『モンハンワールド:アイスボーン』少し遠ざかっていた人こそ今、遊ぶべき理由は?【レビューエクストラ】

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 電撃オンラインのメンバーが、好きでやり込んでいるタイトルについて自由に魅力を語る“レビューエクストラ”。連載第7回は、カプコンから発売中の『モンスターハンターワールド:アイスボーン』をレビューしていきます。

※本記事には『モンスターハンターワールド:アイスボーン』についてのネタバレが含まれます。なお、画面はPS4版のものです。


『モンスターハンターワールド:アイスボーン』

 新大陸を舞台にさまざまなモンスターを狩る『モンスターハンターワールド:アイスボーン(以下、MHW:I)』の発売から約1年。『モンスターハンター:ワールド』を含めたその大ヒットをいまさら事細かに語る必要はないでしょう。

 発売後も追加コンテンツが続々と配信され、大型タイトルアップデート第5弾ではミラボレアスも追加されました。発売以来ずっと遊び続けていた人は、次の狩りに向けて準備をしている真っ最中でしょう。そういった人に向ける話は何ひとつありません。これからも『MHW:I』を楽しんでください。

 ただ、大ヒットしたからこそ発売当時は遊んでいたけれど今はまるで『MHW:I』を遊んでいないという人もいるはず。そんな人に向けて、リリースから1年がたった今の『MHW:I』の見どころをお届けします。 

時短やランダム制の排除で狩りが快適に!

 『MHW:I』には『MHW』から多くの新要素が追加。ただ、そのなかにはさまざまな理由でユーザーが不便を感じているものもありました。

 例えば、蒸気機関管理所。いにしえの秘薬などの重要な消耗品を簡単に入手できる一方で、アイテムを手に入れるためのミニゲームは時間のかかるものでした。しかし、アップデートにより消費する燃料が10倍になる代わりに、手に入るアイテムも10倍(家具などの一部アイテムは増量なし)に切り替えられるように。

  • ▲アップデートで追加された機能なので、クエストをクリアするなどの条件なく“10倍化”させられます。

 10倍化の効率はすさまじく、数万ポイント程度の燃料なら一度蒸気機関のエネルギーを限界までためるあいだに消費しきれるほどです。そこそこ燃料がたまっていたのですが、この10倍蒸気機関であっさり消費。以前は自分のなかではずれアイテム扱いをしていた、龍脈炭などのエネルギーになる素材欲しさに導きの地で採掘をするまでになりました。

 ものすごい勢いで燃料が減る代わりに、消費アイテムが充実。不足しがちだった回復アイテムや換金用のアイテムも、今や困ることがありません。回復アイテムを準備したり装備の生産や強化をするためにゼニーを稼いだりするという工程は、狩りと装備の充実を『MHW:I』のメインと考える人にとってサブ要素と見られがち。そういう人にこそ、今の蒸気機関管理所のよさを知ってほしいですね。

  • ▲狩りや装備の強化で頻繁に使うアイテムがガンガン増えていきます。

 そして、導きの地にも狩りが快適になる大きな改修が入っています。

 導きの地の主な目的となるのは、モンスターから手に入る導きの地限定の素材。装備のカスタム強化や装飾品の強化など、ストーリークリア後にさらなる強さを求めるなら必須です。ただ、導きの地に出現するモンスターはランダム。モンスターの部位破壊などで解析を進めて特定のモンスターをおびき寄せることはできますが、解析した結果どのモンスターをおびき寄せられるようになるかもランダム。

 ですが、今では導きの地の素材を消費してマカ錬金を行うことで、一度解析したことがあるモンスターならいつでもおびき寄せられるように! 潤沢な素材があれば、ラージャン、ラージャンまたラージャンと連続で狩猟することもできます。導きの地で目当てのモンスターと出会うまでの工程の大幅短縮。こちらも、狩りと装備の強化以外の部分にかかる時間を短くする試みでしょう。

  • ▲素材ごとに決まったポイントを、一定量消費すると目当てのモンスターをおびき寄せられるようになります。

忙しくない『MHW:I』までまもなく!?

