虚淵玄さんも刺激された! SFメカ好きの想いを感じられる“俺エグゾ”作品を紹介

電撃オンライン
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 現在YouTube Originalとして配信されている完全オリジナルフルCGアニメ『OBSOLETE(オブソリート)』。本作に登場するメカ“エグゾフレーム”にフィーチャーした企画“俺エグゾ”に寄せられた多数の参加作品の中から、虚淵玄(ニトロプラス)さんたちアニメ制作陣の目に留まった4作品を、制作者のコメントとともに紹介していきます。

“俺エグゾ”とは?

 まず“エグゾフレーム”について説明すると、これは、『OBSOLETE』において世界を一変させてしまうほどのショックを与えた意識制御型汎用作業ロボットです。

 “俺エグゾ”は、現実世界にこんなエグゾフレームがあったら、うれしい、楽しい、恐ろしい……、など、参加者が考える“俺エグゾ”をTwitterで公開していくという企画です。今でも#俺エグゾで検索すると、さまざまな参加作品がヒットします。

 ご覧になってみるとわかるのですが、それはもう人型ロボット好きにはたまらない“自由な想像と嗜好のるつぼ”。例えて言うなら「模型誌やゲーム誌の読者参加ページを読むのが好き!」って人にとっては、今からでも存分に楽しめる企画になっています。

(※キャンペーンは終了していますが、3Dモデルデータは引き続きダウンロード可能です)

 今のようなご時世では、お家にいながらにしていつまでも楽しめる貴重なコンテンツだと言えます。アニメ本編とあわせてみると、より一層楽しめます。ただし、ハマるとものすごい時間泥棒になるのでご注意を……!

『OBSOLETE』EP 1 OUTCAST

 では以下で、本キャンペーンに参加した4作品を、制作者のこだわりや感想を踏まえて、アニメ制作陣のコメントとともに紹介していきましょう。

コピルアク(@_winter_coffee)さんの作品

作品制作のこだわり

 『OBSOLETE』という作品の主役はエグゾフレーム。

 と、言っても過言ではないので、フレームを魅せなければ意味がないと思い、前側はカウリングを施すが、後ろ側はフレームがむき出し。

 というコンセプトで制作。

 そういうメカといえば、バイク。で、女の子ちゃんフィギア付きなら、やっぱ可愛いバイクがいいよね…てな感じでハイ完成!

キャンペーンの感想

 どーせみんな戦闘メカ系なんだろうなーと思ったら日常に溶けこんだエグゾフレームたちもちらほらいたので、同志よ…! と思いながら「いいね」ボタンをポチッとな。

虚淵玄さん(『OBSOLETE』原案・シリーズ構成)のコメント

 愛らしくも洗練されたセンスでまとめられたシルエット。細部へのこだわり。泥と油の匂いのミリタリー路線とはまた一線を画した、「これ乗ってみたい!」という高級感が素晴らしかったです。こういうアプローチもおもしろいですね!

Ash(@ash_garage_c8)さんの作品

作者のコメント

 こんばんは。私はプラモデルを趣味で制作し、主にInstagramで作品を発表しているAsh(あっしゅ)と申します。

 制作にあたって、兵器利用ではなく、愛を感じることの出来るエグゾにすることにこだわりました。キット付属の搭乗員フィギュアが女性でしたので、彼女の愛情を表現したくて、“密猟から野生動物を護る少女”のストーリーを構築していきました。

 民間人のエグゾなので追加装甲などは施さず、彼女と繋がったエグゾが彼女の思想を読み取ったら自然とこうなるであろう形態にしました。尻尾はご愛敬です(笑)。

 エグゾの質感を無機質に塗装し、少女の柔らかい表現を際立てる対比にしました。少女は“優しさ”のなかに、エグゾを手に入れたことによる“決意”を感じ取れる表情にしようと心掛けました。背中の古びた銃や愛犬のドーベルマンなど、観る方にストーリーを思い描いて頂けたら嬉しいです。

 エグゾ、少女、愛犬の塗装は模型用塗料を使用せず、すべて油彩絵の具の三原色と白だけで混色・筆塗りしています。塗装の可能性を広げられれば嬉しいです。

白土晴一さん(『OBSOLETE』監督・設定監督)のコメント

 野生動物保護のエクゾ、いいですね! アメリカの猟区管理官もののドキュメンタリーが大好きで、こういう題材の作品は個人的に好きです! 犬とエクゾを相棒に森林地帯で野生生物と天然資源を守る少女のストーリーを想像しちゃいました!

チュガッチワークス(@chugachworks)さんの作品

作品制作にあたって:

 リアルな現実世界の延長の世界観なので、SFですけど、あまり突拍子もないものを盛り込まないよう、現用兵器をいくつか参考にしました。また、今までの兵器にない運用もできそうだったので、一番汎用性の必要そうな強行偵察に使えそうな機体を作ることにしました。

 用途が決まったので、デザイン的なおもしろさを盛り込みたくて、水際からの侵入を意識して水陸両用生物のカモノハシをデザインに組み込んでみました。設定には所属国も必要かと思ったので、カモノハシの生息するオーストラリアで決め、迷彩はオーストラリアのものを参考にしています。

 グッスマさんのキャンペーンで素体をいただいて、映像を見ながら作りました。一般機で自由な遊びもできる楽しい企画でした。今後の展開や映像第2弾も楽しみにしています。

 楽しいキャンペーンありがとうございました。

石渡マコトさん(『OBSOLETE』メカニックデザイン)のコメント

 2人乗りという異形さがたまりません! そして同スケールの小物や、シュビムワーゲンのパーツをひっくり返して利用するという、大変正しい遊び方ですね。パイロットが落下しても受け止めてくれそうなキャラ性もあって素晴らしいです!

