『イヴの時間』吉浦康裕氏の新作アニメ映画『アイの歌声を聴かせて』製作が決定
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長編オリジナルアニメーション映画『アイの歌声を聴かせて』の製作が決定! 『サカサマのパテマ』で文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞、『イヴの時間』で東京国際アニメフェアOVA 部門優秀作品賞を獲得した吉浦康裕氏が原作・監督・脚本を務め、2021年に全国ロードショーします。
以下、リリース原文を掲載します。
『∀ガンダム』『コードギアス 復活のルルーシュ』『ルパン三世 PART5』の大河内一楼が共同脚本を手掛け、間もなく公開される『海辺のエトランゼ』原作者で漫画家・紀伊カンナがキャラクター原案を担当。
『ワンパンマン』『斉木楠雄のΨ難』『食戟のソーマ』のJ.C.STAFF がアニメーション制作、『のだめカンタービレ』『ハチミツとクローバー』の島村秀一が総作画監督を務める、最高のスタッフが集結します!
歌が大好きな主人公が歌う楽曲にのせた特報第1 弾が完成し、メインキャラクター6人が描かれたキービジュアルと共に解禁いたします。令和を担う吉浦監督をはじめ、制作スタッフのコメントも到着しました。
制作スタッフコメント
原作・監督・脚本=吉浦康裕
「どうせ映画を見るなら楽しいものが見たい」
昔ある人に言われたこの言葉が、今でも胸に刺さっています。
楽しい映画を創る。当たり前なことのようで、でも言葉にすると少し照れがあって。たぶん、その本質は簡単じゃないけれど、何よりも大切なこととして心に刻まれました。たとえ楽しさが人それぞれだったとしても、それでも沢山の人が楽しいと思える映画を創ろう。そしてその楽しさは、何よりも自分自身の内から湧き出てくるものを信じよう。
こうして、今まで生きてきた中で、心の底から楽しいと思えた瞬間を思い出しながら物語を描き始めました。これが本作『アイの歌声を聴かせて』のスタート地点です。この映画には色んなキャラクターが登場します。みんなちょっとだけクセがあって、それぞれに悩みを抱えている等身大の高校生です。もしそんな彼女らに、日常の斜め上を行く出来事が降りかかったら? きっと驚いて、戸惑って、笑って、泣いて。そして気が付くと、日常が少しだけ楽しく前向きになっている……そんな映画にしようと思っています。
スタッフ一同、『アイの歌声を聴かせて』を楽しさと驚きに満ちた映画にするため、日々制作に励んでいます。皆様にお届けできるその日を楽しみにしつつ、全スタッフを代表して。
吉浦康裕
<プロフィール>
吉浦康裕 よしうら・やすひろ/アニメーション監督。大学在学中からアニメーション制作をはじめ、卒業後に個人制作アニメ『ペイル・コクーン』を発表。
以後、精力的に制作活動を行ない、2008年にオリジナルアニメ『イヴの時間』で監督デビュー。以後は主にオリジナル作品の原作・監督をつとめる。
代表作は劇場アニメーション『イヴの時間 劇場版』(原作・監督・脚本)、劇場アニメーション『サカサマのパテマ』(原作・監督・脚本)、『アルモニ』(原作・監督・脚本)、『機動警察パトレイバーREBOOT』(監督・共同脚本)など。
脚本=大河内一楼
――本作への参加が決まった時のご感想をお教えください。
吉浦監督とは別企画ですれ違ってしまっていたので、声をかけていただいて本当に嬉しかったのを覚えています。実際に仕事をしてみて、理知的でありつつも、エモ-ショナルなこだわりがあり、新しい世代の監督が出てきたなと感じました。新しいアイデアと風を感じる、鮮度の高い映画になっていると思います。
――脚本に込めた思いや 特にこだわられた点、考案時のエピソードなどあればお教えください。
この作品は歌が多く出てくるのですが、そこは一時的に脚本から手離れする感じがあって、イメージするのに苦労しました。でも実際に形になって歌と演出がほどこされたフィルムは想像の何十倍も楽しかったです。この作品に関われて、よかったです!
