ここが変わった『SAO アリシゼーション リコリス』。Ver.1.10をレビュー

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 《アンダーワールド》を舞台に、原作やアニメとは異なる物語が描かれるPS4/Xbox One版/PC(Steam)用ソフト『SWORD ART ONLINE Alicization Lycoris(ソードアート・オンライン アリシゼーション リコリス)(SAOAL)』。本作は発売後に挙がったユーザーからの様々な要望を受け止めて、さまざまなアップデートを行ってきました。

 この記事では、安定して遊べるようになったVer.1.10を実際にプレイしたうえで、リリース当初からどこが改修されたのかを中心に感想をお届けします。

仲間が積極的に動いて共闘感がある!

 アスナやアリスたちと最大4人パーティを組んで冒険が楽しめる本作。ただ、リリース当初は正直に言って仲間が同行してはいても共闘しているという感覚は希薄でした。期待していたのは、キリトの剣戟とユージオの剣戟が入り乱れるなか、要所要所でサポートをしたりされたりといった戦い。

 ですが発売直後の状態だと、実際には仲間は同行しているものの敵の近くでなにもしていないこともしばしば。敵の注意を引き付ける、神聖術を使うといった特殊な行動はとってくれるのですが、そもそも戦闘の基本中の基本に当たる通常攻撃の回数が明らかに物足りませんでした。

 仲間がいることのよさを最も実感できたのは、自分で指示を出してチェインバーストを狙うときと、操作しているキャラクターが力尽きた際に別のキャラクターを操作して戦闘を続行できたときといった具合でした。

  • ▲時間さえ稼げば自動的に復活してくれる“残機”のように仲間を扱うことも……(画像はアップデート後のもの)。

 ですがこれはあくまでアップデート前の話。現在のバージョンでは、明らかに仲間の動きがよくなっています。

 これはアップデートで通常攻撃の頻度を高め、サポート行動をより多く行うように調整されたため。とくに通常攻撃はアップデート前の倍や3倍では済まないのでは? というレベルでガンガン仕掛けてくれるように修正されています。

  • ▲自分が指示しなくても、仲間同士で連携を取る。これが見たかった戦いなんですよ。

 通常攻撃の頻度が増加したことで、ソードスキルも敵の近くで立っていた仲間が急にソードスキルを繰り出すのではなく、攻撃からソードスキルに連係させていくという“らしい”流れに。

 また、プレイ中の感覚としては仲間のソードスキルに対して以前よりも積極的にチェインバーストを狙いにいくようになった印象。本作のバトルはチェインバーストが大きなダメージ源となっているので、仲間の攻撃だけでも敵に大ダメージを与えやすくなっています。

 もちろん、指示を出してチェインバーストを狙う方が好きなタイミングでより大きなダメージを与えられるのですが、常に指示を出し続けながら戦うのはかなり忙しいもの。大ダメージを与えよう、与えようと意識しなくてもコンスタントに仲間が敵のHPを減らしてくれるのはうれしいですね。

  • ▲こちらがソードスキルを繰り出すと、チェインバーストを狙える仲間は自動でタイミングよくソードスキルを発動してくれる印象。

 さらに、戦闘中のバトルスキルによるサポートも明らかに回数が増えているため、かなり満足しています。それでも“攻撃よりもバトルスキルを使ってほしい”“もっと高頻度で自分のHPを回復してほしい”などのかゆいところには手が届いていません。

 これは、アップデートで修正してほしい話ではなく、プレイヤーそれぞれが自分に合った行動をするようにアーツコードを活用するべき部分でしょう。アーツコードに手を加えずに完璧な動きをしていては、カスタマイズをする楽しみがなくなってしまいますからね。

アクションが苦手でもセミオートモードでキリト無双!

 アップデートで仲間との共闘が楽しみやすくなった本作ですが、アニメなどをきっかけにプレイした人のなかにはそもそも操作が難しいと感じた人もいるでしょう。

 バトルにはソードスキルの派生技やスキルコネクトEXなど、ボタンを入力するタイミングが重視されるシステムがあるため適当にボタンを押しているだけでは思ったようにアクションが繰り出せないということもあります。

 スキルコネクトを主体にするならタイミングを計る必要はありませんが、今度はスキルランクを意識してソードスキルをセットしなければなりません。

  • ▲スキルコネクトはスキルランクがより高いものにのみ連携させられます。

 そういった少し手間のかかる部分を抜きにもっとライトに遊びたいという人に最適なのが、最新アップデートで追加された“セミオートモード”。セミオートモードを設定すると、攻撃ボタンを連打しているだけで通常攻撃からソードスキルを繰り出したのち、スキルコネクトで別のソードスキルへとSPのある限り自動で連携してくれます。

 さらに、アーツゲージがたまっていれば、自動でフィニッシュアーツまで繰り出してくれる優れもの。ソードスキルを習得していなくても、決まったソードスキルを順番に繰り出すので極端な話ですがスキルマップによる育成をしなくても戦えます。

  • ▲例えば片手直剣ならセミオートモードでは、スネーク・バイト→サベージ・フルクラム→ヴォーパル・ストライクの順にソードスキルを繰り出します。

 セミオートモードで選ばれているソードスキルは、どの武器種も使いやすいものが多い印象。セミオートモードだから苦戦するというようなケースもないのでとにかく物語を楽しみたいという人は、セミオートモードで遊んでみるのがオススメですね。

“シナリオライトモード”で知っている物語はごっそりダイジェストに!

