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三国志って…何!? 新コンテンツも追加された『RANBU 三国志乱舞』をより楽しむための「三国志」基礎知識

うどん
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 iOS/Android用アプリ『RANBU 三国志乱舞(以下、RANBU)』は、スクウェア・エニックス初の三国志ゲーム『三国志乱舞』のオリジナル開発スタッフが贈る、スマートフォン向けのアプリ。「三国志」の世界で乱舞する美しき武将たちを操り、知略をめぐらすシミュレーションゲームです。

 この記事では、定期的なアップデートでの武将追加や、先月のバージョンアップでは『乱舞年代記』など新コンテンツも追加された本作を、より楽しんで遊ぶために押さえておきたい「三国志」の基礎知識を紹介します。

 なお、記事内で使用しているキャラクター画像やゲーム画面は、すべて『RANBU』のものを使用しています。

三国志とは?

 みなさんも一度は名前を聞いたことがあるであろう「三国志」。それは魏呉蜀の3つの国が天下を分け、相争った古代中国の戦史です。三国志をベースにした物語は数多く、日本でも横山光輝版コミック『三国志』、吉川英治版『三国志』、あるいは『蒼天航路』(原作・李學仁、作画・王欣太)など数々の作品があり、それらを目にした方も多いのではないでしょうか。

 それら既読者の方にはもう釈迦に説法、今さら説明することなどないので本コラムは読み飛ばしていただいて一行に構わん状態。本項では名前くらいは聞いたことあるよーって方でも、なんとなく三国志がわかった気になるあれこれをお話していこうかと思います!

帝国の崩壊と戦乱の始まり

 さて三国志そのものをざっくり説明すると、ときは西暦184年、古代中国の後漢帝国時代。朝廷の腐敗によって帝国は衰え、新興宗教団体・太平道による“黄巾の乱”が勃発します。中華全土を揺るがした乱は、教祖・張角の病死と官軍の反撃によってあっけなく終焉を迎えるんですが、乱をきっかけに帝国の権威は完全に失墜。そこから群雄割拠の時代が訪れ、幾多の英雄たちが世に現れます。

群雄割拠の時代と台頭する曹操

 その混乱の世で頭角を現したのが、“超世の英傑”にして“乱世の奸雄”曹操でした。『RANBU』のストーリーは、“魏伝”、“蜀伝”、“呉伝”の3つに分かれており、最初に選択できる“魏伝”は董卓との絡みから始まります。ですから、時系列的に『RANBU』の物語はこの辺りからのスタートになりますね。

 曹操は後漢帝国の皇帝を保護し、天の時を得ると中華の半ばを征服。優れた政治と戦争の手腕で覇道を突き進みますが、彼に抗う劉備は天才軍師・諸葛亮(あざなで孔明とも呼ばれますね!)を“三顧の礼”で迎え、呉の孫権と手を結んで“赤壁の戦い”で曹操の野望を挫きます。

三国の誕生と軍師・諸葛亮

 赤壁の戦いののち、天下は曹家の魏、劉家の蜀、孫家の呉と三国に分断。多くの英雄たちが志半ばで没していくなか、蜀の軍師・諸葛亮は亡き劉備の志を継いで魏の打倒と後漢帝国の復興を目指しますが、彼もまた五丈原の地に没したのでした。

  • ▲諸葛亮

三国時代の終焉

 最終的に、魏呉蜀はすべて滅び、最後に残ったのは諸葛亮のライバルであった司馬懿を祖とする司馬一族の晋でした。晋が天下統一を果たしたのは西暦280年。黄巾の乱からおよそ100年を経た長い戦乱の終焉でしたが、その晋もまたあっけなく崩壊し、再び乱世が訪れるのでした……。

 と、まとめようとしたら結局長くなってしまったので、三国時代の始まりと終わりを3行でまとめると――

・後漢帝国が崩壊して群雄割拠の時代になった
・曹操が台頭したけど劉備&孫権組が対抗して魏呉蜀の三国ができた
・結局、魏呉蜀は全部滅んで魏から生まれた晋が中華統一したけどまた滅んだ

 といったところ。祇園精舎の鐘もビートされちゃう諸行無常っぷりです。さてこの三国時代がなぜこんなに人気があるかというと、歴史書「三国志」(いわゆる正史)をもとに描かれた戦記小説「三国志演義」(いわゆる演義)が後世に大いに流行したからです。

 演義は史実7割、創作3割とも言われていますが、劉備と諸葛亮の志を軸に、曹操を敵役に配した一大スペクタクル巨編として成立。以後、中国だけでなく江戸時代以降の日本でも長く親しまれ、とくに近代では前述の横山光輝版コミック、吉川英治版小説で大きな人気を博したのでした。

英雄たちの物語

 歴史は年表で見ればただの記録ですが、主人公たりえる人物の視点があれば物語となります。とくに三国志は覇道を行く曹操、それに抗う劉備という感情移入しやすい敵役、主役が存在することが大きく、2人をとりまく豪傑、軍師、美女たちもまた魅力的だからなのだと思われます。

 なので以下では、三国志の魅力の源泉であり、歴史の主役たる英雄の魅力を大いに語る……じゃなくて、なるべく簡単にまとめてみました!

