【おすすめDLゲーム】『Bloodstained: CotM2』は前作から正統進化を遂げた2Dアクションゲーム

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 ダウンロード用ゲームから佳作・良作を紹介する“おすすめDLゲーム”連載。今回はNintendo Switch/PlayStation 4/Xbox One/PC(Steam)でリリースされた『Bloodstained: Curse of the Moon 2』を紹介します。

 本作は、2018年に配信された『Bloodstained: Curse of the Moon』の続編タイトル。前作に引き続き、五十嵐孝司さんとインティ・クリエイツが贈る、80年代の雰囲気が味わえるステージクリア型のサイドビュー2Dアクションです。

 そんな本作『Bloodstained: Curse of the Moon 2』の魅力を紹介します。なお、画面はPC(Steam)版のものです。

前作と同じプレイ感覚で楽しめる!

 本作のいいところにゲーム性が前作と同じであることがあげられます。ここ最近のゲームだと前作になかった超必殺ワザが追加されたり、新しいアクションが追加されたりなどあったりしますが、本作ではそこまで大きな新要素はありません。

 アイコンやUIが前作と少し違うものの、前作と同じプレイ感で楽しめます。前作の80年代ライクなシンプルかつ快適な操作性は、日本だけではなく世界的に高い評価を得ていたので、『2』になっても変わらずプレイできるのはうれしい部分です。

 前作は、ムチ、錬金術、コウモリといった個性豊かな3人を仲間にするか否か、誰を使用するかによってゲームの難易度や物語が変化するという展開を楽しめました。

 仲間が物語を左右するだけではなく、個性的な仲間でしか行けないルートがあったり、仲間は一度死んでしまうとゲームオーバーになるまで復活できなかったりと、仲間をどの局面で使用するのか?という仲間の切り替えが最重要ポイントだったのです。

 今作もその部分は引き継がれており、新たに登場した3人の仲間を切り替えながら進んでいきます。前作『Bloodstained: Curse of the Moon』が好きだった人は、同じ感覚で楽しむことができます!

前作以上に個性豊かな仲間!

 今作は、槍使いでジャンプ力が高めの“ドミニク”、銃使いで遠距離攻撃が常時可能な“ロバート”、魔導アーマーを装着したコーギー犬“ハチ”といった、個性的な仲間が登場します。

 ステージ間には仲間との交流のシーンが挟まれています。ステージごとに変わるので「次のステージでは何が見られるのかな?」という楽しみがあります。

 前作では、仲間が死ぬと進めなくなるルートがあるので、仲間を復活させるためにワザとゲームオーバーになるというプレイをしていたのですが、今作で登場した“ドミニク”は仲間を復活させて、全員の体力を回復するというサブウェポンを使用できます!

 前作には回復系のサブウェポンを使用できる仲間はいなかったので、かなり楽に進められる……のですが、“ドミニク”が死んでしまうと難易度が上がるので、前作以上に仲間を殺せない緊張感が強いです。

 “ドミニク”最大の特徴と言っても過言ではない味方復活のサブウェポン。特定の場所でしか、このサブウェポンは入手できないので見つけた時の喜びは計り知れません。

 本シリーズは敵の攻撃をくらった時のノックバックが凶悪なので、敵の攻撃範囲外から遠距離攻撃できる“ロバート”はかなり重宝します。

 壁に張り付くことが可能で、高い位置から敵を狙うことができるアクティブな性能ですが、HPが少ないのでゴリ押しには向かず、ピーキーな仲間です。

 “ロバート”は銃に加えて、多種多様なサブウェポンという強みがあります。短い射程で高火力のものや、中距離・遠距離で使いやすいものなど、自身の弱みをカバーできるサブウェポンがあるため、どれを装着するのか悩みます。

 最後に仲間になる魔導アーマーを装着したコーギー犬“ハチ”。最大のHPと最高の火力を誇る本作最強の仲間と言っても過言ではないぐらいの強さの持ち主です。

 それだけではなく、空中を左右に移動できるホバリングを使えたり、針の床などの上を移動できる履帯走行できたり、アーマーの重さ故にノックバックが少ないという特徴を持っています。

 走攻守が揃った最強の仲間なので、「“ハチ”のみでほとんどのステージを突破できてしまうのでは!?」と錯覚するレベルです。弱点としては、アーマーの大きさが原因で敵の攻撃を回避しにくく、被弾しやすいという点があげられます。

 “ハチ”は、カワイイところも特徴! 基本的にはアーマー姿ですが、ボスを倒した時などに中のコーギーが飛び出してきます。それがなんとも言えないカワイさ! 画面上部に表示されている仲間アイコンもコーギーの顔になっているなど、ハチのスペックを含めてスタッフの過度な愛を感じます。

 めちゃくちゃかわいいうえに、シリーズ屈指の強い仲間“ハチ”。“悪しき錬金術師に捕まり、生体パーツとして魔導アーマーに組み込まれてしまったコーギー犬”という設定もいいです。

本当の意味での正統進化

 上述した新たな仲間だけではなく、なんと前作の仲間も登場します!

