開発統括ディレクターの福﨑恵介さんらに、インタビューを行いました。
前回のインタビューはコチラから!
今回は、拠点やマウント、クラス。そしてアクション関する疑問を中心にお聞きしました。
第二の拠点とギルド
――今後、アステルリーズと同じような拠点は今後出るんでしょうか?
鈴木貴宏氏(以下、敬称略):滞在するような街っていうのは今後出てきます。出てくるんですけれども、それがアステルリーズと同等の機能を持っているかとなると話がまたちょっと違ってきますね。
下岡聡吉氏(以下、敬称略):拠点って言われるものを作るなら、本当にフルスペックでアステルリーズと全く同じ機能を持ってなかったら、アステルリーズ以下だからファストトラベルがある以上みんな戻ってきちゃうと思うんですよね。
だけど、その街にしかない単発の能力とか付けちゃうと今度は、そのためにわざわざ行くの? みたいな感情になりやすいとも思っています。
第二の拠点となるのであれば、やっぱり第二の拠点としての魅力や、単発ではない機能がないと成り立たないかな、とは思っているんです。
鈴木:アステルリーズって最初に出てくる街っていうことでもあるので、ある程度ゲームが進んだ後にも戻ってくるっていうのも重要だと思ってるんですよ。
最初に入ってきた人たちが、上級者の装備を見たり衣装を見たりして、欲しいなあとかすごいなって思う事ってすごくあるじゃないですか。そこで拠点が別れてしまうと、最初の拠点であるアステルリーズに人がすくなくなったら……みたいな問題とも繋がりやすくのなっちゃいますよね。
――ギルドスペースみたいなものはご用意して行くのでしょうか? それともギルドメンバーだけの場所なのか、ギルドスペースという大きな括りの場所になっていくのか。
福﨑恵介氏(以下、敬称略):仕様自体は難しい話ではないんです。どちらかと言うと冒頭でもお伝えしたサーバー費用の話が難しいんですね。
1つのサーバー空間を専有する話になってしまうので、その周辺含めてじゃあどうしようっていうところが決まってからじゃないと進められないかな、と。
鈴木:空間を特定のメンバーで専有する話には、サーバーにかかるコストが付いて回るので、そこを考えなきゃいけないんですね。
専有空間を作る場合、数によるコストがやはり大きくなってしまうので、何かしらでお支払いいただく必要が出てきます。例えば、時間貸しとか月貸しにした場合、ユーザーさんが使いたいものになるのかどうか、という疑問はやっぱりあるとは思うので、そこの部分をうまくどう折り合いをつけたいなっていうところですね。
下岡:仮に料金制にした場合、それだけの価値のある場所にしてあげないとダメだよねっていうのがやっぱりあるので。
集まるならお金出してもいいよねっていう気持ちになってもらえるだけの空間を用意できないと。
それはお客さんからしても全然納得いかないと思うので、そこに納得性を出すっていう所が1番苦労しやすいところかなと。
“飛ぶ”? “浮く”? マウント
――空を飛ぶマウントは登場しますか?
鈴木:あくまで現段階でのお話ですが。高く飛べてしまうと背景や地形的にいろいろな問題が出てきてしまいます。
なので、空を自由に飛び回るみたいなものは計画にはありませんが、ちょっと浮いてるレベルは今の段階でもいけるんじゃない? っていう話をしている形かなと思っていただければ。いわゆるホバー的な。
下岡:マウントは、あくまで平地の移動手段ですね。飛べると、ストーリー進行上で通って欲しいポイントも飛んだら終わりになっちゃったりとかするんで。そういう攻略になっちゃうようなものは、ちょっと入れづらいのかなと。
――ではドラゴンに跨るのような大きさはどうでしょうか?
鈴木:巨大さによる影響ってのもあるんですよ当然。大きくなって移動距離が変わってしまったりすると問題点が発生しやすいので。ある程度ぎゅっとしなければいけない物とかはあります。ただ、マウントごとに大きい小さいは存在してます。
福﨑:これはイマジンも似ている問題で。レイド出てきたデミドラゴンをバトルイマジンにしようと思った時に、ユーザーがあの大きさをどんどん出されると邪魔だし、攻撃範囲とかカメラはどうなる? っていろいろ問題があるので。やっぱりマウント、バトルイマジンにする時に一手いれなければいけない、調整しなければいけないってのが実態としてはあります。
――個性的なエネミーが多く見かけましたが、推しエネミーっています?
