『電車でGO!! はしろう山手線』は“体験できる資料館”! 30駅を走破できる達成感はMAX!!

編集O
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 スクウェア・エニックスから12月3日にPS4から発売予定(Nintedo Switch版は発売日未定)の『電車でGO!! はしろう山手線(以下電GO!!)』。本作は現在アーケードで好評稼働中の『電車でGO!! 』をベースに家庭用版専用のモードを追加した、ファン待望のシリーズ最新作となっています。


 ちなみに『電車でGO!! 』とは1996年に初代『電車でGO!』が発表され、来年25周年を迎える人気シリーズです。プレイヤーは子どもの頃に一度はあこがれる電車の運転士として、走行中に次々と出現する制限速度などの指示や、状況で変化する信号に応じて駅から駅まで運転。

 そのなかで停止位置ゼロに近づけたり、到着時刻通りに運転したりするとスコアが上がるという、電車運転のシミュレーションにゲーム性を加えたことで、鉄道好き&ゲーマーたちのハートをガッチリつかみ、初代がPSに移植されて以降は根強い人気を誇るシリーズへと成長しました。

 ちなみに、ゲームオーバーになる条件が秒数だったり、ゲージだったりと作品ごとに異なりますが、運転のルールは基本的に変わりありません。まずは基本を簡単にレクチャーしたいと思います。

<<電車運転の基本的な流れをチェック!>>

 運転は走行中に減少し続けるミッションゲージを維持しながら、指定された区間を走り切ることが目標です(到着時刻オーバーなどでガッツリ減る)。ミッションゲージは各停車駅で上手く停車したり、走行中に速度指示を守ったりすると回復します。

  • ▲戸閉灯が点灯したら指差し確認。その後、左ステックで加速させ、次の停車駅を目指して“出発進行!”
  • ▲走行中は速度制限、信号に合わせて左ステックを操作します。なお、加速とブレーキの操作は、左スティックのアナログ入力でブレーキと加速が各3段階判定のシンプルと、ブレーキ9段階(非常含む)と加速5段階のスタンダードが選べます。
  • ▲走行中は速度だけでなく、周りの変化にも気を配ります。保線作業員や鉄道ファンに警笛を鳴らしたり、対向車がすれ違うときにライトを減光すると、ハートポイントがもらえます。これは後述する“おうちでGO!”でのミッション解放に必要です。
  • ▲停車駅が近づいてきたらブレーキを入れて減速し、停車位置目標でピッタリ停めます。このとき、停止位置ピッタリに止めると“ゼロピタ”、0.1cm~0.9cmで“ニアゼロ”となり、ミッションゲージが大きく回復します。そして、到着時刻と停止位置がどちらもピッタリだと“ダブルゼロ”となり、ミッションゲージが超回復するので、ぜひ狙ってみてください!

 さて、基本ルールをひととおり解説したので、以降は『電GO!!』シリーズの古参ファンであり、鉄道前面展望動画鑑賞が趣味でもある編集Oが、ひさしぶりに家庭用据え置きハードで発売される『電GO!!』を先行レビュー。アーケード版では味わえない、家庭用ならではの味付けの魅力をお伝えします。

どこを切り取っても現実とリンクする映像美な『電GO!!』

 まずなんといっても特筆すべき点はグラフィックの再現度。これまで発売された家庭用版はハードの性能仕様上、走行中の遠景はどうしても表示しきれずに、接近すると建物がポンと生えてくるような感じになり、臨場感という部分での満足度はどうしても満たされていませんでした。

 ところがアーケード版もそうですが、今回の『電GO!!』はハードの性能が上がったことで、遠景までしっかり描写されており、運転シミュレーションという部分で一番大事な雰囲気作りがバッチリなのです。


  • ▲同じ走行区間でも、天気や時間によってガラッと顔が変わります。なかでもお気に入りは雪の表現。都内での雪景色は貴重なだけに、見ごたえ抜群です。もちろん、雪や雨の悪天候で制動距離(ブレーキ)が変わるのでご注意を!

 なお、再現されているデータは、2020年の3月から暫定開業(2024年本開業予定)された高輪ゲートウェイ駅を含む全30駅になっています。“2020年の山手線を網羅!”と言いたいところですが、開発のタイミング的には今年の3月に新駅舎運用が始まった原宿駅、6月に山手線と埼京線ホームが並行になった渋谷駅などは切り替え前のものとなっています。ですが、個人的には今は見ることができない景色を確認できる“体験できる資料館”として、とても価値がある作品になっていると思います。

  • ▲高輪ゲートウェイの線路切り替え直後の工事風景や、品川駅の改良工事中の橋脚があるなど、変わりゆく山手線の姿がギュッと詰まっています!

