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『グリムエコーズ』第二部直前特集:“漂流者”、そして“真なる漂流者”とは?(ネタバレあり)

そみん
公開日時

 スクウェア・エニックスのiOS/Android用アプリ『グリムエコーズ』でメインクエスト第二部の公開が迫っています。

 第二部をより楽しむため、今後の物語のキーワードとなる“漂流者”について紹介していきます。かなりネタバレを含みますので、第一部を未クリアの方はご注意を!

第一部に登場した“漂流者”まとめ

 “漂流者”とは、メルヘンに生じた歪みにより、≪虚無の回廊≫を伝って別のメルヘンに流れ着いた存在。作中では、ボイドによって歪みが生じたメルヘンにはよく観測される現象だと語られている。

 本来所属すべきメルヘンから外れ、別のメルヘンで物語を紡ぎ続ける“漂流者”たち。第一部に登場した“漂流者”、および“漂流者”とおぼしき人物たちをまとめていく。

 なかでも“真なる漂流者”と呼ばれたウィズについては、第二部でどうなるか気になるところだ。

ヨリンゲルとチェシャ猫

 “迷える子供たちのメルヘン”に登場したヨリンゲルとチェシャ猫はいずれも“漂流者”。もともとは自分の物語に関連したメルヘンで暮らしていたが、『ヘンゼルとグレーテル』を中心とした“迷える子供たちのメルヘン”へと流れ着いてしまった。

 なお、“交われぬ獣たちのメルヘン”出身であるヨリンゲルが“漂流者”となった経緯は、第一部最終章で語られている。そこで鳥かごの魔女を倒した際、魔女ともどもメルヘンの歪みに飲み込まれてしまったのだった。

長靴をはいた猫

 “忘れられた流星のメルヘン”に登場した長靴をはいた猫は、若いころ森を歩いてたら見知らぬ場所(別メルヘン)に迷い込み、そこで闘技場に参加したことがあった。

 幸い、長靴をはいた猫ははすぐに自分の世界に戻れたので、夢の出来事だと思い込んでいたようだが、これも一種の“漂流者”と言えるだろう。

 また、そもそも長靴をはいた猫は他のメルヘンからやってきた存在で、“漂流者”でもある。

ドロシー

 “遥かなる願いのメルヘン”で冒険をすることになるドロシーも“漂流者”の1人。彼女の場合はカカトを三回打ち鳴らすとどこへでも飛んでいける魔法の“銀の靴”を使うことで別メルヘンへと飛ばされてしまった。

不思議の国のメルヘンの住民たち

 “不思議の国”では、かつてアリスによって、ハートの女王や三月ウサギ、眠りネズミや代用ウミガメ、チェシャ猫らが“漂流者”となったことが明かされる。物語の発端は20年前で、アリスが発言したボイドが『不思議の国』を蹂躙し、破壊し、新しい世界を構築しようとしたことがあった。

 その過程で、『不思議の国』の住民の半数以上が“漂流者”となり、行方不明になったのだった。

ファントム

 “北の都”では、ファントムが本来いたメルヘンから“虚無の回廊”へと飛ばされ、そこでキルケゴールとパンドラに救われたことが語られる。ファントムもまた、“漂流者”だったのである。

ナナシ

 さまざまなメルヘンに現れ、エルたちにメダルを要求してくるカカシのような姿のナナシ。

 ナナシはエルたちにしか姿や声が届かない不思議な存在で、ジブリールも「いえ、こちらにも該当する記録は見当たりません。もしかするとボイド消滅に伴い、新たにこのメルヘンに生まれた方なのかもしれません。」とカカシの正体はがわからないようだった。

 また、別の場所でジブリールは、ナナシはずっと昔のメルヘンにいた“漂流者”の可能性が高いと推測している。

 ちなみにナナシがメダルを飲み込んで記憶を取り戻す際は、「クリクリクリクリ…、クラララララララァ~~!!」「クリック、クラァック」という奇声をあげるが、邂逅イベントで泉の女神アルマがオーロラ姫の記憶を取り戻させる際には「クリクリクリクリ…、クラァァァク!」と、カカシと類似した呪文を唱えている。

 そんなナナシの正体は、すべてのメダル収集イベントを最後まで見ると、図書館で明らかになる。

 その正体は、今の“交われぬ獣たちのメルヘン”ではないもっと違う世界の赤ずきん。彼女は何者か(あの方)によって“漂流者”となり、さまざまな人たちの物語の結末を見持ってきたのだった。

●ナナシ
 フヒヒ…。ほらね。また会えた。

 “わたし”は強くて賢い子だから、ちゃんとわかってたよ…。

●エル
 ナナシ…。いったい、どうして“図書館”に……。

●ナナシ
 ……そうか、ここが「あの方」の言っていた“図書館”なんだね…。

●エル
 あの方?