超世の英傑・曹操

  • ▲曹操

 三国時代の主役と言えば、乱世を切り拓いて魏の礎を築いた曹操です。当時の人物批評家いわく、“治世の能臣、乱世の英雄”。正史「三国志」の著者いわく、“超世の英傑”。政治、軍事に突出した天才的な手腕を持つだけでなく、従来の価値観に捕らわれない大胆な人材登用を行い、ついには最大勢力を作り上げました。

 とくに当時は儒教的な道徳観念が重んじられる社会のなかで、“唯才令(=才能さえあればどんな人材も用いる)”を打ち出したことは特筆に値します。彼は旺盛な人材収集家で、とくに宿敵・劉備の義弟、関羽を配下に加えることを熱望した逸話も有名です。

 乱世のなか、曹操は後漢皇帝をいちはやく保護して大義名分を得ると、天下無双の豪傑にして乱世の孤狼・呂布、当時最大最強勢力であった河北の名門・袁紹らライバルたちを次々撃破。旺盛な行動力で常に時代をリードし、天下の半ばまでを支配した大英雄であります。

  • ▲呂布
  • ▲袁紹

 野心的で、破天荒で、古い概念の破壊者というと、日本で言えば織田信長のイメージがあるかもしれません(近年の研究で信長が案外保守的とかそういう野暮はおいておいて)。曹操はさらに文学的素養にも優れ、数々の詩を後世に残しております。

 大陸の半ばを制した彼ですが、世に名高い“赤壁の戦い”で劉備孫権連合に敗れたことで天下統一事業は頓挫。圧倒的最大勢力を保持しながらも志半ばで病没します。しかし最終的に大陸統一を果たした晋は、彼が築いた魏から生み出された国であり、その覇道が天下の行方を決定づけていたことは間違いありません。

●曹操はこんな人物!

・さまざまな才能に秀でた万能の天才
・歴史を常にリードし続けた覇道のカリスマ
・人材大好き。あと女も大好き

義侠の英雄・劉備

  • ▲劉備

 歴史としての三国志の主役が曹操であるならば、人の間で語られる、物語としての三国志の主役と言えるのが劉備です。彼は皇族の血を引きつつも筵(むしろ)を織る貧しい家の生まれでした。しかし黄巾の乱の折に一騎当千の豪傑・関羽、張飛と“桃園の誓い”で義兄弟の契りを結び、ともに世を正すための義勇軍を結成。乱世のなか諸国を転戦し、やがて曹操と敵対してその宿敵となります。

  • ▲関羽
  • ▲張飛

 曹操とは異なり、寄るべき土地もない小さな軍事集団に過ぎなかった劉備軍ですが、天才軍師・諸葛亮を三顧の礼で迎えたことから飛躍。孫権と同盟を結び赤壁で曹操軍を破り、ついには蜀を切り取り三国の一角を占めるようになるのです。

 彼は配下の者たちや民衆を魅了する人徳の持ち主として描かれますが、曹操と決別後は一貫して反曹操を貫いた気骨の人物でもありました。最大勢力となった曹操に対し、諸勢力はその顔色をうかがう柔弱な対応を取らざるをえないなか、劉備は徹底して反曹操の旗を掲げてその覇道に抗います。そんな劉備を人々は愛し、荊州の戦いでは居城を捨て逃げる劉備に多数の民衆が付き従ったといいます。

 曹操は小さな勢力に過ぎなかったころから、劉備を警戒し続けていました。まだ2人が決別していなかったころ、曹操は劉備を酒宴に招き「天下に英雄は君と余だけだ」と指さし劉備を動揺させたことがあります。自分ほどの才能も、軍事的勢力も持たない劉備をなぜ彼はそこまで評価したのか。曹操は、劉備のなかに自分と異なる王者の資質を見出したからかもしれません。

 いずれにせよ劉備はやがて曹操の警戒通りに反曹操の第一人者として巨大化します。しかし義弟・関羽が一時は味方であった孫権軍に討たれたことで、無謀な復讐戦を決行。夷陵の戦いで孫権軍に惨敗し、直後に病没することになりました。

  • ▲孫権

 魏の打倒と後漢帝国再興という大義を掲げながら、最後は義兄弟の敵討ちという仁義のためにすべてを捨てた姿は、任侠映画のクライマックスシーンを彷彿とさせるかもしれません。仁義を集めて大義を成そうとし、最後は仁義のために大義を捨てた、それが劉備という男の生きざまなのです。

●劉備はこんな人物!

・民衆や配下たちに慕われた人徳の持ち主
・義弟の関羽張飛、軍師・諸葛亮ら部下が凄い
・大義に生き、仁義に死す

 というわけで、劉備と曹操を軸に物語を追えばだいたいオーケーというのが三国志。もちろん他にも綺羅星のごとき英雄たちが現れ、それぞれの志を生きていきます。

 劉備亡きあと、その志を継いで孤軍奮闘しついには陣没した希代の天才軍師・諸葛亮。魏蜀とは異なる呉の天地を拓いた、孫堅・孫策・孫権の孫氏三代。ただ我欲のために生きた天下無双の豪傑・呂布。

 あるいは諸葛亮の好敵手であり、最後の勝者となった司馬懿。赤壁の戦いで曹操軍を焼き払った、美貌にして短命、炎の軍師・周瑜。劉備の義弟であり、神となって現代も祀られる関羽。

 または、悪逆非道の限りを尽くし後漢帝国を葬り去った董卓。その董卓と呂布を仲違いさせた希代の美女・貂蝉などなど。

 いずれもそれぞれに魅力あり、三国志ファンであれば必ず1人は“推し武将”がいるものです。もしまだ三国志を知らなかったのであれば、ぜひとも本作のストーリーモードにあたる“列伝”とともに曹操や劉備、孫権の物語を追いつつ、『RANBU』で推しの武将を見つけてみてはいかがでしょうか?

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RANBU 三国志乱舞

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応機種: iOS
  • ジャンル: SLG
  • 配信日: 2020年11月16日
  • 価格: 基本無料/アイテム課金

RANBU 三国志乱舞

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応機種: Android
  • ジャンル: SLG
  • 配信日: 2020年11月16日
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