家庭用版だからこその充実したモードで飽きがこない!

 さて、そんなグラフィックの進化はある意味“当たり前”でもあるので、ここからはゲームシステム面で語っていきましょう。アーケード版『電GO!!』をベースに作られた本作には、“アーケードモード”に加えて“おうちでGO!モード”“VRモード”が用意されています。

 “アーケードモード”はアーケード版(山手線、総武線)から特に人気の高いミッションを選び、家庭用に改良し収録したもので、最初から総武線の運転が可能となっており、違う景色での走行をすぐに楽しみたい人にもってこいのモードになっています。ルールも“おうちでGO!モード”とは異なるので、これで腕を磨いてアーケード版で運転士デビュー!なんてのもありでしょう。コンパクトな筐体もありますが、アーケードの臨場感はかなり高いですよ。

  • ▲“アーケードモード”で最初から選べる総武線。ちなみに、飯田橋駅は今年の7月にホーム位置が移動しましたが、本作では移転前の橋上駅姿を確認できます。山手線同様、ここも貴重な資料ですよね!

 そして注目は家庭用ならではの“おうちでGO!モード”と“VRモード”。まずは一番よく遊ぶであろう“おうちでGO!モード”から紹介すると、メインとなるのは“運転士の道”と呼ばれるモードです。このモードはチャプター進行型で、用意されたミッションをクリアしながら運転士のランクを上げていくことになります。“戸閉灯確認×2”のように運転中にやるべきことが提示されるので、おのずと運転士の心得を学んでいけるのです。

 なお、後半になるほどプレイ条件(乗車人数や天候)などが厳しくなるのですが、点数で明確に何がダメだったか評価されるので、自然と“自分の運転で足りなかったもの”が理解できて、「次こそは!」とチャレンジ魂に火が付くんです。とはいえ、難易度は4段階から自由に選べるし、難易度による制限はとくにないので、そこまでガチ勢でなくても“イージー”にして気軽に運転乗務を楽しむのもありですよ。

  • ▲ミッション選択時に△ボタンを押すと難易度“イージー”“ノーマル”“ハード”“ベリーハード”のいずれかに変更できます。

 ちなみに、特定のミッションをクリアすると、シークレットミッションや高難易度のミッションがプレイ可能になるのですが、こちらは難易度を下げたとしてもなかなか手応えがあります。クリアできるとデイリールーレット(1日1回更新されるチャレンジ)、フリー走行に新たな路線(車種)が解放されるので、こちらも燃えますよね!

  • ▲山手線以外では、埼京線、京浜東北線、上野東京ライン、成田エクスプレスが運転できるように!

 さらに“おうちでGO!モード”には走行区間(山手線は内回り)、時間、乗車人数、天候などを自由に選択して運転できる“フリー走行”があるのですが、イチオシは電車が自動で走行して、ゆっくり景色を楽しむことができる“展望走行”です。先述したように展望映像動画が大好物な自分的には、このモードが大のお気に入り。

 モーター音やブレーキ減圧の音、レールの走行音などに耳を澄ませながら、ぼーっと眺めるだけでもたまらないですね(笑)。普段は操作に集中してじっくり見る機会がない周囲の建物も、その作り込みと再現度に感動しますよ。

  • ▲現実で運転台にかぶりついての山手線1周は大変なので、この“展望走行”はとてもよかった。“雪の日の朝”なんて限定シチュエーションも手軽に選べますし!

 最後に紹介するのは“VRモード”ですが、こちらはPSVRで運転台に座っている視点で、臨場感ある運転乗車が楽しめます。ハイスコアを狙うようなガッツリプレイには不向きですが、アーケード版とはまた違う興奮が味わえるので、PSVRをお持ちの方はぜひ試してみてください。

  • ▲自分があたかも運転台に座っているような感覚が味わえます。ぜひとも白手袋をはめて遊びたい!

この完成度だからこそ『電車でGO!!』シリーズに高望みしたい!

 というわけで、家庭用としてパワーアップして登場する『電GO!!』。少しでも“鉄分”がある方にオススメしたいです。展望映像を見ながら一杯、なんてのもいいかと(笑)。……と、本作だけでも大満足な自分ですが、最後にもし次回作があれば希望したいことが。ぜひJR以外の路線も走っている姿が見たいなと!

 モノレール、新幹線、西武線、京浜急行、相鉄線、山手貨物などなど、山手線と接続や並走する路線は多々ありますからね。とくにアーケード版はJR東海の中央線(名古屋)もあるし、縁がないわけではありませんから(笑)。そんな夢を見ながら、年末はガッツリ運転乗務に励みたいと思います!

  • ▲今回は山手線内回りでしたが、外回りも次回作ではぜひ!

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