●ナナシ
 うん。“わたし”をナナシに導いた方…。

 “わたし”はナナシとして、世界をずっと見守り続けてきた…。

 歪みから現れる怪物を追い払い、虚無に落ちた魂を鎮めたり……。

●スカーレット
 それって、まるで…あたしたちがやってることとおなじ?

●ウィズ
 それじゃあ、君は『空白の書』の持ち主だったのか…?

●ナナシ
 『空白の書』……。ううん、違うよ。

 だって、“わたし”には与えられた「運命」があるから。

 お使いに行って、オオカミに食べられて…、猟師さんに助けられる「運命」の、女の子…。

●スカーレット
 ウソ…。その姿って……。

●エル
 ナナシが…赤ずきんになった…?

●ウィズ
 オレたちの知ってる赤ずきんちゃんとは違うみたいだけど…。

●ジブリール
 もしやあなたは、古の時代の「赤ずきん」さんなのでは…?

●スカーレット
 それじゃあ、この子ももともとは「交われぬ獣たちのメルヘン」にいた…。

●ナナシだった赤ずきん
 違うよ。わたしがもともといたのはもっと違う世界。

 わたしのいた世界の本が、この“図書館”にいまもあるのかは、わからないけど…。

●ジブリール
 ……あなたは、“図書館”のことも知っているのですか?

 なぜ、なぜです。いったいナナシさんとはなんなのですか。

 なぜそれを、わたしは知らないのですか…。

●ナナシだった赤ずきん
 ごめんね。わたしにも、詳しいことはよくわからないんだ…。

 わたしはただ、「あの方」に導かれただけだから…。

●ジブリール
 あの方?

●ナナシだった赤ずきん
 …“漂流者”になって、わたしはずっと世界を流転し続けていた。

 いろんな人たちの結末を見届けて、そのたびになにもできなくて…。

 やがて世界とのつながりも薄れていって、自分が誰なのかもわからなくなった…。

 そんなときにね、「あの方」が導いて、教えてくれたの。

 世界を見守る力を、わたしに与える…。

 誰にも見えなくなるけど、いずれ誰かがわたしを見つけてくれる、って…。

●エル
 いったい、誰なの? 君をナナシにしたのは。

●ナナシだった赤ずきん
 ごめん。名前は言えないんだ。そういう約束だから。

 ずっと長い間、わたしはナナシとして世界を見守ってきた。

 寂しいとは思わなかったよ。わたしが選んだことだから。

 ……でも、みんながわたしを見つけてくれた。だから、わたしは「わたし」を取り戻せた。

●スカーレット
 …ねぇ、あなたはこれからどうなるの?

●ナナシだった赤ずきん
 ……心配しないで。また見えなくなるけど、わたしはわたしのまま、近くにいるよ。

 魂は不滅。どんな暗闇が襲いかかろうとも、光を見失わなければ、きっと大丈夫…。

 わたしの魂は、未来に続いていくから…。

●ウィズ
 魂は不滅…、未来に続いてる、か……。

●ナナシだった赤ずきん
 忘れないで。みんながわたしを覚えてる限り、わたしはいつもみんなのそばにいる。

 ……この世界にいるナナシたちをよろしくね。

●エル
 あっ……。

 行っちゃった、のかな…。

●ジブリール
 ええ、おそらくは…。

●スカーレット
 ……………。

●ウィズ
 …スカーレット、平気かい?