 さて、セミオートモードを使えばアクションが苦手でも物語は楽しめます。ただ、物語の根幹が原作やアニメと異なる方向に向かい出すのは、CHAPTER2から。CHAPTER1ではアニメ『ソードアート・オンライン アリシゼーション』をベースに、本作オリジナルキャラクターであるメディナとのやりとりが描かれています。

 アニメ25話分+メディナに関するエピソードといったらそのボリュームはかなりのもの。じっくり楽しめるのはよいのですが、アニメを視聴しているとすでに知っている物語を見るのに二度手間感があると考えてもおかしくはないでしょう。もしかすると、CHAPTER2に入る前にプレイを止めてしまった人もいるかもしれません。

  • ▲アドミニストレータとの戦い直後に、リアルワールド組が《アンダーワールド》へ。ここから物語は本作独自のものになっていきます。

 そういった人こそ、今改めて本作を遊ぶべきです。というのも、新たに実装された“シナリオライトモード”はアニメで描かれたシーンをダイジェスト気味に飛ばしながらCHAPTER1を楽しめるモードだから。

 例えば物語の序盤、キリトとユージオが出会うシーンで「ユージオはNPCなのか?」とキリトが自問自答したことや、案内されたルーリッドの村でセルカと出会ったことは原作やアニメに触れた人なら知ってのとおりですよね。シナリオライトモードなら、そういったシーンは短めのテキストとわずかな写真でおさらい程度に触れられるだけ。知っている話の復習なら、それで十分ですよね。

  • ▲通常ではルーリッドの村に到着後セルカと出会い、村とその周囲の環境をユージオに紹介してもらうまでの一連の流れがわずか数行のテキストに。

 とくに《アンダーワールド》での1年以上が詰まったキリトの修剣士生活は、かなりの量がダイジェストに。驚いたのは、上級修剣士となったキリトとユージオがセントラル・カセドラルに連れていかれることになった経緯がシナリオライトモードでは「ロニエとティーゼがライオスたちともめ、そこに助けに入ったことで連行されることになった」ぐらいまであっさりした描かれ方になっていたこと。アンダーワールド人に関して重要な情報である、禁忌と天命の板挟みの描写も右眼の話もなし。

 事前に展開を知っていなければ「なぜ、キリトとユージオが犯罪者に!?」と、物語に置いて行かれたと感じるでしょう。シナリオライトモードはそれぐらい“すでに知っている人”に向けた構成になっています。

 逆に、メディナを中心としたオリジナル要素は通常のゲームモードと比較してほぼ欠けるところなし。本来ならひとつのダイジェストにまとめても不自然ではないシーンであっても、少しメディナに関して描写されるならメディナに関するシーンを挟むようにふたつのダイジェストを用意しているようでした。

 物語は基本的にキリトの視点で語られ、メディナに関連した部分はしっかり描かれています。そして、そのほかの部分がダイジェストになっているので、もしもメディナが本作オリジナルキャラクターだと知らない人がシナリオライトモードからプレイしたら、原作やアニメも含めてアリシゼーション編のヒロインはメディナだと勘違いするかもしれません(笑)。

  • ▲メディナや彼女とかかわることで起きる物語は、本作だけでしか見られないものです。

 そのほか、アップデートでは大小さまざまな不具合の修正は当然行われていました。セントリアの各種ショップの位置がマップに反映されるようになったり、クラフトの素材の入手方法がひと目でわかるようになったりと、幾度にも渡るアップデートで遊びやすさは大きく向上しています。

 一度遊んだけれどもプレイを止めてしまった人、リリース初期の評判を聞いて購入使用か迷っていた人。そんな皆さんも、今一度本作に目を向けてみてはいかがでしょうか?

(C)2017 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/SAO-A Project 
(C)BANDAI NAMCO Entertainment Inc.

ソードアート・オンライン アリシゼーション リコリス

  • メーカー: バンダイナムコエンターテインメント
  • 対応機種: PS4
  • ジャンル: RPG
  • 発売日: 2020年7月9日
  • 希望小売価格: 7,600円+税

ソードアート・オンライン アリシゼーション リコリス

  • メーカー: バンダイナムコエンターテインメント
  • 対応機種: Steam
  • ジャンル: RPG
  • 発売日: 2020年7月10日
  • 価格: オープン

ソードアート・オンライン アリシゼーション リコリス 初回限定生産版

  • メーカー: バンダイナムコエンターテインメント
  • 対応機種: PS4
  • ジャンル: RPG
  • 発売日: 2020年7月9日
  • 希望小売価格: 10,980円+税

ソードアート・オンライン アリシゼーション リコリス デラックスエディション(ダウンロード版)

  • メーカー: バンダイナムコエンターテインメント
  • 対応機種: PS4
  • ジャンル: RPG
  • 配信日: 2020年7月9日
  • 価格: 11,800円+税

ソードアート・オンライン アリシゼーション リコリス デラックスエディション(ダウンロード版)

  • メーカー: バンダイナムコエンターテインメント
  • 対応機種: Xbox One
  • ジャンル: RPG
  • 配信日: 2020年7月9日
  • 価格: 11,800円+税

ソードアート・オンライン アリシゼーション リコリス(ダウンロード版)

  • メーカー: バンダイナムコエンターテインメント
  • 対応機種: PS4
  • ジャンル: RPG
  • 配信日: 2020年7月9日
  • 価格: 7,600円+税

ソードアート・オンライン アリシゼーション リコリス(ダウンロード版)

  • メーカー: バンダイナムコエンターテインメント
  • 対応機種: Xbox One
  • ジャンル: RPG
  • 配信日: 2020年7月9日
  • 価格: 7,600円+税