荒川道場の日本刀素振りも再現。王貞治ベースボールミュージアムに感涙

そみん
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 7月21日に福岡にオープンした、福岡ソフトバンクホークスが運営する新たなテーマパーク“BOSS E・ZO FUKUOKA(ボス イーゾ フクオカ)”

 ゲームファンにとっては体感アクティビティがそろったV-World AREAをおすすめしますが、福岡PayPayドームから徒歩0分ということで、野球ファンにとっても大注目のスポットが用意されています。

 1つは、Major League Baseball(MLB)から公認ライセンスを許諾された世界初のレストランとなるMLB cafe。日本では東京・恵比寿店、東京ドーム店に続く3店舗目となり、九州では初出店となります。

 メジャーリーグの雰囲気を味わいながら食事も楽しめるレストランとなっており、目と耳、そして舌でメジャーリーグを楽しめる良スポットとなっています。

 そしてもう1つ、野球ファンにとって絶対に見逃せないのが、王貞治ベースボールミュージアム

 こちら、王貞治さんの歴史や魅力をたっぷりと感じることができ、さらに体を動かすことも楽しめる未来志向のスポーツミュージアムとなっております。


 そもそもは福岡 ヤフオク!ドーム(当時)にあったものですが、2018年11月の改修に伴い一時閉館。そして、今回の移転をきっかけに、さらにグレードアップして楽しめる施設となりました!

荒川道場の日本刀素振りも再現。王貞治ベースボールミュージアムがすごい!

 ミュージアムは、さまざまな展示がされたヒストリーゾーンと、体を動かして楽しめる89パークと、大きく2つの要素に分かれています。まずはヒストリーゾーンのご紹介から!

  • ▲“新たな野球の魅力を!”と、王さんの直筆の言葉でお出迎え。テンションが上がりつつ、気が引き締まります!

 このミュージアムは普通に展示物を楽しめるだけでなく、スマホアプリを使うことでさらにいろいろなことを楽しめます。

【アプリで楽しめる主な要素】

・ARドア:館内に点在する3か所で、ARコンテンツを体験することができます。各エリアで画面に表示されたドアの中に入ると、普段は決して見ることの出来ない貴重な風景を楽しむことができます。

・フォトフレーム:館内に点在する3か所の特徴的な壁面の前でアプリのフレームを使用し写真を撮ることができるアトラクションです。各エリアに近づくとカメラを起動できるようになります。

・王貞治ヒストリーゾーン:王貞治氏の歴史を振り返る館内の「王貞治ヒストリーゾーン」の音声ガイドを聞くことができます。

 さて、館内に足を踏み入れると、王さんの歴史を語るうえで欠かせない貴重な展示物や資料がズラリ! 高校時代からプロ野球選手時代、そして監督時代と、長きにわたる歴史を当時の資料とともに楽しむことができます。

 正直、資料の解説をちゃんと読みながら、そしてさまざまな思い出や名場面に思いをはせながら楽しむと、ヒストリーゾーンだけで丸1日以上かかっちゃうんじゃないでしょうか(笑)。そのくらい、ボリュームと密度が濃い!

  • ▲早実時代の寄せ書き。投手としても活躍していた時代ですね。
  • ▲プロ1年目、“王は王でも三振王!”と野次が飛んでいた時代。本当に黎明期からの歴史が語らていきます。

 そして、王さんの打者としての節目となった荒川道場についても、詳しく紹介がされています。

  • ▲一本足打法の誕生秘話として知られる、荒川コーチとの地獄の特訓。天井からぶら下げた紙の短冊を真剣で斬る素振りや、合気道を応用したバッティング練習など、本当にドラマのような展開ですよね。

 文章だけでなく、実際に再現された荒川道場の一室に映像が映し出され、まるで目の前に王さんや荒川さんがいるような演出も行われ……いやもう、伝説の一場面を目にすることができて、感激の極み!