●スカーレット
 ……大丈夫。だってあの子は言ってたもの。あの子はいつもあたしたちのそばにいる、って。

●エル
 さよなら、ナナシ。赤ずきんの運命を持った女の子。

 僕は忘れない。君のことを、絶対に忘れないよ…。

眠りの乙女(=リシュリュー/オーロラ姫)

 かつて図書館に所属し、キルケゴールやシータとともに戦っていたリシュリュー。彼女は“空白の書”を返還して、リシュリューとしての記憶を失いメルヘンの住民(オーロラ姫)に戻り、眠りの乙女として棺のなかで眠りについていた。

 彼女もまた“漂流者”として、本来の自分のメルヘンとは別のメルヘンに流れ着き、魔女が作ったお菓子の家のお菓子を食べていた(一周年邂逅イベント“女神の記憶”より)。

 そこで泉の女神アルマからリシュリューの記憶を取り戻した彼女は、14章でエルたちの窮地を救い、キルケゴールと相対することになる。

●オーロラ姫
 まったく…記憶の返還とやらが、これほど手間だとは思わなかったぞ。

 それに…。よもや、妾がナナシの真似事をやらされるとはな。

 あの者らが汝の頼みを拒絶していたら、いったいどうなっていたのやら。

●泉の女神アルマ
 心配いりません。彼らのあり方は、ナナシたちを通じて知っていました。

 すべてを話せないのは、心苦しいことですが。

●オーロラ姫
 知れば余計な苦悩を背負うことになる。

 いずれ知る日が来るとしても、それは今ではない。余計な知識は、分断を招きかねないからな。

●泉の女神アルマ
 ふふ、元「眠りの魔女」ともあろう方がお優しい。“後輩”たちのことが気がかりですか、リシュリュー。

●オーロラ姫
 もうそれは捨てた名。今の妾はオーロラ姫だ。『空白の書』はとっくにあのお人形天使に返還した。

 ……いずれ力は借りよう。だが、今は妾の“役目”を果たさねばならん。

 …『モイラの花』だ。これを使えば、例のものを用意できるはずだ。

 それまでに間に合うといいのだが…。

●泉の女神アルマ
 私も打てる手は打ちました。あとは彼らに託しましょう。

 図書館”もまた緩やかにあり方を変えつつある。

 あるいは…失われた使命を取り戻そうとしているのかもしれません。

 目覚めの刻は近い。私はそう信じています。

●オーロラ姫
 はてさて、先に目覚めるのは漆黒の絶望か。それとも黄金の希望か。

 すべては我が王子しだい…か。

泉の女神アルマ

 一周年邂逅イベント“女神の記憶”で登場した泉の女神アルマについて、ウィズは『金の斧、銀の斧』に出てくる泉の女神だと推測したが、ジブリールには該当する物語がなかった。特殊な例だが、彼女もまた“漂流者”的な存在だと言えるようだ。

 彼女自身も「私、色んなメルヘンに存在することが出来るのですが、今まで誰にも認識されずに来たものでして…。こうして面と向かってお話出来たのが久しぶりだから、ついうれしくなってしまいました。」と語っている。

 そんな彼女の正体は第一部最終章で明かされる。そもそも泉の女神アルマの元となる存在は図書館の意思を司るシステムで、司書であるジブリールよりも上位にあたる存在だった。だが、彼女の意思と図書館のシステムにズレが生じた結果、彼女は力と記憶を失って、泉の女神アルマという存在に割り当てられたのだった。

 “滅び”に立ち向かうための準備を進めていた泉の女神アルマは、使いであるチェシャ猫やオーロラ姫(リシュリュー)を仲間に加えて、キルケゴールの侵攻にも備えていたのだった。

 最終決戦を前にエルはジブリールに、自分がどうしたいのかを問いかける。そして、世界を守りたいというジブリールの気持ちに応えるように、泉の女神アルマはジブリールに“空白の書”を与えるのだった。

●ジブリール
 アルマさん…聞きたいことがあります。

 これまで、あなたはメルヘンの住民に干渉し、彼らを集めることで私たちを助けてきました。

 そして何よりは…。シータに仮の肉体を与えたこと。

 どれも、メルヘンの住民には到底出来ないことです。

 あなたは…いったい何者なのですか?

