【おすすめDLゲーム】仁義なきカニの闘争 『カニノケンカ』。武器を取り、戦いのカニ(鐘)を鳴らせ
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- まさん
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ダウンロード用ゲームから佳作・良作を紹介する“おすすめDLゲーム”連載。今回はSteamで配信されている『カニノケンカ』をお届けします。
PLAYISMが7月30日に配信を開始したPC用対戦格闘アクション『カニノケンカ -Fight Crab-』(Steam版は配信中。Switch版は8月20日にカラッパゲームスから配信予定)。最強のカニを目指して戦い抜く斬新さと、カニらしさあふれる独特の操作感覚が魅力的で、一発ネタに留まらない奥深さのある作品です。
本作は、イセエビやフジツボたちがバトルを行う『NEO AQUARIUM - The King of Crustaceans -』や、広大な海を泳いで魚たちと戦う海産物アクションシューティング『エース・オブ・シーフード』など、進化した海産物が戦うゲームに定評があるCalappa Games(カラッパゲームス)の最新作になります。
これまでの作品では魚やフジツボなども操作できましたが、今回はターゲットを甲殻類に限定し、カニが持つ力強い動きを物理演算で再現。対戦格闘アクションならぬ海鮮格闘アクションとして、哺乳類から甲殻類まで幅広い層が楽しめるゲームとなっています!
カニたちの熱く真剣なバトル! これはバカニできないぞ!?
カニ……それは、甲殻亜門に属する節足動物。短尾下目(カニ下目)に属するケガニから、異尾下目(ヤドカリ下目)に属するタラバガニといったヤドカリの仲間まで、世界には“カニ”と呼ばれる生き物が数多く存在しています。見た目がロボットみたいでかっこいいカニ。焼いて、茹でて、美味しくいただいて、我々の心とお腹を満たしてくれるカニ。食べるとみんなが静かになる美味しい生き物。それがカニ!
しかし、このゲームに登場する“カニ”は、我々が知る彼らとはちょっと違うのです。そもそも、このゲームに人類は存在しません。世界を支配しているのは甲殻類。そう、カニなのです。なぜなら、この世界のカニは不死身の最強生物だから。ヤシガニ、モズクガニ、タカアシガニ……と、我々の世界に存在するものと同じ種類のカニが登場しますが、どれもが不死身。たとえ、剣で刺してもレーザーで撃っても死なないのです。
そんな彼らの掟は、ただ1つ“背を大地につけた者は負けとなる”。ひっくり返されたものは敗者となるこの世界で、甲殻類の頂点に立つ最強のカニを目指して戦う……。それが『カニノケンカ』! こんなゲーム、ほかにありませんよ!!
というわけで、今回はインディーゲーム好きの間で有名な海鮮ゲームの帝王・カラッパゲームスの最新作『カニノケンカ』の話をしたいと思います。前作も非常に個性的な作品でしたが、海が舞台のゲームということで少々水位が高い……じゃなかった操作の敷居が高いところもあったのですが、本作はルールも操作もわかりやすくて爽快! 個人的にも、今までの作品のなかで一番好きですね。
スティック2本をカニのハサミに見立てて動かすバトルは、なんとなく戦っているだけでも直感的に理解できます。移動も半分オートのようなもので、行きたい方向にカーソルを入れると自動的に移動してくれるので攻撃や防御に集中しやすいのもよし!
必殺技のような“スキル”など、少し特殊な操作を必要とする行動もあるのですが、丁寧なチュートリアルがあるので悩む必要はありません。トレーニングモードもあるので、まだ自分がカニになりきれなくても好きなだけ練習できます。もちろん、さっさと実戦に挑んで試してみるのもアリです。考えるより先にハサミを動かしましょう。
基本は1対1のタイマンで最大でも2対2のバトルと、同時に登場するカニがそこまで多くないので集中して戦えるのも好きなところ。巨大なカニ同士が戦う姿は、さながら怪獣大決戦です! しかも、なぜかこの世界のカニは刀や銃といった近代兵器を使いこなせます。落ちてる魚をつかんで武器にすることも可能。我々が想像する甲殻類の戦いとは違って、常軌を逸した画面の派手さに戸惑うかもしれません。おそらくスクリーンショットを見ただけでは、何が何だかわからないのではないでしょうか?
