『マッド・ラット・デッド』体験版レビュー。イカれた世界をクール&リズミカルに駆ける爽快アクション!
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10月29日に日本一ソフトウェアからPS4/Nintendo Switch用ソフトとして発売される『MAD RAT DEAD(マッド・ラット・デッド)』。その無料体験版が両ハードで配信開始となりましたので、今回はそのレビューをご紹介します。
本タイトルは、楽曲のリズムにあわせてボタンを押すことでマッドラットが軽快に動くという、リズムゲームと横スクロールアクションゲームが融合したリズムアクションゲーム。言葉で説明するよりも、PVをご覧になっていただくほうが、より本作の魅力が伝わるでしょう。
EDMやジャズが融合したような、ゲームとしてはあまり耳に馴染みのない独特な楽曲、カートゥーン調かつ刺激的な色使いのグラフィックで彩られた本作の世界観、実験用ラットである”マッドラット”が自分の心臓”ハート”を相棒として人間に復讐を果たすという物語。どれを取ってもまさしく個性的な本作。
余談ですがトップハムハット狂さんが個人的に手掛けられたという動画も高評価なので、興味を持たれた方はそちらもぜひチェックしてみてください。
さて本作は、リズムゲームと横スクロールアクションゲームが融合したリズムアクションゲームである、と先ほどご説明しました。そのため、基本的にプレイヤーが操作するマッドラット(ネズミ)の”ダッシュ”や”ジャンプ”といったアクションは、リズムアクションらしく特定のタイミングでボタンを押したときにしか発動できません。
最初はそれがもどかしくもあるのですが、タイミングは「タン、タン、タン、」と一定のリズムに合わせてやってくるので、そこまでリズム感を要求されることはないかなと思います。慣れてくるとビートを刻んでネズミが軽快に動いていく様子が、音楽と一体化したようにも感じられ、なんともいえない気持ちよさに変わってくるんですよね。
慣れてくるとノリノリで操作してしまい、逆に勢い余ってミスしてしまうことも多発しますが(笑)。とはいえ、一定時間内の任意のタイミングからリトライできるので、「あーやっちゃった!」と思っても復帰がカンタンなのもうれしいところ。
リズムゲームが好きな方に向けて説明するなら、本作の魅力は自分のプレイ状況に合わせて譜面が変化しているように感じるところ、とでも申しましょうか。たとえば最短で進んだときと、途中でやられてしまった、迷子になってしまった、というときでは、同じ地点まで進んだときに、音楽の進行状況が違います。つまり楽曲的に同じ箇所でも、異なる操作することになるんです。
リズムゲームの文脈で言うならば、設定をランダムにしたときにまれに発生するような凶悪難度の運指はないにせよ、毎回譜面が変わり、カジュアルにアドリブを楽しめる、といった感じ。
遊び慣れてくると「ダッシュだけだと単調だから、楽曲に合わせてジャンプやタメのアクションも混ぜていこうかな?」という気持ちになってくるんですよ。この即興性の高さ、アドリブの入れやすさは、まるで普段は見る側だったバンドにタンバリンを持たせてもらい、セッションに参加しているような感覚もあり、とても新鮮でした。
即興性という点では、ローグライクRPGとリズムゲームを組み合わせたインディーゲームの名作『クリプト・オブ・ネクロダンサー』にも通じるところがありますが、アクションゲームとリズムゲームを組み合わせている本作のほうが、遊んでいるとすんなり体に馴染むかなぁ、と感じました。『クリプト・オブ・ネクロダンサー』の即興性にハマった、という方は、本作も楽しめるのではないかなと。
また、楽曲に合わせてアクションを変えていくことで自分の気の向くままに楽曲をアレンジした気持ちになれる、というのも本作ならではの魅力でしょう。ちょっと話はズレますが、アクションゲームの魅せプレイというと、RTAがその筆頭であり、リズムゲームの魅せプレイというと、フルコンボや全ノーツパーフェクトなどがそれにあたると思うんです。
では本作の魅せプレイはどういったものなのかというと、おそらく“楽曲をどうアレンジしながらクリアするのか”がポイントになると思うんです。そのため、魅せプレイは人それぞれで異なり、多彩な内容になるのではないかなと。そういう意味では、自分がプレイするのはもちろんですが、プレイ動画を視聴するのもちょっと楽しみです。
ちなみに、難易度ハードだとリズムの取り方が変則的になったり、連続してリズムを取らないとアクションができなかったり、と一気に激ムズに! 熟練の音ゲーマーさんも歯ごたえあるプレイを楽しめるのではないかと思います。
と、ゲームについていろいろ説明をしてきましたが、やはり本作のジャンルはリズムアクションということで、興味を持たれた方は今すぐ本作の体験版をプレイしてみるのがオススメ! 体験版といえどもボリュームはクリアするまで1時間ぐらい、難易度ハードも含めればかなり長く遊べるので、パンチの効いた本作のキテレツな世界観をどっぷり味わうことができますよ。
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