沖縄スローライフ(@okinawaslowlife)さんの作品

作者のコメント

 元々YouTubeで作品にハマっていたところに、雑誌付録のキット、3Dデータ配布、そしてキャンペーンと完全に畳み掛けられてガッチリ心を鷲掴みされました。

 自分はモデラーとしてはスキルも器用さもまったく無く素組み専門だったのですがちょうど巣篭もり期間に3Dプリンターを購入しコレ使えばなんでも作れるんじゃない!? とひとりで盛り上がっていたと時だったので#俺エグゾは自分のために与えられた“お題”のように感じられました。

 こだわりとしては模型スキルの無さを補うべく3Dプリンターを効果的に使うこと。

 現実世界と無理なく繋がるオブソリート の世界観を踏襲すべく自分なりに許せる範囲のウソを目指し現実にある物のパクりとホンのチョットのシルエット的なオリジナリティを目指しました。

 お題をもらったおかげで自分なりの3Dプリンターの活用法を発見できた気がします、感謝です。続編楽しみしています。

大樹連司さん(『OBSOLETE』脚本)のコメント

 工事現場の風景に自然に溶け込んだ二足歩行機体。安価なロボットが日常の一部となったオブソリートらしい光景を切り取ってくれています。丸いフレームも愛嬌があってかわいらしい。男の仕事と思われてきた解体工事の現場に、エグゾでもって参入した女性ばかりの解体業者の一大繁盛記……みたいなストーリーが浮かびます。作中には日本はまだ登場していませんが、はたしてどうなっているのか……。

アニメ制作陣による“俺エグゾ”総評

 上記4作品のみならず、たくさんのユニークな作品、アイデアが生み出されてきた“俺エグゾ”。このキャンペーンについて、虚淵玄さんをはじめとする『OBSOLETE』制作陣に振り返ってもらい、総評をいただきました。

虚淵玄(ニトロプラス)さん

 皆さんに自由な発想で世界観を拡げてもらえて、製作関係者の立場で見ていても大変楽しく刺激的なイベントでした。いずれも力作揃いで甲乙つけがたく、ひとつを選ぶのは大変でした。こうして情熱的に手を動かしてもらった成果を見せていただけるのは、企画発案から今に至るまでの苦労が報われる思いです。『OBSOLETE』は、まさにこういう遊び方を楽しんでいただきたくて世に出した作品だったので。

 こういったキャンペーンがまた今後も開催されると嬉しいです。そのときはぜひまた皆さんの新作を拝見させてください!

白土晴一さん

 “俺エクゾ”にたくさんの応募を頂きましてありがとうございます! この『OBSOLETE』という作品は、企画の当初から「自分で作ったプラモが活躍するストーリーが想像できる!」と思われるようなコンテンツにしたいと思い進めてきました。

 「それが通じるだろうか?」という心配はありましたが、皆さんの作品を見ますと、そんな心配は杞憂であったと安心しております。今後もそうした方向は曲げずに作品作りを続けていきたいと思います。応援頂ければ幸いです!

石渡マコト(ニトロプラス)さん

 どの方も個性的なアレンジとアプローチでデザイナーとして大変刺激になりました。エグゾフレーム素体のSTLデータが公開されたこともあってか、AFVモデルのミキシングだけでなく外装をゼロからCADで制作される方もおり、設計思想そのものが遊びになっていて予想以上の広がりを感じました。

 もしまたこのようなキャンペーンがあるなら、本家と同じく部門別にして、あえてジャンルを絞った皆さんの作品が見たいなと勝手に妄想しております……! そして、キャンペーンに関係なくてもエグゾ君を弄ってやってください!

大樹連司(ニトロプラス)さん

 たいして大きくもないしさほど強くもないが、しかしメチャクチャ安くて簡単に手に入れられて誰でも動かせて、使い捨てにしても全然OKなロボット……というのがエグゾフレームです。今回のキャンペーンでは参加者の皆様にその点を的確に捉えていただけたと思います。

 あの国だったら確かにこうなりそう、絶対こういう便利な使い方されそう、こういう間に合わせて何とかしてそう……と『OBSOLETE』世界の現実を感じさせてくださる作品ばかりでとても触発されました。今後も皆様と一緒に、様々な形で、エグゾフレームのいる戦場、エグゾフレームのいる日常を生み出していければと思います。

アニメ第2シーズンもお楽しみに!

 今回の記事では、4つの作品をアニメ制作陣のコメントとともにご覧いただきましたが、いかがでしたでしょうか?

 『OBSOLETE』という作品に魅力を感じて参加された方、“STAY HOME”期間と重なったこともあって家にいる時間を活用して参加された方など、参加理由は様々かもしれませんが、エグゾフレームという遊びどころ満載のメカを起点に、多くのユーザーの創作意欲を刺激しまくった“俺エグゾ”。はたして第2回はあるのでしょうか? 今から楽しみなところです。

 そして楽しみと言えば、2020年冬に配信が予定されている『OBSOLETE』の第2シーズンですよ! 第1シーズンでは、主に戦場を舞台に、世界の常識が塗り替えられていく様子が展開していきましたが、6月に実施したインタビューでは、虚淵さんの口から「アニメ第2シーズンはアニメ本編が“俺エグゾ祭り”みたいな状態です」という、めちゃくちゃ気になる発言も飛び出していました。

 はたしてどんな世界が描かれていくのか? こちらも期待したいところです!

OBSOLETE - PART II TEASER

(C)PROJECT OBSOLETE