しかし、これが驚くことにただの一発ネタや色物なんかじゃないんですよ。どの武器を、どのカニに装備させるのか。実際の試合でどう動くのか。何も考えず大雑把に戦っても楽しめますが、しっかりとカニならではの駆け引きを考えて戦う楽しさがあります。
もちろん、ルール自体は相手をボッコボコにしてひっくり返せば勝ちというシンプルなもの。ひっくり返して、相手が3秒間起き上がれなければこちらの勝利。逆にひっくり返されて3秒間起き上がれなければ敗北になるというわかりやすさなので、誰でもすぐに理解できます。
ひっくり返されてもパンチボタンを連打すれば起き上がれるので、一度や二度ひっくり返されたくらいでは負けません。しかし、何度もひっくり返されるか、名前の近くにある%の数字(体力のようなもの)が100%を超えて危険な領域になると起き上がりにくくなります。
要は、相手をボッコボコにして%を上げれば上げるほど勝ちやすくなるということ。逆にこちらは%の数字が上がらないように先手必勝でボコるか、ガードを駆使して立ち回ることが重要です。
人間が戦う対戦格闘アクションとはまったく違うルールですし、壁走りやジェットを駆使して縦横無尽に飛び回るカニ同士のケンカは、これまでに見たことがない光景。対戦ゲームの常識がひっくり返されるような体験ですが、単純に熱いので対戦ゲーム好きや格闘ゲーム好きも遊んで欲しいですね。Switch版が発売されれば、対戦人口も増えて一気にカニブームが来るかも?
カニをキョウカして自分好みにカスタマイズ!
このゲームは、ただカニが戦うだけではありません。むしろ、戦う前から勝負は始まっています。とくに重要なのが“キョウカ”。本作ではステージをクリアするとファイトマネーが手に入り、これを消費することでカニを“キョウカ”してレベルアップできます。パンチの強さからウデを振る速さに移動速度まで、どんなパラメータを上げてキョウカするのかはプレイヤーしだい。長所を伸ばすか短所を補うのか……よく考えて育てましょう。
なお、ファイトマネーがあれば“ショップ”で新たなカニや武器を購入できます。自分に合ったカニを選び、そのカニを活かせる武器を選ぶのが勝利のカニ。ではなくて、勝利のカギ。とくに、武器は近接武器や飛び道具から両手持ちの武器まで種類が豊富です。ピストルを持って飛び道具をちらつかせつつ、カニ=カタを気取って直接殴るもよし。ビームセイバーをブンブン言わせて、火力で押し切るも良し!
個人的には操作にクセがあるものの、フィールドを自由自在に飛び回れる“ジェット”がお気に入り。リングアウトがあるステージで使うと自分から飛び出しちゃうので危険ですが、使っていて楽しいんですよ。最初のエリアでロブスターが装備してきたのを見たときに惚れました。「ロブスターはロケットブースターの略じゃない!」と、1人で突っ込んでしまったくらい好き。
武器やカニは“キャンペーンモード”を進めると増えていくのですが、どうしても敵に勝てない……と言う人でもサポートしてくれるので安心です。敵に敗北すると“航空支援”を呼んで、相手にダメージを与えた状態から始められます。
それでも勝てないという人は、カニカニ飯店のボス戦でファイトマネーを稼ぐのがオススメです。フィールドが狭くて相手を押し出しやすく、適当にハサミを振っているだけでもダメージが通りやすいので、リーチの長い武器でボコボコにしてお金を稼げます。お金を稼いだらキョウカしてリベンジ!
オンライン対戦やVtuber向けの機能も完備!
キャンペーンモードを1人で遊ぶのも良いのですが、やはり、よく出来た対戦海鮮ゲームなだけに対戦したいという層もいるでしょう。そんな人向けに、オンライン、オフライン両対応の対戦機能がついているのもうれしいところ。
個人的には、オフラインで楽しく笑いながら遊ぶのに向いていると思います。パーティゲーム的な楽しさがあるので、家にこもりがちな昨今。家族と一緒に気分転換で遊ぶのも良さげですね。もちろん、仲の良い友人や全国のカニたちとオンラインで遊ぶのも楽しいと思います。Switch版で対戦人口が増えるといいな……。
ちなみにSwitch版は未確認なのですが、PC版なら3Dキャラクターを共有するプラットフォーム“VRoid Hub”との連携機能が搭載されています。この機能を使うと、自分が作ったオリジナルアバターを甲羅に乗せて対戦相手にアピールすることができるんですよ。オンラインで遊ぶ時や、Vtuberとして実況するときにもうってつけです。
Vtuberになって実況したい人は、自分のアバターをアピールするチャンス! ゲームがとても特徴的なだけに、かなり注目度があるのではないでしょうか。『カニノケンカ』の素晴らしさと、自分のアバターのカワイさを世間に見せつけちゃいましょう!
見た目はイロモノ(?)、中身はガチ。夏らしさあふれる涼しい見た目でワイワイ楽しめる『カニノケンカ』。ちょっと変わった対戦ゲームがやってみたい人は、ぜひ遊んでみてください。ただし、なぜかプレイしたあとにカニが食べたくなったとしても責任は持てません!
(c)Calappa Games LLC.
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