鈴木:一族シリーズっぽいゴブリンいいですね。一般的に思い浮かべるゴブリンとは全然違うフォルムなので、あれよくよく見ると可愛かったり。普段どういう生活してんのかなって。集落で暮らしてるのかなとかも気になっちゃう。
――名前はおなじみのゴブリンなのに、どことなく犬っぽいギャップが良いですよね
下岡:エネミーの名前は、一般的にファンタジーで知らない名前だらけではとっつきにくいから良くないって思ってて。フォルムは違うけど、ゴブリンって言われたらやっぱ敵対生物だよねって共通認識を大切にしたいなと。海外に出た時も考えて、名前はあえて複雑にしないようにと意識しました。そこは一般用語化しているものを踏襲したほうがいいから。
フォルムに関しては、デザインチームのオリジナルのものを作りたいって熱がすごく前面に出てますね。やっぱり本作のゴブリンは、バリエーションが作りやすいキャラで、できるだけシンプルだけど、改造したら奥行きがスゴいあるデザインになっていると思います。人間も寒いとこ暑いとこ行ったりしたら服装も文化も違ってくるじゃないですか。それくらいゴブリン文化があり、その中の一旦を見ていただいてるって感じですね。冒険も兼ねてオリジナリティを追求した結果です。
――ゴブリンたちにはクラスもありますもんね?
下岡:パーティVSパーティをやる時に、クラスが明白な種族を作るのが課題としてありました。キャラとして見た目の改造をしやすくて、バリエーション豊かになりそうなものを。盾と剣をもたせるとか。今回はセージもキャスターもいましたね。
クラスの需要と多様性
――現在、4つのクラスが実装されてますが、さらにもう一個上の上級クラスの実装は考えていますか?
下岡:上級かどうかは分からないですけど、まずはバリエーションだと思ってます。あまり似た概念のクラスを出してもしょうがないので。
例えば、盾を使うクラスの上位職に盾と回復も使えるクラスを出したとする。そうすると盾しか使えない下位クラスは不要になってしまい、新たに冒険を始めた方が盾を使うクラスを利用されると、みんなにいらない子扱いされてしまうという状況は避けようと。
仮に似たクラスが出てきた場合でもそれぞれのクラスに活躍の仕方があるし、活躍の仕方を許容する。パーティVSパーティって、本質的にはプレイヤーVSプレイヤーに近いものになります。本作においては許容量が大きく、このクラスがあるとこのクラスがいらないな、というようにならない設計にしたいと思っています。
――既存のアクションの変化はどうなります?
下岡:CβTでのクラススキルでは、役割が似ているスキルがあり選択幅が少なかったのですが、現在は同一クラスの中でも違うセッティングにすることで全然違う役割ができるようなものを考えています。
例えばパーティプレイ中、イージスファイターの後ろにスペルキャスターがいるっていう状況を想像すると、イージスファイターが全部攻撃を止めてくれてたら、一番の最適解ってスペルキャスターはきちんとダメージを出す構成でスキルを使用するのが、正しく機能してる状態だよねってなると思うんです。
一方、スペルキャスターとブラストアーチャーの後衛よりの2人パーティだったときの振る舞いは違ってないといけないし、そういう時のスキルセットって別にあると思うので、ユーザーさんが自分で得意な動き、この動きが俺好きだなーって思ってる人はそういうスキルセットを選んでいけるようにしたいですね。
同じクラス内で各スキルの効果が結構ピーキーに横ずれしてないと、ほとんど同じ遊び方じゃん。になるので全クラスでもっと調整したいですね。正しいパーティの状態だった時に退屈になるかもしれない人が、どう退屈にならないかっていう調整です。
福﨑:クラスが増えるたびにこの調整が膨大になっていくので、これがなくなる代わりにこっちは上方修正です、こっちは下方修正です、のバランスを常に取り続けなきゃいけないっていうように認識をしてます。
CβTで増えたスキルは派生に近いスキルが多いかったですが、完全新規のものも含めてバリエーション自体増えますし、強化の仕方も刷新しようと思ってます。今回は結構大人しめに抑えた部分があって、スキルもアビリティだったり、ステータスアップぐらいしかなかったりしました。
レベルアップして得たスキルポイントを使ってアビリティ周りを強化しているので、この効果がもし武器やイマジンにも付いていたら、他の所にポイントを回せる。この武器にこんなスキル効果が付いていたから、この特化ができるよねっていう楽しみ方ができるかなと。武器作った時の効果のランダム性、イマジン作った時のランダム性で育成の方向性が決まるのが理想ですね。
下岡:クラススキルの枝が派生して、さらに枝が増えていくイメージを持っています。同じクラスがさらにその上にステップアップしていくとか。クラスレベルが上がることで、よりピーキーな性能に行き着くみたいなこともできるし。万能化を目指したい人は、武器やイマジンを組み合わせればできるとか。
セッティングするものがスキルだけじゃなくて、武器もイマジンあるので調整面が色々あるんですね。理想の自分のプレイスタイルだよねって思ったときに、武器はそれに適したものになってるだろうし、イマジンもそれになってるんだと思うのが、最終的に究極的には自分のプレイスタイルに合ってるものを作り出すっていうのが楽しみ方になっていけばいいなって調整です。
――グッズ展開って考えてるんですか?
