デモだけの作品や学生作品にも気になるものが目白押し! TGS2020オンラインのインディーゲーム紹介その2

まさん
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 9月23日から27日の5日間(23日はオンライン商談のみ)、“東京ゲームショウ(TGS)2020 オンライン”が開催となりました。

 オンライン開催に際して、魅力的なインディーゲームが公式サイト上に出展されていました。先日の記事に続いて、TGS2020オンラインに展示されていたインディーゲームのなかから、担当ライターが特に気になった物をお届けしていきます。

 イベントは終わっていますが、出展社一覧から各出展社の作品紹介を見られます。【出展カテゴリー】インディーゲームなどで、絞り込み検索をかけると比較的探しやすいです。

 今年の傾向はオンラインという特性上からか、体験版をプレイできるものよりもPVのみの展示が多かったようにも感じました。普段は実際に体験したゲームを優先して紹介しているのですが、せっかくなのでPVを見て気になったものに触れていきたいと思います。

少女の1日を描いた『すみれの空』のビジュアルとセンスに惚れた!

 まずは、GameTomoの『すみれの空』からチェック! 山間の村に住む少女・スミレが、花の精霊とともに冒険する不思議な1日を描いたアドベンチャーだそうです。映像を見るだけでも雰囲気バツグン! これは期待できそうですよ。

 このパブリッシャーは、他にもインディーロボットゲームの名作『Project Nimbus』の続編『Nimbus INFINITY』などもリリースする予定で、個人的にも注目しているところです。『すみれの空』はグラフィックも素敵だし、早く発売してほしい!

GameTomoの出展社ページ:https://tgs-online.eventos.tokyo/web/portal/309/event/1214/module/booth/33324/19428

モノクロな世界観が興味をそそる『INNNER』も遊んでみたい!

 ディストピアの未来を舞台にしたステルスゲームということですが、詳細なシステムはまだよくわからない『INNER』。しかしながら、キャラクターデザインと白黒のグラフィックから受ける切り絵のような印象が、すごく目について気になっています。

 押井守監督の実写映画に出てきそうな軍隊や、どこかグラスホッパー・マニファクチュアのゲームにも通ずるフィルム・ノワールのような雰囲気がたまりません。まだまだ開発中という感じですが、私こういうゲームも好きなんですよ~。

KillaSoftの出展社ページ:https://tgs-online.eventos.tokyo/web/portal/309/event/1214/module/booth/33324/19691

『モカ -探してはめて-』の優しい感じに癒されちゃう

 ディストピアの次はカワイイもので癒されたい。ということで、次にお届けしていくのは『モカ -探してはめて-』。机のうえにあるスケッチをもとに、ぴったりと絵をはめていくパズルゲームだそうです。

 あら、カワイイ! PVを見ただけでも心が浄化されてしまいそうなキュートさがいいよ~。いつも殺伐としたゲームばかりやっているので、こういう作品をスマホに入れて空いた時間に遊びたいかな~。癒されました。

コトリヤマの出展社ページ:https://tgs-online.eventos.tokyo/web/portal/309/event/1214/module/booth/33324/21480

模型作成シミュレーター『Model Builder』をやり込んでみたい!

 仮想世界で模型を作るというシミュレーター系の作品なのですが、映像を見てわかるようにヤスリがけから塗装まで本格的。実際に模型を作ろうとすると技術が必要なところがありますが、ゲーム感覚で手軽にできそうです。

 自分は軽くプラモデルを作るくらいなので、このゲームのように塗装やジオラマまでガッツリと作ったことはなく、模型作りに憧れがあるんですよね。実際に趣味で模型にハマろうと思ったら器具や塗料を準備するのが大変ですが、仮想世界で気軽に試せるのはいい感じ。個人的に気になるタイトルでした。

Moonlitの出展社ページ:https://tgs-online.eventos.tokyo/web/portal/309/event/1214/module/booth/33324/21526

学生作品も楽しい物ばかりで遊びきれない! いや遊ぶ!!

 オンラインになったことで、足を動かさずにいろいろなゲームを遊ぶ機会がありました。いつもは4日間かけても専門学校生のブースまで回り切れないんですよね。オッサンなので体力がないのもあって……。遊びたいのにできず、涙でうちわ(TGSはよくうちわを配っている)を濡らしていたのも過去のこと。今年は展示をじっくり見られましたね。

 なんといっても学生作品は瑞々しいアイデアと、思い切りのよさが魅力。例えば、北海道情報大学の『褒められる消毒器』なんて、今の時代にピッタリでしょう。消毒をすると「イイネ!」をしてくれるというこのゲーム(?)。つい消毒を忘れがちな人でも、施設での手指消毒を忘れずにできそうです。おもしろい試みではあるのですが、やはり「イイネ!」ではなく、ワイワイ遊べる状況が戻って来てほしいですね。

北海道情報大学の出展社ページ:https://tgs-online.eventos.tokyo/web/portal/309/event/1214/module/booth/33324/19424

 学生作品は若さと情熱あふれる個性的な作品ばかりで、どれを紹介するのか悩むくらい楽しめたのですが、個人的に気に入ったのがIGDA日本のオンラインスカラーシップ作品。斬新なアイデアだけにとどまらず、ゲームとしてしっかり成立したものが多くて楽しめました。

 例えば、性能が違う2人のキャラクターを交互、または同時に動かしながらギミックを説いていくパズルアクション『アマテラスとスサノオ』(坂東陸・名古屋工学院専門学校)は、アイデアもゲーム性もよかったです。

 雨に濡れるとダメージを受けるアマテラスと、逆に濡れていないとダメージを受けるスサノオ。この2人の位置をうまく動かしながらギミックを解くパズルがなかなかよくできていました。こういうアイデアのあるゲームが見つかるから、学生作品のチェックも欠かせないんですよ。

 他にも、まだまだ紹介したいゲームは盛りだくさん。配信中や発売中のゲームにも、いい作品が多数ありました。オンラインでの開催でしたが、インディーゲーム界隈は熱さを失っていませんでしたね! 

 公式からの導線として選考出展作品から優れた作品を選ぶ“センス・オブ・ワンダー ナイト 2020 (SOWN2020)”の配信があったのもよかったところ。ここで取り上げられているゲームは、激戦を勝ち抜いた間違いのない作品ばかり。すでに発売されている『カニノケンカ』もノミネートされています。

 しかしながら、やっぱりオンラインだと物足りな~い! 来年は、現地で直接遊べるTGSが戻ってきてほしいものです。ただ、今年のようにオンラインで開催せざるを得ない可能性もあり得ます。その時は、ぜひ公式サイトにインディーゲーム専門のページを設けてほしいですね。よろしくお願いします!

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