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今こそ遊ぼう『インペリアル サガ エクリプス』1周年。開発者に聞く今後の展開は?

カワチ
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 スクウェア・エニックスが配信中の、PC/スマートフォン向けRPG『インペリアル サガ エクリプス』が10月31日に1周年を迎えます。

 ここではプロデューサーの奥州一馬氏(スクウェア・エニックス)、ディレクターの藤本洋介氏(シンク・アンド・フィール)、シナリオを手掛けるゲームライター&小説家のベニー松山氏へのインタビュー後編をお届け。

 インタビュー前編では、人気イベントの誕生秘話などシナリオについてお聞きしました。インタビュー後編となる今回は、システム面の話や1周年キャンペーンについて詳しくお聞きしました。(※インタビュー中は敬称略)

初心者も上級者も楽しめる作品を目指して

――バトル部分についてお聞きしていきます。新要素の“神々の試練”や“コンバット”、“強敵イベントの復刻”など次々とやりがいのあるものが追加されていますが、実装した手応えやユーザーの反響はいかがですか?

奥州:バトルに関しては一長一短ですね。喜んでくださるユーザーさんも多いなか、改善の要望もたくさん届いているので、よくなるように日々対応を続けています。

藤本:『インサガEC』は全キャラ推しの作品を目指しており、レアリティの低いキャラクターであっても活躍の場があるようにしています。

 ユーザーさんのなかにはシリーズ縛りや低レアリティ縛りなどのプレイをされている方もいらっしゃるようで、さすがサガのプレイヤーだぜ! と驚くばかりです。楽しみ方が色々あるのはうれしいことですね。

――そこは、さすが『サガ』ファンといったところですね。

奥州:開発者としてもうれしいですね。強敵のex難易度は受け入れてもらえるかわからないぐらいの難しすぎるものを試しに入れてみたのですが、コアなコミュニティでは盛り上がってくれていてありがたいですね。

 ただ、『インサガEC』はスマホでもプレイできるようになったこともあり、ライトユーザーさんも多いです。そのため、上級者向けと初心者向けのハイブリットな作品作りを心がけています。

――『サガ』シリーズ自体も、最近では『サガスカ』の移植版にイージーが追加されるなど幅広いユーザーが楽しめる作品になっていますね。

ベニー:ラスボスに対する勝率が3割と言われるぐらい難しかった時代もありますけどね。勝率3割とか、なかなか普通のゲームではありえませんよね(苦笑)。

藤本:一方でユーザーさんもユーザーさんで、“一人旅”のようなやり込みプレイに挑戦するという(苦笑)。

奥州:そもそも『ロマサガ』をプレイしたときに自分を強くしたら敵まで強くなることにビックリしましたよ。

藤本:自分は『サガフロ』を最初にリュートでプレイしたら序中盤でラストダンジョンに閉じ込められてしまって、意地になって籠もってクリアしましたよ……。

――いろいろなトラウマ……もとい、楽しい思い出がよみがえりますね(笑)。ベニーさんは今も『インサガEC』の生放送で高難易度クエストに挑んでいるので、大変ではないでしょうか?

ベニー:スパルタですよ(苦笑)。生放送の前に「次はこのキャラクターを用意しといてください」って言われて自前で用意しているんですよ!(笑)

奥州:そこまで厳しくは言ってないですよ(笑)。

ベニー:でも高難易度だと普段は使わないキャラクターの性能に気付かされるので、遊んでいて面白いですね。

――ランキングに掲載されているほかのユーザーのパーティも参考になりますよね。

ベニー:そうですね。そのユーザーさんが使っているキャラクターを持っていなくても、代用できるキャラクターはさがせるので、自分のパーティをどう組み立てるのか考えるのも楽しいです。

 自分は先日ピックアップされたトーマスは引けなかったのですが、コッペリアで代用できることに気づけました。

奥州:本作ではWAVE制を採用したため、攻略ができずに詰まってしまう初心者の人もいました。

 新たに実装したイベントランキングは攻略の参考になると思うので、ぜひチェックしてみてもらいたいですね。

藤本:補助スキルや奥義は使うタイミングが重要で、最終waveで使うのは定番ですが、初手や2wave目でピンポイントで使用すると最大限の成果を得られることもあります。

 こういった攻略のフォローはなにかしらの形でやっていきたいですね。

1周年で遊び始めるユーザーへのアドバイスは?