  • ▲荒川コーチの自宅の八畳間で、朝4時起床で行われた素振り特訓。試合に行って、その後もまた深夜まで素振りを行い、1日で一枚畳が破れてダメになったそうな……。
  • ▲特殊なスクリーンを使って、立体的に浮かび上がる王さんと荒川コーチ。いやもう、臨場感がすごいっす。

 そして、一部の展示品は実際に手で触れることができるという神展示! こういうところにもファンサービスが感じられて、いいですね。


  • ▲ホークスのスラッガーである小久保選手、松中選手、城島選手、柳田選手のバットに触ることが可能。消毒薬も置かれているので、手を消毒してから触りましょう。

 また、往年の名選手のデータベースをデジタルで楽しむこともできます。オブジェを置いたり、パネルをタッチしたりすることで、解説を読むだけでなく、写真の拡大縮小なんかもできたりします。うーむ、未来志向!

 王さんの生涯成績に関する数字データも豊富で、右方向への打球やホームランが多いことも数字で解説。それにともない、当時の広島カープの白石監督が生み出した“王シフト”の話なんかも、もちろん資料として展示されていました。


  • ▲個人的に好きな田淵さんのエピソードなんかも読めて、幸せでした。

 王さんの半生を映画形式で楽しめるシアターなんかもありつつ、“王貞治コレクション”としてトロフィーや記念品、寄贈品などの展示も楽しめます。1つ1つのアイテムに歴史やドラマがあるわけで……ついつい足が止まってしまいます。


  • ▲ハンク・アーロン氏から寄贈されたフラミンゴの剥製なんかも拝めちゃいます。

 個人的に王さんが監督時代に大切にしていた5つのワードに感銘を受けてきたのですが、当然ながらこのミュージアムにもしっかりと掲載。

【王監督がホークスを勝利に導くため、自らを鼓舞するために、大切にし続けた5つのワード】

・準備:自分たちが持てる力を発揮できるために、常に準備しておくこと。僕の野球は準備の野球だ。

・挑戦:失敗を恐れずチャレンジする。野球選手である限り、挑戦し続けなければいけない。

・努力:努力は必ず報われる。もし報われない努力があるのならば、それはまだ努力とは言えない。

・前進:もがいて、苦しんで、ある時、明かりが見えてくる。前進するためには動かなければ。

・気力:「努力」をするのは当たり前。「努力」を積み重ねていくためには、「気力」が不可欠だ。

 この5つの名言を心に刻むだけでもありがたいのに、手をかざすと王先生の言葉が手に浮かび上がるという仕掛けも用意されていて、胸熱です! 苦しい時、悩んだ時のはげみにしようっと。

  • ▲自分の手に浮かび上がったのは“気力”。努力を続けるためにも、気力も充実させていかねば!

 というわけで、まだまだ展示物や資料はたくさんあるのですが、それらは実際にミュージアムを訪れて、実際に目にしていただくほうが感動できるかと。

 ちなみに7月21日(火)から11月30日(月)までの期間中は、リニューアルオープンを記念して“王貞治秘蔵品展”が開催中です。

 現役時代に王さんが愛用した野球用具の他、ダイエー・ソフトバンク監督時代の用具、プライベート品などが展示されるほか、選手時代から監督時代までを記録したグラフィックパネル等を含む50点相当の秘蔵品を見ることができます。

 さて、ミュージアムの後半となる89パークは、近日中にレポート記事をお届けします!

ちなみに“BOSS E・ZO FUKUOKA”ではスクエニ新作も楽しめます

 “BOSS E・ZO FUKUOKA”にはスクウェア・エニックスの“LIVE INTERACTIVE WORKS(ライブインタラクティブワークス/LIW)”の新作となる『YOKERO(ヨケロ)』や、『バハムートディスコ feat. SPACE INVADERS』もプレイできます。

 電撃オンラインにはこれらのゲームのプレイレポートも掲載しているので、気になった方はこちらもぜひ!

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