【ゲーム雑談紀行】『天穂のサクナヒメ』についてたっぷりトーク! 戦闘と稲作のバランスについて質問
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- kbj
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電撃の編集やライター、クリエイターなどなど、いろいろな人とゲームについてゆるく話をしていくコーナー“ゲーム雑談紀行”を掲載します。
第18回の話題は、引き続き『天穂のサクナヒメ』について。ソフト開発を手がけた“えーでるわいす”のなるさんと、こいちさんと語っていきます。
『天穂のサクナヒメ』とは?
鬼が支配する“ヒノエ島”を舞台に豊穣神サクナヒメが大暴れ!
さまざまな“武技”による華麗な連続攻撃と伸縮自在の“羽衣”による縦横無尽な爽快アクションが楽しめる。
そして、本作のもう1つの特徴が“米づくり”。田起こし、田植え、収穫など1つ1つの工程を丁寧に行いよい米を収穫するほど、豊穣神サクナは強くなる!
ゲームが大きなブームになったことをきっかけに、農林水産省によるインタビューが実施された。
Facebook:https://www.facebook.com/maffgohan
Twitter:https://twitter.com/maff_gohan
参加者
なるさん
ソフトを企画開発した“えーでるわいす”の代表にして、本作のプログラマーを担当。
『天穂のサクナヒメ』のゲーム中で、お気に入りの武技は“車輪断”。
こいちさん
ソフトを企画開発した“えーでるわいす”所属。グラフィックアート、CG全般を担当し、脚本も制作した。
『天穂のサクナヒメ』のゲーム中で、お気に入りの武技は“居合”。
kbj
電撃オンラインの編集で、インタビューの聞き手。
『天穂のサクナヒメ』のゲーム中で、お気に入りの武技は“電光石火”。
戦闘と稲作のバランスについて質問
――初期は鹿鬼が強いですし、夜には鬼が強化されます。世界観の設定を含めて、興味深かったです。
こいち:序盤は特に、村で稲を育てて、ダンジョンにおかずを取りに行くことをイメージしています。敵も人畜無害な動物だと、お話の内容としてもよくないと考えました。
やはり倒すべき理由があったほうがいいので、単純な動物ではない危険なものとして鬼にしました。デザイナーの村山竜太さんにはマスコット的なカワイさのあるデザインではなく、いじわるそうだったり、嫌な感じが出たりするようにお願いしました。
――そういえばアクション中に「風流な和太鼓が聞こえてくるなあ」って思っていたら、急に攻撃されて驚いたことがありました。
なる:それは貉鬼(むじなおに)ですか?
――そうなんですよ。完全に油断していて、コントローラを置いていたら派手なエフェクトがサクナを直撃して!
(一同笑)
――そして進んでみたら、貉鬼が踊っていたという……。
なる:貉鬼は太鼓を叩きながら踊っているのですが、踊りのモーションを手付で設定するのが大変だったそうです。
こいち:鬼に持たせるアイテムの設定には苦労したのですが、特に貉鬼は悩みました。
西洋の魔法使いであれば杖や水晶玉を持たせればいい。ただ、魔法に関係しそうなアイテムは日本にないんですね。調べた結果、日本人は特定のものを使うのではなく、身の回りの物はなんでも呪物に使うことがわかりました。
文化的なものを探したところ、踊りや歌は呪いと結びつきやすかったので貉鬼には太鼓を持たせました。
――好きですが、驚かされた敵でもあります。昼と夜がありますが、夜は戻る前提にしているのでしょうか?
なる:そうですね。田舎の夜の本気で暗くて何も見えないところを表現したいと最初から決めていました。そのため、夜の暗さと危険度はきつめにしています。
ゲームを開発していく中で、中盤以降で武器に必要な素材などが固まり、夜には敵が強いけどいいものが拾える。そのため、先に進めてから以前のマップに戻ることに意味が出るようなゲーム設計にしました。
――おなかが減りやすいと感じるのですが、これは食事の効果を考えてほしいという意図でしょうか。
こいち:趣旨としてはこちらも夜には帰らせたいというところに結び付きます。普通に遊んでいたら、朝起きて、夕方には帰るサイクルになります。
そのうえで腹持ちをよくする献立もありますし、生活習慣を夜用にあわせれば、対応はできます。
――戦闘と稲作で難易度を別に用意した理由は?
なる:発売前は「アクションだけしたい」とか「稲作だけしたい」という声がとても多くて。
自分たちとしてもゲーム性が大きく違う要素を入れている自覚はあったので、難易度を分けて用意しました。
――難易度を下げると、どれくらい楽になるのでしょう。
なる:リスクが下がるように調整しています。戦闘であればとにかく死ににくくなります。稲作であれば病気にかかりにくくなったり、雑に育てていても、補正が入って成長しやすくなったりします。
――序盤は苗を植える作業が難しいと感じました。あと、苗を植えていると、急に技を覚えて置く間隔が変わるのに驚きました。
なる:田植えの技は、植える苗が増えていきます。円陣植えや乱れ植えは明確なデメリットとして雑になるものを入れているのですが、それ以外は単純に作業が効率的になります。
なので、急に間隔が変わって驚いたという風に言っている人が多くいることが、こちらとしてはむしろ驚きでした。
――ああ、むしろそうなんですね。
なる:仕様的には「楽になってよかったね」という認識でしたから。そもそも、そこまで綺麗に植える必要はないんですよ。
それなのに皆さん、メチャクチャ丁寧に植えているのが想定外でした。
(一同笑)
――お2人は蜜、疎、標準だとどのように植えられますか?
こいち:僕らは内容を知りすぎているので、皆さんの参考にならないと思います。
なる:僕なんて「ここでこれをやると、影響率が0.2だから評価に影響しない」とか思いつつ、やっていますからね(笑)。
こいち:そうですね。「ここまでちゃんとやったから、あとは田右衛門に任せても平気」という感じです。
――2016年のデモでは稲作がリズムゲームになっていましたね。
なる:最初は稲作全体をああいう方向性にしようとしていたのですが、一通り工程を作り終えた段階で、これは違うなと思いました。ミニゲームではなくて体験性を重視したかったので、ゲームらしい要素は稲作から排除しました。
いま、考えるとあれは英断だったと思います。誰にも相談せずに僕が勝手に消したので(笑)。
⇒1月13日掲載回に続きます!
『天穂のサクナヒメ』発売後インタビューまとめ
(C)2020 Edelweiss. Licensed to and published by XSEED Games / Marvelous USA, Inc. and Marvelous, Inc.
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天穂のサクナヒメ
- メーカー: マーベラス
- 対応機種: PS4
- ジャンル: ARPG
- 発売日: 2020年11月12日
- 希望小売価格: 4,980円+税
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