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【おすすめDLゲーム】『Wildfire』は戦略性の高いステルスアクション。3つの元素を利用して道を切り開く

柏又
公開日時

 ダウンロード用ゲームから佳作・良作を紹介する“おすすめDLゲーム”連載。今回は、PS4/Switch/Xbox one/Xbox Series X|S/Windowsソフト『Wildfire(ワイルドファイア)』を紹介します。

 本作は、ドット絵が印象的な横視点のステルスアクションです。村はずれに落ちた隕石のせいで自然の元素を取り込む不思議な力を得た主人公が、力を求めて襲いかかる敵の手を逃れつつ続ける冒険が描かれます。

 主人公の手にした力とは? この力を追う敵の正体は? ゲームを進めるごとに明らかになる謎めいたストーリーは見逃せないものがあります。

 今回はPS4版をもとに本作の魅力をお届けします。

PV

ゴリ押しの突破はほぼ不可能! 敵の監視を逃れつつ脱出ルートを探るのが楽しい

 ゲームのおもな目的は、ステージ内のある出口を目指すこと。道中には、隕石の力を求めて主人公の村を焼いた敵の兵士や、危険な野生動物がいて、主人公を見つけると姿を見失うまで追いかけてきます。

 横視点のアクションゲームですが、こちらを追いかけている敵の頭上をジャンプで飛び越えて逃げることはできません。つねに敵に見つからないよう行動し、もし見つかったら相手の視界から逃れて隠れられる場所を探す、ステルスプレイを求められます。

 敵がこちらを探知する手段は“視覚”と“聴覚”、野生動物の場合はこれに“嗅覚”が加わります。視覚による探知は草むらや積雪のなかに身を潜めることで防ぐことが可能。聴覚は高い場所からゆっくり飛び降りる、敵の近くダッシュしないなどで探知されにくくなります。

  • ▲隠れている間は自キャラが白い輪郭で表示されます。

 ドット絵ゲームと聞くとシステムはわりとシンプルな印象が個人的にはありましたが、本作は敵の探知手段を理解して的確な行動をとる本格的なステルスアクション仕上がっていると感じました。操作性も良好で、タイトな操作を必要とするシーンもストレスなくプレイできるあたりも高評価です。

“火”“水”“地”3つの元素を使い移動ルートを構築する、自由度の高いシステムがたまらない!

 本作最大の特徴は、マップ内から“火”、“水”、“地”の元素を取り出し、投げつけることで道を切り開く新鮮味のあるゲームシステムでしょう。

 主人公は、たき火などから“火”、水たまりや雪から“水”、草やつたから“地”の元素を取り出す力を持っています。ゲーム開始当初に使えるのは火だけですが、ステージを進めると他の元素を扱えるようになります。

 取り出す元素ごとにボタンが割り振られているので、複数の元素のなかから狙ったものを取り出すことも簡単にできます。

 手に入れた元素は右スティックで狙いをつけて“投げる”ことが可能。投げた元素は当たった先の地形に応じてさまざまな反応を引き起こします。

 例えば火の元素を木製のトビラや草むらに当てれば炎上しますし、逆に水の元素を炎に当てると消すことが可能。地の元素は地面に当たれば草むら、壁に当たればつたとなり狙った場所に隠れ場所を作ったり、ジャンプで届かない場所へ上る足場となってくれます。

 2Dグラフィックのゲームながら攻略の幅はかなり広いです。敵兵のいる場所を通り抜けるにしても地の元素で草むらを作って隠れ場所とするだけではなく、火の元素で敵の目の前の何かを燃やしてパニック状態になったスキに通り抜けるなど、周囲の地形とプレイヤーの発想が生きるステージ設計になっていて、プレイしていて感心しますね。

 ただし、元素を持っている間は草むらなどに隠れることができず、移動も狭い場所をくぐれなくなるなど一定の制約があります。基本的に元素を取り出した地形は消滅するので、限りある元素を何に使うか、という判断を求められるあたりもいい感じですね。

一度クリアしたステージは何度でもやり直し可能! プレイ評価が強さにつながるやり込み要素も抜群

 主人公の能力は、ステージ内の石像に元素を投げ込んで得られるポイントで強化可能。ポイントは投げ込んだ元素のものが得られるので、欲しいポイントを得るにはひと工夫必要な場合があります。

 火の元素を煙玉にして敵の視界をさえぎる、水の元素で氷の足場を作るといった、元素を使った新しい能力を習得できるのでステージ攻略の幅がさらに広がっていくのも楽しいです。

 さらにステージクリア時には、プレイ中にステルスを維持できたか、敵を死なせなかったかなどの評価に応じてポイントを得られ、これは主人公自身の能力を強化に使います。

 一度のプレイで達成できなかった評価は、同じステージをプレイしなおせばいつか獲得できるでしょう。得した能力で過去にクリアステージをプレイすると行動範囲が広がって、最初は取れなかったアイテムに手が届くことも。ポイントを得るために同じステージを異なるやり方で遊べるあたりも本作の奥の深さだと思います。

 今回紹介した『Wildfire』はお手頃な値段で購入できますが、内容は本格的なステルスアクションでボリュームもしっかりあります。ドット絵のゲームが好きな人はもちろん、出来のいいステルスゲームに挑みたい人、やり込みプレイが好きな人におすすめです。

 ドット絵のインディゲームを見慣れてしまっている人も、食わず嫌いせずに遊んでほしいほどの魅力が本作にはあると筆者は思います!

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