●泉の女神アルマ
 …私の事が知りたいのであれば、“図書館”の失われた記憶にアクセスしてみなさい。

●ジブリール
 …しかし、それは禁忌条項です。“図書館”のシステムがそれを許すはずが…。

●泉の女神アルマ
 それについては私の方で妨害しています。今ならば“図書館”のシステムも介入できないはず。

●ジブリール
 …………。

 ……っ! なるほど…そういうことでしたか…。

●エル
 ジブリール、女神さまのことがわかったの?

●ジブリール
 …“図書館”の最も古いシステムの一部。それが彼女の正体です。

●ウィズ
 システムの一部…!?

●ジブリール
 はい。正確に言えば、私よりも上位の存在…。“図書館”の意思を司る者…。

 本来ならば、メルヘンにいるはずもない…。そして、記録にも残っているはずの存在です。

●スカーレット
 じゃあ、どうしてそのシステムが、今は泉の女神になってるのよ…?

●泉の女神アルマ
 私の意思と“図書館”のシステムに、ズレが生じたのです。

 ゆえに、“図書館”は私を不要とし、記録ごと切り捨てられ、メルヘンの一部に組み込まれた。

●ジブリール
 その際に割り当てられたのが、泉の女神アルマ、というわけですか。

●泉の女神アルマ
 はい。そのとき、私は力と記憶を失いましたが、ゆっくりと、時間を掛けて取り戻しました。

 そして、いつか来る“滅び”という脅威に備えて…。今日まで準備を進めてきたのです。

 全ては、このメルヘンを守るために。

●エル
 …ずっと、ひとりで?

●泉の女神アルマ
 途中までは。彼女が…オーロラ姫が現れてからは共に行動しました。

●ジブリール
 …まさか、彼女にリシュリューとしての記憶を取り戻させたのも…?

●泉の女神アルマ
 はい、私です。彼女がメルヘンに還る前に、そういう契約を交わしていました。

 共に“滅び”と戦うことを条件に、リシュリューとしての記憶を返還する、と。

 もっとも、返還も簡単ではありませんでしたが…。あなたがたのおかげで、それもなんとかなりました。

●ジブリール
 それも、メルヘンを守るため…たしかに、あなたは“図書館”のシステムとは違うようですね。

●泉の女神アルマ
 ええ。そして今、あなたもそうなりつつある。…違いますか?

●ジブリール
 ……それは、どういう意味ですか?

●泉の女神アルマ
 あなたも、もうわかっているはずです。自分の意思が、“図書館”とは異なることを。

●ジブリール
 …私に、意思などありません。

●エル
 …っ、そんなことはない!

●ジブリール 
 …エルさん?

●エル
 ジブリールは何度も僕たちを守ろうとしてくれた…。導いてきてくれたじゃないか。

●スカーレット
 そうよ、さっきだって“図書館”に逆らって、あたしたちに情報をくれたじゃない。

●ウィズ
 そうだね。あれが意思じゃなかったら、なんなんだって話さ。

●エル
 ジブリールには、ジブリールの意思があるよ。難しくない、自分の胸に手を当ててみればいい…。

●ジブリール
 自分の胸に、手を…。

●エル
 …教えて、ジブリールはどうしたい?

●ジブリール
 私は……。

 ……私は、この世界を守りたい。

 みなさんが住むこの世界を、守りたいです。

●泉の女神アルマ
 …その言葉を待ってましたよ、ジブリール。今のあなたにこそ、この書はふさわしい。

●ジブリール
 それは…『空白の書』…! どうしてそれを私に…?

●泉の女神アルマ
 『空白の書』とは、物語の枠組みから外れ、らの意思で行動することを決めた者の証。

 あなたたちは選択できる。安住の地を離れ、荒野で生きることを。

 あなたたちは選択できる。永遠の安らぎを捨て、苦難に満ちた未来を選ぶことを。

 そして、今あなたは選択した。

 他者のために自らを犠牲にすることを。己の正義を貫き、罪人となることを。

 それはまさしく、『空白の書』の持ち主となる者の素質。

 これで、こちらの準備は整いました。後はあなたがたの心の準備だけです。

 それが出来たのなら、私に声をかけてください。

 ちなみに一周年邂逅イベント“女神の記憶”では反則級の女神の力を垣間見せているほか、ホットケーキが大好きな描写がされており、兄弟作の『グリムノーツ』のとある女神を想起させる部分もある。

真なる漂流者“ウィズ”