下岡:たまたまスタンプだったやつをいいよねってTシャツにしてるんですけど、こんなに需要があるとは……。なんとなく衣装を考えるのも面倒だからおそろいのTシャツで出るのが楽だよねで作られたものなので。
みなさんの望まれた声が大きくなれば、商品も出していきたいですね。
鈴木:こちらから提案することもあれば、メーカーさんからお声がけいただくこともあるので。展開する中で出てくるのかなと。
あとはTシャツだけでなくてほかのグッズも作って、タイトルを応援していただける方へのプレゼントはやっていこうと思ってますし、ゲーム内のポイントとかを使ってリアルグッズ抽選への応募とかができないかを確認してます。
――それでは最後に読者の皆さんに一言ずついただければと思います
鈴木:CβTにご参加いただいたみなさん、ご参加いただけなかった方、そして興味を持ってこの記事を読んでいただいてる方、誠にありがとうございます。色々な人からさまざまなご意見をいただきまして、そこに対してしっかりと開発も答えていく気持ちです。やることはやると答えますし、やらない際はこういった理由でやらないんですよ、というコミュニケーションをユーザーさんとお互いに信頼感を持って行っていきたいと思ってやらせていただいています。
なので細かくフィードバックをやらせていただいている部分があって、これは今後も続けていきたいと思ってます。みなさんからいただいた意見をしっかりと今後もゲーム開発に生かして、そのぶん時間もちょっといただいてしまうんですけれども、良いゲームにしていければと思っていますので、引き続きご注目していただけるとうれしいです。ありがとうございました。
福﨑:『ブループロトコル』に興味を持っていただいている方、誠にありがとうございます。CβTでは色々問題点もあったりしますし、それを直すってことをお伝えしていくところなんですが、個人的にはCαTやCβTだからそういう慎重な、誠意的なスタイルをとっているワケではなく、今後もずっとそのスタイルで行くつもりです。
やっぱりオンラインゲームを開発した経験値が足りなくて、わからないこともかなりあるなっていうのは開発当初から感じていて。開発内で話し合ったときに、どうするか悩んだときは自分たちのポリシーを持ちつつユーザーのみなさんの反応も参考にしようという話になりました。
ですので、フィードバックで“どう直します”“膨らましていきます”というやり取りが必要だと早い段階から感じていたので、こっちが用意したから遊んでくださいねではなく、フィードバックをもらってさらに良くしていくスタイルを運営しながらも続けていきたいと考えています。
下岡:いま本作にご興味を持って頂いてる方がこの記事を読んでいただいていると思います。応援ありがとうございます
2人が言ってくれたことがすべてではあるんですけども、考え方が開発全体が溶け込んでるというか、僕を含め同じ意識の塊が動いてるっていう状態なので、そういう開発スタッフがやっているということを信じて欲しいと思ってます。
経験のない部分があった言ってましたけど、じゃあどういうテストをすれば”その情報が得られるのか?”ということをしっかり考えてやっています。
CαTはCαTで調べたいことがあり、CβTはCβTで調べたいことがありました。それはすべて未来で皆様と遊べる場が適切なものであるためです。CαTでの知見と経験が本当に開発にいかされていて、“どういったシステムで遊んでいただければデータが集まるのか”“どういった質問であれば有効なフィードバックが得られるのか”を考えてたりはするので、そういった意味で今回のCβTをプレイしていただくことが重要なデータとして蓄積されました。
大きい声に惑わされるって僕らは多分ないと思いますし、それがミスコミュニケーションになった時に、どう対応・対処していくかまで考えて行動するチームかなと思ってるんですね。
なので、根本的なルールが間違っていれば直しますし、一方でルールがゲームにとっては間違ってないという時は、そこを曲げることでどんどん悪化していくこともあるのできちんと説明する場を設けるなど、そのコミュニケーションをどう取るのかを考えながら開発として伝えていきたいです。
みなさんからのご意見と、こちらからのフィードバックというキャッチボールは、開発当初から思い描いているプレイヤーの方とその開発のコミュニケーションのあり方だなと思っていて、それができている状態にあるという認識でいます。
今後は、もしかしたら一歩通行な連絡が多くなってきちゃうかもしれないですが、必要な情報はしっかり出して行くつもりでおります。これからもそういう姿勢がウリのチームなんだよっていうことを伝えて今回のCβTのお礼にしたいなと思います。
ご参加ありがとうございました! また一緒に冒険できる日を心待ちにしています。
©BANDAI NAMCO Online Inc. ©BANDAI NAMCO Studios Inc.
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