第1部名場面と共に振り返る『グリムエコーズ』の魅力(ネタバレあり)

長雨
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 スクウェア・エニックスのiOS/Android用アプリ『グリムエコーズ』

 物語の舞台は、生まれた時から運命が決まっているメルヘンの世界。本作は自らの罪によって物語の理から外れて“空白の書”の持ち主となった主人公たちが、贖罪の場である図書館を拠点に世界を救うために戦うRPGです。

 “空白の書”の持ち主たちのさらなる旅を描く第2部が、9月末に幕を開けます! 今回は第1部の人気エピソードとともに、本作の魅力を振り返っていきます。物語のネタバレも含むので、ご注意ください!

罪を犯すことの持つ意味

 本作のメインキャラクターである“空白の書”の持ち主たちは、それぞれ運命を拒絶して命を絶ち切った過去があります。

 その理由はどれも罪と呼ぶにはあまりにも純粋で、切ない理由ばかりで……。

 “空白の書”の持ち主となった彼らは記憶を失いますが、冒険のなかで自分たちの大切な想いを取り戻していくことも。彼らの業を描くエピソードをご紹介します。

ほんと、あなたは優しい子なんだから……。そういうところは全然変わってない…(スカーレット)

 シンデレラが登場する“忘れられた流星のメルヘン”で出会った“空白の書”の持ち主スカーレット(声優:千本木彩花)。図書館で共に過ごすことになった主人公のエル(声優:土岐隼一)は、“悪意のないウソ”を好む彼女の言動に振り回されることに……。

 そんな仲間たちと過ごす時間も悪くないとエルが思い始めたとき、図書館の管理者・ジブルール(声優:斎藤千和)が新たな“ボイド”の出現を告げます。

 対象となるメルヘンは赤ずきんがいる“交われぬ獣たちのメルヘン”。この世界の赤ずきんは“悪魔の孫”と村人から呼ばれてイジメを受けていますが、母の言いつけを守って黙って耐えていました。

 しかし抑圧された心が“ボイド赤ずきん”を生み、村人を襲うという事件を起こしてしまいます。

 “ボイド赤ずきん”の情報を調べるなかで、この世界が自分の故郷だと思い出すスカーレット。彼女にとって赤ずきんはとても大切な存在でしたが、物語の理によって引き離され、気がつくとスカーレットは“《虚無の回廊》”にいたと言うのです。

 “ボイド赤ずきん”の話や村人たちの態度で傷つき、おばあさんの家に閉じこもってしまった赤ずきん。

 スカーレットは、彼女に「あたしたちと一緒に逃げちゃわない?」と提案します。自分を理解してくれるスカーレットの言葉に、赤ずきんも思い出せない記憶のなかにいる誰かの存在に気がついているようで……。

 これから何がしたいか聞いてもわからないと言う赤ずきんに、スカーレットは一緒に“復讐”することを提案しました。

 赤ずきんのこれまでの苦労を想えば頷いてもおかしくない発言ですが、赤ずきんは「絶対にゆるさない!」と拒否。

 スカーレットたちとの旅のなかで勇気を出して踏み出すことの大切さを知った彼女は、辛い目にあっても好きな村のために戦わなければいけないとわかったと言います。

 スカーレットは赤ずきんにウソであることを告げ、彼女の本当の願いを叶えるために“ボイド赤ずきん”を助けに向かうのでした。

 “罪のないウソ”を好むスカーレットの正体、そして赤ずきんとの関係にぜひ注目してください。

緑のこびとさんが大好きなお話の勇者の名前なんだけど、どうかな?(白雪姫)

 あることがきっかけで、過去の記憶の一部を思い出したエル。折しも新たなボイドが見つかった場所は、彼の出身地であり、白雪姫がいる“永遠なる姫たちのメルヘン”でした。

 “白雪姫の呪い”と噂される幽霊騒ぎを調べるなかで、エルたちは七人の小人・ツヴェルクや毒林檎の王妃たちと出会います。

 さらにツヴェルクたちに幽霊騒動をけしかけたのが白雪姫であること、彼女が王妃に対抗するために“不思議の国”と手を組んでいることが明らかに!

 敵となった“不思議の国”のトランプ兵の目をごまかすために若返りの薬を使った王妃は白雪姫そっくりで、エルたちはこの世界でロールシフトが起こっていることを知るのでした。

 白雪姫を助けるため、1人で“ボイド白雪姫”に立ち向かったエルは毒林檎を食べさせられて永遠の眠りにつきます。

 そこで彼が見たのは、愛する人との優しい記憶で……。

 主人公のエルの過去が語られる、優しくもちょっと切ないストーリーが展開します。



 ほかの“空白の書”の持ち主のエピソードも罪とは何なのか、本当にこの世界は正しいのかと考えさせられるものばかり。彼らが抱えている秘密は、物語本編で確かめてみてください。

絶望の先にある愛や夢、希望が込められた物語

 “空白の書”の持ち主たち以外にも、本作には魅力的なメルヘンの世界の住人たちがたくさん登場します。

 原作の物語をベースにしつつ独自の味付けが施されたメッセージ性の強いストーリーは、印象的なシーンばかり。

 そのなかでも、ファン人気が高い名場面を見て行きましょう。

私は、そなたと共に生きたいのだ!(鬼姫)

 ひょんなことから、桃太郎の関係者である鬼姫と出会ったエルたち。

 彼女はかつて桃太郎が退治した鬼の大将の娘で、彼の暗殺未遂を起こしていた人物でした。それがきっかけで、桃太郎は自分の行動が正しかったのか問う旅に出たと言います。

 エルたちの説得で桃太郎が鬼姫の想いを聞きに行く決意を固めたころ、敵の策略によって鬼姫のボイドが発現し、本物は鬼ヶ島連れ去らわれてしまいます。

 桃太郎が鬼ヶ島の鬼を引き付けるために残ってくれたおかげで、鬼姫を無事救出。

 鬼姫はエルたちに、桃太郎を殺せなかったと明かしてくれます。ある人物の助言で鬼姫はそれが愛だと知りますが、鬼と人の価値観の違いによって彼女はより苦しむことになるのです。

 “ラァァブ”の神髄を教わって自分の想いと向き合う覚悟を決めた鬼姫たちは鬼ヶ島へと戻りますが、そこには“ボイド鬼姫”に死ななければ解けない洗脳をかけられた桃太郎の姿が!