 仲間の切り替えが重要になっている作品ですが、主人公含めて7人の仲間を切り替えて使うことになるのが本作最大の特徴。

 「仲間の切り替えが大変!」ということはなく、同じステージをプレイしていても「えっ! ロバートで楽にクリアできたのに、ミリアムの方がもっと楽にクリアできるじゃないか?」といったいろいろな発見をできて、倍楽しめました。

 この全員集合シーンから始まるストーリーはかなり熱いので、ぜひ前作とあわせてプレイしてほしいです。

 本作には、ストーリーの途中に使用できる仲間が制限される場所が存在します。「ここコウモリで飛べればすぐいけるのに!」や「ハチがいれば安全に進めるのに!」といった、お気に入りの仲間ばかり使用していると苦戦してしまいます。

 前作は、地面が少ないところではコウモリ。敵の攻撃は厳しいところでは錬金術でバリアを作りながら。みたいなステージにあった仲間を見つけて切り替えるのがクリアのコツだったのですが、今作はそれが通用しなくなり、難易度がグッと上がります。

 本シリーズは、ゲーム開始時に“VETERAN(ベテラン)”と“CASUAL(カジュアル)”という2つの難易度が選択できます。

 前作は、高難易度であったベテランを選択しても、そこまで難易度は高くなく、敵の配置やパターンを把握すればクリアできる難易度だったので、一部のコアプレイヤーからは「もの足りない!」という意見があったそうです。筆者もベテランでプレイしていましたが絶望を味わうことはありませんでした。

 しかし本作は、前作と同じ気分でプレイすると最初のステージから「アレ?」となり、狭い足場で敵の猛攻を凌ぐことなったり、豊富なボスの攻撃やステージギミックに驚いたりと、停滞する場所が大量に出てきます!

 前作はもの足りなかったと感じたコアプレイヤーにこそプレイしてもらいたい難易度に仕上がっており、前作以上に“VETERAN(ベテラン)”と“CASUAL(カジュアル)”という2つの難易度のありかたを感じられるゲームバランスになっています。

 グラフィック面でも進化を遂げており、ボスなどのグラフィックがより精密になり迫力あるドットグラフィックになっているので必見です。それだけではなく、ボス登場のアニメーションもモーションが増えており、迫力満点! 前作をプレイしていると最初のボス“飛竜・ドラゴシンビオート”の登場シーンから迫力の違いに慄くかと。

 このように、進化したグラフィック、新しい仲間だけではなく前作の仲間が出てくる展開、ゲーム難易度の調整など、本当の意味で前作から正統進化を遂げたと言えます。

攻略に困ったら“協力プレイ”!?

 前作にはなかった2人同時に操作できる“協力プレイ”システムが導入されています。ゲームの最初からでも、途中からでも参加が可能なので、いつでもどのタイミングでも協力プレイができます。

 協力プレイ中は、相手の上に乗ることができるので、相手を踏み台にて高い位置へジャンプ……するだけではく、仲間のコウモリ姿の上に乗っての移動もできちゃいます。

 また協力プレイ中は、使用しているキャラの好物が回復アイテムとしてドロップするようになるので、ソロプレイよりも安定して回復できます。

 “寿司”の回復アイテムが出現しています。他にもいろいろな好物が回復アイテムとして出てくるのですが、協力プレイ中にしかこれらの回復アイテムは出てきません。

 ソロプレイよりも協力プレイの方が難易度が下がるのが本作の特徴。これに関してはさまざまな意見があると思いますが、本作は高難易度になっているので、初見プレイの友人と協力プレイしても、初心者は満足には楽しめないと思います。協力プレイで難易度が下がるのであれば、初心者でも楽しめるし、慣れてくると爽快感も得られるので、適したシステムだと思います。

 「コアプレイヤー同士はどうするのか?」と思うかもしれませんが、仲間縛りプレイで難易度を調整して遊ぶことができます。ちなみに筆者は、主人公“斬月”縛りで協力プレイして遊んでいました。

大ボリュームで満足度が高いタイトル!

 前作は誰を仲間にするかによって変化するストーリーを楽しめましたが、今作でもマルチなシナリオを堪能できます。本筋となるシナリオが4本あり、同じステージを周回するような感じで進めていくのですが、上述したように仲間が制限されるステージがあったり、「えっ!? こんなルートがあったの?」と驚いたりと、新鮮な気持ちでステージ周回を楽しめます。そして何より、シナリオが気になり、ワクワクする作品です。

 前作以上にワクワクでき、なおかつ絶妙に調整された難易度の本作は“あのころのゲーム”をより体感できる作品へと正統進化を遂げていると思います。前作との比較や仲間への気持ちを高めるためにも、ぜひ前作とあわせてプレイしていただきたいです!

©ArtPlay, Inc. / ©INTI CREATES CO., LTD.

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『Bloodstained: Curse of the Moon 2』(ダウンロード専用)

  • メーカー:インティ・クリエイツ
  • 対応機種:PS4/Switch/Xbox One/Steam(PC)
  • ジャンル:ACT
  • 配信日:2020年7月10日
  • 価格:1,480円

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