 『MHW:I』をあらためてプレイするなら、アップデートで追加されてきたモンスターの存在もはずせないでしょう。ラージャンやアルバトリオンなど、ストーリーをクリアしたハンターに向けてさまざまなモンスターが登場しています。新しい狩りに喜びを求める人なら、これらのモンスターと対峙することが『MHW:I』をあらためて遊ぶ理由になるでしょう。

  • ▲先日実装されたアルバトリオンは、10月までは間違いなく最高難度のモンスターと言えるでしょう。

 ただ、追加されてきたモンスターの存在自体は“今”『MHW:I』を勧める理由にはなりません。今あえて『MHW:I』を勧めるのは、これらの新モンスターの実装が10月配信予定のミラボレアスを期にひと段落すると思われるからです。

 ミラボレアスはこれまでの『モンスターハンター』シリーズにおいて、ハンター生活のラストに討伐する最終目標の1つとして姿を見せてきたモンスター。シリーズ作品や派生作を含めて、“禁忌のモンスター”としてその名前が公開されること自体もほとんどありませんでした。そういった特別な位置づけにあるミラボレアスの登場後、矢継ぎ早に次のモンスター、次のモンスターと新しいモンスターが登場するとは考えにくいでしょう。もしも、次のモンスターが即座に登場する予定があるなら、それらのモンスターのあとにミラボレアスが満を持して登場するというのが自然です。

 また、『MHW:I』の最新情報は、開発スタッフによる解説動画“デベロッパーズダイアリー”にて紹介されてきましたが、ミラボレアスが公開された際の動画には“デベロッパーズダイアリー FINAL”というタイトルがついていました。これらの理由から、ミラボレアスの登場は『MHW:I』のアップデートにおいて1つの節目になると考えています。

 新モンスターの実装がひと段落するというのは、最前線で遊び続けているハンターにとって寂しいことではありますが、あらためてハンター生活に入るプレイヤーにとっては最前線が遠ざかっていかない『MHW:I』の始まりとも言えます。自分のペースでゆっくり遊んでいても、確実に最前線に近づいていく。これは、新モンスターが追加され続ける環境では体験できない楽しさでしょう。

さまざまなプレイヤーが自分のペースで上を目指せる現在の『MHW:I』

 さて、最後に語っておきたいのがハンターの最前線に関する話。

 上記のようなアップデートで追加されてきたモンスターは、ストーリーをクリアしたハンターが目標とするものです。例えばラージャンは導きの地をある程度遊んだハンターに向けたモンスターであり、ストーリーをなんとかクリアできたくらいの腕前や装備で難なく狩れる相手ではありません。

 ゼノ・ジーヴァと同じく“ジーヴァ”の名を冠したムフェト・ジーヴァや、アルバトリオンなどのモンスターは、その名前だけで「『MHW:I』のなかでもトップクラスに討伐が難しいモンスターだろう」と考えるのが自然で、実際そのとおりです。逆にこれらのいかにも手ごわそうなモンスターが、ドスジャグラスなどと同程度の手ごわさだったなら拍子抜けしてしまうでしょう。

 ただ、アップデートで追加されてきたモンスターのすべてがあとに実装されたものほど手ごわく、『MHW:I』のなかでコンテンツとして縦に積みあがってきたわけではありません。例えば氷刃佩くベリオロスや猛り爆ぜるブラキディオスは、いかにも手ごわそうな名前のモンスター。どちらもムフェト・ジーヴァよりもあとに実装されたため、実態を知らなければムフェト・ジーヴァよりも手ごわいと考える人がいてもおかしくはないでしょう。

  • ▲通常種よりも粘菌の危険性が増した、猛り爆ぜるブラキディオス。登場自体はムフェト・ジーヴァよりあとになります。

 ですが、この2体のモンスターはラージャンやリオレウス希少種といったストーリークリア後のモンスターとしては、序盤に登場したモンスターの装備があれば十分に狩れるレベル。決してアルバトリオンなどの古龍のさらに先に待ち構えるようなモンスターではありません。

 どちらかと言えば、これらのモンスターは最高難度のモンスターを狩る新しい足掛かりという印象。自分の狩りやすいモンスターを狩りながら高難度のコンテンツへの準備ができるというのはうれしいですね。

  • ▲好きな順番でモンスターを狩りつつ、アステラ祭やセリエナ祭でイベントクエスト限定の装備を手にする。これがあらためて遊ぶハンターの楽しみ方になりそうです。

 『MHW:I』の新規コンテンツはある程度最前線のプレイヤー向けに作られているなか、ハンター生活を休止していた人やこれからハンター生活を始める人に向けて遊びやすく、そして少しだけ序盤を早く進められるようにアップデートが重ねられています。

 ハンターであれば誰もが欲しがるような装飾品をマカ錬金で生産できるようになっていますし、今から『MHW:I』を始めてもまったく遅くはないでしょう。


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