――『アイの歌声を聴かせて』への意気込みや、お客さまへのメッセージをお願いします。
映画館を出たあとに、空を見上げたくなるような映画になっていると思います。最近下を向きがちな人、心が窮屈になってる人に見てもらえたら、とても嬉しいです。
<プロフィール>
大河内一楼 おおこうち・いちろう/脚本家。フリーライターを経て、1999年に『∀ガンダム』でアニメ脚本家デビュー。2001年に『機動天使エンジェリックレイヤー』、2002年に『OVERMAN キングゲイナー』でシリーズ構成をつとめて以来、多くの人気作でシリーズ構成・脚本を務める。
代表作は『コードギアス 反逆のルルーシュ』シリーズ(ストーリー原案・シリーズ構成・脚本)、『ルパン三世 PART5』(シリーズ構成・脚本)、劇場アニメーション『ベルセルク 黄金時代篇』シリーズ(脚本)など。
キャラクター原案=紀伊カンナ
――本作への参加が決まった時のご感想をお教えください。
お話を頂いた時点で、吉浦監督の作品も観ており、脚本が大河内さんだと伺っていたのでその時点でお受けするつもりでした、その後に準備中の脚本を読ませて頂いて、是非正式に参加させてほしいとお伝えしました。
打ち合わせの際の監督は少し緊張されている感じでしたが、作中の説明やデザインに関するディスカッション中は本当に楽しそうにニコニコお話されるので、少年のような人だなと思いました。発注や要望意図は簡潔で分かりやすく、こちらの提案に対しても柔軟でした、自分はのびのびと作業ができました。
――キャラクターデザインに込めた思いや考案時のエピソードなどあればお教えください。
最初に監督から頂いた発注は普遍的なキャラクター像だったので、それと脚本を読んで得た自分なりのイメージを合わせて描いたメイン5 人のラフデザインを最初の打ち合わせに持っていきました、それを見ながら監督のイメージや方向性を確認しました。
作品のテーマ自体が乗りやすいように要素をなるべくシンプルに、お客さんからちょっとイイやつ、可愛い子と思ってもらえる様にチャームを強めました。その他メインの5 人だけでなく周りの大人達や衣装などかなり広く任せてもらえて私自身は楽しく作業させてもらっていたのですが、内心ではさほど知名度も実績も無い作家にここまで任せるなんて凄いプロジェクトだなぁと思っていました。
――『アイの歌声を聴かせて』への意気込みや、お客さまへのメッセージをお願いします。
脚本やコンテを読んだ際に、吉浦監督が良い意味で今までとは違う「王道」をやろうとしているのが伝わってきてワクワクしました、監督自身の持つコミカルでキュートな要素と大河内さんの持つゆるぎない安心感が合わさった、楽しくて可愛くて、ちょっと切ない愛に溢れた作品になっていると思います。そんな作品に自分も参加できたことを純粋に嬉しく思います。
手を離れた今、自分もひとりの観客として上映を楽しみに思っています。これを読んでくださっているみなさまも是非、劇場にてご覧ください。
<プロフィール>
紀伊カンナ きい・かんな/漫画家・イラストレーター。2010年に『空色パンデミック』(本田誠・著/ファミ通文庫)の挿絵でイラストレーターデビュー。2013年に『海辺のエトランゼ』(祥伝社)で漫画家デビュー。2020年9月には『海辺のエトランゼ』が劇場アニメーションとして公開され、キャラクターデザインも務めている。
代表作は『春風のエトランゼ』(祥伝社)、『雪の下のクオリア』(大洋図書)、『魔法が使えなくても』(祥伝社)。
総作画監督・キャラクターデザイン=島村秀一
――本作への参加が決まった時のご感想をお教えください。
オリジナルの劇場作品にメインで参加するのが初めてだったのですごく不安はありましたがなかなか無い機会なので頑張ろうと思いお受けしました。吉浦監督に初めてお会いした時の印象はすごく若く見えたので驚きました。
あと、すごく、ものすごく! 真面目な方だなと思いました。1200カットもあるのに毎日監督の手元にはほとんどカットがない! 自分の所で止めたら他の作業者の時間がもったいないという考えで、思ってもなかなか実行できないのが普通なんですが……本当にスゴイ。
――制作現場の雰囲気や監督とのエピソードなどあればお教えください。
今作品デジタルを得意とする監督というのもあり、とにかく色々な作り方において自分が今までやってきた事と違いましてかなり緊張していました。キャラクター設定に入る前にすでに絵コンテは完成しており、なおかつセリフやBGM まで仮とは思えない完成度で入ってました。
場面作りのレイアウトも膨大な量の資料と取材により細かくつくられていて、アニメーターに芝居に集中してもらいたいのでなるべく他の負担を減らしたいという監督の思いを聞きました。なので世界観やキャラクターの性格が凄くわかりやすく、後は絵を乗せるだけとは言い過ぎかもしれませんが、そのくらい骨となる部分はガッチリ完成してました。びっくりです。
実作業はコロナの影響で早々と自宅作業に切り替わってしまったため、これまでのような直接のやり取りはできなくなりましたが、各カットの1枚1枚に細かな指示と説明が入っているので十分問題ないと思ってます。自分がこだわってるポイントはとにかく。監督のイメージに少しでも近づける!
という事です。
――『アイの歌声を聴かせて』への意気込みや、お客さまへのメッセージをお願いします。
最初に絵コンテを読ませて頂いた時に感じた、面白い! という気持ちを観る方に更に、面白い!! と感じてもらえるように頑張っております。監督と打ち合わせ時に、自分もこんな青春時代送りたかった、と話しました。観た人の心に残る暖かい気持ちになってもらえる作品になればと思います。
<プロフィール>
島村秀一 しまむら・ひでかず/アニメーター。1984年に『よろしくメカドック』で動画デビュー。1989年に劇場アニメーション『孔雀王2 幻影城』で作画監督補をつとめたのち、1994年にOTVシリーズ『メタルファイターMIKU』の作画監督を経て、1996年にTVアニメーション『セイバーマリオネットJ』のキャラクターデザインを手がける。
代表作は劇場アニメーション『コードギアス 亡国のアキト』(総作画監督)、TVアニメーション『のだめカンタービレ』シリーズ(キャラクターデザイン)、『ハチミツとクローバー』シリーズ(キャラクターデザイン)など。
©吉浦康裕・ BNArts /アイ歌製作委員会
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