 一行が勝って桃太郎が弱ったことで、彼は鬼姫のことを思い出します。鬼姫のことを覚えているうちに葬って欲しいと望む桃太郎に、彼女は「そなたと共に生きたいのだ!」と胸のうちを明かすのでした。

 桃太郎の強さと優しさを知って彼を殺すことができなくなった鬼姫は、そのそばにいられるような強く、優しい心を持った鬼になりたいと願うようになっていたのです。


 そんな彼女の純粋な想いが、桃太郎にある奇跡を起こして……。

 愛の力の偉大さを感じるお話です。

私はアリスさんの友達でいたい! そのために、私は変わりたい!(時計ウサギ)

 かつて不思議の国では、ある人物の策略によってアリスが絶望してボイド化し、世界を壊す手前まで追い込まれたことがありました。

 “空白の書”の持ち主のシータ(声優:東山奈央)の協力で無事解決しましたが、時計ウサギはアリスが元の世界に帰れなくなってしまったことを悔やんでおり、彼女のために不思議の国再建を目指します。

 しかし彼女がどれほど頑張っても元通りの不思議の国になることはなく、友人であるアリスを救えないという絶望から“ボイド時計ウサギ”が発現したのでした。

 チェシャ猫の協力を得て、本物の時計ウサギを捕まえたエルたち。彼らと行動を共にするうちに時計ウサギは自分のやりたいことを自覚して、“ボイド時計ウサギ”のもとに乗り込みます。

 そこでは“ボイド時計ウサギ”が、でたらめな裁判で帽子屋ハッタを裁こうとしていました。危機的状況にも動じることない帽子屋ハッタに、苛立ちを募らせる“ボイド時計うさぎ”。

 彼女が強硬手段に出ようとしたところに本物の時計ウサギが駆けつけ、自分の本当の気持ちを主張して“ボイド時計ウサギ”を追い詰めていきます。


 1度は夢に破れた時計ウサギが再び立ち上がり、自分の弱さと向き合う姿は見ていて勇気がもらえます。

 また物語の終盤には、シータの存在の大きさを感じさせるシーンも……。

君こそが、ボクの「永遠」だったんだ…(カイ)

 ある人物からゲルダの危機を教わり、彼女の元を訪れたエルたち。彼女を心配するドロシーも連れて、雪と氷の国でゲルダの幼なじみ・カイを探す旅に出ることになりました。

 ゲルダは雪の女王によって豹変してしまったカイを受け入れられず、拒絶してしまったと言います。カイにどう向き合っていけばいいか悩む彼女でしたが、旅を通して決意を固めていくことに……。

 そんななか、ついに2人は対面。姿なき雪の女王の声に従ってゲルダに冷たい態度を取っていたカイでしたが、ゲルダの真心によって彼にかけられた呪いは解けるのでした。

 しかし、悲しい現実によってカイはゲルダを拒絶してしまいます。

 それがきっかけでボイドも発現し、カイとゲルダのボイドが一行の前に立ちふさがるのでした。

 2人のボイドが出現するという展開に、驚いたプレイヤーも多いのではないでしょうか。

 城の罠や敵の猛攻をかいくぐり、エルたちはカイとゲルダを再会させることに成功します。

 そこで2人は、ちゃんとお互いに向き合うことに……。

 相手を思いやる気持ちの尊さを再確認できるステキなエピソードです。


キャラたちのはっちゃけた姿も!?

 シリアスな展開も多い本作ですが、物語の随所にキャラクター同士の関係性が感じられてほっこりするイベントや、コミカルな掛け合いが用意されています。

 今回は、特におすすめの“不思議の国”のワンシーンをご紹介。

ノリが寒いのマジ萎えだよー?もっとアゲてこー? ドーナツくらいアゲアゲにアゲてこー!(毒林檎の王妃)

 “永遠なる姫たちのメルヘン”で新たなボイドの発現が感知され、調査に向かったエルたちは、街の子どもや毒林檎の王妃たちが行方不明になっていることを知ります。

 行方不明になった人たちを追うなかで時計ウサギの存在を知ったエルたちは、不思議なほら穴を発見。落ちた穴の先には、不思議の国が広がっていました。

 “ボイド時計ウサギ”によって、エルたちは洗脳されて不思議の国の住人にされてしまいます。

 偶然から洗脳が解けたエルは仲間を探し始めますが、そこで出会ったのは記憶を失って不思議の国に染まり切ったウィズたちの姿で……。

 普段なら絶対に見られないキャラクターたちのはじけた姿が、ファンの話題をさらいました。



 今回ピックアップしたシーン以外にも、くすっと笑える場面から涙を誘う切ない場面まで、心に深く刺さるエピソード満載の本作。

 第2部ではどんなドラマが待っているのか、期待が高まります!

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グリムエコーズ

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応端末: iOS
  • ジャンル: RPG
  • 配信日: 2019年3月28日
  • 価格: 基本無料/アイテム課金

グリムエコーズ

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応端末: Android
  • ジャンル: RPG
  • 発売日: 2019年3月28日
  • 定価: 基本無料/アイテム課金