スティックで攻撃するアクションゲームって大丈夫? 『サムライフォース:斬!』を遊んだ感想
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2021年1月21日にNAパブリッシングが発売するPS4/Nintendo Switch『サムライフォース:斬!』を一足早くプレイできたので、その感想をお届けします。
本作は、ポーランド発のベルトスクロールアクション。“妖怪”の手によって人里離れた聖域から奪われた“スターシード”というものを取り戻すというのがおおまかなストーリーです。
タイトルに“サムライ”とついていますが、ビジュアルや動かしたときの軽快さも含めて主人公たちは忍者の方が近い印象。攻撃、回避、ジャンプに空中ダッシュと様々な動きを組み合わせて戦うことができます。
独特な操作性が実は……?
本作の大きな特徴となるのが、あらゆる攻撃をスティック(PS4版なら右アナログスティック)の入力で繰り出すという点です。
スティックを右に倒せば右の中段に攻撃し、右上なら右の上段、右下なら右の下段に攻撃します。上に入力した場合は入力の長さによって変わり、入力時間が短い時は頭上を斬り払う攻撃に、長い時は斬り上げで敵を宙に浮かせつつ自身がジャンプします。
基本的に攻撃からの攻撃は同じ攻撃を含めてスムーズにつながるので、右、右、右と入力すれば右側にいる敵に連続攻撃を繰り出します。
続けざまに上を入力すれば敵を浮かせつつ自身もジャンプし、空中で右、右、下と入力すれば、空中の敵に連続攻撃を決めつつ最後に空中からの振り下ろしを叩き込むというスタイリッシュな攻めも!
ほかにも、スティックを下から上に半回転させたり、一回転させたりする対戦格闘ゲームの必殺技コマンドのような入力で出せるアクションも。こうした特殊な攻撃は、スキが大きい代わりに威力が高く、攻撃範囲が広いといった特徴があります。
さて、武器による攻撃はすべてアナログスティックで入力するわけですが、思い通りに攻撃を出せたのか、気になる人もいるでしょう。
スティックで攻撃を出すこと自体あまり馴染みがないものの、入力した方向=攻撃を繰り出す方向になっていることもあり、思っていた以上に直感的な操作で楽しめました。
しかし、出したいアクションをとっさに出すのはかなり難しく、“一回転攻撃”を出そうすると別の攻撃が出てしまうということもしばしば。これは私の入力精度の問題かもしれませんが(笑)。
ただ、別の攻撃が出てしまうことが楽しさを奪うわけではありません。“一回転攻撃”などのいわゆるコマンド的な入力が必要な攻撃は、連続で攻撃しているときなどに出せれば強力なものの、出せなければ致命的という状況はないのです。
逆に“一回転攻撃”のようなスキの大きな攻撃がうっかり出てしまったとしても攻撃中に回避を入力すると攻撃動作を中断して回避が行えるので、簡単にフォローができます。むしろ、攻撃からスムーズに回避に移れる点を生かし、画面上を自由に動き回りながら戦うのがオススメの遊び方でしょう。
ちなみに、どうしてもスティックで攻撃することが肌にあわない人は、設定からボタン操作に切り替えるのもオススメです。その場合、左スティックの入力方向とボタンの組み合わせでアクションが変化する仕組みになっていました。
有効打を探す楽しさと決めたときの気持ちよさ
自由な組み合わせで攻撃をつなげられ、攻撃から回避にはスムーズに移行可能とかなりレスポンスよく動ける本作。攻撃して回避してまた攻撃と立ち回っていれば、かなり気持ちよく戦えます。
ただしそれ一辺倒では倒せない、もしくは苦戦する敵も多く、敵ごとに“有効な倒し方”ともいうべき対処法が複数盛り込まれている印象でした。
例えば、地上にいる小柄の敵に上段攻撃は当たらず、足に防具をまとっている敵には下段攻撃が無効化されてしまいます。このように攻撃方向のわずかな違いが、敵の対処法の1つとして盛り込まれています。
個々の敵の“有効な倒し方”はだいたい見ればわかり、パッと見でわからない時も仲間のアドバイスという形で解説が入ります。覚えてしまえば、対処することはそこまで難しくありません。
しかし、ベルトスクロールである以上1対1で戦うのはボス戦くらいのもの。実際には、さまざまな特徴を持つ敵が集団で迫ってきます。小型の敵と足に防具をまとった敵が同時に迫ってきたら、どちらを先に狙うか、それとも一度距離を取るか。さらにそこへ飛び道具を撃つ敵が加わったらどうするのか……。
アクションゲームなので、止まってじっくり考えるシチュエーションはほとんどありません。敵の弱点は1つとしても有効な倒し方は複数あり、それがステージギミックだったり敵の攻撃を利用するものだったりするので、探すだけでも楽しいです。
対処法がわかった後は、戦いながらも別の敵を意識できるようになり、スムーズに敵を一掃できた時はかなり爽快でした。周りの状況を見て、自分の攻めの組み立てがうまくいったときの気持ちよさは一度体験してみてほしいです。
道中もボス戦もギミックが満載!
