【ゲーム雑談紀行】『天穂のサクナヒメ』についてたっぷりトーク! 長期の開発の秘訣とは?
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- kbj
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電撃の編集やライター、クリエイターなどなど、いろいろな人とゲームについてゆるく話をしていくコーナー“ゲーム雑談紀行”を掲載します。
第20回の話題は、引き続き『天穂のサクナヒメ』について。ソフト開発を手がけた“えーでるわいす”のなるさんと、こいちさんと語っていきます。
『天穂のサクナヒメ』とは?
鬼が支配する“ヒノエ島”を舞台に豊穣神サクナヒメが大暴れ!
さまざまな“武技”による華麗な連続攻撃と伸縮自在の“羽衣”による縦横無尽な爽快アクションが楽しめる。
そして、本作のもう1つの特徴が“米づくり”。田起こし、田植え、収穫など1つ1つの工程を丁寧に行いよい米を収穫するほど、豊穣神サクナは強くなる!
ゲームが大きなブームになったことをきっかけに、農林水産省によるインタビューが実施された。
Facebook:https://www.facebook.com/maffgohan
Twitter:https://twitter.com/maff_gohan
参加者
なるさん
ソフトを企画開発した“えーでるわいす”の代表にして、本作のプログラマーを担当。
『天穂のサクナヒメ』のゲーム中で、好きな籾摺り歩合は白米。
こいちさん
ソフトを企画開発した“えーでるわいす”所属。グラフィックアート、CG全般を担当し、脚本も制作した。
『天穂のサクナヒメ』のゲーム中で、好きな籾摺り歩合は白米。
kbj
電撃オンラインの編集で、インタビューの聞き手。
『天穂のサクナヒメ』のゲーム中で、好きな籾摺り歩合は白米。
忘れていることは怒らない! 長期の開発の秘訣とは?
――開発は稲作同様に根気がいる作業だったと思うのですが、特によくできたところと難産だったところはそれぞれどこでしょう。
なる:最初からコンセプトがほぼぶれなかったところはよかったですね。僕はなんとなく作り始めることが多いので、そこは珍しかったです(笑)。アクションと稲作でいくという軸がハマったまま、終われたのはよくできたと思っています。
難産だったのは物量です。とにかく作るものが多くて大変でした(笑)。
こいち:実際に作っていると至らないところはたくさんあるのですが、想像以上にうまくいったという意味では、キャラとテーマの部分ですね。米を題材にしたゲームで、現時点で“えーでるわいす”がやれる部分については、やり切ったと感じます。
キャラクターについては、声優さん、イラストレーターさんの力もあって、想像を遥かに超える魅力が出たと思います。
難産だったのは、やはり風呂敷の広さですかね。開発のリソースに対して作ろうとした成果物が多すぎて、開発の後半は無理が出てきて、いろいろな人に頼ることになりました。
ただ、そこを含めて、結果オーライにはなった感じですが、しんどかったところですね。
なる:このゲームは本当に大変でしたね。いつもの感じで作れた部分はアクションのところだけで、手探りで作っていったところがとにかく多かったです。そもそも稲作については、どうゲームに落とすか、わかりませんでした。
会社時代も含めてRPG的なタイトルは作ったことがありませんでした。初めて挑戦する1作目にもかかわらず、これまでRPGを作り上げてきたゲーム会社やシステムに追いつかないといけないのが大変でしたね。
こいち:個人的には“開発の長さ”があります。やはり何もなく、健全なモチベーションを保てるのはせいぜい2年だと思いますね(笑)。そこから先は、発表した時のユーザーの声や上がってきた成果物を燃料として走ることになりました。
あと、長く作っていく過程で意見がぶつかるところがありました。3年目くらいはストレートに喧嘩していましたが、4年がすぎたくらいから「お互い、忘れていることについては責めないようにしよう」となりました。
――協定が結ばれたわけですね。
こいち:ええ。扱う情報が多くなりすぎて記憶しきれなくなっていたんです。
なる:「この話、前にしましたよね?」という話題が、「そうですね、3年半前くらいですかね……」ということもありました。
(一同笑)
こいち:それでどちらかが何かを忘れていても怒らないようになったのです。
――では最後に楽しんでいる方に、一言、お願いします。
こいち:今のユーザーはコンテンツの消費量が早いと感じました。僕らが想定していた理解度、分析度に達するまでの速さが数倍でした。
今回、ユーザーの“おもしろがる力”をすごく感じました。同じ情報を出しても、タイミングや発表の仕方が悪かったらここまで話題になっていなかったでしょうし、おもしろさが伝わっていなかったと思います。
最初のころにバズったツイートをしてくださった方が、“おもしろがり方を提案してくれた”というのがあったのだと思います。「農水省のホームページを見よう」というのもそうですし、そういうところに支えられていることをすごく感じました。
――確かに「攻略方を教えて」という質問に対して「農水省のホームページを見る」という返しはなかなか出ないですよね(笑)。
なる:こちらが想定した以上に、ユーザーが楽しみ方を開拓してくれました。だから、楽しまれている人へのメッセージという意味では「楽しんでくれてありがとう」しかないんですよね。
こいち:僕らの想像を超えた楽しみ方を見つけてくれたことに感謝という感じです。
――今日はありがとうございました。
『天穂のサクナヒメ』発売後インタビューまとめ
(C)2020 Edelweiss. Licensed to and published by XSEED Games / Marvelous USA, Inc. and Marvelous, Inc.
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天穂のサクナヒメ
- メーカー: マーベラス
- 対応機種: PS4
- ジャンル: ARPG
- 発売日: 2020年11月12日
- 希望小売価格: 4,980円+税
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