――1周年のタイミングでゲームを新しく遊び始める方もたくさんいると思いますが、そういった方に攻略で注意してもらいたいポイントはどこでしょうか?

藤本:汎用性の高い低レアリティキャラは、育成素材類もお手軽なので、おすすめです。特にエメラルドやローズ、テオドールのようなバフ系のキャラクターは便利なので、育てておいて損はないです。

 ただ、10月のはじめにキャラクターが持つ能力の全体調整(上方修正のみ)をしたので、これまで強みが分かりづらかったキャラクターも分かりやすく立ち回ることができるようになったと思います。でも、推しのキャラクターを使うのが一番ですよ。

奥州:最初は性能などをあまり気にせずに、気に入ったキャラクターを使ってみて欲しいですね。

 育成も取り返しのつかない要素はないので、気軽にプレイしてみてもらいたいです。

1周年記念イベントでリベルのレベル上限が100に!

――1周年記念アップデートについて聞かせてください。まずは新たに追加される7章についてお聞かせください。

奥州:内容に関してはぜひプレイして確かめて欲しいのですが、イトケンさん(伊藤 賢治さん)の新曲も実装されているので、こちらも楽しみにしてほしいです。

 バトル曲がめちゃくちゃ格好いいので、ぜひイトケンさんの曲がお好きなファンの方は期待してください。

――続いて、1周年で実装された“アニバーサリーメダル”についてお聞かせください。

藤本:ハーフアニバーサリーはミッションをクリアするとガチャチケットが手に入りましたが、アニバーサリーメダルはどんなクエストをプレイしても手に入ります。

 ダルは様々な報酬と交換することができますが、中でも目玉となるのはキャラクターを覚醒できる新たなアイテム“天命の証”です。

奥州:1周年ということで復帰されるユーザーさんも多いと思うので、そういったユーザーさんが自身のストーリー進行度やキャラクターの育成度に合わせてクエストをプレイしても、きちんと報酬が得られるといいなと思い実装しました。

――星の試練exの追加はいかがでしょうか?

藤本:これまでリベルはレベル80までしか上げることができませんでしたが、このクエストの報酬を使うことによって100まで上げられるようになります。その他にも報酬をご用意しています。

――リベルを100まで上げられるようになると戦略も大きく変わってきそうですね。、次に名声によるキャラ強化について教えて下さい。実績でクラウンが入手できる名声ですが、この名声によってどのようにキャラクターを強化できるのでしょうか?

藤本:“絆強化”という新たな強化要素が追加されます。名声が増えると絆pt.というポイントがキャラクターの人物ごとにたまります。

 この絆pt.を振り分ける形で、キャラクターのHP・攻撃力・防御力・すばやさを少しだけ強化することができます。いずれの要素にも上限値が存在しますので、基本的にはおまけ要素といいますか、キャラ愛を少しでも表現できる要素を増やしたかった部分が大きいです。

奥州:前作は育成とリセットを繰り返してキャラクターを強化することが、キャラクター愛を表現することになっていましたが、絆ポイントはそのシステムに変わるものになります。

――ほかにも追加される要素はありますか?

藤本:特別なコンバットイベントを追加します。7章の物語と連動した内容になっていて、報酬も豪華になっているのでぜひ挑戦してみてください。

 その他にもシステム的な改修を少しずつではありますが反映していく予定です。

 そして新たなバトルモード”全軍突撃バトル”の企画・開発がスタートしています。こちらは少しお待たせしてしまうことにはなりますが、楽しみにしていただければ幸いです。

――1周年以外の今後のイベントについても聞かせてください。初代『サガ』シリーズの参戦はファンとしてもうれしかったですが、今後はどのような流れになるのでしょうか?