 “シータの思い出、ウィズの記憶”では、ウィズが自分の記憶の一部を取り戻したことが判明する。

 どうやら『シンデレラ』の物語と関係がある人物ではありながら、“忘れられた流星のメルヘン”の出身でないことは確信できているようだ。

 “シータの思い出、ウィズの記憶”で町娘が「そんなことないわ。あなたが手を差し伸べてくれたから私は勇気を出して、前に進むことができたの。だから…本当にありがとう。私を灰かぶりの暮らしから連れ出してくれて。これからは私も、素敵な未来を夢見るように努力してみるわ…!」とウィズに礼を述べた際にウィズが反応を示したこと、ウィズの外見的な特徴(髪の色など)、『代役』に『魔女』。『シンデレラ』に『未来』という言葉をかんがみると、その正体も見えてくるかもしれないが……。

 なお、第一部最終章では“真なる漂流者”であるウィズの存在をもって、エルたちは虚無の果てにいるハデス・グランディのもとへたどり着くことができた。

 その際、チェシャ猫からは「…虚無の果てへ進む資格を持つのは、帰る場所を失った“真なる漂流者”のみだ。」という言葉があるため、自分の帰るべき場所(=メルヘン)を失った、もしくは帰れなくなってしまった者が“真なる漂流者”と呼ばれるようだ。

 そういう意味では、自分の故郷を自ら滅ぼしてしまったキルケゴール、自分の故郷を失っているオーロラ姫(リシュリュー)も“真なる漂流者”と呼べるのかもしれない。

●ジブリール
 …なるほど。あなたもついに、自分の過去にたどり着いたのですね。

●ウィズ
 うん。全てではないけどね…。

 『代役』に『魔女』。『シンデレラ』に『未来』……。そういう言葉が、どうしてか妙に懐かしかったんだ。

 だけど同時に確信したよ。オレの故郷は『忘れられた流星のメルヘン』じゃない。

 …じゃあ、オレの故郷はどこなんだ? どうしてオレは、シンデレラを見ると懐かしくなる…?

●ジブリール
……。

●ウィズ
 教えてくれるか、ジブリール。そもそもオレのいたメルヘンは、今も本当にあるのかい?

●ジブリール
 …その口ぶりから察するに、すでにご自身の中で、答えにたどり着いているのでは?

●ウィズ
 いや、わからないさ。だから答えを聞いているんだ。

●ジブリール
 そうですか…。では、私もお答えできません。

 答えはどうか、あなた自身の手で導き出してください。

●ウィズ
 …そうか。まあ、そんなところだろうと思ったよ。

 話を聞いてくれてありがとう。おかげで少しだけ、すっきりしたよ。

●ジブリール
 もうよろしいのですか?他にも確かめておきたいことは……。

●ウィズ
 聞いたって、きっと君には答えられないよ。

●ジブリール
 それは……すみません。

●ウィズ
 …なるほどね。シータさんがお節介って言うわけだ。

 そうだ。オレが記憶を取り戻したこと、エルくんたちには、黙っていてくれるかな?

●ジブリール
 それは…。かまいませんが、それでいいのですか?

●ウィズ
 いいんだよ、もう。

<回想>
●ウィズ
 自分自身が何者かなんて、オレだってわかっていないのに…。

●エル
 何言ってるのさ。ウィズはウィズでしょ?

 僕たちの大切な仲間で、友達だよ。

<回想終了>
●ウィズ
 …昔のことなんて関係ない。オレはウィズ、らしいからね。

●ジブリール
 …私は≪虚無の回廊≫に迷いこんだ魂をサルベージし『空白の書』を与えたに過ぎません。

 ですが、『空白の書』の持ち主として私が感知したということは、あなたもまた……。

 …いずれにせよ、それぞれの過去と進むべき未来は、彼ら自身が決めるべきもの。

 『真なる漂流者』よ……あなたがやがて、望む未来に辿りつけることを願っています。

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グリムエコーズ

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応端末: iOS
  • ジャンル: RPG
  • 配信日: 2019年3月28日
  • 価格: 基本無料/アイテム課金

グリムエコーズ

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応端末: Android
  • ジャンル: RPG
  • 発売日: 2019年3月28日
  • 定価: 基本無料/アイテム課金

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