道中の特定の地点には、アクションとギミックを駆使して解くパズル的な要素が盛り込まれています。光を反射させたり足場を傾けてブロックを動かしたりすることで、先に進めたり有利に戦えたりします。
ボス戦にもギミックが用意されていることがあります。例えば最初のステージボスは、周囲の赤いザコ敵を食べて一時的にパワーアップするのが特徴ですが、このボスとの戦闘中には青いザコ敵も出現しており、こちらを食べてしまうとボスは一時的にパワーダウンします。
もちろん通常は赤い敵しか食べません。では、どうやってボスに青い敵を食べさせるのか?
ステージにもヒントがあり、その方法がわかったら攻撃やダッシュなどのアクションを駆使してうまく弱体化させていきます。何度も試行錯誤してうまくいったときの楽しさは、道中のザコ敵よりも数倍は上です。
ガスを吸って一時的にパワーアップするボスに対しては、いかにしてガスを止めるかが攻略のカギに。複数のガスを止められれば、それだけボスを弱体化させることができますが、すべてのガスを止めるのは(少なくともシングルプレイでは)難しいものになっていました。
このように、ボス戦にも独自のギミックが満載です。ただ、ボス戦のギミックが道中の敵の“有効な倒し方”と異なるのは、ボス戦ではギミックを活用しないと非常に厳しい戦いになるという点です。
先ほどの赤と青の敵を食べるボスを無理やり倒すことはできますが、弱ったときに与えられるダメージは通常の10倍以上。おそらく、無理やり倒すことは前提にしていないでしょう。
ギミックを生かさなければボスが危険な攻撃を繰り出してきたり、ボス戦自体にとんでもない時間がかかったりするような仕組みになっています。そもそもギミックの内容が道中とボスでは異なるうえに、ギミックの位置づけも“活用すると便利”から“活用しないと厳しい”に格上げされているため、ボス戦は手ごたえのあるものになっています。
道中の敵、ボス敵ともに有効な倒し方が用意されており、ステージ自体にもギミックがあると本作は、大小さまざまなギミックに対処しながら戦うのが楽しいベルトスクロールという印象でした。
合間合間に入るストーリーは、B級テイストながら極端なお国柄はなく、日本人がプレイしても違和感のないものです。
開発中のバージョンだったためか、物語の大筋に関係のないキャラクターの名前がテキストではボブでありながら音声ではタケシとなっているなど一部おかしな点はありましたが、会話に暗喩が仕込まれていることとそれが暗喩であることが自然と理解できるくらいにローカライズはしっかりしています。
また、最大4人でオンラインマルチプレイが楽しめるので、プレイヤー同士の連携で敵の倒し方にも新たな発見があるかもしれません。発売後に色々な人とプレイできる日が待ち遠しいです。
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サムライフォース:斬!
- メーカー: NAパブリッシング
- 対応機種: PS4
- ジャンル: アクション
- 発売日: 2021年1月21日
- 希望小売価格: 3800円
サムライフォース:斬!
- メーカー: NAパブリッシング
- 対応機種: Switch
- ジャンル: アクション
- 発売日: 2021年1月21日
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- 希望小売価格: 3800円