【おすすめDLゲーム】『イヌワシ』は遊びやすく読みやすいアドベンチャーを低価格で楽しめる良作

kbj
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 ダウンロード用ゲームから佳作・良作を紹介する“おすすめDLゲーム”連載。今回はPC/Nintendo Switch/PS4で配信されている『イヌワシ~うらぶれ探偵とお嬢様刑事の池袋事件ファイル~』を紹介します。

 本作は、スマートフォン用タイトルとして配信されていたものを移植したタイトル。池袋で活動する探偵と、思念を読める特殊能力を持つ刑事が事件を解決していくアドベンチャーゲームです。

 アプリで配信された時から評判がよかったので気になっていたのですが、アプリで長文を読むのが苦手なので、遊べていませんでした。

 ある日、ストアの新作を眺めていると見覚えのあるタイトルが並んでいたわけです。概要を読むや、やはりおもしろそうだと思ってプレイ。週末を使って一気に楽しんだので、その内容を紹介していきます。

 なお、物語上のネタバレはないので、ご安心を。

遊びやすく物語に集中しやすいシステム

 プレイヤーは物語中に出る、選択肢を選んだり、アクションシーンをこなりしたりしながら、物語を進めていきます。

 適した選択肢を選ぶ、アクションシーンを成功させることで星マークがたまっていき、その数に応じてエンディングが変化します。

 ……わかりやすい! このシンプルさが本作の特徴。正解の選択を選ぶことは、テキストをちゃんと読んでいれば難しくないです。アクションは適したタイミングで止めるというもので明確。わかりやすいため、キャラとともに物語を進めていく楽しさを阻害しないのです。

 本編エピソードのエンディングは3種類あるのですが、ベストエンディングを迎える条件はゆるめ。アクションシーンで最高スコアを出さなくても到達できるため、アクションが苦手な人でもたどり着けます。

 元々アプリということもあってか、ゲームはかなり細かく章立てされています。そのため、星マークを獲得できなかったとしても、やり直しは容易。ここもうれしい要素ですね。

エイジとヒナに加えて脇を固めるキャラも魅力的

 物語の中心として描かれるのは、探偵の狗神エイジと、思念を読む特殊能力を持った刑事の鷲宮ヒナ。熱く単純な性格のようで、一歩引けるエイジと、カワイらしい見た目ながら仕事になると周りが見えなくなることもあるヒナのコンビが、なかなかいいバランス。

 エイジには昔の相棒を、ヒナはエイジの相棒であった兄の死を追うという共通点があります。性格や考え方こそ違うものの、同じ目的のために行動をともにする……バディもののツボでいろいろなところでニヤニヤしてしまいました。

 他にも主な登場人物として、池袋の情報に詳しい執事喫茶の美馬ハルカや、天才ハッカーの狐塚チヒロ、精神科医の龍谷寺アキヒコ、監視官の鮎川レイコがいます。

 お気づきのように、キャラの名前に生物の名称が入っています。ゲームに限らず、ドラマやマンガで登場キャラが増えすぎて、物語を追うのが大変になったこと……ありませんか? 自分はわりとあります。それにもかかわらず、本作はキャラは一発で覚えられました。ちゃんと個性と役割があるうえに、名前に特徴があるからです。覚えやすい名称って大事ですね。

 また、どのキャラもいい部分だけでなく、ちょっとダメなところや弱いところを描いているのもポイント。そのうえで見せ場が用意されているので、物語を進めていくうえで気に入ったキャラが見つかるかと。

 好きなのはハルカとチヒロですね。別にペアを組んで動いているわけではないのですが、ハルカを意識するチヒロに対して、彼をいなしつつもしっかり見ているハルカがツボですわ。

ボリュームたっぷりのAVGを1500円で楽しめる

 コンシューマ版では、7つの本編と10つのサイドエピソードを楽しめます。本編は、池袋でいま起きている事件の解決に加えて、過去に2人の周りで起きた出来事を描いています。

 事件を解決していく中で見えてくるさまざまな真実。バラバラの点が線で結ばれていくと、先が気になってドンドン読みたくなるのです。

 また、サイドエピソードも地味に評価ポイント。よくあるのは、本編のキャラの別の一面が描かれるとか、エピソードの裏側を描く……だと思うのですが、本作ではまったく違ったエピソードを楽しめます。サイドエピソードだけのキャラが登場しますし、オリジナルの衣装やイベントシーンまであるのです。

 公式サイトの謳い文句は“30時間以上遊べる大ボリュームなストーリー”とあります。プレイヤーの読むスピードによりますが、ボリュームは確かにかなりのものでした。

 それでいて価格は1500円!

 開発を担当したオレンジは、『探偵 神宮寺三郎』シリーズを手がけたスタッフが在席しているとのこと。しっかりとしたアドベンチャーゲームを作ってきたからこそ、この価格でこのクオリティを実現しているわけです。

 難しいシステムを用意し、予想もしないような仕掛けやどんでん返しが起こるような大作アドベンチャーゲームももちろんいいのですが、低価格で遊びやすく、でもちゃんと楽しめるアドベンチャーゲームだって悪くない、むしろいいと思います。だから土日に夢中でプレイしたわけですし、“おすすめDLゲーム”で紹介しているわけです。

 先ほど記したように、章が細かくわかれているので、キリのいいところで止めるのは容易ですし、「今日は1エピソード読もう!」と決めて楽しむのもアリ。土日で一気に楽しむことも、1週間とかをかけてまったり浸ることもできる『イヌワシ』。“狗神探偵事務所”の面々とその仲間が池袋で待っているので、気になる人はぜひ!

(C)CYBIRD / orange

『イヌワシ~うらぶれ探偵とお嬢様刑事の池袋事件ファイル~』

  • メーカー:オレンジ
  • 対応端末:PC(Steam)
  • ジャンル:ADV
  • 配信日:2020年3月4日
  • 価格:1500円

『イヌワシ~うらぶれ探偵とお嬢様刑事の池袋事件ファイル~』

  • メーカー:オレンジ
  • 対応端末:Switch
  • ジャンル:ADV
  • 配信日:2020年3月26日
  • 価格:1500円

『イヌワシ~うらぶれ探偵とお嬢様刑事の池袋事件ファイル~』

  • メーカー:オレンジ
  • 対応端末:PS4
  • ジャンル:ADV
  • 配信日:2020年8月26日
  • 価格:1540円