奥州:初代の『サガ』に関しては『Sa・Ga COLLECTION(サガ コレクション)』の発売を記念して実装したもので、今後も『サガ』シリーズに動きがあるときはいっしょに盛り上げたいと考えています。

藤本:基本的には全部のシリーズにしっかりとスポットが当たるようにしたいと考えています。

 なお、次のイベントでは『魔界塔士サ・ガ』より敵としてアシュラが、味方キャラクターとしてエスパーギャルが登場します。

 そして、こちらはGBタイトルではありませんが、報酬として特殊工作車が手に入ります。メカを持っていない方には、ぜひ手に入れて欲しいです。

――前作『インサガ』は『進撃の巨人』をはじめ多彩なタイトルとコラボしていましたが、本作ではいかがでしょうか?

奥州:今は『サガ』シリーズが30周年なので、しっかり『サガ』シリーズの魅力を伝えたいと思っています。

 『インサガEC』もストーリーが盛り上がっているところなので、土台がしっかり出来たとき、他作品のコラボについても考えたいですね。

――AUTO機能やのびしろ道場など、便利な機能が次々と実装されて日々遊びやすくなっていることを感じます。そのなかで次に手を入れようと思っている部分、ユーザーから改善を望む声が多い部分などについてお聞かせください。

藤本:同キャラ編成を望む声はずっと多かったのですが、最終的に運営・開発内の議論と合致したこともあり、実装に踏み切りました。

 今は8月に実施したユーザーアンケートの内容を拝見しながら、改善するところを練っています。もともと改善しようと動いていたものもあるので、要望のすべてをいきなり取り入れることはできませんが、我々が改善したいと思っている部分とユーザーさんの望んでいる部分から、優先度や効果の度合いを整理して対応したいですね。

 個人的には今のオート機能のAIが上級者向けになっているので、もっと初心者でも使いやすいものにしたいです。

――個人的にはオート周回が実装されただけでもすごくありがたかったです!

藤本:オート周回も入れるかどうかで議論がありました。

 ただ、今はゲームをガッツリとプレイできる時間が少ない人も多いと思うので、ラクできるところはラクをしてもらって、高難易度はしっかり吟味しながら挑戦してもらえればと思います。

奥州:小林さん(イラストレーターの小林智美さん)のイラストと差し替えるモードが欲しいという要望はたくさんいただくのですが、原画が存在しないキャラクターなども多いため、そういった部分をどう対応するのかといった部分も含めて、こちらはまだ実現できていないですね。

――最後に、ファンへのメッセージをお願いします。

藤本:これまで『インサガ』『インサガEC』を遊んでくださり、ありがとうございます。アンケートひとつ取ってみても、遊んでくださる方の熱意が伝わってくるので、その声にしっかり答えていきたいと思います。

ベニー:いつも『インサガEC』の物語を楽しんでいただいて、うれしいです。

 『インサガEC』のシナリオは雑誌で記事や小説を連載していたときの仕事とすごく似ていて、ずっと連載小説を書いているような気分です。これからもみなさんに楽しんでいただけるように頑張っていきます。

奥州:おふたりと同じく、これまで遊んでくださっているユーザーの皆さんへは、本当に感謝の気持しかありません。

 これからも『サガ』シリーズのひとつとして『インサガ』ならではの面白さを追求していきたいと思います。ぜひ応援していただければと思います。

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インペリアル サガ エクリプス

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • プラットフォーム: Yahoo!ゲーム ゲームプラス/DMM GAMES
  • 対応端末: Windows/Mac/スマートフォン
  • ジャンル: RPG
  • サービス開始日: 2019年10月31日
  • 価格: 基本無料/アイテム課金

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